らくが・・・浅井まさのぶ&(広岡球志)

女房が他界して思いついたのが
遺書代わり 私の半生をエッセイと
漫画仕立てで構成してみました・・・

やっとこさ

2023年05月12日 06時54分34秒 | 日記
令和5年4月11日~5月11日
約1ヶ月菅原病院に入院してやっと退院出来ました
自分の頭の中では1年以上は入院して居たような気持ち
二度と入る処でない事だけは確かであります退院後は
体力をつけ頑張ります。。。
ひとつだけ言って置きたい事があります.それはリハビリの先生方の
徹底したご指導が有ったればこそ本当に有難う御座いました。。。









らくがき(昭和ロマン)五十

2016年09月30日 15時24分58秒 | 日記
翌日布団から飛び起きました
「いけない布団を買いに行こう
彼女がいつ遊びに来るかわからない兎に角すぐにでも買わなくっちゃ」
布団を注文してその足で喫茶店に行き依頼された仕事を進めました
お昼を回った頃彼女が来ました
「アッどうぞ」
席を示すと彼女が
「ごめんなさい急用が出来ちゃって」
私は、ガッカリしました
「夜は、大丈夫ですか夜でもよければ伺いますけど」
私は、耳を疑いました
「大丈夫です、夜の方が仕事やってますから…」
「それじゃ夜食持って行きましょうか」
「良いですね~おにぎりか何かお願いします」
「解りましたそれじゃ地図を描いてくれませんか、オタクまでの…」
地図を描き彼女に手渡しながら
「解りやすい所だから」
彼女は、そのまま喫茶店を出て行きました、
まさかこんなに早く自分の部屋に来る事に成るとは、思いもよりませんでした
「布団注文していてよかったぁ」
部屋に戻ると部屋がきれい誰かが部屋を掃除してくれている
「まさか彼女が」
人の気配に振り向くとアパートの大家さんが
「あんまり汚いんで掃除しておいたわよ、ついでにバルサンも、ゴキブリ見たもんだから」
何から何から
「おばちゃん有難う」
ポットのお湯を満タンにして紅茶の缶をそばに置き、座布団を敷きあぐらをかき、
喫茶店でまとめた原稿に軽くデッサンを取り始めました
仕事をしているときは時間が立つのが速い気が付くと夜の十時
いくらなんでも遅すぎます今日は、来ないかもネそれでもソワソワ部屋の中をウロウロ
「彼女は、子供が好きみたいだし、三人娘の長女もうひとりは広島に嫁いで居るらしい」
「面倒見がいいかもネ」
「待てよ」
男性の部屋にこんなに遅く、来るって事は、何か意味があるのかな、例えば
「私をどうとでもしてください…ナンちゃって」
そうしたら私は、ガバッとキッスをする
「バカバカバカッ私は、何てこと考えているんだ」
トントン入口で音がします
「来た~ッ」
慌てて机に着き、仕事をやって居る体制を作り
「どうぞ開いてるよ」
中え彼女が入ってきました
「ゴメンね妹が帰りが遅くってお腹空いたでしょう」
彼女は、おにぎりの入ったケースを包みから出します
「ぇ買って来たんじゃないの?」
彼女は、ケースの蓋を開けるとおにぎりが三つ、
しかし おにぎりの形は、既になし見事に崩れています、
私は、彼女が一生懸命おにぎりを作る姿を思い浮かべると涙が出てきました、
彼女は、がっかりした様子でした、「ゴメンね、しっかり握って来たつもりなのに」
私は、胸が締め付けられる思いがしました 
彼女のこと絶対に手放しては、ダメ即座に手を着き頭を下げ
俺ッおにぎりに恋をした観たいだァ
「どうだろう結婚を前提に付き合ってくれないだろうか」
彼女は、黙っています、
「駄目ならいいんだいきなりだもんネ」
どれだけ時間が立ったろうか、彼女が口を開きました
「私は、黄川田晴美と言います宜しく」
「名前?」
ぁそうだ、考えてみたらお互い名前も名乗らず
何という事だろう慌てて私も自己紹介。
落ち着いたところで彼女がいきなり電話機を取り
「私の田舎は、北海道の岩内 お母さんが出るから話してちょうだい結婚しますって」
私は、何が何だか頭の整理が付かないまま、彼女のお母さんとお話をしました
「晴美と結婚するそうで…わがままな子ですよ」
「はい 苦労は、させません」
内心〔先の事は、全く解りません苦労が絶えないかもしれません〕なんて言えないよネ
  ……今だに不思議で仕方ありません結婚前提がいきなり結婚ですからネ


