「ははは・・・ついに・・・ついに倒したよパパーーーー!!!!」
歓喜に湧くフロートは、満面の笑みで勝利を噛み締めていた。
「ブロォド ザママ オメデドオオオ ゴザイ マズウウ ガガガガ」
「ありがとうヨウム・インDX!!お前もよく頑張ったな!」
「ブロォド ザママ ノ タメメッメ ナラバ ガガッ」
「よ~し、これでパパの計画も順調に運ぶってわけだ。パパんとこに戻るよ~!」
フロートとヨウム・インDXは、出口のドアへと歩き始めた。
「あ~疲れた。早くかえろかえろ~・・・」
「?ブロォド ザマ、 ドウガ ヂマヂダカ?」
「いや・・・」
(気のせいか?・・・何か強い魔力の気配がしたのだが・・・)
「行こう。パパが待っ」
フロートが言いかけたその時。
「おいそこのガキ待てゴルァ・・・」
黒いオーラのベールに包まれたある人物が、立ち上がった。
「!!お・・・おまえ!!さっき倒したはずじゃ・・・」
「アァ!?うっせぇなケツもまだ青いガキが!!」
「んな!!」
黒いオーラのベールに包まれた人物とは、そう。Yだった。
(なんだよコイツ・・・さっきと魔力がケタ違いじゃんか!しかも目が・・・赤い!?)
「うぜーうぜー!!テメェのその見下した目が気に食わねぇんだよっ!!!」
「・・・っ!?(や、やばい殺気!!)」
「ウォオオオ!!!」
「ヨ、ヨウム・インDX!!やっちまいな!!!」
「ガガガッ ブロォド ザマ マモルゥウ!!!」
「死の鉄槌をくらえ・・・『ブラックワイレムボーン』!!!」
ズガァアアアアアーーーーン!!!!!!
「フ・・・け・・・けっさく・・・だよ・・・こ、この僕・・・が・・・やられる・・・なん、て・・・」
「ブ ろぉど ザミャ マモr ブロぉ ど ザミャ ま マモ r・・・」
「お、おまえ・・・ばかなやつ・・・もう・・・もういいんだよ・・・」
「マ モ ル 」
プシュー・・・ピー・・・【Error】
「・・・ごめ・・・パパ・・・約束・・・守れそうに・・・ない、や・・・」
機械の瓦礫の上には、無邪気な笑みをした一人の少年と、顔だけが残ったサイボーグが、安らかに眠っていた。