台湾漁船の尖閣領海侵入は、漁船に掲げられたスポンサーの支援で達成できたとの報道に接して、中国進出で成金となった台湾企業の、中国共産党政府へのゴマすり行為とのコメントに、台湾企業の中国への身を捧げる恭順が、ここまで進んでいるのかとの思いを改めさせられましたが、それまでの関心でした。
ところが、このスポンサーの旺旺の蔡衍明(さいえんめい)董事長につい確認すると、「日本の老舗米菓子メーカー・岩塚製菓がなければ、今の旺旺はない」と言うほど、日本に関係がある立身出世の人物なのでした。
卒論が尖閣の領有権だったと言う馬氏がはしゃいでいることも、台湾の公船が日本の巡視船が放水を止めたのに巡視船に対して放水したことも、多くの台湾国民が冷静でいることから、今回の騒動は静かに見守ろうと思っていましたが、自社の利益のためには、恩を仇で返し、自国を情報コントロールして洗脳し売り渡す正体を知り、台湾と日本の為には看破出来ないと取り上げさせていただきました。
天安門事件をキッカケに、中国共産党は怖くないと確信した――蔡衍明・旺旺集団董事長(1) | 東洋経済オンライン
中国共産党は、2012年に台湾を併合する目標を立てて、武力に限らず、台湾の政治家、企業やマスコミ、そこに登場する解説者、学者を買収して世論を統制する作戦を進めています。(文末のリンク、「暴かれた中国の極秘戦略」を参照ください。)
まさに、その先棒を担いでいるひとりが、旺旺の蔡衍明薫事長なのですね。
漁村(漁業権の問題で尖閣の領土意識は強く反日指向が強いとも言われる)の倒産しそうな缶詰工場を若くして引き継ぎながら、中国本土のトップシェアの企業にまで成長させた経営手腕は、長岡の岩塚製菓に通い詰めて共同出資に漕ぎつけた美談も含め、物語になる話です。
がしかし、中国共産党の毒牙にかかり、自国の国民の洗脳に加担したり、今日があるのは岩塚製菓のおかげと言いながらも、日本に弓を引く、恩を仇で返す自己の利益の為なら何でもやってしまう行動。
中国共産党も悪ですが、蔡衍明、そちも悪よのう。
袁紅冰氏が書かれている中国共産党の台湾統合戦術が、目標通り今年達成されるかどうかは別として、かなり浸透してきていることが、今回証明されました。
これは、台湾だけの話ではなく、日本でも行われていると考えるのは当然のことですね。
農産物の輸出に絡んだ、鹿野氏の名前も取りざたされた、大使館員のスパイ事件がありました。
最近の尖閣の情勢のテレビでの解説者に、遠藤誉が登場しますが、長春産まれで中国で教育を受けたせいもあるのか中国擁護の論調で、まさに買収された学者の典型です。そんなのを出演させるテレビ局も、諸兄がご存じの怪しい局ですが。
中国共産党の「三戦」戦略を含めたあらゆる戦略に基づく、あらゆる局面での作戦が、「核心的利益」と定義した尖閣をめぐり、強まることを念頭に、覚悟と備えを強めなければなりません。
# 冒頭の画像は、蔡衍明(さいえんめい)董事長
この花の名前は、アカバナアメリカトチノキ
↓よろしかったら、お願いします。
ところが、このスポンサーの旺旺の蔡衍明(さいえんめい)董事長につい確認すると、「日本の老舗米菓子メーカー・岩塚製菓がなければ、今の旺旺はない」と言うほど、日本に関係がある立身出世の人物なのでした。
卒論が尖閣の領有権だったと言う馬氏がはしゃいでいることも、台湾の公船が日本の巡視船が放水を止めたのに巡視船に対して放水したことも、多くの台湾国民が冷静でいることから、今回の騒動は静かに見守ろうと思っていましたが、自社の利益のためには、恩を仇で返し、自国を情報コントロールして洗脳し売り渡す正体を知り、台湾と日本の為には看破出来ないと取り上げさせていただきました。
宮崎正弘の国際ニュース・早読み(台湾漁船領海侵犯の背後にいる人物は親日企業家だった) [宮崎正弘の国際ニュース・早読み] - メルマ!
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中国の監視船団が去って、台湾の漁船団40隻が巡視艇とともに領海侵犯
黒幕は旺旺集団という、親日企業。その行為や裏切りか、それとも?