らくがき(昭和ロマン)四十九

2016年09月30日 15時23分35秒 | 日記
十一月二十四日〔一九七〇年〕徹夜明けで体がだるいそのまま布団から出れない少し寒い
いい加減新しい布団にしないと文字通り煎餅布団である体が痛いなんて思いながら 
又眠くなりいつの間のか夢の中
深い洞窟を歩く突き当り左右に道が別れています
薄明りが差していますよく見ると蜘蛛の巣がいっぱい
その蜘蛛の巣に孔雀が身動きが取れずもがいています
声が聞こえます
「私の首が 私の首が」
声がします
よ~く見ると孔雀の首が無いのです
ずっと奥に目をやると無造作に孔雀の首が転がっているのです。
私は、気持ち悪いと思いながら目が覚めました変な夢を見たものだ
とにかく目覚めが悪いったらありませン
時間の感覚が解りません電話機を取り貝塚さんの所にいたユタちゃんに夢の話をしたところ
「いやな夢ですね何だかダブりますね」
「ダブルって何が…?」
「すぐテレビ見てよ、兎に角テレビを」
言われるままテレビを付けましたすると十一月二十五日
三島由紀夫(小説家)が自衛隊に向かって決起を促す演説をしている録画画面
アナウンスでは既に三島由紀夫は、
もう一人の隊員と自決したと報道しています
三島は、楯の会と言う組織を作っていたのは以前から私も知ってlました。
私が驚いたのは、三島が割腹をした後、介錯を頼み
男〔隊員〕が首を斬り落としたと聞いた時、
ユタちゃんが言うように確かに様子は違うけど孔雀の首とダブってると私も思いましたネ 
私にはもしかして霊感が有るのかもョ
電話を切ると直ぐに電話、次の仕事の依頼午後に大泉の喫茶店で会う約束をする。
私は、待ち合わせで待たせたことが一度もありません 
待たされたことは、よくありますけどネ
大泉の喫茶店に一時間前に入りました、すると前に見た子ずれの女性が子供を抱いて居ます
私は、挨拶をしたら女性も挨拶して来ました私は、悪びれもなくそばまで行き
「座ってもいいですか」
どうしてこんな度胸があるんだか
「よく来るんですか?」
「はいたまに…」
「お子さん大変ですね」
「ぁこの子私の子供じゃないんですよ妹の子なんです」
と言って子供の顔を覗き込む横顔がなんと素敵
そうか独身か、私は、何だか嬉しくなりました
「今度暇な時に改めて会ってくれませんか?」
思い切って尋ねると
「はい…」
体の中がカッと熱くなりました、編集が入口に立っています
「チヨット会う人が居るものですみません、明日、今くらいの時間にここで会いませんか?」
返事は、有りませんでも子供を抱いた手がわずかに動いたのを見ましたダメ元ってこともある
「明日が楽しみだ…」
私は、編集者の側に行きました
「お知合いですか?」
「えっまァそんな所です」
「隅に置けませんね仕事は、ちゃんとやって下さいよ」
「大丈夫締め切りは、ちゃんと守りますよ」
   ……彼女とは、初めて会って初めてお話をしたってのに満更でもない気持ちでした


