ザウルスの法則

真実は、受け容れられる者にはすがすがしい。
しかし、受け容れられない者には不快である。
ザウルスの法則

オカルトは宗教である: 教祖がいて、信者がいる: はやし浩司の場合

2017-05-10 20:12:46 | 宗教、オカルト

オカルトは宗教である: 教祖がいて、信者がいる: はやし浩司の場合

わたしの動画 「海底考古学」 はときどき オカルト扱いされることがある。視聴者の中にはオカルト信者がいたりして、応援してくれたりするのだが、正直言って困惑している。中にはコメント欄で、あるオカルト教祖の動画を熱心に薦めてくれる視聴者までいる。勘弁してくれと言いたい。

わたしの記事や動画は “トンデモ説”(常識に反する説) が多いが、一つとして “オカルト” はない。たしかに “トンデモ説” には”オカルト” が多いが、“トンデモ説”=“オカルト” ではない。

“オカルト” の典型的な例を以下に紹介する。


上記のその著名なオカルト教祖の動画によると、レンブラント は絵筆で描いたのではなく、写真を撮ってその写真をプリンターで印刷して、たくさんの作品を世に送ったのだそうだ。右の作品がその一例だと言うのだ。

「あんなに写真のように描けるわけがない、描いたのではなく、まさに写真だったのだ」 と。そして、カメラだけでなく 「プリンターも使っていたとしか考えられない」 と主張するのである。

想像力の貧困とは、このことではないか? 画家の仕事というものが想像できないために、いきなり “写真みたいだ→写真だろ→カメラ→プリンター” で説明するのである。昔の天才画家の神業を知らない今のデジタル時代の凡人の発想そのままではないか?

しかし、誰が考えても17世紀にカメラやプリンターは無いだろうとの突っ込みがあろう。ところが、このオカルト教祖は “完璧な説明” をちゃんと用意しているのである。高度な技術を持った地球外生命のエイリアンがレンブラントにそれらを提供したと言うのだ。出たー!むしろこの話を持ち出すためにレンブラントを使っているフシすらある。そして17世紀の巨匠の絵画の秘密をついに解き明かした、と豪語しているのである。

この教祖は、自分の動画について 「無断転載、無断引用を固く禁止します」 との注意書きを周到にどの動画にも最初に付け、先回りして自分に対する批判や反論を困難にしているので、ここに批判のための写真の引用も紹介もできない。実に注意深く予防線を張っているのには思わず苦笑してしまう。さも著作権を保護しているふりをしながら、実は批判や反論の突っ込みを恐れているのである。ちなみに、ここに挙げている写真はすべて当人の動画以外からの同じものである。

このオカルト教祖によれば、さかのぼって16世紀ルネッサンスの巨匠、ミケランジェロ は、あの不朽の名作ダビデ像をコンピュータ上でCADを使って設計し、3Dプリンターを使って削り出したのだそうだ。本当にそう言っているのである。ふつうに考えて、パソコンや3Dプリンターが彼らの時代に存在したとは考えられないと言える。コンセントはいったいどこにあったのか?

しかし、そのオカルト教祖は、むしろダビデ像の存在自体がミケランジェロの時代にCADや3Dプリンターが存在していたまさにその証拠だという本末転倒なことを、いけしゃーしゃーと言ってのけるのだ。そして、多くの視聴者のクルミ大の頭脳を一瞬にして飽和状態にして感動させ、うならせ、鳥肌を立たせているのである。「そーかー、そーだったんだあ!」 一般大衆の知的レベルというのはその程度なのかもしれない。

そして、そういった技術は当時にあっては、人間を超えた知的存在、エイリアンによってもたらされたのだという 「目からウロコ」 の結論に飛躍するのである。つまり、ミケランジェロは、実はエイリアンに借りたか、もらったかした機械を使って作っていただけであって、天才でも何でもなかったのだというのだ。天才などではなく、ふとどきなインチキ野郎であって、われわれはみな騙されていたのだ、と主張しているのである。

無知な人々を騙す  “インチキ野郎” はどっちだ? ミケランジェロか、このオカルト教祖か? どっちかであるはずだ!

あなたはどっちだと思うか?

