遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

計画停電 今年の冬の回避を目標

2011-03-26 00:23:54 | 東日本大震災
 東京電力では、休止中の火力発電所の再稼働などで供給能力アップを進めています。しかしながら、その影響は、物流の混乱と併せて関東の産業活動に徐々に影響を露呈化させてきているようです。電力需要の落ちる4月末から5月には一旦計画停電の中止が見込まれる様ですが、夏場はもとより、その後の冬場にも現状の能力復旧策だけでは供給力不足が避けられません。
 このため、早期に供給力アップできる方法として、液化天然ガス(LNG)を燃料とするガスタービン発電設備を、既存の火力発電所の敷地に導入するなど、火力発電所の新設で対応することにしたのだそうです。来る今年の冬の需要に対応させることが目標。
 
冬の計画停電 回避めざす 火力発電設備を新設 LNG海外調達拡大 東電・政府 供給力1000万キロワット増 (3/25 日経朝刊)

 政府と東京電力は東日本大震災の影響による計画停電を今冬に回避するための対策を打ち出す。東電は液化天然ガス(LNG)を燃料とする火力発電所の新設や休止中の火力発電所の再稼働などで、供給能力を現在より1000万キロワット以上増強。政府はLNGの調達で支援し、まずロシアから10万トンを緊急輸入
する。官民で十分に電力供給できる態勢をつくり、企業の生産活動を支える。

 東電は
LNGを使うガスタービン発電設備を、既存の火力発電所の敷地に10基前後
つくり、早急に約260万キロワットを確保する計画。すでに三菱重工業や米ゼネラル・エレクトリック(GE)、東芝、IHIなどに在庫状況などのヒアリングを始めた。近く発注する。
 メーカーも供給体制を強化する。三菱重工は高砂製作所(兵庫県高砂市)のガスタービンの生産を現在の年20基前後から、同36基に引き上げる準備に着手した。
 
ガスタービン発電設備は短期で建設・稼働できる。火力発電所の新増設には環境への影響評価
が必要だが、早期の稼働を後押しする経済産業省など関係省庁は手続きを簡素化する検討に入った。
 LNGの調達も急ぐ。東電が中部電力から年内に数十万トンの融通を受けるほか、政府は輸出国に供給の拡大を求める。
ロシアは2010年に約900万トンだった対日輸出量を年内に倍増できる
と伝えてきている。オーストラリアや中東諸国も供給拡大に前向きという。
 福島第1、第2原子力発電所の休止などで東電の供給能力は大幅に低下した。24日時点の供給能力は3850万キロワット。まず火力発電所の復旧で4月末までに4200万キロワット超に回復させる。夏に向け老朽化などで
休止している火力発電所を再稼働させたり、独立系発電事業者
などから供給を受けたりして4500万キロワット強に引き上げる。
 さらに
ガスタービン発電を稼働させ、休止火力発電所の改修を急ぐ。こうした積み上げで5000万キロワット弱を確保。企業や家庭による節電の定着も見込み、今冬の計画停電の回避
を目指す.
 ただ
夏のピーク時は需要が6000万キロワット前後に達する可能性がある。今夏は計画停電など強制措置が避けられない事業者ごとに電力使用量の上限決める総量規制や夏時間の導入なども検討課題となる。


 別稿で書いた計画停電で触れた、2003年夏の電力危機の時も、6000万キロワットと言う数値でしたから、いろいろ理由があるのでしょうが、当時とは変わっていないのですね。
 そこで触れた
「でんき予報」と類似の「電力の使用状況グラフ」というのが復活されていますね。

 
でんき予報 - Wikipedia
 電力の使用状況グラフ(当社サービスエリア内)|東京電力
 計画停電 - 遊爺雑記帳
 
 
 「電力の使用状況グラフ」が、「でんき予報」の時のように、テレビ、ラジオでも定期的に流されるようになれば、計画停電への理解が得られやすくなると思いますがいかがでしょう?遊爺が知らないだけで、すでに流されている様でしたらご容赦ください。

 柏崎刈羽の、2,3,4号機(計330万キロワット)の再稼働開始も厳しくなった現状で、需要を賄おうとすると、原子力以外で大容量の電力をまかなうには、液化天然ガス(LNG)を燃料とするガスタービン発電が選択肢とならざるを得ないようですね。
 LNG燃料の火力発電には、二つの問題があります。一つは、昨今敬遠され原子力が見直された、CO2の排出です。
 もう一つが、LNGの安定供給先の確保です。
 遊爺は、ロシアからのLNG輸入には、終始反対してきました。理由は、外交カードに使用され、供給を依存していると泣かされて、エネルギー安全保証が保証されないことと、サハリン1, 2で開発のリスクを負わされながら、完成間じかになって独裁政府の横やりで資本比率を変更させられ、美味しい果実を横取りされたことです。つまり、遡れば終戦のどさくさで北方領土を不法占拠するなど、信用できないロシアに国の命のエネルギーを依存してはいけないと考えるからなのです。
 今回、プーチン首相はいち早く、LNGの売り込みをかけてきていました。
 外交能力が三流以下の民主党政権は、さっそくロシアからのLNG輸入を進めようとしています。資源を売ることで国の繁栄を維持し、国力を回復し、北方領土の不法占拠を、強引に正当化させようとしているロシアです。そのロシアから資源を買うことが、自分の首を絞めることとなることが、勉強不足で外交音痴の民主党には解っていないのでしょうか?
 せいぜいピーク時のスポット買いでの依存にとどめる様、願っています。豪やインドネシアにお願いして、賄えないものは、節電で凌ぐ基本とすべきです。

 土日の停電は回避されましたが、月曜日からは細分化したグループ分け(1~5グループの基本はほぼ今までどおりで、内訳が県別に分けられた)で再開されるそうです。
 通勤、通学もさることながら、対象地域の産業での生産活動にも影響が出始めていて、深刻化してきているようです。
 今年の夏を乗り切る知恵が検討されていますが、遊爺は、2003年夏に用意された、大口ユーザー(値段も破格に安い)の一定率カットと夏休みの輪番を先ず優先実施し、次に一般ユーザーとの優先順位づけが良いと考えますがいかがでしょう。
 23区の対象区が、2003年は、千代田区、港区、中央区の3区が特権で例外とされましたが、今回ほとんどが免除されているのは、なぜでしょう。電車を走らせるため...?




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ソ連が満洲に侵攻した夏 (文春文庫)
 
誰がメドベージェフを不法入国させたのか-国賊たちの北方領土外交



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