「紅蓮(ぐれん)」とは燃え盛る炎の色のたとえだそう。
炊屋姫(かしきやひめ:のちの推古天皇)と、殯宮(もがりのみや:亡き夫敏達大王の霊を静める為に妻の炊屋姫がこもる宮) の警備長三輪君逆(みわのきみさかう)との壮絶な恋の話
が軸になっている。
紅蓮の炎を上げて死をかけて愛し合うふたりに、敵対する守屋を落とし入れようとする蘇我馬子の政治的駆け引きがからみあう。
三輪君逆は実在の人物らしい。日本書紀にも名前がでてきているそう。そして殯宮で炊屋姫に乱暴を働こうとした穴穂部皇子(あなほべのみこ)も、もちろん実在の人物。先にこのブログで書いた「日出処の天」では、逆(さかう)はおじいちゃんの設定で、その場で穴穂部皇子に殺されている。(もちろん炊屋姫とは、紅蓮の炎を燃やすような仲ではない)。
この本では、逆は30代で穴穂部皇子を阻止しているが、結局その後は守屋と穴穂部皇子に殺されている。
大昔の話で何が真実かはもちろん誰も知らないが、実際に現実にこの3人は存在し、殯宮で何かが起こった事は事実だ。すごく不思議な感じがする。
二人の恋の話が中心なので 普通の歴史小説を思って読むと少し違う と感じるかも。ただ、馬子に関しては 政治家としての勘や周到さ深謀遠慮が最後まで良く書かれているので、1冊で2度おいしいと言えるかも
。この時代をモチーフにした小説はなかなかないので もっとでてこないかあ と思う。
紅蓮の女王 ~小説推古女帝~
黒岩重吾
中公文庫
炊屋姫(かしきやひめ:のちの推古天皇)と、殯宮(もがりのみや:亡き夫敏達大王の霊を静める為に妻の炊屋姫がこもる宮) の警備長三輪君逆(みわのきみさかう)との壮絶な恋の話
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紅蓮の炎を上げて死をかけて愛し合うふたりに、敵対する守屋を落とし入れようとする蘇我馬子の政治的駆け引きがからみあう。
三輪君逆は実在の人物らしい。日本書紀にも名前がでてきているそう。そして殯宮で炊屋姫に乱暴を働こうとした穴穂部皇子(あなほべのみこ)も、もちろん実在の人物。先にこのブログで書いた「日出処の天」では、逆(さかう)はおじいちゃんの設定で、その場で穴穂部皇子に殺されている。(もちろん炊屋姫とは、紅蓮の炎を燃やすような仲ではない)。
この本では、逆は30代で穴穂部皇子を阻止しているが、結局その後は守屋と穴穂部皇子に殺されている。
大昔の話で何が真実かはもちろん誰も知らないが、実際に現実にこの3人は存在し、殯宮で何かが起こった事は事実だ。すごく不思議な感じがする。
二人の恋の話が中心なので 普通の歴史小説を思って読むと少し違う と感じるかも。ただ、馬子に関しては 政治家としての勘や周到さ深謀遠慮が最後まで良く書かれているので、1冊で2度おいしいと言えるかも
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紅蓮の女王 ~小説推古女帝~
黒岩重吾
中公文庫