  

                ミケランジェロ 自画像                

 

レンブラントもミケランジェロも超人類の “エイリアン” に助けられたから傑作を創り出せたのであって、天才でも何でもなく、あなたと同じ只の凡人だったんだよ と吹聴しているのだ。 「ミケランジェロの秘密を見破ったぞ!すごいだろ!おれの方が天才だろ?」 と言わんばかりである。

そして、この動画の、これといって取り柄のない視聴者たちは、“天才を引きずり下ろす見世物” に熱狂して喝采を送るのだ。これをわたしは “低脳ポピュリズム” と呼ぶ。“無知な大衆の知的レベルに迎合した人気取り” である。

さて、このどう考えても不合理な “3Dプリンター説” については、きちんと反論してトドメを刺しているWEB記事があるので、紹介しておこう。

「ギリシャ彫刻の3Dプリンター製作説」への常識的な反論。

http://utyujintoufononazo.seesaa.net/article/402484137.html


そのオカルト教祖は、そうした天才芸術家たちのすばらしい作品群がわれわれ人間に作れるはずがない、という無能な凡人の “無知ゆえの主観的な思いこみ” から、一気に 「“エイリアン”が助けてくれんだあ!」 という 「目からウロコ」 の結論に飛躍する。何のことはない、「ドラエモンが助けてくれたんだあ」 と同じパターンである。そして、その結論に揺るぎない確信をもっているのである。そのオカルト教祖には同工異曲の “エイリアン援助説” の動画が無数にある。“ドラエモン援助説” と言ってもいい。こうした動画を見て、「目からウロコです!」 「鳥肌が立つ!」 「納得です!」 「いつも楽しく拝見しています!」 「先生、すごいです!」 などと言って、ますますこのオカルト教祖をその気にさせている信者たちがひしめいているのだ。

しかし、いったいどんな証拠があるというのだ?ミケランジェロとエイリアンとの接触の証拠があるのか?ミケランジェロの日記にそういった記述でもあるのか?ミケランジェロが使った3Dプリンターが発見されたのか?どうなんだ?言ってみろ!

そして、どうやらこのわたしのyouTube動画 「海底考古学」 もこうした無責任な、言いたい放題のホラ話と同列に見られているようなのである。迷惑千万である。

 

このオカルト教祖は 「常識を疑え!」 と随所で言っている。なるほど、ま、それじたいはいいだろう。しかし、言うまでもなく、常識に反していれば真実であるというわけではない。常識に反する説(トンデモ説)には二つある。1つは、常識に反していながらも、科学的裏付けもある合理的な説で、不肖ザウルスの説はこちらに属する。もう一方は、常識に反していて、科学的裏付けもなく、論理的飛躍に満ちた不合理な説である。これまで見てきたように、このオカルト教祖の主張の多くがこの後者に属することは明白である。このオカルト教祖は、「常識に反している = 真実」 と単純に思っているのである。

この教祖にかかっては、どんな材料でも彼なりに料理されて オカルト教の教材、 ホラ話 の一つになってしまう。動画を見ていると、非常に話術が巧みで、自分に都合の悪いことは上手に避けつつ、いろいろな材料をつなげながら、自分の思う結論に聴き手を見事に誘導する才能は、“大川隆法並み” である。

まさに “オカルト界の大川隆法” と言えそうである。膨大な数の作品を次々に公開しているところも共通している。「霊言集」を続々出している大川隆法に決して引けを取らない。このオカルト教祖の動画の数はもう軽く400本は超えているであろう。デタラメならいくらでも作れるのだ。「霊言集」 と同じである。

常識に反する説はとにかく作り上げてしまえば、どんなに根拠のないいい加減な話でも、ありがたいことに、それに飛びつく幼稚な人間が必ずいるものだ。そして、このオカルト教祖の動画には否定的、批判的なコメントがあまりないのだ。変だと思わないか?