********************
9月25日、台湾漁船40隻と台湾海上保安庁の船12隻が尖閣諸島に現れた。そのうちの大半が日本領海を侵犯し、日本の警備艇と派手な放水合戦というスペクタクルを演じた。
しかし台湾は親日国家なのに、なぜ? 馬英九総統は「反日活動家」として知られ、ハーバード大学の博士論文は「尖閣」だったが、民意は反日ではない。
この稿では複雑な台湾の政治状況を分析する紙幅はないが、統一派、中華思想組が馬政権を突き上げ、台湾政府としてはガス抜きのパフォーマンスを演じた気配濃厚である。だが、漁船による集団的示威航海は台湾政府の思惑と明確な意思表示とは言い切れない。
しかも台湾国民の反応は冷淡で、かつ冷静である。
まず第一に領海侵犯の台湾漁船、合計50隻は台湾東海岸の宜蘭県蘇襖(ス-アゥ)という漁港から集団で出航している事実に注目するべきである。
蘇襖は距離的には基?の南で尖閣にはやや遠いが、じつは緯度的には石垣島と同じ地点、もともと蘇襖の漁民は尖閣付近でも漁業に従事してきた。
ちょうど半世紀前の1962年、この港からあがる魚介類を加工して缶詰工場が稼働していた人物がいた。しがない缶詰屋は経営危機になんども陥り、従業員に給料もまともに払えないほどの貧乏所帯だったという。
この缶詰工場は「宜蘭食品工業」と言った。蔡衍明(後述)の父親・蔡阿仕と仲間が経営していた。
十四年後に板橋(現在の新北市)の中学をでたばかりの息子、蔡衍明が会社の経営に加わった。かれはアイディアマンだった。
日本の「かっぱえびせん」に似た魚介類の加工によるおやつを作り始め、つぎに煎餅に進出した。蔡は日本にやってきて岩塚製菓に通い詰めた。
岩槻製菓は新潟県長岡市が本拠。ぬれ煎餅、おかき、黒ごま煎餅など、ベストセラー製品は日本のスーパーでおなじみ、蛇足をかけば筆者は海外旅行にかならず、この会社のぬれ煎餅を持参する。
岩塚製菓のノウハウを伝授して貰い、味のついた煎餅を大量に作ろうと、せっせと岩塚製菓に提携を持ちかけたのだ。そして岩塚はその熱意にほだされて決意した。「それなら会社の命運を賭けて一緒にやりましょうか」。
蔡衍明の運命が開けた。
菓子類はバカあたりして、即席麺、飲料水、饅頭、スナックの分野にも進出し、1983年には屋号を「旺旺集団」と解消し、さらには中国へ進出した。
「岩塚製菓に足を向けて寝られません」というのが、蔡衍明の口癖だった。日本の味と加工技術がなかったら、旺旺集団が、これほど短時日裡に市場を席巻することはなかった。いまでは台湾市場の95%を寡占する大手企業に成長したのだ。
蔡敷衍明の野心は、それだけには留まらなかった。かれは大陸の大市場に目を向けたのだ。
福建省、浙江省、広東省などの中国沿海部はすでに菓子工場があふれかえり、一部の台湾の食品加工企業も進出していた。蔡は、沿海部を飛び越え、いきなり内陸深く、湖南省長沙に工場を建設する決断をした。
中国の奥地の人々の味にぴったりの工夫をこらし、しかし原則はふたつ。第一に絶対に値引きしない。第二に前金でしか品物を納めない。
▼毛沢東の故郷に大工場を建てた
中国湖南省で前金というビジネス風習は希少であり、どこからも注文が来なかった。いや正確に言うと大量の注文があったが、いずれも前金と聞いて引き下がった。そこで、在庫を小学校に寄付して、口コミによる評判を高め、販売員を雇って直接売り込みに歩くという戦法をとった。
大陸での商売は軌道にのるまでに時間がかかったが、販売力がついて売れ始めると、あとは一気呵成、いまでは中国大陸の85%のシェアを誇るまでとなる。
ついでライバル企業を買収し、傘下におさめ、挙げ句には保険、ホテル経営に手を伸ばし、香港株式市場に上場した。
問題はここから起きた。
大陸進出の台湾企業は、中国共産党から猛烈な政治介入をうける。その典型が奇美実業であり、最初は猫なで声で液晶パネル工場の大陸進出を促し、やがて軌道に乗るや工場長の冤罪をでっち上げて、人質となし、「台湾独立に反対」と奇美実業の許文龍に言わしめたばかりか、そういう意見広告を台湾の主要メディアに出させた。
許文龍は知る人ぞ知る、大の親日家にして李登輝に近九「台湾独立運動」の大スポンサー。台湾財界を代表する一方の顔だった。
▼中国の巡視船がさって、台湾漁船団がタイミング良く
蔡衍明と中国共産党の間に、どういう黙契もしくは密約があるのかは分からない。
しかし、その後のかれは何をしたか。
民進党系列のテレビ、ラジオを買収して傘下におさめた。野党のマスコミをつぶしたのだ。
つぎに2008年、「台湾の二大新聞」と言われた『中国時報』を傘下におさめ、「旺旺中時集団」とした。『中国時報』『工商時報』『中時晩報』などマスコミを買収した意味は何か。
これらの媒体は中華思想、統一を推進する主張をなす媒体ばかりである。
そして2012年9月25日、尖閣諸島領海に大挙押し寄せた台湾漁船団の燃料費およそ1500万円を、蔡衍明が負担したのである。
ニュース・フィルムを見れば分かることがある。
漁船団のなかに紛れて報道専用船「旺旺中時」の船がカメラを回していることが!
