千客万来 ダイニングバー フォーエバー707

京品ホテル闘争を闘ったユニオンメンバーによる新たな職場作りです。おいしい料理と寛ぎの空間を用意してお待ちしています!

京品ホテル職場再建闘争終結のご報告

2013年11月23日 20時46分52秒 | 日記
 組合員のみなさまにご愛顧をいただきました京品ホテル職場再建闘争として始めたダイニングバーFOREVER 707 は、このほど正式に閉店し、解散手続きに入ることになりました。みなさんの期待に応えることができず、大変、申し訳なく思っております。今回、改めて、ご報告いたします。
企業組合フォーエバー707代表理事
労働組合東京ユニオン執行委員長
渡辺秀雄

 2010年4月7日の和解協定履行、闘争の全面解決により、4月27日連合会館で解決報告集会を開き、労働組合の手による職場再建闘争(京品ホテル闘争第2 ステージ)に取り組むことを宣言しました。
 2010年10月、企業組合フォーエバー707を設立して飲食店を経営していくことを決め、職場再建の具体化に向け物件さがしを開始しました。
 2011年3月3日、東京都の認可を受け企業組合フォーエバー707が正式に発足しましたが、3月11日に東日本大震災が発生し、出店計画は足踏み状態になりました。
 2011年6月、店舗の運営に直接たずさわる5名が一緒に働ける場所という観点から渋谷区代々木2 丁目の呉羽小野木ビル1F(31.2坪)の物件を借り、出店することを決め、11月15日「ダイニングバーFOREVER 707」の開店にこぎつけました。
 京品ホテル闘争を支援してくださった労働組合や労働者のみなさんに店を利用していただきましたが、目標の売上をなかなか達成することはできませんでした。
 ダイレクトメール、サービス券の発行、地域への宣伝ビラ、カフェタイム営業の開始等の経営努力を行いましたが、2012年3月をピークに売上は減少し、賃金も売上に比例して大幅に引き下げざるを得なくなりました。
 2012年7月からは、サービスタイムの実施、パックメニューの工夫、毎月1回のお客さま感謝デーの開催、労働組合を訪問しパーティーの宣伝を行いましたが、売上の減少に歯止めをかけることができませんでした。
 職場再建資金は底をつき、2012年1月からは個人からの借入でなんとかしのいでいましたが、それにも限界があり、2013年4月13日の理事会で4月末日をもって「ダイニングバーFOREVER 707」を閉店し、企業組合フォーエバー707を解散することを決定しました。
 閉店後も、物件の解約通告から6ヶ月間は家賃を支払わなくてはならず、物件の現状回復費用も多額になることが予想され、譲渡先をさがしていました。
 5月から7月までの3ヶ月間は、参議院議員選挙に全国ユニオン前会長鴨ももよ氏が立候補することとなり選挙事務所として使用してもらうことができました。
 10月1日、物件の譲渡先が決まり、10月27日をもって明け渡すことになりました。これにより家主に差し入れていた保証金の一部が返還されることとなり、出資していただいた方々に出資金の返還ができる見通しがたってきました。
 京品ホテル闘争第2ステージは、苦難の連続でした。
 職場再建のために獲得した資金は、当初から不十分であることは誰もが認識していました。そのうえ、企業組合設立直後に東日本大震災が発生し、物件の取得、内装工事、開店時期が大幅に遅れ、開店前に無用な出費を余儀なくされました。
 また、当初予定していた職場再建に参加するメンバーが、様々な事情から離脱することとなり物件の固定経費が経営上の大きな負担となりました。
 飲食店の経営を軌道に乗せることはなかなか難しく、経験不足もあり適切な経営判断ができなかったことも事実です。
 これらの要因で、「ダイニングバーFOREVER 707」の営業を継続することは不可能となり、「京品ホテル闘争第2ステージ」職場再建闘争の終結を決断せざるを得ませんでした。
 これから、企業組合を解散し、清算業務を進め、出資していただいた方々には、11月末日までに出資金の返還を行っていきたいと考えています。
 京品ホテルの闘いをご支援くださった仲間のみなさんに心からお礼を申し上げるとともに、この闘いの教訓を今後の東京ユニオンの運動に生かしていきたいと思います。
(東京ユニオン機関紙GU 2013年11月号掲載)