※はじめに:会話部分を見やすくするために『』を使わせてもらいます……
やっぱり、ゆかり兄さんは僕を直接起こしてくれなくなった。前はちょっとくらい揺すられてたのに。
事務所がめぐみ兄さんのクールキャラを解除してくれた頃から、通訳係のゆかり兄さんの手を離れて、めぐみ兄さんは僕によく構ってくれるようになった。よくよく考えてみたら、その頃からゆかり兄さんは、たまに僕に冷たくなった。朝から違和感を感じて1日が始まると、ちょっとしたことも気になってけっこう疲れる。
時々、なんで僕に当たるんだろうと思うことはある。ゆかり兄さんには元がいるじゃないかって、僕も特別な存在が欲しいよって。でも、それはゆかり兄さんが1番わかってることで、兄さんもどうしようもないんだろうなっていうのが伝わってくるから、結局僕も自分の中で考えるだけで、言う気になれないんだよなぁ……
そうやって僕が考えながら準備していると、マネージャーが『おーい、みんな準備出来たかー?』と出勤を促す。あきら兄さんがバタバタと出てくるのを待って、マンションのエントランスに降りると、そこにはこのマンション最上階に住んでる先輩5人グループがいて車に乗り込んでいた。
そのグループは『SUNLIGHT』といって4年先輩で、単独で世界を回ってライブをして、ミュージカルやバラエティなど多方面の活動で活躍してるすごい人たちだ。同い年のメンバーもいて、兄さんや先輩に愛されてる。SUNLIGHT=そのメンバー+4人のファンと言われるほどの愛されっぷりだ。世の中にはそんな人がいるのに、自分はメンバーにも冷たくされることがあるし、不平等に出来てるなぁ……
『ひろ……大丈夫か?』
ぼーっと出発した車を眺めていたら、横から声をかけられた。めぐみ兄さんだった。
『あ……大丈夫ですよ。…まだ眠たいですね。』
僕は笑って目を擦ると、兄さんも
『そうだな。』
と微笑んだあと、欠伸をしていた。
よし、とりあえずカムバックに集中しよう。僕は頬を叩いて気合いを入れた。
続く~
やっぱり、ゆかり兄さんは僕を直接起こしてくれなくなった。前はちょっとくらい揺すられてたのに。
事務所がめぐみ兄さんのクールキャラを解除してくれた頃から、通訳係のゆかり兄さんの手を離れて、めぐみ兄さんは僕によく構ってくれるようになった。よくよく考えてみたら、その頃からゆかり兄さんは、たまに僕に冷たくなった。朝から違和感を感じて1日が始まると、ちょっとしたことも気になってけっこう疲れる。
時々、なんで僕に当たるんだろうと思うことはある。ゆかり兄さんには元がいるじゃないかって、僕も特別な存在が欲しいよって。でも、それはゆかり兄さんが1番わかってることで、兄さんもどうしようもないんだろうなっていうのが伝わってくるから、結局僕も自分の中で考えるだけで、言う気になれないんだよなぁ……
そうやって僕が考えながら準備していると、マネージャーが『おーい、みんな準備出来たかー?』と出勤を促す。あきら兄さんがバタバタと出てくるのを待って、マンションのエントランスに降りると、そこにはこのマンション最上階に住んでる先輩5人グループがいて車に乗り込んでいた。
そのグループは『SUNLIGHT』といって4年先輩で、単独で世界を回ってライブをして、ミュージカルやバラエティなど多方面の活動で活躍してるすごい人たちだ。同い年のメンバーもいて、兄さんや先輩に愛されてる。SUNLIGHT=そのメンバー+4人のファンと言われるほどの愛されっぷりだ。世の中にはそんな人がいるのに、自分はメンバーにも冷たくされることがあるし、不平等に出来てるなぁ……
『ひろ……大丈夫か?』
ぼーっと出発した車を眺めていたら、横から声をかけられた。めぐみ兄さんだった。
『あ……大丈夫ですよ。…まだ眠たいですね。』
僕は笑って目を擦ると、兄さんも
『そうだな。』
と微笑んだあと、欠伸をしていた。
よし、とりあえずカムバックに集中しよう。僕は頬を叩いて気合いを入れた。
続く~