劇場版Air

この作品は、
情報過多の世代で、
感覚神経が鈍磨し、
感性というものが、
多くの作品によって、
なくなっているのと同じ人は、
そして、それ自体を
まったく、
自覚しない人は、
見ないほうがよい。

ゲームをし、原作をやりつくし、
その他多くのゲームをやりこみ、
多くの作品を見続け、
磨り減って、
もう、
強い刺激にしか、
反応できなく、
なりすぎている人は、
どうか劇場に、いや、
この作品を観ないでくれ。
観なくていい。

僕は初めて観たのか？
知ったかぶりを、
していたのかもしれない。

そうなんだ、僕は初めて観た。

はじめてみて、感じた。
感動した。

ドメジャーと、呼ばれ、
シナリオも、できすぎて、
もうほとんどの人間達が見飽きたような、
そんな路線だったらしい。

そんな作品を観て、涙を流した、
無知な僕は涙を流してしまった。
そんな作品は、僕にとって初めてだった。

絶対的無知を思い知らされたと、
同時に、
一緒に行った鈍磨した心を持った二人は、
もう二度と、
元には戻ってこれないことを
僕に暗示させた。

この作品より後のクリエイターは、
何を作っていくんだろうか。

ギャグなんだろうか、
スパイシリアス？
殺しあい？

もう最期の方かもしれない。
もうこの作品のような世代には、
出会うことができないかもしれない。
もう少なすぎる。
こっち側にいる作り手の卵たちに、
どれほどの影響力があるのか、
こちらの鈍磨された心の持ち主の
作り手は、この先なにが残せるのか、
そのイデオロギーすら、
ないのだろうか。

神経感覚が鈍磨してしまった人は、
この先のクリエイターを
受け入れることができる。
鈍磨しあったどうし、
生きていくことができる。