このオカルト教祖の動画に限らず、そもそも“トンデモ系”の動画にはふつう多くの突っ込み (反論、批判、イチャモン) が書き込まれるものだ。わたしの動画がいい例だ。すでに知っているひともいるであろうが、肯定的な書き込みと並んで否定的な書き込みもけっこうあるのがふつうである。わたしの動画には特に多いようで、わたしは丁寧に反論している。なので、わたしのコメント欄は反論、再反論の応酬で常にどこかで炎上している。わたしの動画ほどコメント欄で論争が多いのも珍しいくらいである。

しかしこのオカルト教祖の動画の場合、肯定的なものばかりで、否定的なものはまれにしかない。理由は簡単である。否定的、批判的なコメントはそばから削除しているのである。突っ込まれると論理的、科学的にきちんと反論できないからである。そして、支持者や賛同者や崇拝者ばかりで賑わっているように操作して演出しているのである。

世の中の常識に対して疑いを持っている人々は意外にもけっこういるものだ。それ自体はけっこうなことだ。しかし、そういった人々の中でも、何か常識をくつがえすように見える説があると、見境もなく飛びつき、“ホラ話” を鵜呑みにして、いっときの “常識からの解放感” に浸りたがるひとたちがいる。 実に困ったものだが、オカルト信者とはそういった人たちである。しかも、多くの場合、常識を超えているのではなく、常識以下の知的レベルの人々 なのである。

そのほとんどは、UFO、古代文明エイリアン説、超能力などをほとんど盲目的に受け入れている人々である。盲目的に”とは、“無批判に” ということである。つまり、宗教と変わらないのである。そして人々の無知に付け込んで、そういったオカルト説を垂れ流している人間はオカルト教の教祖ということになる。そういった教祖は批判されることを常に怖れている。

宗教の信者も、オカルトの信者も同じである。どちらも根拠のないことを平気で吹聴したり鵜呑みにしたりしているのである。しかし、オカルト信者やオカルト教祖の方は必死に科学的な装いを凝らし、写真や数字を証拠にしようとしているぶん、たちが悪い。すべてとは言わないまでも、それらのほとんどが表面的な類似性や偶然の一致による牽強付会(こじつけ)の羅列に過ぎないのである。しかし、知的レベルの低い人間ほどこうした “こじつけの説明” を好む傾向がある。頭を使わずに大きなことを説明でき、自分が一気に賢くなった気になれるからである。

 

ナスカの地上絵にはオウムの絵とされる、ひん曲がったキュウリのような図形があるのだが、このオカルト教祖は、それが日本列島とまったく同じ形であると断言する。そして、両者を地図上で直線でつないで “証明” したと言う始末である。しかし、よく見ると、北海道に相当する部分が丸ごと欠けているのである。さらに九州と四国が不分明ではないか。九州だとしても明らかに向きが逆である。さらに左側には長い長方形が連続してくっついているのだ!つまり、冷静に見れば、日本列島とはまったく似ても似つかない図形なのだ!

あらためて右の写真をよく見ていただきたい。どこが日本列島なんだ!? 

信者諸君、よく見ろ!目を覚ませ!!

それでも、それを日本列島だと強弁し、「ナスカ理論」 などともっともそうな名前を付けている。さらに地図上に無数の線を引き、無理やりいろいろなものにこじつけて話を膨らませ、まるで、一大発見でもしたかのように、熱っぽく語るのである。そして、それを “科学的証明” と称している有様である。

そして今度は、無数の熱烈な信者、信奉者がこうしたオカルト説を鵜呑みにして、このオカルト教祖を崇めたてまつっているという構図がある。

こうした熱狂的な信者を獲得するコツの一つはどうやら 「日本はすごい!」 「日本人はすごい!」 というメッセージをあからさまに仕込むこと のようだ。日本人の自尊心をくすぐるようなことを、いろいろな “証拠” で “証明” するのだ。そうしたパターンの動画のタイトルは以下のようなものである。

 

日本がすべての文明の発祥地であった」

 「伝説の聖山ハイ・ハラ山は日本にある」

 「神の中の神(エンリルは日本の支配者だった)」

「聖徳太子は悪魔の山(USA)へ行っていた」

 「シュメールの神々は、日本の神々だった(日本のエンリル、エンキ、アフラマズダ)」

 「ナスカの日本を示すランド・マーク・秋津洲(あきつしま)=日本

「世界最古の文明は日本から? 【CGS 日本の歴史 1-2】」

 

