三月半ばの私の処方箋より、一日量。
パキシル(SSRI抗うつ剤)10mg 2錠
アモキサン(三環系抗うつ剤)10mg 2カプセル
リーマス(抗躁薬)100 3錠
セルシン(抗不安剤)2mg 3錠
デパス(精神安定剤)1mg 3錠
マイスリー(催眠鎮静剤)10mg 1錠
サイレース(催眠鎮静剤)2mg 1錠
こんなのマユに比べれば全然弱い。マユはアナフラニール、レスリン、レキソタン、ハルシオンetc.etc.…もう覚えていない。
それでも、私、ありみは国から「精神障害者」との認定を受け、医療費を補助される身分となった。(参考:精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第32条)
まさにミイラ取りがミイラ。
副作用で日中も頭がぼんやりする。目は虚ろになる。
ブログはおろか、お客様から来たメールのお返事も書く気力が沸かない。私にはやらなければいけないことがたくさんあるのに。マユも放りっぱなしなのに。私は何もかも中途半端でダメな人間だ…。
ホテル暮らしのマユからは、相変わらず点々と近況を伝えるメール、留守電が入る。
「膣内(性器の内部)に炎症を起こしたみたいです。いたいです。ますます稼げない(;_;)」
「池袋で一番大きなキャバクラに面接に行くよ!」「やっぱり面接ダメだったぽい…」
「ウツがひどいです、もうお客に身体を触られるのがイヤだよ」
そして夜中に突然の電話。
「マユとみんなはLOVE&PEACEだよ、ずっと仲良くしてね!」
言いたい事だけ言うと、何か言おうとする前に電話はブツリと切れた。後はずっと話し中。
次の日、お店に出勤するなり同僚の子にいきなり真剣な顔で聞かれた。
「ありみちゃん!マユからのアレ、遺言?!」
あのメッセージをマユは彼女のアドレスにある全ての友人-私のお店の子含む-に電話で叫び回ったらしい。色々な噂で騒然とする店内。
「………店長、そういう訳です。お騒がせしてすみません。本人はけろっとしてるんですよ…」
「いや、ありみちゃんのせいじゃない。元はといえばマユをスカウトしたうちが悪い。まあ正直--彼女はうちに入れるような子じゃない。スタッフHがスカウトしてきたから入れた。Hは仕事も全然出来なかった。もう逃げたけどね。」
「マユは携帯の名義をHさんに貸したままです。彼の分の通話料はこちらで払わされました」
「それは悪かった」
店長は万札を多めに手渡した。
「Hと彼女を雇ったこちらにも非はある。なにせ彼女が甘えすぎだ。君は、…もういいだろう」
わたしはやっと、各専門機関へ相談した。
(今思えば最初からそうすれば良かったのだが)
精神科医
→小さな病院ではもう対処できない。入院施設のある公立病院に行き、借金等も含めケースワーカーなどに相談をしてじっくりと治療が必要。また、精神的・肉体的にも風俗業は一刻も早く辞めるべき。
東京女性相談センターへ相談。
→各地域の福祉事務所、保健所に専門の保健士、ケースワーカーがいるので、早急に相談した方がよい。病院の借金は残るが、自己破産を勧める。
とはいえ私が勧めても彼女が自分から相談するとは思えない。私が相談しても「他人」なので(警察の時がそうだったように)あまり効力がない。
そうなると……親族。あまり頼りにしたくはなかったが、連絡し協力を仰がないわけにはいかない…。
つづく。
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追伸:
ギャグも何もない、暗い話が続くにもかかわらず、読んでくださり皆様本当にありがとうございます。95%以上ノンフィクション、日本にはこういう女もおり、世界もあるということを少しでも発信したいという気持ちで書いています。何か、お読み下さった方に考えていただける部分があれば、これ以上嬉しいことはありませんm(_ _)m。
お気に召しましたら、当特集を、他の風俗嬢系サイトさん等にもご紹介していただければ幸いです。
