ALICE's cinema note

好奇心旺盛演劇女子の映画感想中心ブログ。
独断と偏見、ネタバレを含みますのでご注意ください。

TOKYO! ★★☆☆☆

2009-10-17 19:42:18 | 映画(DVD鑑賞)
3人の監督が東京を舞台に描いたオムニバス作品。それぞれの監督の過去の作品の予備知識は全くなく、「外国の監督が東京を舞台にした映画撮ったんだ~、面白そう~」と気軽に観ましたが間違いでした。気軽に観るというよりはちょっと心構えをしてから観た方がいい作品かも。というか好き嫌いがはっきりと分かれる作品。(「しんぼる」以上に!)いわゆる日本の一般的な映画館でやってる作品とは傾向が違います。

試みとしてはとても面白いのですが、あまりにも私の予想とかけ離れていてショックを受けたので(私の予備知識がないのが悪いのですが)★は2つで。


この映画は3作品のオムニバスです。

1作品目はあまりに予想外の展開にびっくりしました。『え、そんな展開…!!??」と必ずなります。主人公に変化が起きた時は正直怖くて痛そうでそういうのが苦手な私は「うわぁ、観なきゃよかったぁ~」と思いましたが最終的な展開は結構好きです。がむしゃらに恋人のために頑張っていた時よりも、最後の形になってからの方が人の役に立ってる…という主人公の気持ちはちょっとわかる。日本人だったらこういう発想は浮かばないかも、と思ってしまいました。

2作目は1番よく分からなかった作品。奇人変人系が苦手な私にとってはあんまり好きじゃない作品でした。人に危害を与えるものが人っていうのがなぁ…。怪獣とかなら受け入れられるのにどうして人の形になると受け入れられないんだろ。あと、作品中に何度もニュースが流れるのですが、そのニュースの画面が意味分からなくてシュールで面白かったです。

3作目が1番好き。10年間ひきこもりの男が恋をしたせいで外に出る話です。…というとちょっと変わったラブストーリーのように想像できますが、他の2作品がひとくせもふたくせもある作品なのでもちろんこの作品もそうはいきません。「ひと」の事を考えさせられる作品。あと内容には全然関係ないのですがピザ屋の時の蒼井優さんがとても可愛いです。そりゃー恋もするわ(笑)


★★★★★

「ここはホント完璧」

10年間ひきこもりをしていた男の部屋を見てピザ屋の女の子が言う台詞。10年間分の全てがきっちり並べて整頓された部屋は、キレイなんだけどごちゃごちゃしてて、でも秩序があって…不思議な空間。だけど絶対に居心地がいいわけじゃなさそう。でもこの作品中の東京にいる人達にとっては完璧な空間なんだろうな。

★★★★★

最近のふつーに公開されてる映画じゃつまんないよ、とか監督それぞれの感性をすっと受け入れるのが好きな人は観て楽しいと思います。逆にふつーに公開されてるエンターテイメント系の映画が好きな人にとってはあんまり面白くないかも。TVや映画でおなじみの俳優さんが出ていても、作品の種類が全く違います。

★★★★★

ストーリー:10年間引きこもり続ける男はある日、ピザ配達の女性に恋をする。彼女に会いに行こうと外に出ると、東京中が信じられない事態になっていた(『シェイキング東京』より)。映画監督を目指す恋人と一緒に上京してきたものの、自分自身の夢や目的を見いだせない女性。そんなある日、彼女は肋骨(ろっこつ)の一部が木になってきていることに気づく(『インテリア・デザイン』より)。(シネマトゥデイより引用)