遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

露 極東医療に隙あり

2012-07-27 23:50:09 | EEZ 全般
 露のウラジオストクと言えば、今年APECが開催される場所で、露政権の極東への投資注力もあり活況を呈している。と、言うイメージを抱いていました。太平洋艦隊の増強も含め、そういう外見は間違いではないはずですが、医療については隙があるようです。柔道ならぬ剣道なら、隙ありと一太刀浴びせらるところです。
 

ウラジオ住民『医療は海外』 「質」求め日韓などへ (7/27 読売朝刊)

 質の高い医療サービスを求めロシア極東から韓国、シンガポールなどへ向かう患者が増えている。背景には、診断設備の不備や優れた医師の流出により医療の空洞化が深刻化している現状
がある。
 ウラジオストクの会社員アンナ・ダニロチキナさん(38)は、2010年にソウルの病院で1週間、婦人科系の病気の治療を受けた。医療費と旅費は合計20万ルーブル(約75万円)ほどだったが、「料金に見合うサービスを受けられ体調は回復した。地元の私立病院で治療したら料金はもっと高く効果は確信できなかった」と話す。
 ダニロチキナさんは治療目的の海外旅行「医療ツーリズム」を専門とする業者を通じ病院を選んだ。
 
韓国は、距離的に近いことに加え、病院でのロシア語通訳など人材育成に力を入れているため、極東では抜群の人気
だ。
 医療ツーリズムでウラジオストクの最大手「ベルナリ社」のワレンチナ・チクリゾワ副社長は「2か月に1度開く相談会には25~30人が訪れ、その半数以上が韓国へ行き治療を受ける」と話す。希望者はがんやヘルニアの患者が多い。同社は4年前に韓国を中心とする海外の病院と極東の患者の橋渡しを始め、今年前半には378人の治療を手配した。昨年後半と比べ15%の増加だ。
 こうした医療ツーリズムの発展は
地元の医療への不信の裏返し
でもある。
 シンガポールで膵臓病の治療を受けた会社経営ビャチェスラフさん(38)は「地元の病院は患者に冷たく誤診も多くて信用できない」と、海外での治療を選んだ理由を説明する。
 ロシアの病院には公立と私立がある。公立は無料だが設備は貧弱で医療サービスの質は低く不評だ。私立は治療費が高額だが、医療水準がそれに見合わないと敬遠される場合も多い。富裕層だけでなく、中所得者層でも資金を蓄え海外での治療をめざす患者も多い。極東では、優れた医師が高給を求めモスクワなどへ移る傾向があり、医師不足も指摘される。
 
日本の医療機関も近年、ロシアの患者取り込みに注目する。だが言葉の壁入国手続きなど、日本は韓国に比べ受け入れ態勢の整備が遅れている

 ベルナリ社のチクリゾワ副社長は「日本の先端医療への関心は高く、日本とも協力関係を築きたい」と関心を寄せる。アジアへ向かうロシアの医療ツーリズムの需要は極東を中心に今後も伸びる見通しで、日本の医療産業にとってはその取り込みが新しい成長のカギとして注目される。(ロシア極東ウラジオストクで 緒方賢一)


 円高、ウォン安のハンディはありますが、政府は閣議決定し観光庁は「医療観光」「メディカルツーリズム」に力をいれて、なにやらいろいろやっているようですが、体制整備の実行は遅れているようですね。
 ここでも、言うだけ、検討中で決断と実行が伴わない民主党の特徴が出ている様ですね。
 
第9回インバウンド医療観光に関する研究会を開催します | 2012年 | 報道発表 | 報道・広報 | 観光庁
 観光庁「医療通訳体制構築モデル事業」について | 沖縄県観光振興課 | (財)沖縄観光コンベンションビューロー

 ロシア政府の極東開発注力が進めば、医療の隙間はますます広がる可能性がありますし中堅層以上の所得者も増えることでしょう。これからでも間に合う話で、是非体制の整備を、検討ではなく実行していただきたい。

 ウラジオストクの状況は、国後・択捉ではどうなのでしょう。人口は、ツーリズムのビジネスにするには足りないのかもしれませんが、距離は圧倒的に近いのですから、ビザなし渡航のような医療での特例を造り、住民の日本国内への受け入れを進めてはどうでしょう。暖かな沖縄観光もセット出来るなどすれば、人気が出るのでは?
 ビジネスとして採算がとれるかどうかの問題ではなく、北方四島の実効支配に向けた、武力ではない攻略作戦です。
 日本の領土の住人への特区としての例外救済処置として受け入れるのです。
 四島の返還には、住民の民意も大切です。日本に属することでのメリットを実感してもらうのです。
 攻撃は最大の防御。まして、不法占拠から取り戻すのですから、口先で返還を唱えるだけでなく、具体的な攻めの戦略が必要でしょう。
 小さな効果で実現には大きな障壁がある話ですが、話をぶち上げるだけでも相手に動揺を与える攻めの効果はあります。
 露の一方的な実効支配強化の実践に、日本側も、日本流の攻撃が必要です。



 # 冒頭の画像は、ウラジオストク市街地とAPEC首脳会議が開かれるルースキー島を結ぶ為に建設された、世界一の長さを誇る斜張橋



 この花の名前は、勿忘草


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ソ連が満洲に侵攻した夏 (文春文庫)
誰がメドベージェフを不法入国させたのか-国賊たちの北方領土外交





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