遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

バイデン大統領失速

2021-10-29 01:20:37 | my notice
 政権発足から9カ月経ったジョー・バイデン大統領がここにきて失速し始めていると、米国在住のジャーナリスト・高濱賛(たかはま たとう)氏。
 支持率は42.3%、不支持率52.1%。人気度では好感度は44.6%、嫌悪度51.2%。これに対し、トランプ大統領は、好感度43.5%、嫌悪度51.8%と並んでしまったと。
 外交面でもバイデン氏には本気度が感じられない。色々仕掛けているが、中国はびくともしない。
 日本流に言えば、「正月の髪結い」「饂飩屋(うどんや)の窯」。「結う(ゆう)だけ」「湯(ゆ)だけ」、「言う」だけのバイデン氏に絶望していると。
 一方、トランプ氏は、2024年の大統領選に向け画策。新たなSNS、「トゥルース・ソーシャル」(Truth Social=TS)を立ち上げると発表した。2022年1~3月の間に本格稼働させるのだそうです。
 
バイデン大統領失速の中で社会現象化するトランピズム パウエル氏の死去を嘲笑い、新SNS設立で主流サイトに対抗 | JBpress (ジェイビープレス) 2021.10.28(木) 高濱 賛

バイデン、トランプ両氏の好感度ほぼ互角
 
政権発足から9カ月経ったジョー・バイデン大統領がここにきて失速し始めている。支持率は42.3%、不支持率52.1%。人気度では好感度は44.6%、嫌悪度51.2%

 毀誉褒貶の激しい
ドナルド・トランプ前大統領の好感度43.5%、嫌悪度51.8%と並んでしまった

(https://www.realclearpolitics.com/epolls/other/president-biden-job-approval-7320.html)

(https://www.realclearpolitics.com/epolls/other/trump_favorableunfavorable-5493.html)

 
原因は何か。

 新型コロナウイルス感染症対策や、直近ではぶざまなアフガニスタン撤退などが米国民の目に焼き付いているからだが、
最大の要因は、一向に良くならない経済状況にある。

 バイデン氏の政治全体に対する支持率と、経済対策に対する支持率とが全く一致して40%前半なのだ。

 
ミシガン大学が行った消費者調査では、米消費者信頼感指数は5月以降下がり続けている。今やドナルド・トランプ氏が退陣した1月よりも悪くなっている

(http://www.sca.isr.umich.edu/)

 
米国民の最大の懸念材料はインフレだ。

 最新の
「CBS News/YouGov」世論調査では、米国民の60%がバイデン氏のインフレ対策に不満を示している

(https://edition.cnn.com/2021/10/23/politics/economy-biden-approval-virginia-analysis/index.html)

 
外交面でもバイデン氏には本気度が感じられない発足当初は、米高官が中国高官とアラスカで激しくやり合った

 中国による
新疆ウイグル地区での少数派民族対策をトランプ政権のスタンスを継承して「ジェノサイド」と定義づけ中国の南シナ海や台湾に対する軍事的威嚇行動を激しく非難

 
日米豪印による「クワッド」や米英豪による「AUKUS」軍事同盟を結成して中国に対する包囲網を高々謳い上げた

マクマスター氏:北京五輪後に台湾危機
 
だが中国はびくともしない

 
中国は10月に入って5日までに5日間で合わせて150機の軍用機を台湾の防空識別圏(ADIZ)に侵入させている今年、同圏に侵入した中国軍用機は延べ600機以上だ。

 中国海軍は1
0月13日から6日間にわたり、東シナ海東部海域でロシア海軍と「海上合同パトロール」軍事演習を行った

 中国国防省は「第三国に向けたモノではない」と主張しているが、中ロ海軍の結束を誇示して日米やAUKUSを牽制する狙いがあることは間違いない。

 
中ロ軍艦は、同演習中、津軽海峡や鹿児島県の大隅半島と種子島の間の大隅海峡を通って東シナ海に抜けている

 トランプ前政権の国家安全保障担当補佐官だった
H・R・マクマスター退役陸軍中将は、保守系シンクタンク、ハドソン研究所の非公開の会合の席上、「中国は来年2月の北京五輪の後に台湾に対し何らかの軍事行動をとるだろう」と予告している。

 
同氏は「日米は台湾防衛に備え、軍事力を強化すべきだ」と警鍾を鳴らしている

「正月の髪結い」か「饂飩屋の窯」
 ところが
バイデン政権は、中国の強硬姿勢に対抗するために第7艦隊を動かすようなそぶりは見せていない

 北朝鮮が核実験やミサイル実験を繰り返した際、トランプ氏が朝鮮半島周辺に空母や核兵器搭載可能な爆撃を派遣したような軍事行動をとる気配は一切見せていない。

 保守系シンクタンクの軍事専門家P氏はこうコメントする。

 「
バイデン氏は9月10日には習近平国家主席と7カ月ぶりに電話会談、またジェイク・サリバン大統領国家安全保障担当補佐官が10月6日、スイス・チューリッヒで会談した」

