中底を作り、半分水に浸け 半身浴
靴の背骨とも言える部分を ゆっくり じっくり 作成中
奈良にある靴工房にお邪魔して、
手を休めながら窓の外をみる
そこから眺める景色が好きだ
工房からの景色
窓際に置かれたアイビーが空に吸い込まれるよう
上へ上へと伸びていた
頭で考えてばかりで
なかなか動けないとき
「大人」になってしまったなと感じる
あれをして こうして ああして・・・
その過程を考えるだけで ちょっと面倒に思ってしまう自分
そんな自分はしばらく置き去りにすることにした
目の前にあることに集中して
一つずつの作業を丁寧に
小さいときは 頭で考える前に 行動していた
そして 無心になるほど 集中していた
子供に戻ろう
セミオーダー用の靴を作るため
木型に貼る補正用の革を漉きながら 子供の私に戻った
クリスマスも過ぎ去り、
新しい年も明けてしまった今になって思うこと・・・
仕事で忙しかったり、風邪を引いたりして
ただ単なるクリスマスを そして お正月を過ごしてしまった人たちの
「Merry」やら「Happy」やらの落としもの・忘れものが
この世の中にはたくさんあるのではないかなと
いや もしかすると
クリスマスや お正月に限らず、
何気ない日々の中で落とされ 忘れ去られたものは
世界にはたくさんあるかもしれない
私は他の人の落としもの 忘れものに気がつくことが多い
これは私だけに限らず
みな 他人が落としたものには気がつきやすいのかもしれない
できれば そっと「落としましたよ」と
声をかけ 持ち主に返せる人になりたいなと思う
ここ数ヶ月
写真を撮ること 文章を書くこと 靴を作ること・・・
いろんなことの意味が分からなくなっていた
世界は広すぎて 物事は深すぎて・・・
きっと意味なんてないのかもしれない
もし 敢えて意味を見いだすのなら
何かを忘れた人たちへメッセージをお伝えすること
「気がついていないけど 大切なもの落としましたよ 忘れてますよ」と
その手段が 写真だったり 文章・・・何かを作ること
今年一年 たくさん見つけるであろう 多くの人たちの「忘れもの」
それを私なりに表現できればいいなと思う
そして 持ち主のもとに返せれば良いなと