遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

「トモダチ作戦」で支えてくれている友達・米軍

2011-03-24 00:18:53 | 東日本大震災
 東日本大震災発生で、韓国との合同演習を中止し三陸沖に駆けつけた原子力空母ロナルド・レーガンを中心に「トモダチ作戦」を展開する米軍は、空母が海上基地となり、物資の提供・輸送、ヘリでの捜索・救出にフル回転を続けてくれています。
 三陸沖に駆けつけてくれた第一報後、散発的な報道がありますが、朝日がまとめた報道をしてくれていますので、転載させていただきます。文章の端々に、朝日らしい表現が抑えきれずちらついていますが、朝日にしてはぐっと抑えて感謝しているといったところでしょうか。

 
支援異例の手厚さ トモダチ作戦、PRも狙う (3/23 朝日朝刊)

 「両国の友情と同盟は揺るぎないものだ」━━。東日本大震災に見舞われた日本に対するオバマ米大統領の支援表明を受け、米軍は「トモダチ作戦」と名付けた大規模な支援態勢をとっている。
 米軍は2004年末のスマトラ沖大地震・大津波や、昨年1月のハイチ地震でも、原子力空母や米兵を派遣してきた。日本に限らず、海外への災害派遣は米軍の重要な役割のひとつだが、今回は震災と津波に原発事故も加わり、異例の支援態勢を組むことになった。日本政府内からは「これこそ同盟国だ」(外務省幹部)との声が漏れる。
 震災発生後、宮城県沖には米韓軍事演習に向かっていた原子力空母ロナルド・レーガンを急派。随伴の巡洋艦チャンセラーズビルなど3隻のほか、米海軍横須賀基地から巡洋艦カウペンスなどイージス艦7隻も駆けつけた。
 青森県八戸市の近海には、佐世保基地の強襲揚陸艦エセックス、ドック型揚陸艦ハーパーズ・フェリーなど揚陸艦計4隻を派遣。いずれも海兵隊の計約3300人を乗せ、ヘリなどで救援物資を運搬している。このうち、ドック型揚陸艦トーテユガは、北海道・苫小牧で乗り込んだ陸上自衛隊員273人と車両93両を運び、青森県むつ市の大湊港で上陸用船艇で陸にあげる協力を行った。
 
人的にも、米海軍と海上自衛隊の連絡将校3人ずつがそれぞれ海自護衛艦ひゅうがと空母ロナルド・レーガンに交互に乗り、救援活動を調整するなど、かつてない緊密な連携が展開されている。
 米軍は、
福島第一原子力発電所の事故対応の支援にもあたっている。・原子力空母ジョージ・ワシントンの放射能の防護服や、海水で原子炉を冷却するための高圧ポンプのほか、横田基地と横須賀基地から計2台の高性能消防車を日本側に提供した。
 ハイチ地震の際にも使った無人偵察機
グローバルホークも13日に被災地上空で撮影を開始。グアムのアンダーセン空軍基地の所属で、カリフォルニア州の基地から、衛星を経由して遠隔操作されている。搭載の高性能カメラで原発を含む被災地の状況を撮影して日本側に提供。復旧・救援計画の立案に役立てている。
 「米軍には放射性物質の事故処理に関する450人規模の専門家チームが米本土で待機している。派遣するかどうかは日本政府次第だ」
 ウィラード米太平洋軍司令官は21日、折木良一統合幕僚長と防衛省で会談後、記者団にこう語った。原発の放射能関連の事故に対処するメンバー派遣という「人的貢献」の用意があることを表明したものだ。「原発事故に関する必要な情報は互いに提供して共有している」とも述べ、日米の情報共有に自信を示した。
 一方で、原発事故には慎重姿勢もうかがえる。原子力空母ジョージ・ワシントンは21日に配備先の横須賀基地を出港し、日本近海の洋上にとどまつている。4月までの定期メンテナンスに入つていたが、今回の原発事故を受け、予防措置として横須賀基地から移動させた。
 沖縄の普天間飛行場の移設などをめぐり、地元で批判の対象となっている
海兵隊も、今回の支援活動を担っている。ふだんは活動の内容を具体的に説明していないが、最近は支援部隊の規模や移動を報道各社向けメールで次々と発表。震災支援を存在感のアピールに活用している。
 東北へ物資を運ぶため海兵隊の活動拠点が山形空港に設けられ、普天間飛行場や山口・岩国基地では連日、輸送機が発着している。在日海兵隊ホームページの「トモダチ作戦」ニュースでは「236回発進」といったデータを紹介。周辺住民の危険を理由に日米両政府が移設に合意している普天間については「トモダチ作戦に決定的に重要」と繰り返している。
(川上裕央、金成隆一、藤田直央)

