アクエリアンヨガ~杉戸・宮代~

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天空の寺「大陽寺」で禅リトリート体験

2017-06-26 10:20:12 | 瞑想

参禅体験、ずっとまえからやってみたかったのです。

本で読んだり、自己流で坐ったりしてきましたが、体験に勝るものは無し。

そこで、ついに行ってまいりました!

秩父にある、臨済宗のお寺、

 

「大陽寺(たいようじ)」

 

 

子どもの頃、キャンプやお寺めぐりのハイキングでずいぶん訪れていた秩父。

でも、こんなお寺があるとは、まったく知りませんでした。

それもそのはず……

 

 

西武秩父駅から急な山道を送迎バスで揺られること小一時間、

なんだか、ふた山くらい越えた気がします。

 

 

標高800メートル。

周囲5キロメートル四方に民家はなく、視界に入るのは緑の山々と空のみ。

ざあざあと聞こえてくる渓流の音からして、谷底はかなり深そうです。

 

 

梅雨どきなので、あっというまにガスがかかってきて、まさに深山幽谷。

鳥たちのさえずりがすばらしく、この時期でもウグイスが鳴いていましたよ。

 

今回この大陽寺に泊まることにしたのは、参禅や写経を体験できるはもちろんのこと、ヨガのプログラムも組まれていたからです。

寺ヨガも前から体験したいことの1つでした。

 

 

↑ こちらは本堂。宿坊を兼ねています。

お寺の開山は鎌倉時代(1313年)にさかのぼりますが、本堂は江戸時代の建築だそうですから、十分に古いですね。

その昔、女人禁制の寺が多い中で、珍しく女性の参拝者を受け入れていたことから、「東国の女人高野」とも称されていたそうです。

ただし、厳しい環境ゆえに、閉じていた時期もあり、今の住職でまだ26代目。

古い記録(武蔵風土記?)によれば、寺としてではなく、女性たちが身を寄せて集団生活を送る場所として機能していた時代もあるそうです。

そんな歴史を感じさせる場所に寝泊まりできるなんて、感慨深い。

 

 

 

まず体験したのは写経。

私は般若心経は音から覚えたので、字となると記憶が怪しいのですが、ともかく、できるだけ丁寧になぞろうと思いました。

ものすごく時間がかかりました。

「書く」という作業にこれほど没入したのは、小学生のときの習字以来かもしれません。

知っているはずの字でさえ、じーっと見ていたら、あれ、まるで初めて見たかのように書き順が分らない。

不思議、不思議。

 

完成品は持ち帰りました。たたみじわがついてしまいましたが、これも記念てことで。書き終えたら、そのままお寺に納めている人もいました。

 

 

石段を登ると、天狗のお面が飾ってあるお堂があり、ここで住職が読経してくださいました。

木魚じゃなくて、大きな和太鼓を叩くいての読経が、すごい迫力。密教みたい?

 

 

そして崖の上にそびえる坐禅堂。

 

堂内は広々としていました。

廊下や縁側にも坐るスペースがあるので、さっそく思い思いの場所で坐禅を組む人たち。

 

 

 

時間を忘れるとはこのことでしょうか。

悔しいけれど(?)いつもより、断然、集中できるみたい。

(ホントかい?)

 

ふだんも自宅で瞑想していると、ときおり手足が消えてなくなったような感覚が生まれてきますが、その感覚が訪れるのが早かったような気が。

自分と世界の境目がなくなっていくような感覚。

いや、でも、「ない」という感覚が「ある」のだから、やっぱりないわけではないのか……うーん、何だろう、これは……。

……な~んてことを、ほら、この心は、感じているじゃないか、考えているじゃないか。

だから、気づくたびに手放していく……。

 

 

さて、私は、ほんの一瞬でも「空」に近づけたのでしょうか。

 

 

2日目の坐禅は住職の説明から始まりました。

脚を組むときの体重のかけ方、法界定印(ヨガで言うところのムドラーですね)の形、警策の受け方など。

ちなみに、大陽寺の法界定印は左手の親指を右手で握り、左手の四本指を上からかぶせます。

ほう、こういう形もあるんですね。

 

 

組んだ手と丹田とのあいだで気のやり取りをすることを意識しながら、坐りました。

しかし、

正直、ワタクシ、この日の集中はイマイチだったかも。

途中から、警策に興味津々(人間だもの~♫)

 

ちゃんとタイミングよく合掌(警策を受けます、という合図)できるかなぁとか考えたりして……おお、来るぞ、来るぞ……来たッ。

礼。

ビシ、ビシ、ビシッ。

思っていたより、乾いた強い衝撃……、い、イタい……

 

おもしろいことに、人によって音が違うのですね。

 

 

坐禅堂では、

新月ヨガとシンギングボールのセッションもありました。

 

インストラクターは西荻窪のマリカというスタジオの代表者をしている先生で、ヨガとルーシーダットンを教えているそうです。

久々に、とても心地よいフローを味わい、ああ、もう、なんというぜいたくでしょう。

 

シンギングボールの生演奏はやはりいいですね。

うわん、うわん、と倍音が身に染みる。頭蓋骨に共鳴する。

低い音は、まるで人間の声みたいに聞こえます。

O-----m

 

横になっていたら、すぐに胃が温かくなってきました。

体内の水分に反応しているのでしょう。

便通にも良いそうで、お腹に乗せてもらっている人もいました。

 

 

 

 

そして食事の時間。

禅寺なのだから、食事も禅修行=無言で音を立てずに食べる……のかなと思ったら、

 

懐かしの合宿所スタイル?

