今までこれから

今からこれまで

注 その2

2017年12月09日 | Weblog

 

 

>拡大がなくなったとき、人は何を拠り所にして力を出せるのでしょう。

>富、権力、名声の代わりに善と悪の追及が

>人が力を出す拠り所になるのだろうと私は思います。

搾取することのできるフロンティアがなくなり富の拡大が終わる。

富の生産のほとんどをAIをはじめとする技術が引き受ける。

時間はかかっても

ベーシックインカムなどによる新しい社会契約を作って

所得分配は可能になるでしょうが、

人に使命を与え、人格を単純化してくれる至上命令が消えてゆく。

人はぼんやりと総合的で多義的なまま生存だけを引き受けてゆくことになる。

まるで生まれながら悠々自適のご隠居ということになる。

生に活力を与える拠り所を何に求めたらいいのか。

その時寄る辺になるのは内面から沸き起こる善と悪の衝動だけ

ということになるだろう。

中世はそうだった。

神や仏に仕えて生きる倫理的人間と

悪魔に仕えて生きる反倫理的人間が

併存対峙して、

悪魔や魔女をくくりだして社会から排除する仕組みを用意していた。