===読者様へ===
これからもっと知りたいカンボジアの産業別ビジネス等ございましたら、こちらまでどんどんリクエストお寄せください。
メールアドレス: be-cam@mail.goo.ne.jp
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カンボジアはここ近年、沿岸で採油される原油と天然ガスによる、これまで予想し得なかった巨額の近未来歳入に浮かれ状態だ。しかし、そのような「棚からぼた餅」的な偶然の産物による国家歳入に心躍らせているこの発展途上国カンボジアに対し、(国際レベルの)専門家は、当該国カンボジアの首相自らの財政知識不足に大きな懸念を落としている。
2005年、カンボジアのこの「棚からぼた餅」幸運は始まった――アメリカを本拠地とする多国籍企業Chevron(シェヴロン)が、カンボジア湾岸から140km東南に離れた沖合いに、採油作業可能な場所をつきとめた。
原油や天然ガスなど、カンボジアにおける天然資源量に関する世界銀行からの当初の試算によると、400~500million barrels(400~500億バレル)、及び2~3trillion cubic feet(2~3兆立方メートル)の天然ガス採取が可能と見積もられていた。
昨年このカンボジアにおける年間辺りの所得は、$500前後(凡そ1万2千円前後)であった。この採取される原油を世界原油市場に売り出せば、1バレル辺り$60の値が付き、カンボジアの年間歳入額が一気に膨大になることは間違いない。
ただし、この安易な目測値に警鐘を鳴らすのはUNDP(国連国際開発計画)。カンボジアも未だ数多くの国際支援を受け続けている発展途上国であり、油田発見という突然の幸運が舞い降りたがため、国内に依存するその貧困を更に加速させたアフリカの発展途上国ナイジェリアの例を上げている。(※既掲載ブログ「カンボジア 石油長者とその裏 (石油・天然ガス鉱業)」参照)
ところが、当該国カンボジアの行政トップである首相自身が、この現実に対し危機感があまりに欠落している状況だ。
「一部の人々はその『ナイジェリア危機』に不安を覚えているようだが、同じ事態がカンボジアにも及ぼされる事態は(私が)許さない。カンボジアはそこまで(=ナイジェリアと同じような急激なインフラを及ぼしたり貧困を持続させるような)バカじゃない。」(了)
出所: 2007年3月12日付 Radio Free Asia
原題: Cambodia Oil Windfall Sparks Corruption Concern
<閑話>
現在はカンボジアの、ビジネス市場を含めた社会経済状況を調査しているが、調査を進めれば進めるほど「げんなり」してくるのが(本ブログ編集者の)正直なところだ。半分「親切に」(半分「自国益戦略的に」)警鐘を鳴らしてくれる諸先輩方が世界にはたくさんいるというにも拘わらず、自分の都合いいこと(=金銭に直結すること)だけには耳を貸し、都合の悪いこと(=儲けに直結しないこと)には耳を貸さないその振る舞い…「ガキだ!」と言われたって仕方あるまい; せっかく、国家財政金融破綻阻止のための注意してくれてるのにね~…。
↓以下、今のカンボジアに限らず世界の社会経済の仕組みを知る上でとても興味深く読んだ記事
参考: “US Congress warms to Cambodia”
http://www.csmonitor.com/2007/0314/p04s01-woap.html
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カンボジアはここ近年、沿岸で採油される原油と天然ガスによる、これまで予想し得なかった巨額の近未来歳入に浮かれ状態だ。しかし、そのような「棚からぼた餅」的な偶然の産物による国家歳入に心躍らせているこの発展途上国カンボジアに対し、(国際レベルの)専門家は、当該国カンボジアの首相自らの財政知識不足に大きな懸念を落としている。
2005年、カンボジアのこの「棚からぼた餅」幸運は始まった――アメリカを本拠地とする多国籍企業Chevron(シェヴロン)が、カンボジア湾岸から140km東南に離れた沖合いに、採油作業可能な場所をつきとめた。
原油や天然ガスなど、カンボジアにおける天然資源量に関する世界銀行からの当初の試算によると、400~500million barrels(400~500億バレル)、及び2~3trillion cubic feet(2~3兆立方メートル)の天然ガス採取が可能と見積もられていた。
昨年このカンボジアにおける年間辺りの所得は、$500前後(凡そ1万2千円前後)であった。この採取される原油を世界原油市場に売り出せば、1バレル辺り$60の値が付き、カンボジアの年間歳入額が一気に膨大になることは間違いない。
ただし、この安易な目測値に警鐘を鳴らすのはUNDP(国連国際開発計画)。カンボジアも未だ数多くの国際支援を受け続けている発展途上国であり、油田発見という突然の幸運が舞い降りたがため、国内に依存するその貧困を更に加速させたアフリカの発展途上国ナイジェリアの例を上げている。(※既掲載ブログ「カンボジア 石油長者とその裏 (石油・天然ガス鉱業)」参照)
ところが、当該国カンボジアの行政トップである首相自身が、この現実に対し危機感があまりに欠落している状況だ。
「一部の人々はその『ナイジェリア危機』に不安を覚えているようだが、同じ事態がカンボジアにも及ぼされる事態は(私が)許さない。カンボジアはそこまで(=ナイジェリアと同じような急激なインフラを及ぼしたり貧困を持続させるような)バカじゃない。」(了)
出所: 2007年3月12日付 Radio Free Asia
原題: Cambodia Oil Windfall Sparks Corruption Concern
<閑話>
現在はカンボジアの、ビジネス市場を含めた社会経済状況を調査しているが、調査を進めれば進めるほど「げんなり」してくるのが(本ブログ編集者の)正直なところだ。半分「親切に」(半分「自国益戦略的に」)警鐘を鳴らしてくれる諸先輩方が世界にはたくさんいるというにも拘わらず、自分の都合いいこと(=金銭に直結すること)だけには耳を貸し、都合の悪いこと(=儲けに直結しないこと)には耳を貸さないその振る舞い…「ガキだ!」と言われたって仕方あるまい; せっかく、国家財政金融破綻阻止のための注意してくれてるのにね~…。
↓以下、今のカンボジアに限らず世界の社会経済の仕組みを知る上でとても興味深く読んだ記事
参考: “US Congress warms to Cambodia”
http://www.csmonitor.com/2007/0314/p04s01-woap.html