パキシル(SSRI抗うつ剤)10mg 2錠
アモキサン(三環系抗うつ剤)10mg 2カプセル
リーマス(抗躁薬)100 3錠
セルシン(抗不安剤)2mg 3錠
デパス(精神安定剤)1mg 3錠
マイスリー(催眠鎮静剤)10mg 1錠
サイレース(催眠鎮静剤)2mg 1錠
こんなのマユに比べれば全然弱い。マユはアナフラニール、レスリン、レキソタン、ハルシオンetc.etc.…もう覚えていない。
それでも、私、ありみは国から「精神障害者」との認定を受け、医療費を補助される身分となった。(参考:精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第32条)
まさにミイラ取りがミイラ。
副作用で日中も頭がぼんやりする。目は虚ろになる。
ブログはおろか、お客様から来たメールのお返事も書く気力が沸かない。私にはやらなければいけないことがたくさんあるのに。マユも放りっぱなしなのに。私は何もかも中途半端でダメな人間だ…。
ホテル暮らしのマユからは、相変わらず点々と近況を伝えるメール、留守電が入る。
「膣内(性器の内部)に炎症を起こしたみたいです。いたいです。ますます稼げない(;_;)」
「池袋で一番大きなキャバクラに面接に行くよ!」「やっぱり面接ダメだったぽい…」
「ウツがひどいです、もうお客に身体を触られるのがイヤだよ」
そして夜中に突然の電話。
「マユとみんなはLOVE&PEACEだよ、ずっと仲良くしてね!」
言いたい事だけ言うと、何か言おうとする前に電話はブツリと切れた。後はずっと話し中。
次の日、お店に出勤するなり同僚の子にいきなり真剣な顔で聞かれた。
「ありみちゃん!マユからのアレ、遺言?!」
あのメッセージをマユは彼女のアドレスにある全ての友人-私のお店の子含む-に電話で叫び回ったらしい。色々な噂で騒然とする店内。
「………店長、そういう訳です。お騒がせしてすみません。本人はけろっとしてるんですよ…」
「いや、ありみちゃんのせいじゃない。元はといえばマユをスカウトしたうちが悪い。まあ正直--彼女はうちに入れるような子じゃない。スタッフHがスカウトしてきたから入れた。Hは仕事も全然出来なかった。もう逃げたけどね。」
「マユは携帯の名義をHさんに貸したままです。彼の分の通話料はこちらで払わされました」
「それは悪かった」
店長は万札を多めに手渡した。
「Hと彼女を雇ったこちらにも非はある。なにせ彼女が甘えすぎだ。君は、…もういいだろう」
わたしはやっと、各専門機関へ相談した。
(今思えば最初からそうすれば良かったのだが)
精神科医
→小さな病院ではもう対処できない。入院施設のある公立病院に行き、借金等も含めケースワーカーなどに相談をしてじっくりと治療が必要。また、精神的・肉体的にも風俗業は一刻も早く辞めるべき。
東京女性相談センターへ相談。
→各地域の福祉事務所、保健所に専門の保健士、ケースワーカーがいるので、早急に相談した方がよい。病院の借金は残るが、自己破産を勧める。
とはいえ私が勧めても彼女が自分から相談するとは思えない。私が相談しても「他人」なので(警察の時がそうだったように)あまり効力がない。
そうなると……親族。あまり頼りにしたくはなかったが、連絡し協力を仰がないわけにはいかない…。
つづく。
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追伸:
ギャグも何もない、暗い話が続くにもかかわらず、読んでくださり皆様本当にありがとうございます。95%以上ノンフィクション、日本にはこういう女もおり、世界もあるということを少しでも発信したいという気持ちで書いています。何か、お読み下さった方に考えていただける部分があれば、これ以上嬉しいことはありませんm(_ _)m。
お気に召しましたら、当特集を、他の風俗嬢系サイトさん等にもご紹介していただければ幸いです。