遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

Jアラート作動せず 誰が何のために止めたのか!

2012-04-13 17:22:14 | 北朝鮮産のアサリ

 北朝鮮のミサイル発射が失敗に終わりました。失敗を大失敗と言いなおして強調するテレビ番組のMCがいたりしましたが、日本の打ち上げ速報システムが作動しなかった方がもっと大失態です。
 ミサイル打ち上げはそれなりの確率で失敗はあるしだから打ち上げ実験なのですが、対策の速報システムの失敗は洒落になりません。そもそも事前テストをしても音声が流れないという単純だけど致命的な障害が完治していませんでした。施工工事の検収がどのように行われたのか、常識では考えられないことです。
 発射後、南西諸島上空には10分程度で到達するとされ、発射情報の緊急性から期待されたし大きくPRされたJアラートが機能しなかったことは、日本の防衛体制の質の悪さを世界に喧伝したことになりました。
 しかも、韓国では発射されたと言っているのに、日本政府はだんまり...。原発事故時の無能さを想いだしました。
 一寸安心したのは、自衛隊の最前線では情報を瞬時に受けて行動していたことです。

 Jアラートは作動せず、すでに国内外のメディアが発射情報を報じる中「Em-Net(エムネット)」が、発射後約23分して「未確認」の情報を流したのが自治体への連絡の第一報です。繰り返しますが、南西諸島上空への到達予定は、発射後約10分の予定でした。
 そして、約50分後の第二報が「「確認中であるが、我が国の領域への影響はないものと考えられる」です。
 総務省消防庁の担当者は「機器のトラブルが原因ではなく、内閣官房から情報が入らなかったため」と説明しているそうですね。
 【北ミサイル失敗】瞬時警報システム作動せず 専門家「危機管理上、大いに問題」 - MSN産経ニュース
 

【北ミサイル失敗】Jアラート鳴らず 軍事評論家「常識では信じがたい」 - SankeiBiz(サンケイビズ)

 政府が発射情報を速報する「全国瞬時警報システム(Jアラート)」が使われなかったことについて、軍事評論家の潮匡人氏は「官房長官の説明では自衛隊のレーダーに映らず、領海へ入っていないため日本へ危害が及ばないと判断したためというが、常識では信じがたい」と疑問を呈した。
 潮氏は「ガメラレーダーと呼ばれる空自の固定式警戒管制レーダーが新潟や鹿児島、沖縄本島など4カ所でフル稼働し、イージス艦も落下地点の近くまで行ってSPY-1レーダーを北朝鮮の発射場の方角へ向けているはずなのに、120キロも上昇し1分も飛んでいたミサイルが映らないなど信じがたい」と指摘。

 「どんな理由であれ、Jアラートが出なかったことは政府の失態と言える」と話した。

 政府は前回の東北上空通過時の誤報騒動の対策として、二重チェックをすることとしたとのことですが、発射と同時の速報性が最重要視されていました。しかも、前回の誤報も日本側のレーダーが原因です。
 更に、これだけ予告されて準備万端で狙いを定めて構えていたはずなのに、総力をあげた警戒レーダー網で感知できないとしたら、ガメラ・レーダー網体制も速報性で役に立たないということになり、それはそれで安全保障上大きな問題になりますが。
 レーダーに映らなかったのか、写っていたものが消えた(墜落した)のかでは大きな違いです。後者なら、打ち上げは実施されたとの速報が必要です。

 しかし、宮古島の最前線のPAC3を展開している自衛隊では、発射と同時にアクションを起こしていたということですから、ちょっと安心です。(緊急時の落下物の破壊は既に自衛隊の判断に任されていた。)
 
宮古島基地 発射情報で信号弾 NHKニュース

北朝鮮の発射を巡って、PAC3の部隊が配置されている宮古島市の航空自衛隊宮古島分屯基地では、午前7時40分ごろ、基地内に信号弾が打ち上げられました
そして、PAC3周辺で警戒を続けていた隊員が、いったんPAC3から離れるような動きが見られました。分屯基地によりますと、信号弾は基地内にいる隊員への情報伝達に使うものだということで、現在、隊員は再びPAC3周辺で警備を続けています。
信号弾について、防衛省・航空幕僚監部は、
アメリカの早期警戒衛星がつかんだ発射の情報を隊員たちに伝え、必要な態勢を取るためだったとしています。
今回の発射を巡っては、国から自治体などへ情報を伝えるJアラートは使われませんでしたが、
防衛省・自衛隊の内部では情報が伝達されていたことになります。

 原発事故時の対応と言い、今回の対応と言い、民主党政府は危機管理能力が全くないことを、世界中に認識を広めてしまいました。
 国民や、国土の安全を第一に考えるのではなく、「失敗したら」との保身が先に立つ、自己の利益を優先する発想があるからです。
 発射情報が遅れて、国民の知らない間に落下物が落ちてくることと、発射情報が誤認で何もなくてよかったねということと、どちらのリスクが大きいか、誰でも判断できることです。

 官房長官の苦しい言い訳が続いていますね。政府は猛反省していただかねばなりませんが、民主党の防衛意識(大臣の任命発想からして軽薄)では、無理なことなのでしょうか。

 
政府関係者「不意を突かれた…」官邸は情報出さず

 総理官邸では、ミサイル発射の情報を把握していたにもかかわらず、自治体などに知らせる全国瞬時警報システム「Jアラート」を作動させませんでした

 (山崎陽弘記者報告)
 藤村官房長官は、Jアラートの作動など初動対応について、情報のダブルチェックに時間がかかったなどとして問題はなかったと強調しました。
 藤村官房長官:「(Jアラートなどの対応は)大体、想定通りだった。短距離ミサイルかもしれない。燃焼(実験)のみかもしれない。あそこに据えられた人工衛星と称するミサイルなのかどうかも、なかなか確認に時間がかかっている」
 そのうえで、事実上のミサイルがレーダーから消えて、日本に来ないと判断したのでJアラートは発信しなかったとしました。しかし、Jアラートは警戒を促すためのもので、発射された模様という段階で官邸から第一報が流れることになっていました。日本政府関係者は、アメリカの情報などから
13日の発射の可能性は低いとみていて、今回は完全に不意を突かれたと漏らしています。また、防衛省内からは、発射の情報をつかんでいながら午前8時すぎに政府が発射の情報はないと発表
したことは問題だという指摘が上がっています。野田総理大臣は、安全保障会議で国民への情報提供に全力を尽くすと強調しましたが、足元がおぼつかず、むなしく響いています。


 # 冒頭の画像は、宮古島分屯基地に設置されているPAC3

 



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民主党の正体  矛盾と欺瞞と疑惑に満ちた、日本人への恐怖の罠(OAK MOOK 305 撃論ムック)




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