中国の友人へのメール: 中国当局によるサイバー監視 と 検閲
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以下のメールは、中国人の友人にわたしが数時間前に書き送ったものである。送信してしばらくしてから、これをそのまま記事にすることを思いついた。写真は原文にはなく、この記事のためにわたしが付けた。
10:11 PM (1 hour ago)
お元気ですか、Jessica(中国人の女性は海外との通信には英語風の名前を使う)
http://www.pcrm.org/media/good-medicine/2013/autumn2013/meat-is-the-new-tobacco-exporting-a-dangerous
以下原文
Zakkie
10:11 PM (1 hour ago)
Hi Jessica,
I hope you are fine in this cold season now.
I'm worried about the welfare of Chinese people recently.
Do you remember that I was warning you about milk and dairy products.
Just take a look at the following website.
http://blog.goo.ne.jp/zaurus13
http://www.pcrm.org/media/good-medicine/2013/autumn2013/meat-is-the-new-tobacco-exporting-a-dangerous
The government is not thiniking about the welfare and health of people. What is on their mind is economical development as a country and survival of the communist party. I warn you again. In Japan increasingly large number of people are dying from cancers just as American people had started to die in the same way 30 years ago. And now Chinese people has joined in this fatal race. Please refrain from joining this stupid race. Stay away from milk, icecream, cheese, yogurt, KFC and McDonald unless you want to increase the risk of getting cancers. This is statistics and science, not Nostradamus. I myself gave up those food. I just want to protect you and your loved ones from iminent danger. It's spreading in your country day by day.
Have A Happy and Healthy Year in 2014
Your friend,
Zakkie
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このメールは中国政府のサイバー監視を受ける可能性がある。文中の the communist party はまず引っかかるであろう。発信元は当然記録され、モニターされる。中国という国はそういう国である。ただ内容が一般論であるので、メール自体は削除まではされないと思っている。
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追記(2013年12月31日) :4日後の返信メール
前回、「サイバー監視を受ける可能性がある」 と書いた。いつもはすぐに返信がくるのに、今回は4日近く返事が無かった。返事を見ると、「メールにトラブルがあって、今あなたのメールを見たところです」 と言っている。わたしの考えでは、これは前回予想した通り、中国当局の検閲を受けていた公算 が非常に大きいと言える。
わたしは30年近く前に中国を旅行したことがある。まだ携帯電話もインターネットもなかった時代である。奥地の雲南省の昆明という地方都市に滞在した時のことである。カメラだけ持って一人で歩きまわっていたわたしは迷子になってしまった。自分の泊っていたホテルからだいぶ離れたところで道がわからなくなって帰れなくなってしまった。あたりは暗くなり、ホテルの名前も覚えていなく、困っていたところで通行人に片言の中国語で話して警察に連れて行ってもらった。小さな交番のようなところで、婦人警官が相手をしてくれた。自分は日本人の観光客で、帰るホテルがわからなくなったと言い、自分の名前を名乗った。すると、彼女は受話器を取ってどこかに問い合わせ、私の日本人名を言った。しばらく待っていると、わたしの宿泊ホテルの名前がわかった。彼女はにっこりしてわたしに帰り道を教えてくれた。
外国人の行動はすべて監視され、スケジュールは事前に把握されているということである。当人の名前だけですべて情報が出てくるのである。30年近く前の、まだコンピューターもなかった1980年代の中国の地方都市での話である。
中国当局からすれば、海外からの自国にとって不都合な情報を常にコントロールするのは当然のことなのである。メールというのは瞬時に着くか、全然着かないかのどちらかではなかろうか。素直に考えれば、今回わたしが送ったメールは わたしの予想通り検閲されたのである。 いったんすくい上げられ、握りつぶすか大目に見るか検討したと思われる。メールが4日経って着信したということはそういうことである。その4日間にわたしが文中で、 「以下のウェブサイトを見てください。」 として紹介した2つのサイトもチェックしたはずである。その1つは不肖“ザウルスでござる” である。あなたが読んでいるこのブログである。笑えるではないか。もしわたしが今後中国に行くことがあるならば、中国の公安がわたしの行動を監視するために貼りつくことになろう。
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