こういった子供じみたお国自慢は、まさにお隣の半島系民族のお家芸ではないか!何でも自分の民族がトップで一番すぐれているという話についつい引き寄せられる人間集団は、現実にはいつも劣等感を抱えた、うだつのあがらない有象無象である。お隣の国民を見ればよくわかるであろう。

 

また

「古代の神々はスペース・ヘルメットをかぶっていた」

「土偶はエイリアン、その証拠と証明」  

といった、半世紀前にフォン・デニケンが始めた 「古代宇宙飛行士説」 もおびただしく再生産されている。

 “表面的な類似” から一挙に “客観的証明” に飛躍する楽しさ 提供してくれる動画は特にオカルト初心者を夢中にさせるであろう。

 

  

正直言うと、わたしにもそういった本を読み漁った時代があった。しかし、わたしには常に疑問、不満があった。たしかに、土偶がエイリアンのように見えないことはない。しかし、実際にエイリアンがモデルだったかどうかはわからないではないか?そもそも実際のエイリアンをわれわれは知っているのか?このオカルト教祖はエイリアンに遭ったことがあると言うのか?

知りもしないエイリアンと同一だ、と主張することじたいが “論理的飛躍” の典型例である。論理の鎖の輪の一つが見事に欠落しているではないか!

似ているということは、同じであることの証明にはならない。“類似” は “同一” ではないのだ。“似ている” ということは決して “同じ” ということにはならず、単に “似ている” というだけのことなのだ。この違いがわからないひとは、すでに “飛躍” しているのである。

ご注意いただきたい。“論理的飛躍” とは、論理的にしてはならないことをしていることを意味する。論理的に成立しないことを意味する。“飛躍” というと何か素晴らしいことだと勘違いしている脳天気な人間もよくいるので、ご注意いただきたい。“論理的飛躍” とは、論理において大事なところを “すっ飛ばしている” ことである。

 

 

 

 

 

 

 

   一見似ていれば、同じか?

 

しかし、このオカルト教祖にとっては、“類似の提示” はそのまま “同一の証明” なのである。こんな楽な話はないだろう。実際、証明していないに等しい。そして、“論理的飛躍” の典型例であるこの “類似=同一のトリック” によって、単なる表面的な類似からさまざまな思いつきの主張が無責任に垂れ流されることになる。そしてそれらをそばから真に受けて鵜呑みにする “信者集団” が口を開けて待っているのだ。自分の頭脳で批判的に考えることなく鵜呑みにする 他脳層の集団 である。 

「古代の神々はスペース・ヘルメットをかぶっていた」 「土偶はエイリアン、その証拠と証明」 などといった動画を作る方も作る方だが、それらを真に受けて鵜呑みにするほうもするほうである。せめて、タイトルの最後に “?” をつけてほしいものだ。オカルト教の教祖と信者の熱いきずながあるとしても一般に公開している動画であるいじょう、いい加減なデタラメを垂れ流すことには、それなりの責任が問われるであろう。

宗教と違って、自分たちの “教義” には、科学的根拠があると勝手に思い込んでいるのは潜在的に非常に危険な点である。これは 「科学」 を標榜す日本のある “カルト宗教” にも言えるが、ここでは深入りしない。

たしかに、証拠がなくても信じるのは勝手である。しかし、「信じる」 ということじたいに常に “論理的飛躍” があると言える。本来支えきれない論理の鎖にぶら下がるからこそ、「信じる」 と言うのだ。実際、「信じる」 という言葉は暗に 「当てが外れるリスク」 があることを意味ししてはいないだろうか?「信じる」 という言葉にどこか “気高い” 響きがあるのはそのためである。自己犠牲に終わる可能性があるからである。鎖が切れて自分が落下するリスクがあるからである。

オカルト教の教祖も信者も、いわばプラスチックの鎖でバンジージャンプをしている、怖いもの知らずの連中なのだ。わたしなどは鉄の鎖につかまりながらでないと前へ進めない臆病者である。“論理の厳しさ”とは本来そういうものである。 そういう “論理の厳しさ” “論証するということの困難さ” “主張を公開することの責任の重さ” を知らない人間が、平気で言いたい放題のホラ話を無知な信者に吹き込んで、教祖にのし上がっているのである。そうして、お互いにいい気持になっているのである。お互いにいい気持になっていれば、そこには真実があると思うのは大間違いである。テロリスト集団だって、黒魔術カルト集団だって、リーダーの元に狂信的メンバーが集まって陶酔状態で気勢を上げるものだ。日本の宗教界でも同じである。

