ものぐさ日記

ひとり遊びが好きな中年童女の日常

tAAre zameeN Par

2008年09月24日 | 映画
 久々にインド映画を見てカンドーしました!アーミル・カーン監督(&主演)作品、「TAARE ZAMEEN PAR」。




*   *   *   *   *   *   *   *   *   *   

 8歳イシャーン(ダルシール・サファリ)は、何をやっても怒られてばかり。お兄さんは成績優秀で、テニスも得意な優等生なのに、イシャーンは、3年生になっても、綴りを間違えてばかりだし、本を読めと言われても、「文字が踊っています…」なんて言って、先生を怒らせる。算数のテストでは、最初の問題、3×9を見ただけで、宇宙船に乗っている自分をイメージして、うっとりしてしまう。いつもそんなで、しょっちゅう廊下に立たされるので、すっかり学校がいやになって、ついさぼってしまった。さぼった日は1人で街をブラブラしていたけど、出来のいいお兄さんに頼み込んで、病欠にしたことまでばれるし、このままでは進級できないと言われ、とうとう家族と離れて、全寮制の寄宿学校にやられてしまう。

 家族と離ればなれになって寂しい上に、全寮制の学校は、前の学校に輪をかけて厳しい。唯一好きな絵も、美術の先生が恐くて、何も描けなくなってしまった。イシャーンは、絵だけでなく、笑うことも、声を出すことも忘れてしまった。

 ある日、意地悪な美術の先生が転勤になって、新しいラーム先生(アーミル・カーン)がやってきた。最初の授業で、ピエロの格好で来て、「何でも自由に描いていいんだよ」というラーム先生にも、頑なになったイシャーンは心を開かなかった。そんなイシャーンのただならぬ様子を心配したラーム先生は、バスを乗り継ぎ、はるばるイシャーンの家を訪ね、イシャーンが家にいた頃、描いた絵を見て驚く。

 イシャーンは知能が低いのではなく、失読症だと気づいたラーム先生は、イシャーンにアルファベットや数字の読み書きを教え始める。

 ある日、ラーム先生が発起人となって、学校で、教師も生徒も一緒になった、アート・コンテストが開催されることになった。

*   *   *   *   *   *   *   *   *   *   


 主演といいながら、アーミル・カーンが出てきたのは、1時間以上も経ってから。イシャーン役の子が、整った顔じゃないのがまた可愛い。唇がぽっちゃりしているせいか、眉をしかめて難しい顔をしていると、60年代初期のミックに見えてきます。


 子供の頃に戻りたいという人がいますが、私は戻りたくありません。精神や肉体、頭脳が、同時に、バランスよく成長するわけじゃないし、経験値が少ないので、辛いこともたくさんありました。ラーム先生が気づくまで、イシャーンを理解しようとする人はいなかったのですが、理解してくれるのが無理でも、受け入れてくれる人が欲しい。イシャーンは失読症でしたが、私は運動がまるでダメで、体育の授業が大っきらいでした。一生懸命走っているのに、「真面目に走れ!」と叱られたり、逆立ちも逆上がりもできませんでした。…大人になってみると、足が遅くたって、逆立ちができなくたって、たいして困ることはないのに、どうしてあんなにイヤな思いを何年もしなくちゃならなかったのか…。学校なんか嫌いだ…。

 失読症でも、イシャーンには絵の才能があるけど、ずば抜けた才能を持っている子供なんか、そうそういるとは思えません。タイトルは、"तारे .जमीन पर" 「地上の星」というか、「星は地に」というか。一等星だけが星じゃない…なんて、イシャーンと同じくらいの頃の自分を思い出しながら見ました。完璧主義のアーミル・カーンの映画はやっぱりおもしろい。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