橘楽園 Paradizeto en Orangxo

Small Paradise in Orange 橘中の楽しみと世界の驚きと シアワセハアチコチニアル

ひと雫、ひと滴

2014-06-23 22:03:28 | 日記/Taglibro/Journal
今の仕事に就いてから、しかるべき理由があってお酒を殆ど飲んでいない。極力、飲むのを控えている。

元々、外飲みしかしていなかった。いわゆる「酒に強い」と分かったのが社会人になってから。代々の呑み助の血筋ゆえ二日酔い知らずだが、飲まなければひと月以上も休肝日が続いてそれが苦にもならない。

2011年以前にも、2度ほど急性気管支炎にかかったため飲む量が減った。周囲も遠慮して、誘ってくれるのは飲み会より食事会が増えた。
そして、そのうち飲む席の多くが弔事や法事になっていった。送った者たちとよく一緒に行った旅を思い出し、旅先で飲んだお酒を思い出し、溢れそうになる涙を堪えるために、飲んだ。飲んでいると不思議に涙も飲み込める。
やがてお酒の席は減っていき、飲まなくても涙を堪えることに慣れてきて、ここ1年ほどはどちらも毎日の生活に滴ることがなくなってきた。ほとんど、ひと雫も。悲しみが薄れたわけではないのに。

柄にもなく感傷的な言葉を連ねてみたのは、ここ数日、涙を流したせいだろう。苦くなく、辛くない、透明で湧水のような涙をほんのひと滴、久しぶりに。

母の漬けてくれた梅の実がとうとう無くなりそうになってきた。


さみだれのけならべ降れば梅の實の園大きくここよりも見ゆ (斎藤茂吉)

やまない雨はない、明けない夜はない

2013-01-10 06:58:50 | 日記/Taglibro/Journal
2012年もラストスパートがかかったクリスマスを目前にした頃、ほんのり薄明かりが射したままだった水平線の向こうから日が昇り始めたように、身の回りが落ち着きを取り戻し始めた。

苦しいときは、また、励ましを貰えるときでもある。それは誰かを励ますための力になるだろう。

今年はローズンゲンのページを開くことから始まった。世界中の姉妹兄弟らと善き知らせを分かち合い、またそれを新しい姉妹兄弟らに届けるために。
皆さんにとって、穏やかで希望に満ちた年になりますように。
この地上に一つでも多くの平和の種がまかれますように。
その種をまく人になれますように。

Felicxan Novjaron, 2013.



年末進行 Jarfina Progreso

2012-12-28 01:39:22 | 日記/Taglibro/Journal
師走に入ると仕事も私事も慌ただしくなって、年末進行に突入する。殆どの人にとって毎年恒例のことであろう。
自分が忙しくなくても周りが慌ただしくしているので、つられて忙しくなったり、あるいは一緒に忙しくしていないと何だか申し訳ないので結局忙しくしている人もいたりして、殆どの人が年末進行状態に突入するものと思われる。

アドベントが来て街中がピカピカに光り出したので慌ててクリスマス・カードを書いて送って、休む間もなく年賀状の印刷を手配し終えると忘年会が始まり、二日酔いが治まったと思ったらケーキの予約を迫られ、ほっとする間もなくクリスマスのベルの音が鳴り響いてハレルヤを歌いだすがプレゼントが気になってソワソワしだして、思わずNORADのサイトをチェックしてみるものの、年賀状のあて名を印刷するのにプリンターのインクが切れていることに気づいて買いに出かけると、あちこちで歳末大売り出しをしているので福引なんかガラガラやったけどポケットティッシュしか貰えずちょっと凹みながら、あぁこれから大掃除かと思うと憂鬱になって風邪をひいて寝込んでしまう、そんな年の瀬を今年も無事に迎えている。
もっとも、拙宅の大掃除は毎年GWにしているので、そんなに憂鬱にはならないが。

