遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

三流政治の日本 尖閣の対中戦略はベトナムに習え

2012-06-21 23:46:38 | 東シナ海尖閣諸島
 過日、森本新防衛大臣誕生時に石破氏は、「民主党政権もそう長くはありません。そうであるなら、むしろ森本大臣を我々自民党が支えるくらいの気持ちが必要」と語っておられました。
 TPP交渉参加では、日本の加入意向表明であわてて加入意向表明した、「供給管理政策」という農業保護政策を堅持するカナダに先を越され取り残されてしまいました。遊爺は、このカナダ政府の国内での説得や、交渉に向けた戦術に学ぼうと、昨日書いていたところでした。
 そうしたら、今日は、尖閣への中国の覇権拡大に対抗する為の外交は、ベトナムに学べとの記事がありました。
 連日、分裂騒動の報道が続く外交、防衛音痴の民主党。学んでいただくお手本は数々あるのですから、ウチゲバしている時間があるのなら、お勉強していただき、身を綺麗にして国政にあたっていたたきたいものもです。
 
【東亜春秋】中国総局長・山本勲 ベトナム外交を手本に (6/21 産経)

 尖閣諸島をめぐる日中の攻防が再激化してきた。中国は東京都による同島購入計画を進める石原慎太郎知事を集中攻撃しているが、いずれ矛先を日本政府へ向けてくるのは必至だ。自国の領土・領海を断固守るのは当然だが、民主党政権が中国漁船体当たり事件時のような醜態を演じないか気がかりだ。野田政権は南シナ海の領有権をめぐり、硬軟両様の多角外交で中国と互角に渡り合うベトナムの知恵に学んではいかがか。

 「彼(石原知事)は核武装を求める狂った実力主義の鼓吹者で、現代の神風特攻隊員だ。こんな政治家の道を進めば、最後は戦争になるだろう」。中国共産党の機関紙、人民日報傘下の国際情報紙「環球時報」は14日の評論員コラムで石原知事をこう激しく非難した。
 
中国共産党政権は闘いのプロだ。ペンによる闘いや政治・経済戦から武力戦争まで、さまざまな戦略、戦術を蓄えている。今回はそのほんの“半歩”といったところか。
 東京都による尖閣諸島購入が本決まりになったり、あるいは本来あるべき「政府による国有化」が実現する際には、中国側の闘い、報復が急拡大するのは必至だ。
 だからといって「
中国を刺激しない」外交を続けるだけで、日本の領土・領海を守れるはずもない
 
中国の対外戦略は極めて長期的だ。1978年4月、尖閣諸島周辺の日本領海に突然、100隻以上の中国漁船が集結、「中国の領海だ」との示威行動を行った。日本政府の度肝を抜く行動の半年後。訪日したトウ小平は同島領有権問題の「棚上げ」案を唐突に持ち出し、日本側もこれに異を唱えなかった。
 だがトウの近代化政策が軌道に乗り始めた92年2月、中国は尖閣諸島や南シナ海の島嶼(とうしょ)を「自国領」と明記した領海法を制定した。弱いうちは低姿勢で外資や技術導入に専念、強くなるとわが物顔で日本の領海を侵犯し始めた。予定の行動だろう。
 中国からすれば「トウ小平はなにも永遠に棚上げするとは言っていない」ということか。周囲を海で囲まれた
日本は日米安保体制にも守られ、完全に“平和ぼけ”していた。
 
日本と好対照なのがベトナムだ。歴代王朝の侵略に苦しめられてきただけに、そのしたたかさと外交の知恵は中国に勝るとも劣らない
 南シナ海をめぐる中国との係争では多角外交を展開して一歩も引かない。この数年、ロシアの
先進兵器を多数導入する一方、ベトナム沖の南シナ海でロシアやインドと天然ガスや油田の共同開発で合意した。
 さらには
かつての仇敵(きゅうてき)、米国との外交・軍事協力を加速している。今月初旬のパネッタ米国防長官訪越では、米国のベトナム防衛力強化支援や米軍艦の軍港(カムラン湾)使用で合意したとされる。

 ベトナムは
中国に容易に武力行使させない態勢を築く一方、中国との首脳往来を絶やさないという“二枚腰”の戦略で国益を守っている。
 日本も日米同盟を土台に東南アジア諸国連合、インドなどと連携を強めているのは結構だ。さらに中国を背後から牽制(けんせい)するため、ロシアとどのような分野で関係を深化させうるのかも一考する余地はあろう。

 中国の海洋進出は「北の脅威」ロシアとの関係改善なしには成立しない。だが中露関係は一枚岩にはほど遠い。北方四島返還の基本路線は堅持する一方、最難題の対中抑止のためには、より柔軟で長期の戦略が必要ではないか。

 米国がアジアに回帰し、対中包囲網を呼びかけてますが、これは、独自に中国と対峙を続けながら、対中交渉を各国がバラバラに行うのではなく、ASEAN諸国が一丸となって中国と交渉しようと提案し、リードし米国を引きずり出したのは、ベトナムの力が大きかったことは、諸兄がご承知の通りです。
 記事には書かれていませんが、艦艇同志で砲火を交えたこともあります。
 国益を護る、強い姿勢を示し、同時に首脳会談も欠かしません。遊爺の日本人感覚の物差しからは、いかに外交は綺麗ごとではないと言えど、なんと節制の無い正体不明な国なのだろうと、疑いたくなる場面もしばしばです。

 こうした、硬軟織り交ぜて、毅然とした態度と戦略で接してこそ相手もこちらの存在感を認めてくるのですね。
 しかも、長期の戦略を練り、実行は何もないところに煙を立てることから始め、様子を見ながら、拡大しやがては自国の欲望を貫徹してしまうのです。
 これと伍して戦えているのが、ベトナムなのです。
 
 尖閣に領土問題は存在しないとして、何もせずに時の流れを党内政局にかまけている民主党。
 是非、ベトナムやカナダを見習って、日本の崩落を止めていただきたいものです。
 欠けているのは、国益を護る毅然とした態度と、実効支配の確立にむけた、中長期の具体的戦略です。



 # 冒頭の画像は、ベトナム・ハノイの中国大使館前で南シナ海の南沙諸島や西沙諸島などの領有権を主張する市民や学生ら






  この花の名前は、ハクサンハタサオ  撮影場所;六甲高山植物園


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続 中国の海洋戦略
暴かれた中国の極秘戦略―2012年台湾乗っ取り、そして日本は…?









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