 

 このオカルト教祖は、ダビデ像の血管の浮き出た大理石の手の甲を大写しにして「こんなリアルなものを人間が作れるわけがない!」 と断言する。そして、それがルネッサンス当時で可能だったのは、ミケランジェロが “実は” 超人類のエイリアンの助けを借りていたからなのだ、と青天の霹靂の “種明かし” をするのである。

これはミケランジェロの天才を理解できない人間による自らの無知の告白にすぎない。プロの彫刻家たちに聞いてみたまえ!皆このわたしに同意するはずだ。 このオカルト教祖の他の動画のレンブラントや、レオナルド・ダビンチについても然りである。

自分が21世紀の現在、こうした天才の作品を再現するとしたら、こうやればできるはずだ、ということを 凡人が勝手に自分に引き寄せて言っているイチャモンにすぎないのだ。ミケランジェロをお前と一緒にするな!

そして同じ程度かそれ以下に無知な人間が共鳴して 「鳥肌が立って」 感動するという具合である。繰り返すが、これは、“低脳ポピュリズム” ともいうべき風潮である。“無知な大衆の知的レベルに迎合した人気取り” である。

 

自分のデタラメなオカルト説のために歴史上の偉大な芸術家を貶めるような下劣な行為は許しがたい。遣り口が実にセコい。

 

“主観的な印象” を前提にしているかぎり、結論もしょせん主観的であり、客観的な妥当性は欠いたままであるはずだ。しかし、そこを巧みな話術で、結論がさも客観的妥当性を備えているかのように視聴者を引っ張っていくのである。わたしにはとてもできない見事な “芸当” である。聞いていると、占い師の語り口調に共通するものがある。

あらためて確認しておきたい。“トンデモ説” には2つある。“オカルト説” と “合理説” である。 合理的な装いをしたインチキ説が “オカルト説” である。

“代替医療” に “インチキ療法” と “裏付けのある療法” とがあるのと同じである。代替医療に名を借りただけのいかがわしい “インチキ療法” “信仰療法” に飛び付くひとも多いが、それらがいくら人気があっても、まともなものではない。まともな代替医療に従事している人たちにとっては同じ “代替医療”にくくられて迷惑千万なのである。

 

このオカルト教祖は無数の動画を公開しており、わたしはそのうちの数本を見ただけである。しかし、彼の手法、スタイル、発想、論理、歴史観、宇宙観、そして騙しのテクニックの概略をつかむのにはもう十分であると思う。これほどまでの懇切丁寧な分析を読んできても、“信者たち” は目が覚めないであろう。信者とはそういうものである。教祖の説に初めて接した時の “興奮=快感” によって刷り込まれてしまうのである。

このオカルト教祖の崇拝者たちからは、「全部見てもいないくせにわかったようなことを言うな」 とお叱りを受けるであろうことは十分に予想している。全部見なくても、まともな頭脳の持ち主なら、このオカルト教祖の動画は見るに値しないことはわかるであろう。

 

このオカルト教祖は ビリーマイヤーのUFOは本物だという動画 を2016年から2017年にかけて4本も公開している。

 

  2242 なぜ事実であってはいけないのか・ビリーマイヤーのUFObyはやし浩司
  2250 UFO北海のUFOとビリーマイヤーのUFO・その相関関係
  2048 UFOの証拠と証明+ビリーマイヤーのUFOは真実だった
  2048R UFOの証拠と証明+ビリーマイヤーのUFOは真実だった

 

しかし、わたしはUFO論争で有名なこのビリーマイヤーが 詐欺師 であることを以前から知っている。

 

 

 

 

 

 

 

今から20年くらい前から、彼のでっちあげがいろいろな方面から徹底的に暴かれてきているのである。極めつけは、彼の妻がとうとうウソの生活に耐えられなくなり、離婚して、彼のUFOの写真や宇宙人とのコンタクトの話がすべてでっち上げであることを公けに証言したことである。

https://www.youtube.com/watch?v=2mQxau1OG6E

 

 https://www.youtube.com/watch?v=RCEENBqGvlw

 

