遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

国産ワクチン開発に突き進むベトナム

2021-05-27 01:23:56 | my notice
 “コロナ封じ込め”の成功国として知られるようになったベトナム。(ただし現在は変異株の感染が拡大し、予断を許さない状況である)
 今、国産ワクチンの開発が進んでいる。担い手は、ホーチミン市に本社を置くナノジェン製薬バイオテクノロジー社。
 組換えタンパク質ワクチンの「ナノコバックス(NANOCOVAX)」は、WHO(世界保健機関)のホームページには、有効なワクチン候補としてすでに登録されていて、第Ⅲ相臨床試験が始まった。2022年初頭までに大規模生産と広範な接種が開始できるよう、今年末までに臨床試験を完了する予定だと、ジャーナリストの姫田小夏さん。
 
「中国製ワクチンはいらない」ベトナムが見せる意地とプライド 中国製品にさんざん痛い目に遭わされた苦い記憶(1/5) | JBpress (ジェイビープレス) 2021.5.25(火) 姫田 小夏:ジャーナリスト

 “コロナ封じ込め”の成功国として知られるようになったベトナム。2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)に続き、今回の新型コロナウイルスでも初期対応の機敏さが奏功し、2020年は高い経済成長率を維持することができた(ただし現在は変異株の感染が拡大し、予断を許さない状況である)。

 
ベトナムでは今、国産ワクチンの開発が進んでいる。ホーチミン市に本社を置くナノジェン製薬バイオテクノロジー社が開発するのは、組換えタンパク質ワクチンの「ナノコバックス(NANOCOVAX)」だ。WHO(世界保健機関)のホームページには、有効なワクチン候補としてすでに登録されている。

 「ハノイタイムズ」によれば、今年(2021年)5月5日、ベトナムとインド、バングラデシュなどで1万~1万5000人が参加する第Ⅲ相臨床試験が始まった。
2022年初頭までに大規模生産と広範な接種が開始できるよう、今年末までに臨床試験を完了する予定だという。当初見込まれるワクチンの生産能力は、年間1000万~2000万回分。人口9648万人の需要を満たすために年間5000万~7000万回分への増産も計画している。

 ベトナムでは、
「ナノコバックス」以外にも、「コビバック(Covivac)」「バビオテック(Vabiotech)」という2つのワクチンの第Ⅰ相試験が現在行われている

 
外国産のワクチンについては、英国のアストラゼネカ、ロシアのスプートニクVの使用が承認され、米国のモデルナとファイザーもベトナムの調達リストに入っている。

 だが、そこには
中国製ワクチンの名前はない

中国製ワクチンを購入しないASEAN唯一の国
 
中国は現在「ワクチン外交」を世界中で展開しているが、優先度を最も高くしていたのはASEAN(東南アジア諸国連合)の国々だった。実際に中国製ワクチンが流通する前から、中国政府はベトナム、タイ、ラオス、ミャンマー、カンボジア、フィリピンのASEAN5カ国に対して優先的にワクチン支援を行うと表明していた。インドネシアやシンガポール、マレーシアもすでに中国製ワクチンを購入している。

 
一方、ベトナムは中国からの購入を拒み続けてきた。今年(2021年)2月26日、ベトナム外交部のスポークスマンは、「中国製ワクチンを買う計画はあるのか」という質問に対し、「ベトナムは世界の、その他のパートナーと交渉して、国内の需要を満たすつもりだ」と回答した。

 こうしたベトナム外交部の発言に、
中国では「なぜベトナムは拒絶するのか」と物議を醸した。一部の中国メディアは、中国のワクチン開発の経験の浅さが原因ではないかと推測する。確かに、中国は国際的なワクチン供給において“新参者”である。主要メーカーの仲間入りをするのは新型コロナワクチンが初めてだ。未知数の高い中国産ワクチンに対してベトナムの国民が安全性や有効性を疑っている可能性はある

 しかし、
原因はもっと根深いところにあった

今なお残る中国製品アレルギー
 
ベトナム国民はなぜ中国製ワクチンを信頼できないのか? その理由について都内在住のグエンさん(仮名)は次のように話す。

「ベトナムでは中国製ワクチンに対する反対の声が非常に強い。というのも、ベトナム国民は、
“安かろう、悪かろう”の中国製品に今までさんざんな目に遭わされてきたからです。なにしろバイクも自動車も中国製は2~3年ですぐに壊れてしまいます。トラクターなどの農機具も同じです。修理もできず捨てるしかない。こうした経験をした人がたくさんいて、みんな中国製品に不信感をもっているんです」

 バイク社会のベトナムには、中国のバイク販売業者も進出している。だが、中国系のバイクショップでバイクを購入した別のベトナム人は、「中国の盗難車や、三流メーカーの密輸品も扱っていた」と振り返る。日本では当然のアフターサービスもまったくなかったという。

 粗悪な中国製品が横行したのは十数年前の話だそうだが、中国製品の品質・サービスの粗悪さは、今なおベトナム人の記憶に深く刻み込まれている。

 こうした「中国製品アレルギー」も一因になっているのだろう、
ベトナムでは官民ともに「国産品の普及」に力を入れているビングループ傘下の自動車会社ビンファストは電気自動車(EV)の生産・受注を開始。ベトナム政府も近年、国産品を使うよう国民に呼びかけている

想像以上に根深い中国への反感
 「一帯一路」は、中国製品の販路を世界に拡大する巨大物流構想だと言えるが、中国はこれまで築いた物流ルートを、「健康のシルクロード」として、新型コロナワクチンを送り込むためにも活用しようとしている。

