こわれかけのカセット

日々日常で目にするおもしろ~いを紹介していこうと思ったけど、結局なんでもアリなんです。

フランス便り(番外編ロンドン)-215/Le Lundi 13 Février 2017 Black Bard

2017-02-24 15:23:23 | フランス便り(番外編ロンドン)
”Le Lundi 13 Février 2017 Black Bard”何か見付かるかもと淡い期待を抱きながら向かったコベント・ガーデンの古着屋でもやはり何も見付けられず、本当に何も収穫の無い一日となってしまったことで、朝から使った時間と経費を考えると、買い付け仕事のある意味「賭け事や博打」に近いリスクの高さを痛感する。運が良い時は沢山見付けられ、運が悪ければ何も無しというかマイナスというのが現状である。先が思いやられる。知人の働くお店に再び顔を出し、この日の結果報告と翌日のスケジュールを確認し宿へと戻るも、鍵を持って行った別行動の家族がまだ帰って来ておらず、時間が空いた為に階下のパブでやけ酒ならず景気付けのビールをカウンター席で煽る。ロンドン・プライドという初めて目にする一杯を注文し、ぬるい飲み口にロンドンのパブに居る自分を実感する。二杯目は出発前に知人業者さんからリクエストされていたギネス。こちらは一転キンキンに冷やされていて驚く。本場で飲むと味が違うかとも思ったがギネスはやはりギネスであった。翌日は最寄り駅から5時32分の始発地下鉄に乗り、更に国鉄を乗り継いで郊外の古物市へと、ロンドン在住の知人に案内して頂くことになっている。さてさてどんな出会いが待っていることだろう。




フランス便り(番外編ロンドン)-214/Le Lundi 13 Février 2017 Brick Lane

2017-02-24 14:08:09 | フランス便り(番外編ロンドン)
”Le Lundi 13 Février 2017 Brick Lane”

 地図を片手に持ちつつ勘を頼りにただひたすら歩いていると、ようやくヴィンテージショップらしい店構えに辿り着く。果たしてそこは知人に教えて頂いた古着屋リスト内の一軒であった。何と言うことだ、こいつはついてるぞと、この幸運に感謝する。

 早速店内に入り物色する。倉庫型の店内には多くの商品がカテゴリーごとに見やすく配置されていて、何か掘り出し物がありそうな気配はあるものの、結局めぼしいスペシャル品には出会えず手ぶらで外に出て、同じ通りに位置する次なるお店に向かう。

 本日二ヶ所目の目的地、お洒落な名前どおり綺麗に作り込まれた店内には、ヴィンテージ衣料に合わせられるこのお店のオリジナル商品も多く展示されている。昨今の傾向なのかパリでも同じような古着屋が増えている。そこそこの品揃えながらも特別な逸品は見付からず、大きなリュックは相変わらず空っぽのまま三店舗へと足を早める。

 途中、素敵な外観を持つレストランカフェらしきお店に出くわす。昼食時だが何も仕事が出来ていない状況での休憩は心咎められたので写真だけ収める。古着屋通りとしてよく知られているブリック・レーンを北上しつつ何軒かのお店をのぞいてみるも、相変わらず背中は軽いまま時間だけが過ぎてゆく。

 通りから脇道に入って少し歩いたところにあった知人お薦めのお店には、格好良い店主らしき年配の男性とラジオから流れて来る音楽、イギリス国内外で買い集められた一着一着想いの込められた選りすぐりの古着達に感動しながら「これが見たかったんだ」と沸き上がる感情を抑えつつ一点一点丁寧にチェックする。フレンチヴィンテージもちらほら見られ、気になるモノも幾つかあるにはあったのだが、最終的には値段の問題もあって断念。時間にして30分も居なかったと思うが妙に充実した気分になる。また来てみたいお店に出会えたことを喜ぶのも束の間、まだ仕事が終わった訳ではないと自分に言い聞かせ先を急ぐ。

 その後も二軒三軒と紹介して頂いていた古着屋を見ながら歩き続けるも、悲しいことにこの日の収穫は0(ゼロ)と予想以上に厳しい現実を目の当たりにする。噂には聞いていたがこれほどまでとは。ファッションウィーク後という時期的な問題も起因しているとは言えども酷い有様に肩を落とす。翌日予定しているロンドン郊外で月二回開催されている古物市と週末のマーケットでの巻き返しに期待するしかない。

 打ちひしがれた心とは別に、体は正直で通りの外れ近くでガラス張りの店先から店内テーブルに山盛りされた肉の塊と「HOT SALT BEEF」の文字が目に飛び込んで来る。急に空腹を覚え迷わずレジ台に向かい注文。脇の立ちカウンターにて勢い良く食らいつく。肉の塩加減が絶妙で美味しい。後からわかったことだが旨いベーグル屋として有名なお店らしく、ひっきりなしにお客が訪れていたこともなるほどと納得する。美味しいモノ好きセンサーが働いた結果の偶然の出会いに満足しつつ、仕事にならなかった時間を反省しながら重い足取りのまま、前日行けなかったコベント・ガーデンの古着屋へバスと地下鉄を乗り継いで移動する。
















フランス便り(番外編ロンドン)-213/Le Lundi 13 Février 2017 Liverpool Street / Petticate Lane Market

2017-02-24 12:44:43 | フランス便り(番外編ロンドン)
”Le Lundi 13 Février 2017 Liverpool Street / Petticate Lane Market”次なるマーケットへと地下鉄を乗り継ぎ移動するもなかなか見付けることが出来ず同じ道を行ったり来たりする。パリに来られたお客様方が自分の案内に寄っていかにスムーズにパリの街中を行き来出来ているかということを今回の慣れないロンドン一人買い付けにて再認識する。それが旅の醍醐味と言えばそうなのだが目的地には時間を掛けずダイレクトにアクセス出来るにこしたことはない。たまに目的外の素敵なお店に偶然出会うというラッキーな瞬間もあり、束の間の幸せに浸りつつも本来の仕事に早く取り掛かりたいというはやる気持ちを抑え地図とのにらめっこは続く。スマホにすれば済むことなのかもしれないがアナログ人間の自分にはこんな状況がお似合いである。


フランス便り(番外編ロンドン)-212/Le Lundi 13 Février 2017 Vauxhall / New Covent Garden Market

2017-02-24 12:19:38 | フランス便り(番外編ロンドン)
”Le Lundi 13 Février 2017 Vauxhall / New Covent Garden Market”ロンドン到着日の晩に宿泊先近くのパブでイギリス名物料理を食べた翌日から何故かお腹の調子が悪い。この日の朝も相変わらずで何も口にせず宿を後にする。昨年クリスマス前のガストロ(日本で言うノロウィルス)の悪夢がよぎる。マーケットが開催されているというロンドンの外れニューコベントガーデンマーケットに行ってみる。行けども行けどもその気配は無く、広大な敷地の工事現場が広がるばかり。巨大な花市と食材市を見付けるもお目当てのマーケットらしきものは見当たらず完全な勘違い。泣く泣く駅前に戻り案内所で確認するもやはり日曜のみの開催ということを知り愕然とする。これが勝手の知らない土地での最初の痛い洗礼。なかなか厳しいスタートである。気を取り直し川沿いに出て船主のようなガラス張りの奇妙なデザイン建築を見て「これがロンドンリッチ層の暮らす住まいのカタチなのか」と良し悪しも判断出来ずただただあっけにとられる。駅前のバスターミナルデザインもそうだが、それにしても何でも在りのロンドン建築群を見るに付けてパリとの違いを改めて実感する。