 「
だが、台湾問題でも新疆ウイグル地区での人権抑圧問題でも中国が譲歩する気配は全くなかった

逆に中国から『米中関係に深刻な困難をもたらしたのは米国の対中政策だ』『米国が米中関係の改善を望むならば実際の行動で米中双方の協力に必要な条件を整えよ』と諭される始末だ」

バイデン氏とその外交国防ブレーンたちは、口先では強硬なスタンスはとっているが中国に立ち向かう気迫が感じられない

米中関係は『新冷戦』ではなく『競争』だという、分かったような穏健主義が中国に馬鹿にされる元凶になっている

トランプ氏のような思いつきと反エリート過剰意識からくる過激な対中政策にはついていけないが、バイデン氏には相手を威嚇するくらいの迫力がもう少しほしいね」

 
日本流に言えば、「正月の髪結い」「饂飩屋(うどんや)の窯」。「結う(ゆう)だけ」「湯(ゆ)だけ」、「言う」だけのバイデン氏に絶望しているのだ。

トランプ氏:パウエルは大きな過ちを犯した
 
こうした保守派エリートの「歯痒い思い」は、トランプ氏を熱烈支持する白人一般大衆だけでなく、民主共和両方に属さない無党派層にも広がり始めている

 前掲のバイデン嫌い派51.2%(好き派44.6%)、トランプ嫌い派51.8%(好き派43.5%)が拮抗し出している背景には、こうしたバイデン氏の優柔不断さに対する米国民の苛立ちがあるとみていい。

 
バイデン氏の高齢さからくる弱々しさ、活力に欠けることに加え、どこかしたり顔の「ポリティカル・コレクトネス」(PC=人種・民族別、性別などを完全に廃止する立場での政治的正当性)には飽き飽きしているのかもしれない

 
裏を返せば、何でも思ったことをポンポン言うトランプ氏の「無手勝流マッチョ」(?)への期待感がまたぞろ出てきたと言えるかもしれない

 
そのことを一番敏感にとらえているのがトランプ氏自身である。

 10月18日、コリン・パウエル元国務長官が新型コロナウイルス感染症による合併症で死去した。癌に冒されていたことで、合併症を誘発したのだ。

 黒人(ジャマイカ移民)として初めて米軍制服組トップの統合参謀本部議長や国務長官を歴任した「戦士と外交官の両方で最も高い理想を体現した人物」(バイデン大統領)だった。

 1991年の湾岸戦争を勝利に導き、超党派の支持を集めた。1996年の大統領選の有力候補ともみなされたこともあった。

 ただ、2003年のイラク戦争をめぐっては、国務長官として、イラクのサダム・フセイン政権が大量破壊兵器を保有する「証拠」を示し(戦後、大量破壊兵器の存在は確認されず)、開戦を正当化するという汚点を残してしまった。

 共和党員でありながら、2008年には民主党大統領候補のバラク・オバマ氏を支持、2016年の大統領選ではヒラリー・クリントン民主党大統領候補を支持したことで、共和党本流からは白い目で見られていた。

 だが、米主流メディアはこぞって、パウル氏の業績を称え、その死を惜しんだ。

 ところが、
トランプ氏は10月19日、ステートメントを出し、パウエル氏の死を悼む主流メディアをこう批判した

イラクが大量破壊兵器を保有しているとして大きな過ちを犯したコリン・パウエル氏の死について美辞麗句を並べ立てて、称えるフェィクニュース・メディアの報道を見るのは何と素晴らしいことか

「パウエル氏は古典的なRINO(Republican in name only=名前だけの共和党員)だ。これまで多くのミスを犯してきた。それはそれとして安らかに眠り給え」

 (https://www.militarytimes.com/news/pentagon-congress/2021/10/19/trump-bashes-powell-for-his-role-in-iraq-war-buildup/)

 パウエル氏が2016年に自分を支持せずクリントン氏を支持したことへの腹いせもあるのだろう。米メディアはPCに触れないが、「異教徒よりも異端者」的な穏健派共和党員への嫌悪感や黒人に対する偏見がトランプ氏のステートメントには見え隠れする。

 ただ巧妙で政治家的なのは、同氏を称える主流メディア報道を批判することで間接的にパウエル氏を批判している点だ。

 確かにパウエル氏の国連でのイラク侵攻の正当化はブッシュ政権の最大の過ちだった。そのお先棒を担いだから、戦後、いくら過ちを認めたとはいえ、パウエル氏の輝かしい足跡には汚点としてついて回る。

