shining's ブログ 「音楽と旅と珈琲と」

音楽大好き男の徒然なる日記

R.I.P Mr.Masahide Sakuma (音楽プロデューサー・佐久間正英氏逝く)

2014-01-21 | 音楽
奇跡が起こって欲しかった。


今朝の新聞社会面で、佐久間正英さんの訃報を知った。
自身のロックバンド“四人囃子”やテクノポップバンド“プラスティックス”、
そしてBOOWYやエレファントカシマシ・JUDY AND MARYのプロデュースなどなど、
'80年代から2000年代のJ-POPに大々的に貢献されてきた方でした。

……………大変哀しいです。

佐久間さんががんにかかっており、すでに末期症状であった事を昨年夏に公表していた。
ブログを見ると、すでに自分の症状を告白しつつも、常に冷静かつ前向きに作業に取り組んでいた。
そのひとつの成果が映画「ベイビー大丈夫かっ~BEATCHILD 1987~」であり、
そのエンディングテーマを担当したウラニーノのアルバムだった。

昨年末、NHKで佐久間さんのソロアルバムに取り組むドキュメンタリー番組「ハロー&グッバイの日々」が放送され、
乃木坂46のメンバーや元ジュディマリのTAKUYAをゲストにして、英語詞の「Last Days」の録音が進んでいた。
3月にこの曲を含むコンピレーション・アルバム『SAKUMA DROPS』が発売されるのが救いだ。


自分が佐久間さんの功績で取り上げたいものとしては、
デジタルゆえの欠陥商品「コピーコントロールCD(CCCD)」への問題定義をいちはやく訴えたことだ。
2002年頃、東芝EMI、エイベックス、ビクターなどのレコード会社が
アーチスト音源の違法ダウンロードやパソコンを通じてCDコピーによるCD販売不振対策として
CD面に妨害信号を施した「CCCD」を発売し、一時はソニー系列も発売した。
佐久間さんは当時音楽プロデュースを担当したアーチストの完成品(サンプル)をスタジオのCDプレイヤーでかけようとしたところ、
「CCCD」だったために再生出来なかったことを雑誌記事で話した。

このことに自分も危機感を感じており、佐久間さんのブログに賛同の意見を書きこんだら、
「リスナー一人ひとりも安易にコピーをしないで、音楽が生まれる環境を考えてみて欲しい」
という内容の丁寧なレスを下さった。
事実、この「CCCD」への抗議として、
山下達郎氏が自分の番組「サンデーソング・ブック」で自分のCDにはハッキリ使用しないとおっしゃり、
佐野元春氏・矢野顕子嬢はソニーから離れたほどだ。

最終的には、2007年以降の新作CDはすべて正規CD(CD-DA/Compact Disc Digital Audio)リリースに戻った。


良い音楽というのは、ソロバンをはじいて生まれるものじゃない。
購入層のメインターゲットだけに絞ってマニュアルに沿って作っても、幅広く浸透するものじゃない

(いや、むしろ逆効果だ)。

アーチストとの信頼を築き、アーチストの良さを伸ばす。 そして、良質の音楽が生まれる。
共感できるから、心に突き刺さってもっと聴きたいから高く評価され、
それが相乗効果でセールスにつながるのではないか。
佐久間正英さんは、それを教えて下さったのだと思う。 


心から、ご冥福をお祈り申し上げます。



Masahide Sakuma - Last Days 【MUSIC VIDEO & DOCUMENTARY】


このミュージックビデオは、2013年12月13日、
横浜のランドマークスタジオで行われたレコーディングの映像をもとに構成。

佐久間氏は入院先の病院からそのままスタジオに入り、
ギター・ベース・ピアノを演奏した。
レコーディングメンバーはTAKUYA(Vocal, Guitar, Background Vocal)、
屋敷豪太 (Drums)、
生田絵梨花 (Apf, Background Vocal)、
佐久間音哉(Keyboards, Programming)。

スタジオにいる皆が
「この作品が最後のレコーディングになるかもしれない」との覚悟をもって音を紡いだ。
そのような状況のなか、佐久間氏は笑顔をまじえ、適切な指示をおくり、
穏やかにレコーディングは進んだ。
映像監督/川村ケンスケ。


■『SAKUMA DROPS』特設サイト
https://www.jvcmusic.co.jp/sakumadrops/

■「Last Days」
作曲:佐久間正英 TAKUYA 作詞:佐久間正英 TAKUYA 神谷アントニオ

■「Last Days」訳詞
信じるか否か 僕の人生は一瞬で変わってしまった
「冷たい生物」が僕の身体を満たす
それは経験したこともない何とも妙な感覚で
僕は"そいつ"と恋に落ちる 

わかるだろ?そのぞっとする様な何とも気味の悪い感覚
そのくせ何だか心地よいんだ
僕は生きられる、死ねる、夢を見られる
なんて新鮮なんだ

* 公園に座り明日を探す
薄暗い太陽の下 歌を歌う
ベンチに座り君の明日を思う
薄暗い太陽が僕に微笑むことはない
徐々に 日に日に
残された日々の鍵を解く

** 僕の最後の日々はどこに向かうのだろう
僕の最後の日々はどこへ向かって行くのだろう
... My last days

*(repeat)

**(repeat)

僕の最後の日々はどこに向かうのだろう
僕の最後の日々はどこへ向かって行くのだろう
僕の最後の日々はどこに向かうのだろう
人生の最良の日々よ
... My last days



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