 中国政府は、「公共財」として新型コロナワクチンを無条件で提供するとし、特に東南アジア諸国を優遇する態度を示してきたが、ベトナムは中国の“厚意”を受け入れない。それほど中国を信用していないのだ。

 もっとも、
ベトナムと中国の間には、南シナ海の領有権問題が存在する。度重なる国境紛争もあった。“同じ共産党国家の兄弟”と言われながらも、私たちの想像以上にベトナム人は中国に反感を抱いている

 2020年、中国の名目国内総生産(GDP)は14兆7000億ドルに達したが、ベトナムは3400億ドルにとどまった。中国の背中ははるか先だ。そんなベトナムが
自力でワクチン開発に挑んでいる。その姿からは、「弟分」に甘んじるのをよしとせず、中国の影響力から自立しようとする強い意地とプライドが滲み出ている

 当初見込まれるワクチンの生産能力は、年間1000万~2000万回分。人口9648万人の需要を満たすために年間5000万~7000万回分への増産も計画。
 「ナノコバックス」以外にも、「コビバック(Covivac)」「バビオテック(Vabiotech)」という2つのワクチンの第Ⅰ相試験も現在行われているのだそうです。
 
 外国産のワクチンについては、英国のアストラゼネカ、ロシアのスプートニクVの使用が承認され、米国のモデルナとファイザーもベトナムの調達リストに入っている。
 だが、そこには中国製ワクチンの名前はない。
 
 中国は現在「ワクチン外交」を世界中で展開中。ASEAN諸国には優先度を高くし注力していることは、諸兄がご承知の通りです。

 しかし、ベトナムは中国からの購入を拒み続けてきたと姫田さん。
 何故ベトナムは中国製品を拒むのか。
 「ベトナム国民は、“安かろう、悪かろう”の中国製品に今までさんざんな目に遭わされてきたからです。なにしろバイクも自動車も中国製は2~3年ですぐに壊れてしまいます。トラクターなどの農機具も同じです。修理もできず捨てるしかない。こうした経験をした人がたくさんいて、みんな中国製品に不信感をもっているんです」と、都内在住のグエンさん(仮名)。

 ベトナムでは官民ともに「国産品の普及」に力を入れている。ビングループ傘下の自動車会社ビンファストは電気自動車(EV)の生産・受注を開始。ベトナム政府も近年、国産品を使うよう国民に呼びかけていると姫田さん。

 中国政府は、「公共財」として新型コロナワクチンを無条件で提供するとし、特に東南アジア諸国を優遇する態度を示してきたが、ベトナムは中国の“厚意”を受け入れない。それほど中国を信用していないからだと。
 ベトナムと中国の間には、南シナ海の領有権問題が存在する。度重なる国境紛争もあった。“同じ共産党国家の兄弟”と言われながらも、私たちの想像以上にベトナム人は中国に反感を抱いているとも。

 南シナ海に、国際法に反する「九段線 」を勝手に設定し、領海化を進める中国。
 ASEANの中では、フィリピンとベトナムが自由な南シナ海の主導し、フィリピンが仲裁裁判所に提訴し勝訴したのでしたのですが、中国は無視。当初は対抗していたドゥテルテ大統領も、懐柔され、今ではベトナムが孤軍奮闘していることは、諸兄がご承知のことです。

 TPP11(CPTPP)に加盟しているベトナム。
 自力でワクチン開発に挑んでいるその姿からは、中国の影響力から自立しようとする強い意地とプライドが滲み出ていると姫田さん。

 輸入ワクチンに依存している日本は、世界のの先進国には大きく遅れるのはいたしかたなく、ようやく接種が始動した段階。
 米国務省は24日、日本での新型コロナウイルスの感染状況を理由に、日本への渡航警戒レベルについて、4段階のうち従来の「渡航を再検討」(レベル3)から最も厳しい「渡航中止勧告」(レベル4)へと引き上げましたね。
 米、日本への「渡航中止」を勧告 新型コロナ感染拡大で - 産経ニュース

 遅ればせながらも進められている国産ワクチンの開発。
 年内に可能というが…国内ワクチンはいつ実用化されるのか【新型コロナワクチンの疑問に答える】(日刊ゲンダイ ヘルスケア) - goo ニュース
 国産ワクチン実用化へ瀬戸際…年内の供給出来なければ「マーケットに入る余裕なくなる」(スポーツ報知) - goo ニュース

 東大医科学研究所・石井健教授が、実用化例がない新技術「メッセンジャーRNA(mRNA)」を用いて、コロナウイルスの一種であるMERS(中東呼吸器症候群)ワクチン開発に着手され、ヒトへの臨床試験を目前にした18年に、国から継続的な予算が得られず打ち切りに。その約 2年後、新型コロナが流行しファイザー社が世界初の「mRNAワクチン」開発成功に至ったことは諸兄がご承知のこと。
 日本の感染症に対する消極姿勢が招いたワクチン普及の遅れです。

 すでに国内でワクチン接種が始まっている中で未接種者の中から治験者を募るのは非常に難しい状況にあるという国産ワクチン開発。
 国を挙げての支援が求められます。国産に拘るベトナムの強い意地とプライドに学ぶべきですね。


 
 # 冒頭の画像は、ベトナム・ハノイの街なみ




  この花の名前は、チシマキンバイ


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写真素材のピクスタ


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