 米国人の中にはその点を突く者がいても当たり前で、トランプ氏はそれを代弁したのだ。

 
トランプ氏のパウエル観について、CNNのベテラン記者、ジャック・シェイファー氏はこうコメントしている

「トランプ氏にとってはパウエル氏が死のうとどうしようと、どうということはなかったはずだ」

ただパウエル氏の死がメディアで大々的に報じられたのに便乗して、自らの存在をメディアやSNSに扱ってもらおうとした

「パウエル批判をいくらしようと、自分の過激な発言を喜んでくれる支持層は評価してくれることを本能的に知っている」

「自分の社会的地位に不利にはならないことを百も承知での発言だった。自分を排除しているSNSも間接的に伝えるだろうと思っていたはずだ」

「メディアの注目を得ようとするトランプ氏のショック・ジョック(Shock-Jock=リスナーの怒りを買うような過激な発言を売り物にするラジオDJ番組)的なタレントは今も健在なのだ」

 
これがトランプ氏が目指す2024年の大統領選に向けた戦略に、どのようなインパクトを与えるか、まだ判断はつかない

 こうしたトランプ氏の言動が、
2022年の中間選挙の共和党にどのような影響を及ぼすか。これも判断するには時期尚早だ。

 ただ
一つだけ言えることは、トランプ氏が発信し続けるトランピズムが米国の社会現象として今や顕在化しているという事実だ。

新サイト設立発表でインサイダー疑惑
 個々人の意見やメッセージをオンライン上で発信できる大手会員制交流サイト(SNS)は目下、トランプ氏のアカウントを凍結している。

 ツイッターは、トランプ氏が2021年1月のトランプ氏支持者らによる米議会襲撃を煽ったとして同氏のアカウントを永久凍結、フェイスブックは2年間の凍結を決定している。

 そのほか、インスタグラム、ユーチューブ、ツイッチもトランプ氏をシャットアウトしている。

 こうした状況下、
トランプ氏は10月20日、これらの既成SNSに対抗して新たなSNS、「トゥルース・ソーシャル」(Truth Social=TS)を立ち上げると発表した。2022年1~3月の間に本格稼働させるという。

 
トランプ氏はステートメントでこう述べている。

大手IT企業のビッグ・テンの独裁に立ち向かうためにTSを立ち上げた」

「アフガニスタンのイスラム原理主義組織タリバンがツイッターでわがもの顔に振る舞い、SNS上で大手を振って生きている」

「これに対し、
あなたたちのお気に入りの米大統領(自分のこと)は口を封じられている。我慢ならない

「TSを運営する『トランプ・メディア&テクノロジー・グループ』(TMTG)はすべての人々に発言権を提供することを使命に設立される。近く最初の真実を発信することを楽しみにしている」

 
ところが勇ましい「設立宣言」にもかかわらず、このSNSは早くも「陰謀説」絡みの危うさが露呈している。

 TMTGは、このSNSをデジタル会社「デジタル・ワールド・アクイジション・コープ」(DWAC)に吸収合併する形で設立したのだが、発表と同時にDWACの6億2500万株が取引された。

 発行済み株式総数は20倍となり、同社株は超短期取引媒体となった。
一握りのインサイダーたちが巨額の利益を上げたことから「陰謀説」がくすぶっているのだ。

(https://www.axios.com/trumps-volatile-return-to-the-stock-market-556ade29-3369-43eb-baf7-01209fa3610f.html)

「マストドン」コードを無断で利用
 トランプ氏のTSをめぐっては、発表早々、
もう一つ嫌な疑惑が持ち上がっている

 フリーソフトウエアやオープンソース・ソフトウエア・プロジェクトを支援する非営利団体、
「ソフトウエア・フリーダム・コンサーバンシィ」(SFC)が10月21日、こう指摘した

TSは『マストドン』(Mastodon)のコードを無断で利用、オープンソース・ソフトウエア・ライセンス契約に違反した

「TSのテストサイトはAGPLv3のマストドン・プラットフォームに基づいて構築されているにもかかわらず、ソース全体を開示していない」

「これはライセンス契約に違反する。30日以内にソースを提供しない場合、ソフトウエアの権利と許可は自動的かつ永久に終了する」

 トランプ氏のTMTGがTSのソースを開示しなければ、SFCは提訴する可能性が出てきた。トランプ氏の大手SNSの「独裁」への挑戦は出鼻をくじかれた格好だ。

(https://www.fox6now.com/news/trumps-social-media-platform-given-30-days-to-comply-with-licensing-requirements)