らくがき(昭和ロマン)四十八

2016年09月30日 12時52分37秒 | 日記
早いもので一九七〇年も十一月も半ば過ぎ……
雨戸の隙間から日が差しています。
「引っ越して来て雨戸を閉めきりで開けた事が無いからな開けるか」
「眩しいネ」
布団を干すつもりで、ヘリを掴んで布団をハタイタところ綿が固まっていて
そのままストーンと下に落ちましてまるで団子 慌てて綿を平らに伸ばして何とか平らにしたけど
全体にボコボコ状態
「まいったネ早く新しい布団買わなくっちゃ」
今度読み切りの仕事が済んだらにしよう
自分が寝る分には、平気だけど誰が来るかわからない
テレビを付けると一月からのニュウスを放送してました
三月十四日日本万国博覧会〔大阪〕画面が変わりクロネコのタンゴが流れてきます
私にすればこれらは、あまり興味なしテレビを消し外に出ると
大家さんがお皿にいろんな煮物を作って持ってきてくれました
「残り物だけどいかが」
金平ごぼうの大失敗を目の当たりに見られてますからネ
私は、有りがたく頂戴いたしました。
前のアパートの大家さんが言っていた、
大泉のお母さんは、怖い人ですからねと釘を刺されていたのですが
とんでもない優しい大家さんで時々部屋を掃除までして下さり、
本音はアパートを汚されたくないと思ってるのかもしれませんネ、
それどころかまるで私にとって母親のような存在でしたネ。
入れ違いに西山ちゃんが
「タバコあるかぁ」
西山ちゃんのアパートは、隣の別のアパートに住んで居まして、時たま顔を出します
「タバコなら灰皿にあるよ」
私の灰皿は特製で車の輪っかを灰皿代わりに使って居るから溜まるだけ溜まり
吸い殻が山ほどあり、ほとんどタバコが無い時は、灰皿で済ましたものです。
「まともなタバコ無いのォ」
「あっ、悪い机の上見て昨日パチンコで少し勝ってさ」
「ショウトホープが結構あるから好きなだけ持って行って良いヨ」
「先に言ってよ」
西山ちゃんに数日前の練馬の出来事を話したら
「お前馬鹿かそんな喧嘩してたら死んじゃうよ、気を付けた方が良いヨ」
「ところで俺チョット遠出してくる」
話を聞くと骨董品の良いのが見つかったから見に行ってくると言うのである
何時もの事、
「コーヒーを飲みに行こうか」
私たちは、大泉の繁華街に出て直ぐに喫茶店に入りました
奥に女の子が二人一人は幼児をダッコしています
西山ちゃんに気付くと挨拶をするので
「知り合いなの隅に置けないねぇ」
「店に来る子だよ」
何気なく見ると二人とも美人
子供を抱いているのが気に入らない、奥さんじゃしょうがないね
「どれくらい掛かるのサ 骨董の方は」
「ここだけの話だけど行ったっきりになるかも知れないよ」
「そんなこと言って彼女でも出来たんじゃないの?」
とからかって聞いて見たら
「ああ彼女ならいるよ、でもどうなるか先の事は、解らない」
と意外にクールな返答私よりずっと大人かもネ
「そんな事よりも、何か自分で骨董を置いた小さな店を将来作りたいんだ」
「そっちの方に気が傾いているんだよ」
「なるほどネ」……〔その後彼は名古屋に住み着き商売を始めて大成功〕


らくがき(昭和ロマン)四十七

2016年09月29日 13時47分14秒 | 日記
久しぶりの練馬、
喫茶店セブンの横を通りいつもツケの利BARの前に行きました
この店にも随分来ていないけど。
ま良いか扉を開けるとママの雪ちゃんそれにバーテンの菊ちゃん女の子が二人
私は、何時もの場所に座ると目の前にハイボールが置かれました
ママが声を掛けてきます
「随分顔を見せなかったわね、どこで浮気してたの?」
いくらなんでもやっはりツケの事が気になり落ち着かない
ハイボールを飲みながら
「今日は原稿を出版社に届けて来た帰りなんだけどサ おとなしく帰って寝ます…」
そこまで話すとママが珍しくそばに来て
「私ねこの店辞めるかもしれないの」
「…でも大ママが許さないんじゃないの お気に入りなんだし」
雪ちゃんの事情は、チョット複雑で若い頃大ママの家で育てられ
雪ちゃんは感謝して今まで大ママの側を離れないで居たと
以前、雪ちいゃんに直接聞いた事が有りました。
「大ママが亡くなってもう一年になるのよ」
「えっそうなんだ大ママが亡くなったなんて知らなかったヨ」
私は、この店一年も来ていなかったんだ、
「辞めたら他に店を出すつもりなんだけど店を出したら来てくれるでしょ」
「もちろん行きますよ」
私は、ママとお話をしている間ずっと、
ツケをしてきた事が気に成って仕方が有りませんでした
何せ十数年ツケ払ってないんだもんネ
いつその事を切りだされるかと思うと気になって仕方が有りませんでした
丁度 客が来たので私は、入れ替わりに席を立ち逃げるように
「それじゃ帰るネ」
と外に出ました又お金を払わず外にお金を払おうと思いましたが
今日に限ってお金を払っては、何だか変と思いそのまま店を離れました。
店の人は追っかけて来る気配は有りません、マ良いか…
他で飲みなをしと決め、別のスナックに入りました
初めて入る店ですカウンターが広い店でした、
ハイボールをチビチビ飲んで居ると
左側三つくらいの所に席を取っている中年の男性がちらちら私の方を見ています
ァそうだ私は、サングラスを掛けています人相だってかなり変わって見えるでしょう、
私も気になり何気なく彼の方を見ました、
瞬間目が合いまして、私も馬鹿ですねよせばいいのに酒の勢いも有り
カッコ付けて睨み付けていました
相手に言わせれば眼を付けられたってわけでしょう
私はハイボールを飲みカウンターに置いてフッと横を見るとすぐ側に男が立っています。
ギョッとしました
「表に出ろよ…」
男が呟くように低い声で言います
バーテンが私の側に来て
「止めた方が良いヨ相手が悪いよ」
お酒の勢いも会って私は外に出ましたが……
それから先はまったく何も記憶が無いんです、
本当に何んにも。
気が付くと朝、
不思議な事に大泉の自分のアパートしかも布団に寝ているんです
うつ伏せにネ 
顔一帯が妙にネバっぽいので鏡を見てビックリ顔中真っ赤 血だらけ
敷布を見たら血の海 愕然となりました
そんな事よりも顔を洗いながらいったい誰が練馬から大泉まで連れて来てくれたんだろう
その事の方が気になりました
バーテンの顔も喧嘩相手の顔も何にも記憶に無いんです
…でも何処かで私の住所を誰かに言わない限り大泉まで来れないはず?
今だに解りません覚えていないんです本当に悪い酒だ
右目の下にアルファベットのブイの字に傷が残りました
結構長い間傷跡は、残って居ました。
     ……「もう二度と練馬には、行かないぞ」おっかねぇ