  

言い逃れのできないようなたくさんの物的証拠が発見されている。

 

 

ビリーマイヤーが“コンタクト” していたという “プレアデス星人アスケット” の写真(左)は、アメリカのテレビ番組「ディーンマーチンショー」(右) をカメラ撮影したものであったことが暴露されている。https://www.youtube.com/watch?v=x6edQVowYLA

 

左の写真は、ビリーマイヤーがプレアデス星人のUFOに乗って、恐竜時代にタイムトラベルして撮影したとされる翼竜の写真。 右の写真は恐竜の本に掲載されている翼竜の想像図。ビリーマイヤーはこの想像図をカメラで撮影し、それを本物の翼竜の写真を撮ってきたと主張していた。そして多くの信者はそれをそのまま信じていたのである。信者とはそういうものである。

 ビリーマイヤーも、もちろん 教祖 である。

はっきり言おう! “詐欺師” でない “教祖” はいない!

このオカルト教祖は合計4本もの動画でビリーマイヤーの撮ったUFOは本物であると主張し、ビリーマイヤーを まるでわが事のように 一生懸命に擁護しているのだ。それもそのはずである。実はビリーマイヤーという男は、相当病的な “虚言症” であったのだ。ありもしないことをまことしやかに語り、でっち上げのUFO写真を公開して世界中の多くの人間を驚かせ、感動させ、そして崇拝者たちに担ぎあげられていたのだ。しかも宇宙人とのコンタクト記録だの予言集だのを膨大な量で書いている。虚言症の人間は概して非常に能弁、多作である。自分が紡ぎだすホラ話によって人々を支配するのが快楽で、どうしてもやめられないのだ。

でっちあげがすっかり暴かれてから多くのマイヤー信者が彼の元を去った。しかし、それでも未だに信じていてマイヤーの元にとどまっている信者もいる。どこの教祖もどこの信者も似たようなものである。 

 

 

「 “詐欺師” でない “教祖” はいない!」   ザウルス

 

このオカルト教祖のYouTubeチャンネルのバナーには当人の顔が合計3つも出ている。自己愛性人格障害の現れである。 異常なナルシシズムである。ふつうのひとは、出したとしてもせいぜい1つではないか?

 

デタラメ動画 「この地球に山や森は存在しない」(前篇) のトリック   

インチキ動画 「この地球に山や森は存在しない」(後篇) の診断書  

 「インチキ動画批判記事」 の挑発に食いついてきた信者の長文コメント

 

 

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44 コメント

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Unknown (oka)
2017-05-12 15:26:13
g00g0○がまともに検索エンジンを機能させていない為、有能な動画は広く一般人に知れ渡るということはあきらめるしかないかもしれません。
ですのでコメント欄などから有名な工作員教祖を利用して広める方法など考えていかないといけないかもしれません。下記の動画は海底クローラー存在を裏付けるにはしっくりいく話だと思いました。
https://www.youtube.com/watch?v=aW14RAJ35vs
oka さま (ザウルス)
2017-05-12 15:36:59
わたしの動画に、ちょうど今日、ご紹介の動画を推奨するコメントが書き込まれました。わたしの回答もそこにあります。ぜひごらんください。

カリブ海の矩形波:海底考古学 21 
https://youtu.be/jDyDkPUtE6M
失礼致しました。 (湘南童子)
2017-05-12 23:01:01
成る程・・お説、ご尤も。
確かに、その様な傾向にあるようです。

お取り上げ下さいまして、誠に感謝致します。

大変失礼致しました。
湘南童子 さま (ザウルス)
2017-05-12 23:18:59
今回の記事のわたしの論調が厳しすぎると思われる方は多いと思います。
“オカルト” を “微笑ましい趣味” というふうに軽く考えてはいけないと思います。