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■米軍の被災者支援などの主な活動
・1万2750人が物資輸送や捜索などに従事(第7艦隊)
・航空機140機、艦船20隻を投入(第7艦隊)
・6万食以上の食料と水を輸送
・原発事故対応の防護服や高水圧ポンプなど提供・無人偵察機グU一バルホークで原発などの被災状況を撮影
・神奈川県厚木市、山形県、仙台市周辺で放射性物質を調査
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 「普天間の海兵隊のPR」とは、朝日らしい表現で、支援の真っ最中に見出しにまで謳うとは、時期をわきまえない、支援にあたってくれている現場の兵士の気持ちを踏みにじるものでしょう。
 
 被災地を救援する、同盟国で友達であるはずの日本との絆を大切にする。ここは素直に、その気持ちを受け止め、感謝すべきです。民主党政権が誕生し、ヒビをいれたとはいえ、大切な友達の国なのですから。
 もちろん、原発の被害が、自国や世界中へ広がらないかとの国益もありますが、米国が同様の災害に遭った時に、日本がここまでの支援は出来ないのですから。

 グローバルホークが収集したデータが、是非とも活用されることを願っていますが、一時4号機の状況に日米の評価の食い違いが発生しました。

 物資の輸送だけではなく、米軍の持つ物資を即支援物資として提供してくれたのも、初期の物資不足時には貴重な支援でした。
 同時に、連絡がとれない孤立している人々を、地道に捜索してくれているヘリも、目立たないけど貴重な役割を果たしていただいています。
 記者の動向記を抜粋転載させていただきます。
 
甲板救援物資がずらり 生存者捜し空から注視 米空母・ヘリに同乗 (3/23 朝日朝刊)

<前略>
 機内には、ペットボトルに入った水、数十箱のほかに、古着を詰めたポリ袋も数十個積み込まれていて、救難用の黒い特殊な装備を身につけた乗組員3人が、古着に埋もれるようにして乗っていた。
 離陸して30分。右手に陸地が見えてきた。眼下の海面には大量の木片が漂っている。沿岸は津波で破壊された市街地が続く。
 最初に着陸したのは、宮城県南三陸町の志津川中学校だった。校庭にヘリが降りると、すでに展開している陸上自衛隊員や、避難している地元の人々が近づいてきた。
 日本語のできない乗組員に頼まれ「何が必要ですか」と尋ねると、同町職員の佐藤通さんからは「特にない」という意外な答えが返ってきた。「全国からいろいろなものがすでに来ていて、さばき切れない状態だ」という。ただ、衣服と水は必要だというので、すべてを下ろして離陸した。住民が手を振って見送った。
 物資補給のために、いったん空母に戻ったが、もう底をついてしまったという。それでも「空荷」で、再び飛び立った。生存者や孤立集落を見つけるためだ。
 この日、飛び立つ前の隊長のブリーフィングでも、「最優先は捜索・救難」と何度も強調していた。同乗したヘリの機長も乗組員に対して「海に飛び込むのはおまえ」、「陸の場合はおまえ」と各隊員に生存者救助の場合の役割分担を指示していた。
乗組員たちは飛行中ずっと、人影や地上の「SOS」のサインを探して目を凝らしていた
 2度目に飛び立って約50分。着陸したのは同じ南三陸町でも山間地、石泉地区の吉野沢団地だった。空からみると無傷の一戸建てが並ぶ。
 枯れ草に覆われた広場に降りると住民が集まってきた。「臨時リーダー」の鴻巣修治さんは、「ここは自衛隊も来ない孤立集落。家はあるが、電気も水も水道もない。
ヘリで降りてきたのはあなたたちが初めて」とやや興奮気味に語りかけてきた。水や食料など最低限必要な物は「物資補給地」になっている地区の中学校で入手できるが、ガソリンがないので人力で運ぶしかない。往復6キ。の道のりを毎日手押し車で往復しているという。
 欲しいと言われたのは糖尿病患者用のインスリン、洗濯用の洗剤、軍手、ろうそく、シャンプーなど。乗組員はメモして「明日か明後日、持ってくる」と住民に伝えた。
 空母に乗っている海上自衛隊の連絡官、岩崎英俊・第5護衛隊司令によると「災害救援は新しい段階に入ってきた」という。「今は各被災地のニーズにあった、きめ細かい支援が必要になっている」

 何処の局だったか覚えていませんが、支援を待つ避難所に、突然米軍のヘリが降りてきて物資を届けてくれたとの報道をしていました。
 どういうことだろうと思っていたのですが、連絡のとれない孤立したところの捜索を地道に続けていてくれたのですね。
 「トモダチ作戦」ありがとう。日米の友情の絆は、より強いものとなることでしょうし、私たちはこの恩をわすれることはありません。

# 余談ですが、稀に「ひゅうが」の活躍が報道されることがありますが、こちらも自衛隊ヘリの基地として活躍しています。もっと取り上げてほしいのですが、「護衛艦」の表現を使うなど、遠慮しています。活動している自衛隊の皆さんの士気の為にも、ヘリ空母としてまさに狙い通りの活躍をしていると、こちらこそPRしていただきたいものです。そして、増艦してこのような事態に備えるべきでしょう。勿論、沿岸防衛型の日本の空母としての防衛力も強めようというものです。





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