このエントリで、ちょびっと「なんで非モテの人達は内面を守ろうとしたり、自分を曲げなきゃモテないんならモテなくてもいいとか言うのかなぁ~」みたいなことを書いたのだけど、やはり熱にうかされた頭で思いついたことなんで、もうちょっと広げて考えてみた。
「『オタクvsサブカル』を煽ってみる」で僕が出した仮説は、モテとオタクがファルス・・・ああ、もういいや簡単な言葉で言おう、チンコにそれぞれの仕方で捕らわれていて、サブカルはチンコから距離を置こうとするっていうもので、つまりは、一般に
モテ-サブカル | オタク
と思われてるのが、実は
モテ-オタク | サブカル
なんじゃないの?っていうこと。で、オタクの人っていうか非モテの人(って同一化するのはたぶんまずいんだろうけど、ここでは『電波男』的なラインで考えているのでそこは目をつぶってもらって)は、この壁の向こうは見えてないんじゃないかなぁ、と思う。というのがその『電波男』のシステム分類をあてはめるとこうなるじゃん。
あかほりシステム-ほんだシステム | システムの外
で、この論理でいくと、非モテからすれば女性はビッチか喪女のみ、ってことになるわけでしょ。『電波男』を眺める限り、そうでない女性の存在ってすっぽり抜けてるわけで、なんでこうなるのかなぁ、と思うわけ。非モテの人がそこから脱却して女性と付き合おうとするなら、どう考えたってこのすっぽり抜けてる層の女性じゃないのか。にもかかわらず、世間で言う脱ヲタって、目指す先は左側ヘの、モテ、あかほりシステムの方向になっちゃってる。これってかなりハードルの高いことなんじゃないかなぁ、と感じて、っていうのがオタクは趣味を目的として受容することを是としているのに、そこから趣味をモテるために手段へと切り換えなきゃいけないわけで、これはキツいでしょ。そりゃ自分を曲げたくない、って意固地になるのはよく分かる。そんでもって、その手段としての消費行動によってヲタ趣味を制限しなきゃならないとあっちゃ、なんでそんな禁欲的なことせにゃならんねん、てことになるよね。しかもあちら側は外面とコミュニケーション能力ばかりが重視される世界。自然、アドバイスも「外面に滲みだす自信を持て」だの「コミュニケーションスキルを磨け」だの、なんか曖昧模糊としたものばかりで、そんなもの一朝一夕に身につけれるわけないって。無理無理。んで、挙句の果てに「愛」か。こんな言葉の暴力ふりかざす奴に愛なんて語る資格ないって。
というわけで提案なんだけど、壁、越えてみませんか。つまり、さしあたりチンコだの性愛だのは忘れ、女性にモテるかどうかってことは脇に置いておいて、サブカルっぽい趣味を好きになってみようってことなんだけど。「趣味を目的として受容する」っていう点では通ずるわけだし。そうやってサブカルの方に移行して、女性と出会えば、そこでは共通の趣味を介して付き合えるようになるし、レストランに誘ったり、お金をつぎこんだり、つまんない会話に無理矢理合わせたりするより全然いいでしょ。
この提案は当然、「ヲタ趣味をやめるわけにはいかない」っていう反論を当然受けるわけだけど・・・結局暴言吐きますね。ヲタ趣味なんか趣味じゃねえよ!嘘、それはさすがに言い過ぎ。鉄道ヲタとかは立派な趣味だよね。でもアニヲタ、それも美少女アニメとかギャルゲーとか全然趣味じゃないって。「音楽ヲタは嫌われないのに、なんでアニヲタは女性から差別されるんだよ~」とか言うけど、そんなのあたりまえじゃん。「俺、AV鑑賞が趣味です」って言うのとたいして変わんない。そんなもんたいして守るべき自己じゃないでしょ。いくら美少女アニメに性欲以外の深みを見出していようが女性から見ればキモいに決ってる。だからその深みの部分は他の趣味に求めて、ヲタ趣味はこっそりやっておけばいいんじゃないかなぁ。
そう、やめなくてもいいのよ、趣味は増やせばいい。禁欲なんかもっての他でどんどん広げていく。あ、チンコ関係は陰でこっそり自己処理しておいて。で、気付いたらそのうちサブカル趣味をもった女性に出会うことになるんじゃないだろうか。そういう女性となら何の共通基盤のないところから無理矢理話題を作りだすような高度なコミュニケーションスキルも別にいらないし、そもそも「あかほりシステム」的な女性なんかいないよ?っていうか僕はそういう女性身近にいたことないし・・・あ、いたわ、ウチの妹(汗。あれは無趣味な女性のためのシステムなんじゃないかなぁ。更科修一郎氏が『オタク vs サブカル』でサブカルは「典型的なF1層からの落伍者であるメルヘン系女性との共依存関係を結ぶことくらいしかない」と言ってるけど、それで全然結構。てか、なんで落伍者とか言うんだよ。つまんない所からはずれた素晴しい女性じゃん。(あとメルヘン系ってのもよく分からん。)F1層を獲得できなかったルサンチマンなんか微塵もないんだけど・・・。
まあ、この提案が受け入れられるとは実はあまり思っていないんだけど、じゃあ、なにがネックになってるの?という部分が聞いてみたいと思うわけです。以上。
(追記)
おっ、ほぼ同時期に似たようなことを書かれている方を発見。
多趣味化することで、あかほりシステムからもほんだシステムからも同時に降りちゃうスタイル。
あ、でもこの方はそれで非モテを脱却しようとするんじゃなくて、むしろ非モテを追求しようとしてるのか。まぁ、非モテを究めて、つまらない煩悩を拭い去ればモテとか非モテとか勝ち組だの負け組だのどうでもよくなって、世の中楽しく生きれますもんね。あと、タモリはオタクっていうよりもサブカルど真ん中って感じがします。植草甚一のレコードを全部引き取ったりしてるし。Quick Japan の特集になったこともあるし(笑)