遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

6カ国協議再開への試練

2005-08-13 01:13:55 | 北朝鮮産のアサリ
 郵政国会解散のドラマに気を取られている間に、妥結寸前まで行っていた6カ国協議は、休会していたのでした。(関連報道も少なかった)
 北朝鮮、中国の思惑通りに、実質、米・朝二国間協議となっていたのですが、相互の不信感がぬぐえなかったと言うことですね。そもそも、米・中で協議し、中国が北朝鮮を甘やかさなければまとまる話なのです。米・朝二国間で協議させ、大国として引いて見守る中国と、中国以上に甘い条件を出し、国民が拉致されていること(国民を守るという国家の重要義務)に目をつむり、大統領が自分の人気獲りパフォーマンス(均衡論)に熱中している韓国が北朝鮮をのさばらせています。

 日経で、8/10,11に「6カ国協議再開への試練」を連載していました。
 第四回六カ国協議は十三日間のマラソン協議を経て休会した。根探い相互不信を抱える米朝、仲介に腐心する中韓、日本人致間題打開の糸□ がつかめない日本。朝鮮半島非核化へのパズルを解く難しさが改めて浮き彫りになった。共同文書はできるのか。今回の協議の検証とともに、月末の再開に向けた各国の思惑を探った。
 北京の北朝鮮大使館。六カ国が七日に協議休会を決めた直後、北朝鮮首席代表の金桂官(キム・ゲグァン)外務沢官は、故金日成主席と金正日総書記の肖像画が掲げられた一室で記者会見した。
 「米国が攻撃しないと公約し、我々 が信じられる法律的、制度的措置をとるべきだ」。通訳を除いた実質的な発言はわずか十分間。十二回にわたり米国を名指しして敵視政策撤回を求めた。議長国・中国が発表した二十九日の週の協議再開のためには米国の歩み寄りが必要と改めて訴えた。
 六カ国協議期間中、米国首席代表のヒル国務次官補(東アジア・太平洋担当)は全体会合や個別協議で「北朝鮮を攻撃、侵略する意図はない」と何度も説明。北朝鮮の核保有論を封じ込めようとしたが、北朝鮮が抱く米国への不信感は和らげられなかった。
 北朝鮮に対する米国の不信感もぬぐい去りがたい。ヒル吹官補は北京滞在中、協議結果を伝える外交公電を作成することに加え、欠かさない日課があった。午後五時四十五分。防ちょう措置を施した通信回線を使い、米国大使館からワシントンのライス国務長官に直接、協議状況を説明、指示を仰いでいたのだ。
 <中略>

 二十九日の週に協議が再開できるのか――。北朝鮮の金外務沢官は九日、平壌への帰途の直前、北京で記者団に「米国が譲歩しなくても休会明けの会合に来るのか」と問われ、「見てみましよう」とだけ答えた。
 表向き六カ国は月末再開に合意しているが、実際にはある程度の歩み寄りがなければ再開しないとの見方がある。休会期間中に予想される米朝接触や中国や韓国の米朝仲介などがどれだけ奏功するのか。双方は決裂を避けようとするだろうが、最後まで不信感が障害になりそうだ。

 中国も、最終の第4次草案では、北朝鮮の核放棄の範囲を「核兵器と核計画」と明記し、平和利用に厳しい条件を付け、北朝鮮にある程度厳しい態度を見せ、米国の評価を得て共同文書をまとめようと努力しました。
 しかし、「北朝鮮が中国との交流を途絶えさせる状況は臨んでいない」とし、北朝鮮の孤立化、体制崩壊の影響が及ぶことの警戒を理由に、強硬措置に中国は真っ向から反対しているとのことです。
 
 「中国には北朝鮮を説得できるカードがある。胡錦濤国家主席の訪朝だ。」八月末の再開が予想される第4回六カ国協議で共同文書を採択するため、協議関係者は中国への期待を隠さない。
 <中略>

 今協議で合意を得られれば「韓国は六カ国協議で主導的役割を果たした」と公言できる。 盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権への支持向上にもつながるはず。それだけに休会を長期化させてはならないという危機感は強い。
 北朝鮮は自国の要求を通し、最大限の見返り措置を引き出すべく「綱渡り外交」を続けると見られ、仲介役の中韓への期待は高まる。ただ、協議の継続や成果を焦る両国の姿勢が北朝鮮に甘くなる可能性は否定できない。協議再開に向け、五カ国の結束を乱しかねない危うさも秘めている。

 何度も書きますが、北朝鮮に生死を左右するところまで影響力があるのは中国です。中国が真剣かつ強硬に話せば、北朝鮮政権は言うことを聞かなければ崩壊する事は解っているはずです。このばあい、現テロ政権が継続するという不具合は在りますが...。
 胡錦濤国家主席の訪朝で、金総書記にいんろうをわたして観念させることが出来るか、注目です。
 韓国は、五カ国の結束を乱すというか、北朝鮮をつけあがらせる張本人の動きをしていて、成果を焦り始めていますので、危ないです。

 日本は、核問題と同時に、人権問題も欠かすことが出来ない条項です。最終案に盛り込まれているとの事ですが、経済制裁をカードに二国間で詰めるのですが、六カ国協議がけりがつかないと、始められません。
 今は、選挙が終わらないと始められなくなり、8月末の協議で急展開があると、政府や関係省庁の決断が心配されます。

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