きのうのこと

忘れないために残しておこう、花や植物・・ 絵や写真。 きのう拾った知らない言葉。

草ひばりのうた

2015-09-17 | 夢見鳥

 

  街道にこんもり繁る葛の葉。   旺盛なその山を 搔き分けてみれば 

 

   甘い香りをそよがせてたくさんの花に出逢います。  叢では涼やかな虫の声・・・・

 高いところは 釣り下がって


 

 水引草が咲くと かならず浮かぶ詩

   夢はいつもかへつて行つた 山の麓のさびしい村に

 

  

         水引草に風が立ち 
        草ひばりのうたひやまない
        しづまりかへつた午さがりの林道を    


       うららかに青い空には陽がてり 火山は眠つてゐた
       ――そして私は
       見て来たものを 島々を 波を 岬を 日光月光を
       だれもきいてゐないと知りながら 語りつづけた……

    
                 

       

         夢は そのさきには もうゆかない
         なにもかも 忘れ果てようとおもひ
         忘れつくしたことさへ 忘れてしまつたときには

    
    

  

       夢は 真冬の追憶のうちに凍るであらう
     そして それは戸をあけて 寂寥のなかに
     星くづにてらされた道を過ぎ去るであらう

  立原道造の 「のちのおもひに」だ。
   病をおしてまで出かける強い心   盛岡から長崎への旅をおもう。
   
 


   詩にでてくる「草ひばり」の詳細について ルピナスさんから教わった
  漫然と読んでいては ぜったいに気づかない 
   細やかに見つめていて いつも励まされます。 

  草ひばりの澄んだ声ですね、 見つけたいけれど むずかしそう 
   
  ※ 歳時記によれば 清涼なすき透った声でフイリリリと鳴く。
    夜明けから朝間の涼しいときに鳴くので 朝鈴ともいう。 

 

 

 

 

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