素晴らしき茜空の会

主に特撮番組の感想文。ブログタイトルは仮面ライダーキバに登場する「素晴らしき青空の会」より。

仮面ライダー龍騎 第14話「復活の日」

2016-11-03 08:12:26 | 仮面ライダー龍騎
龍騎の反撃を受け、ゾルダは倒された。初めてライダーを倒した真司は、ライダーを辞めると言う。一方、ライアを倒せなかったナイト。彼の迷いを、ただひとり鋭く見抜く手塚。ドラグレッダーが真司に牙をむく中、蓮は、そして吾郎は・・・。


すごい面白い回だった。この話、好き。

やっぱり真司くんが最高でした。
死んだはずの人間が生きてるなんて、奇跡みたいなものだし、
他の全てを放り投げてその奇跡に感謝する姿に、すごく共感した。

もちろん、視聴者はこれが茶番だってことを最初からわかってるし、
なんなら冒頭の「吾郎ちゃんが息をひきとるシーン」も声あげて笑ってたんですけども、
それでもやっぱり、この真司くんの姿に「良かったね、良かったね」って、ちょっと泣けた。

しかし「お前ほど腐ってるヤツも珍しいな」と言われるほど卑劣かな、北岡センセ。

このライダーゲームの勝利条件は、おそらく
 1.直接とどめを刺す
 2.ミラーワールドに時間制限を超えて滞在させ、消滅させる
 3.契約モンスターに喰わせる
の三択じゃないかと思うんですよ。3番狙いだった今回の作戦は、まわりくどいけど卑怯とは思わないんだ。
つか、そもそも殺し合いに卑怯も何もあるかよ。

・・・とか思ってたんですが、北岡センセが。あの絶賛ナルシストなセンセが
このあと自分の特大顔写真パネルを殴りつけまして。

そして蓮さんも。避けていた「家族ごっこ」にまた加わります。

「確かにこいつはバカだが、俺やお前よりマシな人間かもな」

真司くんの姿が。自分の罪が消滅したことを喜ぶのではなく、
死んだと思っていた人が生きていたことをただ純粋に喜ぶ、社会的動物たる人間本来の姿が、
蓮さんや北岡センセの覚悟を動かします。意外。

北岡センセは、いつのまにか自分の考え方が人間のものでなくなってしまっていることに
いまさらながら気づかされたんじゃないだろうか。
北岡センセの望みは、病を克服してさらにその先へと続く生命は、
人間の心を失ってまで手に入れるべきものなのか。

・・・手に入れたいですよね。
人間のルールを守って褒められたって、死んでしまえば喜ぶことすらできない。

とは言え。「自分の命を守るために他人を犠牲にすることが許されるのか?」という話なんでけどね、本来は。
おそらくこれに対して神崎士郎が用意していた答えが
「プレイヤーはみんな、他者の命より自分の望みを優先するクズばっかり(だから殺しても問題ない)」
そして、これが閉じられた空間で行われるゲームだから、他者に罰せられることもなく、
許す/許さないは、自分の倫理観だけの問題であって。

だから、その倫理観を超えられる人にだけカードデッキを配っていたはずなのに
真司くん(おそらく手塚さんも譲られた系ではないか)もゲームに紛れ込んじゃってて、
ゲームマスターの神崎士郎も相当イライラしてるんじゃないでしょうか。
もっと人選を頑張るべきだった。須藤さんみたいな人で全員固めればよかったのに(地獄絵図)


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