有馬治郎雑記

音楽、政治、模型についてポチポチ語ります。

建国記念の日(紀元節)

2017-02-12 23:19:39 | 政治
建国記念の日(紀元節)
一日過ぎてしまいましたが、あらためて建国記念の日(紀元節)は人為的に定められたものであることを、紹介します。
神話上の神武天皇は“辛酉年正月”に即位した(日本書紀)とされていますが、この“辛酉年”は古代中国において“革新の年”を意味しています。神武天皇即位の“辛酉年正月”は“革新の年の正月”であり本来象徴的な意味なのです。明治期の旧暦から新暦への改暦で明治6年の旧暦元日が、新暦1月29日となるので、政府は1月29日を紀元節として一旦は布告しました。しかし、この方法では旧暦と新暦の関係から毎年紀元節が動いてしまうという欠点を持っていました。さらに、ここで言う旧暦は天保時代にできた暦であり、その元旦を神武天皇即位日とすること自体に無理がありました。
そこで政府は、神武天皇当時(!)の中国歴を援用して2500年以上の暦を逆算したとして、2月11日を紀元節であるとしたのです。
ただし、この暦の逆算方法の根拠や計算方法については一切明らかにされていません。人為的に定められたとしか言いようが無いのです。私は建国記念の日が存在すること自体に問題があるとは思っていません。とは言うものの、根拠も示されないまま人為的に定められた紀元節を建国記念の日として奉祝することには反対です。戦後デモクラシー成立の過程の中で、特定の日を建国記念の日として定めることは可能だったのではないでしょうか。例えば現憲法が制定された日を建国記念日とする、等々…。皆さんはどうお考えですか。