知らない人どうしで、おしゃべりや情報交換。

山形や仙台から来た人、はるばるアメリカから来た人、総勢30人くらいいたでしょうか。

 

 

2日間のプログラムは基本的に自由参加でした。

住職ご自身の気さくな人柄がその辺にも表れているのでしょう。

 

気が向かなければ、ごろんと寝ていても、ぼんやり山を眺めていても、散歩に出かけてもよし(遭難しない程度にですが)。

 

携帯はいまどき珍しく圏外です。

煩わされません。

 

また行きたい。

次は、行事の組まれていない平日がいいかもしれない。

そして、写メもやめよう……。

日常の喧騒から離れて自分と向き合う時間を、さらにぎゅっと濃縮できるように。

 

いや、いや、日常にいても、それができるようにしなければならないのだ……。

 

そんなことを改めて思った2日間でした。

 

 

追記) そういえば、文化放送の記者さんが取材に来ていました。

7月5日(水)8:20amから、大陽寺のこと、放送予定だそうです。

 

 

かずこ

 


セントジョンズワートと夏の夜の夢

2017-06-17 16:50:30 | 草花

梅雨とは思えないほどの晴天つづきですね。

 

夏至(6月21日)をまえに、日は長いし、カラッとしているし、なんだかちょっとヨーロッパかと思うくらいの快適さ(笑

 

そのヨーロッパでは、太陽が頂点に達するころは、もともと祝祭の時期。妖精たちが集まって、人間にいたずらをしかけるとされていました。シェイクスピアの『夏の夜の夢(真夏の夜の夢)』はこの伝承をもとにしたものですね。

 

キリスト教が広まってからは、洗礼者・聖ヨハネの誕生日とされる6月24日とあいまって、この時期は「夏のクリスマス」と呼ばれるようになったとか。

 

*****

 

そして、この時期は、聖ヨハネ(St. John)にちなんでセント・ジョンズ・ワート(セイヨウオトギリソウ)と呼ばれるハーブが満開を迎えます。

 

我が家のセントジョンズワート。

 

 

秋の終わり、苗で手に入れたときはほとんど枯れていたのに、こんなに成長するとは!

 

 

この黄色の可憐な花をつぶすと赤い液体がにじみ出てくることから、古来、魔除けとして使われてきたそうです。

実際、そのヒペリカムという成分を抽出したオイルは筋肉痛や肩こりの改善に重宝されてきました。

 

 

せっかくなので抽出油をつくってみることにしました。この時期しかできませんものね。

 

 

花はすり鉢でつぶし(ほんとに、これでいいのだろうか……)

 

 

茎と葉は適当な長さに切って、ガラス瓶に詰め、エキストラバージンオリーブオイルを注ぎました。

 

 

ちなみに、このオイル、ふだん料理に使っている「れなり」というスペイン産のオイルです。ちょっと高いけど、味も品質も、そして輸入元の心意気に至るまで最高レベル。おすすめです。

 

そういえば、『真夏の夜の夢』で思い出したのが、かなり昔、観にいったリンゼイ・ケンプの舞台。パントマイムとバレエ、夢と現実のはざまで繰り広げられる幻想的な世界、この世でもなくあの世でもない、なんともいえない不思議な雰囲気が、たまらなく好きでしたねぇ。

公演のあと、私、ステージ下まで花束を渡しに行きました。握手してくれたリンゼイ・ケンプの手があまりにも柔らかくて温かくて、思わず、ほおずりしちゃったのを覚えています

 

 

*****

 

話が脱線につぐ脱線。

 

セントジョンズワート・オイルは1日1回瓶を振って、2週間ほど日光に当てておくと赤くなるそうです。今のところ、ぜんぜん、そうは見えませんが(汗

 

妖精がいるなら、ちょっと手伝ってほしいものです。

 

『フラワーズ』のリンゼイ・ケンプ

 

*****

 

さて、草花と戯れるのはこれくらいにして、

来週は国際ヨガデーのイベントに参加する予定です。

 

 

かずこ

 


びわの葉エキス

2017-06-16 23:06:40 | 草花

 

このひと月くらい、悩まされていた皮膚のトラブル。

アレルギーか、はたまた、虫刺されか。

しかも、なぜかからだの左側ばかり。

 