 
トランプ氏の動向は、2024年再出馬うんぬんとか、共和党内における影響力とは別次元のノン・ポリティカルな社会現象としての色合いを深めている

 バイデン大統領とトランプ氏の支持率が並んでしまったのは何故か。
 最大の要因は、一向に良くならない経済状況にあると高濱氏。
 ミシガン大学が行った消費者調査では、米消費者信頼感指数は5月以降下がり続けている。今やドナルド・トランプ氏が退陣した1月よりも悪くなっているのだそうです。

 米国民の最大の懸念材料はインフレだと。
 最新の「CBS News/YouGov」世論調査では、米国民の60%がバイデン氏のインフレ対策に不満を示しているのだそうです。

 外交面でもバイデン氏には本気度が感じられないと高濱氏。
 発足当初は、米高官が中国高官とアラスカで激しくやり合った。
 また、中国による新疆ウイグル地区での少数派民族対策をトランプ政権のスタンスを継承して「ジェノサイド」と定義づけ、中国の南シナ海や台湾に対する軍事的威嚇行動を激しく非難。
 日米豪印による「クワッド」や米英豪による「AUKUS」軍事同盟を結成して中国に対する包囲網を高々謳い上げた。
 だが、中国はびくともしない。
 中国は10月に入って5日までに5日間で合わせて150機の軍用機を台湾の防空識別圏(ADIZ)に侵入させている。今年、同圏に侵入した中国軍用機は延べ600機以上。
 
 沖縄の尖閣諸島の領海を含む近海への「海監」の侵入も続いていますね。
 尖閣周辺に中国船4隻 9日連続(八重山日報) - Yahoo!ニュース

 トランプ前政権の国家安全保障担当補佐官だったH・R・マクマスター退役陸軍中将は、保守系シンクタンク、ハドソン研究所の非公開の会合の席上、「中国は来年2月の北京五輪の後に台湾に対し何らかの軍事行動をとるだろう」と予告。
 しかし、保守系シンクタンクの軍事専門家によると
 「バイデン氏は9月10日には習近平国家主席と7カ月ぶりに電話会談、またジェイク・サリバン大統領国家安全保障担当補佐官が10月6日、スイス・チューリッヒで会談した」

 「だが、台湾問題でも新疆ウイグル地区での人権抑圧問題でも中国が譲歩する気配は全くなかった」

 「逆に中国から『米中関係に深刻な困難をもたらしたのは米国の対中政策だ』『米国が米中関係の改善を望むならば実際の行動で米中双方の協力に必要な条件を整えよ』と諭される始末だ」

「バイデン氏とその外交国防ブレーンたちは、口先では強硬なスタンスはとっているが中国に立ち向かう気迫が感じられない」

「米中関係は『新冷戦』ではなく『競争』だという、分かったような穏健主義が中国に馬鹿にされる元凶になっている」
 だと。
 日本流に言えば、「正月の髪結い」「饂飩屋(うどんや)の窯」。「結う(ゆう)だけ」「湯(ゆ)だけ」、「言う」だけのバイデン氏に絶望している。

 一方、2024年の大統領選に意欲を燃やすドランプ氏。
 ツイッター等から締め出しを食らいましたが、トランプ氏が発信し続けるトランピズムが米国の社会現象として今や顕在化している。
 新たなSNS、「トゥルース・ソーシャル」(Truth Social=TS)を自前で立ち上げると。2022年1~3月の間に本格稼働させる予定だと。

 トランプ氏はステートメントでこう述べている。
「大手IT企業のビッグ・テンの独裁に立ち向かうためにTSを立ち上げた」
「アフガニスタンのイスラム原理主義組織タリバンがツイッターでわがもの顔に振る舞い、SNS上で大手を振って生きている」
「これに対し、あなたたちのお気に入りの米大統領(自分のこと)は口を封じられている。我慢ならない」
「TSを運営する『トランプ・メディア&テクノロジー・グループ』(TMTG)はすべての人々に発言権を提供することを使命に設立される。近く最初の真実を発信することを楽しみにしている」

 相変わらずの攻めの姿勢のトランプ氏ですが、疑惑の話もある様です。そこは政治の世界。いろいろな情報が飛び交うのは、どちらの国でもある様ですね。

 支持率低下のバイデン政権。次回大統領選の前に、来年の中間選挙。
 クアッド、オーカスと対中包囲網を主導する米国・バイデン大統領。対中「新冷戦」ではトランプ氏時代には優位にたっていた展開を、欧州勢の同盟国との絆を強めて進めようとしています。
 安倍・トランプの絆で始まった「自由で開かれたインド太平洋戦略」も日本が主導して拡大されることを願います。



# 冒頭の画像は、ホワイトハウスでバラク・オバマ元大統領と会談した故コリン・パウエル元国務長官



  この花の名前は、カリガネソウ


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写真素材のピクスタ


Fotolia




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