仕事も追い込みのものばかりで大変だが、私事も想定外やら急展開に急発進が重なり、少しばかり過労となって寝込む羽目になった。最初は腹痛がひどかったため、すわノロウィルスかと焦ったがただの腹痛だった。医者から栄養をつけてよく寝なさいと、売るほどアリナミンAを処方して貰った。まだ、完全復調してはいないが、年末進行を少しでも進めている。急いでいるせいか、最近、生活時間帯と昼夜がずれてきている。

急展開は良い展開でもあったのだが、幾つか「宿題」が課せられた。その一つが某外国語基礎の習得であるが、過去に一度大きく挫折したものである。どうも相性が悪い。字面といい、音といい、好き嫌いではなくウマが合わない感じである。その言語の良さも美しさも認めるのだが、何かピタリとこない。如何にせんかと、攻めあぐねている。
以前に、外国語を学習する際には聖書を使うといいと聞いてから、実行している。理由は、信仰とはまた別の話で、なかには小難しい言葉もあるものの、日常生活において使うものや所作が書かれていることである。というわけで、インターネット捜すと、案の定すぐ見つかる。しかし、未だ読めないので周辺知識を身につけようとばかりサーフィンが始まる。案の定……、そんなこんなで面白い話がやたらと見つかって時間ばかりが過ぎていく。年末にいったい何をやっているのだか。

しかし、ルター訳聖書の普及と印刷技術の発展は本当に面白い。ドイツ語の学習に飽きても、この点を掘り下げていけば脱落しなくて済みそうな気がする。
というわけでネットサーフィンの途中、エスペランティストにしてドイツ語の専門家を見つけたのでその方の入門書を注文してみた。
こうして公表しておけば、まあ大丈夫、続くでしょう。
ちなみに注文したのは次の2冊。
『新緑のドイツ語』小阪清行:第三書房
『ドイツ文法の森』小阪清行:第三書房

今夜もなかなか寝付けないかと心配したが、熱冷ましにグロッグを呷りつつ、これだけ与太を飛ばしていたら眠くなってきた。
駄文にお付き合いいただき、今宵も心より感謝する次第。
年末進行もそろそろ、ぼちぼちと行きまひょ。

Never too late!

2012-11-19 22:58:35 | 日記/Taglibro/Journal
間があいてしまったので、少し書いておこうかと。

日曜日のしし座流星群、月齢からもひょっとしたら観測可能かとは思ったのだが、寝てしまいました。
何だかんだと立て続けに「事案」が立て込んで、やや疲労気味だったかもしれない。
覚えてはいないが、きっと夢の中の流星群に願掛けしたに違いない、記憶にはないが。

短い時間で幾人も見送ったせいか、自分に残された時間をいやでも意識せざるをえない。
やりたいこと、やらねばならないこと、やるべきこと、限られた状況と時間の中で日々刻々と選択を迫られる。下を向いている暇はない。
その一方で、最善だの効率だの損得だのをまるっきり抜きにして、できるだけ時間をかけたいことも出てくる。
もっと若いうちからちゃんとしていたら・・・とつい考えるが、そこは "Never too late!"

この言葉を強く意識したことが、過去に何回かある。そのうちの一回は、忙しいのにチェロを始めようか迷ったときだった。
ちょうどその頃、書店でたまたま見つけた本のタイトルでもある。内容までズバリ、いい大人になってチェロを始めた人のエッセイだった。帯の推薦文はヨー・ヨー・マ。面白くて一気に読んだ。

寒い冬空の下で今日も、思い出を少しばかり、そして懲りもせずにたくさんの未来への意気込みを抱えて、落ち着くことのない人生の中の一日を過ごした。明日も、そうなんだろうな。
まっすぐ前を向いて、たまに空を見上げて星に願いをかけながら、落ち着き無く寄り道しながら、これからもずっと、やたらと歩いていくんだろうな。

とりとめなく、ほろ酔いで、今日はここまで。