私たちが、今回の台湾漁船領海侵犯事件で留意するべきことは、あの親日国家・台湾においてさえ、これほどの親日企業が、中国共産党の政治影響力を受けてしまったという実態、そのリアリティである。
◎◎◎
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中国の監視船団が去って、台湾の漁船団40隻が巡視艇とともに領海侵犯
黒幕は旺旺集団という、親日企業。その行為や裏切りか、それとも?
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9月25日、台湾漁船40隻と台湾海上保安庁の船12隻が尖閣諸島に現れた。そのうちの大半が日本領海を侵犯し、日本の警備艇と派手な放水合戦というスペクタクルを演じた。
しかし台湾は親日国家なのに、なぜ? 馬英九総統は「反日活動家」として知られ、ハーバード大学の博士論文は「尖閣」だったが、民意は反日ではない。
この稿では複雑な台湾の政治状況を分析する紙幅はないが、統一派、中華思想組が馬政権を突き上げ、台湾政府としてはガス抜きのパフォーマンスを演じた気配濃厚である。だが、漁船による集団的示威航海は台湾政府の思惑と明確な意思表示とは言い切れない。
しかも台湾国民の反応は冷淡で、かつ冷静である。
まず第一に領海侵犯の台湾漁船、合計50隻は台湾東海岸の宜蘭県蘇襖(ス-アゥ)という漁港から集団で出航している事実に注目するべきである。
蘇襖は距離的には基?の南で尖閣にはやや遠いが、じつは緯度的には石垣島と同じ地点、もともと蘇襖の漁民は尖閣付近でも漁業に従事してきた。
ちょうど半世紀前の1962年、この港からあがる魚介類を加工して缶詰工場が稼働していた人物がいた。しがない缶詰屋は経営危機になんども陥り、従業員に給料もまともに払えないほどの貧乏所帯だったという。
この缶詰工場は「宜蘭食品工業」と言った。蔡衍明(後述)の父親・蔡阿仕と仲間が経営していた。
十四年後に板橋(現在の新北市)の中学をでたばかりの息子、蔡衍明が会社の経営に加わった。かれはアイディアマンだった。
日本の「かっぱえびせん」に似た魚介類の加工によるおやつを作り始め、つぎに煎餅に進出した。蔡は日本にやってきて岩塚製菓に通い詰めた。
岩槻製菓は新潟県長岡市が本拠。ぬれ煎餅、おかき、黒ごま煎餅など、ベストセラー製品は日本のスーパーでおなじみ、蛇足をかけば筆者は海外旅行にかならず、この会社のぬれ煎餅を持参する。
岩塚製菓のノウハウを伝授して貰い、味のついた煎餅を大量に作ろうと、せっせと岩塚製菓に提携を持ちかけたのだ。そして岩塚はその熱意にほだされて決意した。「それなら会社の命運を賭けて一緒にやりましょうか」。
蔡衍明の運命が開けた。
菓子類はバカあたりして、即席麺、飲料水、饅頭、スナックの分野にも進出し、1983年には屋号を「旺旺集団」と解消し、さらには中国へ進出した。
「岩塚製菓に足を向けて寝られません」というのが、蔡衍明の口癖だった。日本の味と加工技術がなかったら、旺旺集団が、これほど短時日裡に市場を席巻することはなかった。いまでは台湾市場の95%を寡占する大手企業に成長したのだ。
蔡敷衍明の野心は、それだけには留まらなかった。かれは大陸の大市場に目を向けたのだ。
福建省、浙江省、広東省などの中国沿海部はすでに菓子工場があふれかえり、一部の台湾の食品加工企業も進出していた。蔡は、沿海部を飛び越え、いきなり内陸深く、湖南省長沙に工場を建設する決断をした。
中国の奥地の人々の味にぴったりの工夫をこらし、しかし原則はふたつ。第一に絶対に値引きしない。第二に前金でしか品物を納めない。
▼毛沢東の故郷に大工場を建てた
中国湖南省で前金というビジネス風習は希少であり、どこからも注文が来なかった。いや正確に言うと大量の注文があったが、いずれも前金と聞いて引き下がった。そこで、在庫を小学校に寄付して、口コミによる評判を高め、販売員を雇って直接売り込みに歩くという戦法をとった。
