あー、やめときゃよかった………やっぱし。。。
数日前から書きはじめたこの"昔ばなし"
あまりにもイロイロなツラい過去が甦ってきて、ここ数日は滅入っている。。。
しかし、書き始めてしまった以上は止めることはもうできない。
とくに、やっぱ過去の携帯などは見るべきではなかった。
(今更遅いが……)
わざわざ蒸し返さなくても良いこともあるのだな……と感じている今日この頃です。
(⑤のつづき)
私の母、そして義父と義母への事件の報告を済ませた後、しばらくの間は穏やかに過ごしていた。
しかし、私の中で彼女に対する疑心は完全には拭いきれずにいた。。。
５人で暮らしていたアパート(県営住宅)のすぐ真裏には小高い山があり、普段は誰も通ることのない山道が続いていた。
私は一人で考え事などをしたい時には、その山道に車を停めビールを１、２本飲んでから帰宅することが多くなっていた。
仕事でのイライラ、家庭不和、モヤモヤした感情をアルコールで紛らしているつもりが、余計にアルコールにより苛立ちを加速させていたように感じる。
そんな日が続いていたが、この前の事件以来、彼女は返済を続け、もう借金はしないと誓ってくれた。
なので彼女を信用し、カードを取り上げるようなことはせずに月々の返済は彼女に任せておいた。
そしてある日、誰も居ないキッチンで見覚えのあるレシートを見つけてしまった。
今回取引額30000円
ご利用可能額50000円
貸付金残高920000円
(額は確かこのくらいだったと思う)
「………なんだ、これ。
なんでまた借り入れがあるわけよ。
ハァ💢？」
わけがわからなかった。。。
しかもそのプロ○スのレシートの取引日時を見てみると、２歳になったばかりの息子の誕生日だった。
押さえきれない怒りがこみ上げてきた。
「あれほど約束したのに！パチンコはしないって。
よりにもよって、なんで息子の誕生日に。」
仕事帰りの山道でビールを数本空け、こみ上げる怒りのまま彼女に電話をかけた。
すると
『だからなによ。○○ちゃんには解らないのよ！
あたしにはパチンコを止めることができないのよ！！』
………と、ここで"昔ばなし②"の冒頭で話した出来事が起こった。
昔ばなし② - くもり空の下で……
まるで開き直ったような彼女の態度。
私の怒りはアルコールの力も加わり、頂点に達した。
キレた。
山道を下り、すぐ下にあったアパートへ帰り、アパートの扉を開けようとするがチェーンロックがかかっていた。
思いきりドアを引っ張りチェーンロックを引きちぎった！
そして家の中にいた彼女に
『ピシャン！！』
と平手打ちをした。
周りにいたチビたち３人はオロオロし、今にも泣きそうな表情をしている。
「あー、やっちまったー。。。
終わったな。。。」
彼女を殴った瞬間にそう感じた。
…………
…………
…………
しばらくの沈黙があったような気がする。。。
そして彼女は携帯を取り、どこかへ電話をかけはじめた。
「あー、やっちまった。しゃーねーな。
いいよ、呼べよ、オヤジだろ？
しゃーねーからな。」
…………と、ヤケクソになり私は彼女に言い放った。
すると彼女は、
「父ではありません、警察です！！」
アパートの中で家族５人、30分ほどの沈黙。
…………
…………
…………
遠くからパトカーのサイレンの音が聞こえた。
四人の警察官がゾロゾロとアパートへ入ってきた。
私はその夜、最寄りの警察署で一夜を明かすこととなった。
数日後………
彼女からのメール
『もう・・・・
やめようよ。。。
同じことの繰り返しになるだけだよ。。
あたしは実家に帰ったとき すべてを話した。自分の胸の内を。。。
借金をまたしてしまったこと。
小さい頃からしみついている パチンコ。やめたいけど やめられないこと。これから先のこと。
怒ることもせず 静かにきいてくれた父を もう裏切れない。。。
これからの人生、子供たちと、親のために生きていこうと 決めたの。。。
だから 昨日 女として最後の気持ちを伝えた。。。
ずっと一緒に居たかった。
でも 居れば居るほど○○ちゃんを苦しめることばかりしてしまう。』
(完)
【あとがき】
この"昔ばなし"は2005年～2009年までにかけてのノンフィクションです。
(一部記憶違いなどはあるかもしれませんが)
どんな事情があろうと、どんな理不尽なことがあろうと、酒を飲んで女性を殴るようなことはあってはならない。
取り返しのつかない事態になってしまう。。。
いちばんツラい思いをしたのはきっと子供たちだろう…………
私自身が子供の頃に、酔ったオヤジに殴られているオフクロの姿をイヤというほど見てきているのに。。。
オヤジと同じ過ちを繰り返してしまっている。。。
酒は時に人を狂わせる。
ギャンブルも人を狂わせる。
