”マーベラス”マービン・ハグラーが逝った

昨日楽しみにしていたのは、
ボクシングの二つの世界タイトルマッチ。

ダラスで行われたこの興行。
ひとつはＳフライ級の統一戦。
あのロマゴンことローマン・ゴンザレスとＷＢＣのタイトルを保持する強打者、エストラーダの決戦。
もう一つはＬフライ級の世界タイトルマッチ。
こちらには日本の京口紘人が参戦。
年末の試合をコロナ感染で流してしまった京口の、
初めての海外での防衛戦という事で注目も高かったですね。


ワクワク、ドキドキとその映像をみていましたが、
メイン・イベントが始まる前、
リングアナから衝撃の、
信じられないアナウンスがありました。

それは、
「マーベラス・マービン・ハグラーが亡くなった。追悼のテンカウントを」
というもの。

ワタシはその瞬間までま～ったくそのことを知らなかったので、
「えっ、うそっ・・・・なんていった？なんていったんだ？！」
と発せられた言葉が信じられませんでした。

あのミドル級全盛の８０年代に、
猛者ぞろいの相手を向こうに回して「これぞボクシング」というものを、
ワタシ達に見せてくれたまさに「世界で一番強い男」が、
こんなに早く亡くなるなんて。。。。。。

というか、
どこかで「あんな強い男が、亡くなるわきゃね～だろ～」
という変なバイアスがかかっていて、
にわかに信じることはできませんでした。

それからロマゴンとエストラーダが、
「今年最高試合？」
と思われる打ち合いを演じてくれましたが、
ワタシはショックで、
どこか上の空で試合を見ていました。

もちろん、
ハグラーの死去がショックだったので。


ハグラー・・・・

本当の本物、
そして、そのたたずまいが、
本当にかっこいい、
ワタシが歴代のボクサーの中で外国人としては一番好きなボクサーでした。

そのあたりは、
７年半ぐらい前に書いたこの記事の中に触れています。

その時の記事はこちら⇒
https://blog.goo.ne.jp/angeldad/e/082f25e5f0ecb1e859beb882266912dd


レナード、ハグラー、ハーンズ、デュラン・・・・

８０年代のボクシングシーンに熱く血をたぎらせた人なら必ず浮かぶこの名前。
モハメッド・アリもジョージ・フォアマンも、
マイク・タイソン、デ・ラ・ホーヤやパッキャオ、メイウェザー、
そして現在のＧＧＧやカネロなど数多のボクサーがいましたが、
あの時代のミドル級戦線の面白さに比べると、
どれも色あせて見えてしまうほど、
ワタシにとっては思い入れの深い時代であり、ボクサーたちです。

その中でも、
ワタシはなんといってもハグラーが一番好きでしたね。

特にあの”ヒットマン”ハーンズを３Ｒで沈ませたＫＯ劇には、
コーフンを抑えきれませんでした。

そしてともすると饒舌で、
相手に対するトラッシュ・トークが多いボクサーが多い中で、
多くを語らず、
まるでサムライのようなたたずまいでリングに現れ
「男は黙ってズバッとたたき斬る！」
すごさを感じさせてくれたのはハグラーだけです。

そのなんというか、
”凄みを感じさせる背中”に、
大いなる憧れを抱いたものです。

そんなハグラーも、
運命には逆らえませんでしたか。
残念、本当に残念です。

アリなきこの世界で、
ハグラーまでもあちらへ。。。。。

寂しくなるよ、まったく。。

今日はロマゴンの激闘を書こうと思っていたんだけど、
とてもそんな気にはなれませんでした。
ちなみに昨日の判定、
文句は言いませんが、
ワタシの手元ではロマゴンの勝ち・・・となっていました。