らくがき(昭和ロマン)四十六

2016年09月28日 08時10分59秒 | 日記
自炊をしてみようと思い取り合えづ鍋を買って来まして、それからスーパーに行きなんとなくごぼうと人参、金平用の材料を買いました.
兎に角 金平を作ってみたくってネ
折角ガス水道が有る事だし。
鍋に水を入れ〔この段階ですでに手順が間違い〕金平の材料を入れ鍋に蓋をし、
その場を離れました。
インスタントの紅茶をマグカップに入れポットのお湯を注ぎスプーンで混ぜ机に置く.
ゴボウの匂いが良いネ
「そうだ醤油入れなきゃ」
醤油を入れ蓋をします生まれて初めての料理いい匂いです、
10分ほどして鍋の側に行き、驚きました
鍋の蓋が金平に押し上げれれお山のてっぺんに傘を付けた様な、
「わああ」
慌ててガスを止めましたすでに水ッ気は、有りません
匂いだけが良い匂い、勿体ないけどこの後の対処が解りません
ゴミ箱に捨てるつもりで外に出ました、丁度大家のおばちゃんもごみを捨てるところ
「アラ勿体ないわネ」
その日の夕飯は、パンと紅茶。
残りの原稿を明日の朝までに描き上げなければ、
朝一で原稿を編集に渡し途中喫茶店に寄りコーヒーを飲み.
そのまま荘司さんの所に行ってみました荘司さんの所もどうやら徹夜らしい
仕事部屋に入ると珍しく荘司さんの弟さんが居ました
「久しぶりですまた刈りだされました」
弟さんは、気のいい人で忙しくなるとたまに手伝いに来るんです荘司さんが
「ァ空いて居る場所に適当に座って」
今まで皆と一緒に仕事をしていたと思うと、解ってわいるつもりでも何だか寂しいネ
邪魔をしては、悪いと思い帰り際
「本当に忙しくなったら何時でも呼んでよ」
私は、大泉の駅の方にブラブラ…
私のアパートは、駅の近く荘司さんの家まで三十分位の所
本当に手伝いが続いて居れば本当にいい場所なんだけどネ
アパートの近くまで来たとき
「おーい悪いけど醤油貸してよ」
西山正一である西山ちゃんとは、どこで会ったのか、ほとんど記憶に無い
どんな仕事をしているかも記憶にない
ただお互いに気が合い、いろんな話をしたことは、事実
彼は、無類の骨董マニアあっちだ、こっちだ、面白い骨董が出ると、どこで聞きつけて来るのか、
すっ飛んで行っちまう、確かに私も骨董は、嫌いでは、有りませんが彼ほどでは、有りません。
「醤油?ああ使ったばかりだけど新しいよ好きなだけ持って行って良いよ」
《彼とのお付き合いは、四十余年いまだに続いています一度は、名古屋に移り事業に成功今は、青森に移り骨董品を見せいっぱいにセットした笑笑のような呑屋さん リンゴ園 冷やし蕎麦業でも成功》
「今晩はアパートに居るの?」
「徹夜明けだから、これから少し寝ます」
私は、目が覚めたら練馬に出てみようと思って居ました。
夕方サングラスを掛け
《明りに敏感になり仕方なく》
外に出ました途中喫茶店に寄りコーヒーを飲みブラリと外に出ました…