ほんのりかゆくて、無意識のうちに引っ掻いているらしく、

小さなかわぶたを掻きこわしては、また、かさぶたをつくる、の繰り返し。

 

ステロイド系の薬はイヤなので、 

以前から気になっていた「びわの葉エキス」をネットで買いました。

 

 

 

さっそく塗ってみると、これが、とてもマイルドでいい感じです。

かゆみはすぐに消え、数日でかさぶたもなくなりました。

まだ、痕は残っているけれど。

 

自然の恵みってすごいなぁ。

 

古い仏典『涅槃経』などに「生きとし生けるものの万病を治す植物」と記されているびわ。

消炎鎮痛、殺菌、美白、抗ガン、デトックスと、万能薬なんですね。

そういえば、母はよく、びわの葉で温灸をやっていたなぁ。

 

今回、いろいろ調べているうちに、自分でもエキスをつくろうと思い立ち、

無農薬のびわの葉を取り寄せました。

 

洗って、干して、

 *注) 洗う段階で裏側の綿毛をタワシなどでこそげ落とすべし。この工程をすっかり忘れていた私は、乾燥してから行うことになり、ちょっと手間取りました。

 

 ちぎって、

 

 瓶に入れて、35度以上の焼酎とウォッカを注ぎ、

 

 

「チャンポンは悪酔いするぞ」って?

だいじょうぶ、飲用にはしません

 

まだ3日しか経っていませんが、すでに少し茶色くなっています。

3カ月くらいで完成する見込み。

化粧水もつくれるそうです。

楽しみ~

 

 

 

かずこ

 


ミュシャ展

2017-06-01 09:58:43 | アート

少し前になりますが、ミュシャ展に行ってきました。

******

 

ミュシャといえば、アールヌーボーの立役者。

草花や曲線をあしらった、華麗でアンニュイな女性のイラストで有名ですよね。

芝居のポスター、装飾パネル、挿絵など。

 

私はとくに『黄道12宮』という作品が好きです。

 

画面中央に、横顔の女性、

うねる金髪、宝石をちりばめたエキゾチックな冠とネックレス、

その女性を取り囲むように、12星座(見えているのは11ですが)の環、

画面下には、太陽と月、昼と夜、それらを象徴する人物像と花々が置かれ、

背景全体に月桂樹の葉や曲線があしらわれ……。

 

優雅で繊細な装飾性、それに加えて目を引く構図。

もともとカレンダーだったのですって。なるほどね。

 

 

 

 

しかし、なんといっても、この絵画展で圧巻だったのは、

『スラブ叙事詩』という巨大なテンペラ画(一部は油彩)の連作!

 

 

下調べもせず出かけていった私は度肝を抜かれましたね。

こんな大作を残していたとは、恥ずかしながら、知りませんでした

 

イラストレーターとして確固たる地位を築いたミュシャが、

晩年、祖国チェコに戻ってから、スラブ民族の神話や歴史を題材に描いた大作です。

 

ともかくデカい。4×5メートルとか、6×8メートルとか。

2階建ての屋根くらいの高さですよね。

その巨大な画面いっぱいに、繰り広げられる戦争と平和、宗教、神話……

人間の営みの物語に圧倒されまくりでした。

 

それでいて、ファンタジー映画を見ているような気になってくるのは、

テンペラ画には油絵のようにボテッとした厚みがなく、さらっとしているからでしょうか。

全体にもやがかかったような幻想世界なのです。

 

 

悲しいかな私はスラブのことはまったくわからず、

せめて音声ガイドで鑑賞を少しでも深めようと思ったのですが、

メチャクチャ混んでいて、貸し出し用ヘッドセットがもうなかった(泣

おまけに売店のレジも何十分待ち?

絵葉書1枚すら買えず仕舞……

 

 

展示作品の一部だけ写真撮影が許可されていたのがせめてもの慰めか。

壮大さは伝わららないかもしれませんが、記録までに写メをアップしておきます。

 

 

どうしても、画面いっぱいを映しきれない。

そして、他の鑑賞者の手や頭が入ってしまうのは、混雑していたからしょうがないですね。

 

 

 

スラヴの菩提樹の下で誓いを立てる若者たち — スラヴ民族の目覚め』という作品の一部をアップで撮りました。

ミュシャの娘ヤロスラヴァがモデルとされる、竪琴を弾く少女。

そう、画面のどこかに、かならずこちらをしっかり見据えている人物のいる絵が多かったように思います。

その強いまなざしも印象的でした。

 

 

『スラブ叙事詩』全作品のチェコ国外での展示はこれが初めてだそうです。

混んでいたけど、行ってよかった!

 

***********

 

ミュシャ展@国立新美術館、6月5日(月)まで。

 

ちなみに、美術館入口のチケット売り場も、

地下鉄乃木坂駅の改札外の臨時のチケット売り場も長蛇の列でした。

ちけぴなどで事前に購入してからのお出かけがおススメです。

 

かずこ