戸締まりをする
鍵は？
火は？
忘れ物は？
安らかでいるためには
戸締まりが必要
でも 簡単なプロテクトで十分
中学２年で転校 越境入学 養子になった
アスペルガーは
ただ存在するだけで目立つ
その考え行動の特異性のためだ
成績が学年１番であるうちは
特に問題も無かった
３年顔面麦粒腫になり
ミイラ男となって
ほとんど１年間学校へ行かなかった
成績はガタ落ち
これ幸いに
酒とタバコと本に耽溺した
創刊されたサンデー マガジンの漫画雑誌
早川SF ニーチェ カント ヘーゲル カミユ
時には貸本屋でエロ本
倦怠と怠惰
自分のくだらなさに辟易し
自分は生きる価値なぞない
世間様も知らないくせに
てめえで稼いでいるわけでもない
親の世話になり
親に甘えて
でもどうする事も出きない自分に
腹を立てていた
楽に死ねる方法はないかな？
そんな事ばかり考えていた
たまに学校へ出たら
やんちゃ坊主が寄ってくる
自分は人と争うのは好きではない
でも自分はそう思っても放っておいてはくれないものだ
人というものはとても面倒
でも これを解決出きなければ同じことが続く
親や先生や誰かに相談する
それは自分がもっとも恥とすること
てめえのことはてめえで解決する
それが筋というものだ
争いは面倒で 時には痛い思いもする
喧嘩の場慣れした相手は
一人なら何とかなるが二人以上では勝ち目はない
てっぺんを呼び出し
話し合いをする
臆病さを嫌う相手の思いを逆手にとって
一対一で話し合い出きない事はないだろう と
人とは面倒なものである
男とは厄介なものである
また 一つ学びを得た
でも
本当に学んだのは
普通の人の面倒くささだった
どうでもいい事を複雑にする
中学３年
何でもいい
理由はどうでもいい
生き延びてやる
喧嘩上等
彼らから生きる意欲をもらった
今では感謝している
ただの ガキンチョに
しぶとく生き抜くことを教えてくれたからだ
何故自分は生まれてきたんだろう
なんて 甘い考えを持っていた
小学４年の学びは揺らいでいた
死ぬまで生きるため
それでなくては
自分は生まれるわけはない
草も木も獣も
ただひたすら生きることに必死だ
この単純で当たり前のことを理解した
それを理解した時
自分の知能は失せた
それで良かったのだ
次のステップへ行くため