“オカルト” は “カルト” の一歩手前です。

“オカルト教祖” と “カルト教祖” は社会学的には同じキャラクターモデルです。

今回は話を絞るためにあえて宗教までは論じませんでしたが、読む人が読めば、この記事の延長線上に “宗教” があることはおわかりのはずです。

“オカルト” も “カルト宗教” も、“真実の敵” なのです。真実を求める人間は、“オカルト” や “カルト” に対して、もっと警戒心を持つべきです。

Unknown (海)
2017-05-13 11:41:20
いつも愛読しております。
今回の記事も面白く、笑い、頷きながら読みました。
カルト教祖写真の中に池田大作もいれてほしかったです。
皆皆詐欺ばかり (滝山善一)
2017-05-13 16:07:02
ザウルス様、お世話になります。
と言うことは、世の中で、物の姿形が似ているだけで(=そうなんだ)、と結論付ける判断方法は、間違いという訳ですね。たとえば、風水でよく話題になる「日本列島の姿は竜の形に似ている(=日本は竜の国)とか、日本列島の島々は世界の大陸の形に似ている(=世界の縮図なんだ)、(=日本列島は世界のひな形=日本列島と世界は連動している)、などとという戯言を言って、人々を騙して金をむさぼる宗教家(大本教)が出てくるわけですか。風水も、セールストーク上でのいい加減なこじつけはやめて貰いたいですね。
滝山 さま (ザウルス)
2017-05-13 16:27:48
本質的なところをつかみ取りましたね。
その通りです。 類似=同一のトリック、または、アナロジーのトリックと言います。オカルト教祖のトリックの定番です。
例の「この地球に山や森は存在しない」 の中でも一番使われているトリックです。デビルズタワーは切り株のように見える → 切り株である となります。グランドキャニオンは採掘場に見える → 採掘場である。 といった調子で低脳層(無脳層&他脳層) をわかった気にさせて騙しています。
全くです (松木)
2017-05-15 05:24:42
これは私個人の意見ですが、そもそも宗教というもの自体金や権力を得る為の手段であって信じるに値しないものだと思っています。
人は心が弱く、頼るものがないと折れてしまうので信じることで救われているという者もいるようですが、得体の知れぬ神を信じるくらいなら自らを神として崇めればよい、信じられるのは己の心のみ、ということで。
今回こちらのブログには例の切り株の動画からたどり着きました。
あの動画を見たとき、まるでファンタジーの世界で太古の地球に巨大な木々が生えていたという説は少し面白いと思いました。
しかしザウルス様の仰るとおり説明に途切れる部分があり、先へ進むほどに違和感が増して来て最後はひどい幼稚で雑な動画だと思っていました。
なるほど彼は冒頭で子供にしかイルカは見えないと言っている。
彼は子供の視点と知能でこの動画を作成したのですね。
この人は何が目的なのでしょうか?自己満足だけならばいいのですが、まさに教祖になろうとしているのなら危険です。
盲信してしまっている人も結構いるようですから・・・ザウルス様のブログは疑問を確信に変えてくれましたので感謝しています。
ありがとうございました。
松木 さま (ザウルス)
2017-05-15 06:10:53
動画」この地球に山や森は存在しない」 についてのお話ですね。
ロシアには昔から巨木伝説があるようで、あの作者はその伝説を、“類似=同一のトリック” を使って事実にすり替えようとしているのです。このトリックは “アナロジーのトリック” とも言いますが、ほとんどのオカルト教祖がつかっているものです。
非常に幼稚ではありますが、幼稚な人間を騙すのにはいちばん簡単な方法なのです。「似ていれば同じ」 というこのトリックは、詐欺師や占い師にとっても定番のレトリックとなっています。
信者ならびに教祖ご本人に (ザウルス)
2017-05-16 19:55:49
はやし浩司ファンの皆さまの誰もこの記事に気づいていないことはありえないでしょう。かなりのファンが読んでいるはずです。もちろん教祖ご本人も読んでいるはずです。
しかしこのコメント欄には、この記事に対する反駁がまったくありません。はやし浩司の擁護論もまったくありません。
なぜでしょうか?自分たちの崇める教祖がここまで “こてんぱん” にされていても “見て見ぬふり” でしょうか? “見殺し” でしょうか?
言うまでもなく、このコメント欄では、教祖ご本人による反論、反駁も大歓迎です!

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