大陸での商売は軌道にのるまでに時間がかかったが、販売力がついて売れ始めると、あとは一気呵成、いまでは中国大陸の85%のシェアを誇るまでとなる。
ついでライバル企業を買収し、傘下におさめ、挙げ句には保険、ホテル経営に手を伸ばし、香港株式市場に上場した。
問題はここから起きた。
大陸進出の台湾企業は、中国共産党から猛烈な政治介入をうける。その典型が奇美実業であり、最初は猫なで声で液晶パネル工場の大陸進出を促し、やがて軌道に乗るや工場長の冤罪をでっち上げて、人質となし、「台湾独立に反対」と奇美実業の許文龍に言わしめたばかりか、そういう意見広告を台湾の主要メディアに出させた。
許文龍は知る人ぞ知る、大の親日家にして李登輝に近九「台湾独立運動」の大スポンサー。台湾財界を代表する一方の顔だった。
▼中国の巡視船がさって、台湾漁船団がタイミング良く
蔡衍明と中国共産党の間に、どういう黙契もしくは密約があるのかは分からない。
しかし、その後のかれは何をしたか。
民進党系列のテレビ、ラジオを買収して傘下におさめた。野党のマスコミをつぶしたのだ。
つぎに2008年、「台湾の二大新聞」と言われた『中国時報』を傘下におさめ、「旺旺中時集団」とした。『中国時報』『工商時報』『中時晩報』などマスコミを買収した意味は何か。
これらの媒体は中華思想、統一を推進する主張をなす媒体ばかりである。
そして2012年9月25日、尖閣諸島領海に大挙押し寄せた台湾漁船団の燃料費およそ1500万円を、蔡衍明が負担したのである。
ニュース・フィルムを見れば分かることがある。
漁船団のなかに紛れて報道専用船「旺旺中時」の船がカメラを回していることが!
私たちが、今回の台湾漁船領海侵犯事件で留意するべきことは、あの親日国家・台湾においてさえ、これほどの親日企業が、中国共産党の政治影響力を受けてしまったという実態、そのリアリティである。
◎◎◎
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天安門事件をキッカケに、中国共産党は怖くないと確信した――蔡衍明・旺旺集団董事長(1) | 東洋経済オンライン
中国共産党は、2012年に台湾を併合する目標を立てて、武力に限らず、台湾の政治家、企業やマスコミ、そこに登場する解説者、学者を買収して世論を統制する作戦を進めています。(文末のリンク、「暴かれた中国の極秘戦略」を参照ください。)
まさに、その先棒を担いでいるひとりが、旺旺の蔡衍明薫事長なのですね。
漁村(漁業権の問題で尖閣の領土意識は強く反日指向が強いとも言われる)の倒産しそうな缶詰工場を若くして引き継ぎながら、中国本土のトップシェアの企業にまで成長させた経営手腕は、長岡の岩塚製菓に通い詰めて共同出資に漕ぎつけた美談も含め、物語になる話です。
がしかし、中国共産党の毒牙にかかり、自国の国民の洗脳に加担したり、今日があるのは岩塚製菓のおかげと言いながらも、日本に弓を引く、恩を仇で返す自己の利益の為なら何でもやってしまう行動。
中国共産党も悪ですが、蔡衍明、そちも悪よのう。
袁紅冰氏が書かれている中国共産党の台湾統合戦術が、目標通り今年達成されるかどうかは別として、かなり浸透してきていることが、今回証明されました。
これは、台湾だけの話ではなく、日本でも行われていると考えるのは当然のことですね。
農産物の輸出に絡んだ、鹿野氏の名前も取りざたされた、大使館員のスパイ事件がありました。
最近の尖閣の情勢のテレビでの解説者に、遠藤誉が登場しますが、長春産まれで中国で教育を受けたせいもあるのか中国擁護の論調で、まさに買収された学者の典型です。そんなのを出演させるテレビ局も、諸兄がご存じの怪しい局ですが。
中国共産党の「三戦」戦略を含めたあらゆる戦略に基づく、あらゆる局面での作戦が、「核心的利益」と定義した尖閣をめぐり、強まることを念頭に、覚悟と備えを強めなければなりません。
# 冒頭の画像は、蔡衍明(さいえんめい)董事長
この花の名前は、アカバナアメリカトチノキ
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