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竹島近海のクローラー痕: 計測基礎篇2 否定しようのない山のような証拠

2019-09-07 21:14:53 | 海底考古学、火星考古学

竹島近海のクローラー痕: 計測基礎篇2 否定しようのない山のような証拠 「海底考古学 32」

 

“断面図9”

軌跡の中央を分離帯のように走る溝の深さは 7 m で、幅は 1.1 km である。

 

軌跡の幅としては 6.2 km。

断面図で見ると、軌跡の部分だけがなぜか隆起している。クローラーが通った軌跡の部分だけが周囲よりも凹んでいてくれれば比較的わかりやすいのだが、ここでは逆に隆起している。

この “9” の断面線のすぐ上にたくさんのクローラー痕が集束している “ハブ” のようなものがある。これも何なのかわからない。

 

 

 

 

“断面図10”

 

 

 

この軌跡は右に傾いており、同様の傾斜はすでにいくつか見てきた。

さて、“断面図9” において、隆起している軌跡と凹んでいる軌跡とを問題にした。

今まで単に “傾斜” として見てきた軌跡は、“隆起” と “凹み” を併せ持った軌跡として見ることもできるように思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

“断面図11”

  

 

  この竹島近海の数多くのクローラー痕の中で最もユニークな形状を誇っているのがこれである。

急なカーブやUターンというよりも、やはり “Vターン” と呼ぶしかないだろう。

 

 幅は 6.5 km で、断面図で見ると、軌跡の両側に小さな耳のような突起が縁(へり)のように出ている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 以下に “9” “10” “11” を比較してみよう。

 

 あらためてここを見ると、非常にイレギュラーな要素に満ちていることがわかる。Vターンで上に上がっていく一方で、下へ、そのまま下りていくやや不鮮明な軌跡がある。

一旦上に上がったかに見えるそのVターンももう一度さらに急な転回をして下に下りてきているようにも見える。

 “10” の軌跡は周りの他の軌跡と比べてもかなりぼやけている。もちろん、それだけ歴史的に古いものであることを物語っている。海中のあらゆる生物の排泄物、死骸、枯れた海藻類、そして海流によって攪拌される砂や土砂が絶え間なくて海底に降り積もっている。そして、当初はくっきりとしたクローラー痕ももやがて毛布がかけられたようになっていく。これを “ブランケット効果” と呼ぶ。そして、その上をまたその後の世代のクローラーが通り、新たな軌跡を残していく。そういった歴史を垣間見ることができるように思う。

 

 

“断面図12”

 

 

 

このクローラー痕も “隆起型” に分類できるだろう。よく見ると、帯状の軌跡の両側がボウリングのレーンの “ガター” のようにえぐれたように凹んでいる。

クローラーが通るとどうして単に凹むのではなく、逆にこのような “帯状隆起” が発生するのかわからない。

 

このクローラー痕もかなり長い歴史を経てきているように思われる。

 

 

 

 

 

  

 

 “断面図13”

 

 

 “12” の “帯状隆起” と同様、両側に “ガター” が見て取れる。

 

なお、この軌跡は傾斜しているように見えるが、単にクローラーが斜面を通っただけであるように思える。

斜面であろうが、水平面であろうが、クローラーの軌跡が “帯状隆起” になることがあるようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  “12”、 “13” ともに、かなり古いクローラー痕であると思われる。

 

画像にいろいろフィルターをかけて、埋もれている痕跡を探ってみると、 “12” の右側に、比較的細めの軌跡が走っているのがわかる。

 

 

 

不断に海底に降り積もり沈殿するさまざまな堆積物よって覆われる “ブランケット効果” は海域によって大きな差があるだろう。

しかし、ここに見られる程度のものでも数千年から数万年を閲(けみ)していると思われる。

 

 

 “断面図14”

   

 

 

 

 “14” のクローラー痕は、海底表面の画像からはなかなかわからないが、かなりの “”傾斜” があることがわかる。傾斜が大きい場合は、計測に工夫が必要だ。

軌跡の幅から想定されるクローラーの幅を赤枠で示している。そして、水平に起こしてから計測している。

水平に起こすと、より正確な計測が可能となる。

もちろんクローラーの断面が長方形とはかぎらないが、ハート型やダイヤ型に比べればニュートラルで無難なな形ではなかろうか。

 

 

 

 

 

   “断面図15”

 

ここでの傾斜はごくわずかなので、計測の為に水平に起こすほどではなかろう。このわずかな傾斜でも左側は大きく凹んでおり、右側は逆に盛り上がっている。

もともと傾斜のある場所にクローラーが反対向きの傾斜で通ったのかもしれない。

クローラー自体の重量で軌跡の片側が凹んだり陥没したりするとしても、それは想像できないことではない。

しかし、反対側がこれだけ隆起するには下地がよほど柔らかくてグニャグニャしていなくてはならないだろう。 

この “断面図15” の例で言うならば、クローラーの左側からの圧力が海底の地殻を伝わって右側に抜けたかのようである。そんな風船のような海底の地殻は想像できない。

 

 

「計測基礎篇」 はここで終わり、このあと、「計測発展篇」 が続く。


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「 竹島近海のクローラー痕 全5巻」   海底考古学 32

 

竹島近海のクローラー痕: 概 略 篇  なぜこれを問題にしないのか?

竹島近海のクローラー痕: 計測基礎篇1 途方もない巨大さに言葉を失う

竹島近海のクローラー痕: 計測基礎篇2 否定しようのない山のような証拠

次の記事:竹島近海のクローラー痕: 計測発展篇1 何だか分からないが、実在する

竹島近海のクローラー痕: 計測発展篇2 重要な事実が “真実” である

 

 

 

 

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