遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

東シナ海ガス田協議 「不測の事態」回避の連絡体制

2006-07-15 23:30:33 | 東シナ海ガス田
 東シナ海ガス田開発の日中局長級協議(第六回)が、9日に終了しました。
 これまでは、双方とも自国の主張を述べ合うだけと言える協議でしたが、今回は二つの合意がありました。(日経 7/10夕刊 7/11朝刊・社説)

 一つは、地質分野などの技術専門家による会合を設けることの合意です。
 
7/11 日経朝刊社説から抜粋
  今回の局長級協議は6回目となるが、従来のようにお互いの主張をぶつけ合うだけではなく、危機回避に向けた協調的な動きが出てきたことを評価したい。
<中略>

 事態の正常化には根気よく一歩ずつ進むことが重要である。今回合意した技術専門家会合は今後、大きな意味を持ってくる可能性がある。「白樺」をめぐっては「日中の中間線を挟んでガス田の構造がつながっており、日本の資源が中国に奪われる」との懸念がある。
 両国の専門家が情報を持ち寄り、共同で調査を進めれば、実際の地下資源の状況をより正確に把握できる。そのうえで、開発のあり方、資源の分配などを議論することが双方の利益となる。2国にまたがる海域の資源開発についてはオーストラリアと東ティモールなど解決済みの先行事例もある。そうした事例や国際的な慣行に基づいて、両国の専門家が冷静に議論を進め、解決策をみつけていくべき時だ。

 時間が経つ間に、中国の開発工事は着々と進行しています。どこまで情報の開示・共有がなされるのか、日本も提供出る情報が在るのかは判りませんが、社説に書かれているとおりで、専門家同士での冷静な調査で正確な事実を把握し、ビジネスライクな資源の共有が現実的なものとして望まれます。
 それが出来ない両国の政治的な繋がりの欠如があるのですが、ここで出来るようなら、新たな両国関係のありかたの一つの選択肢となります。

 もう一つは、不測の事態を回避するため、日本の海上保安庁と中国国家海洋局の連絡体制を構築することでの一致です。
 
7/11 日経朝刊社説から抜粋
 中国は日本への事前通報なく周辺海域で、海洋調査を実施しており、遺憾である。

<中略>

  周辺海域では中国艦船による示威的な行動も一時みられた。日本側も警戒にあたっており、現場で不測の事態が起きる危険性も少なくない。両国がそのリスクを認識し、今回、危機回避のシステムづくりに動き出したことは賢明な判断といえる。不測の事態で両国の国民感情が激高すれば、共同開発などは不可能になりかねないからだ。

 今月の不法調査船についての中国側の発表では、珍しく殊勝に今後は約束を守る(事前連絡をする)と言っている様子ですが、中間線を越え、日本の領土の尖閣諸島周辺に迫ろうとする姿勢には変わりはありません。

 韓国の調査船の不法調査(一応事前連絡はあった)への日本の対応、即ち、対抗手段として公言していた日本側の調査を未だに具体的に動かない日本の姿勢を見ている中国は、安心して今後も調査や開発拠点構築をやりかねません。

 同じ日に、産経も記事や主張でこの問題を取り上げています。
 Sankei Web 産経朝刊 主張(07/11 05:00)/東シナ海ガス田 中国の時間稼ぎを許すな
 日中、連絡体制を構築 東シナ海ガス田協議 「不測の事態」回避へ (産経新聞) - goo ニュース

 一方、香港沖合いの海底で、中国で最大規模となる可能性を秘めた天然ガス田を発見したのだそうです。
 中国、香港沖で同国最大規模の埋蔵天然ガスを発見 (ロイター) - goo ニュース

 こちらへ投資や開発が注力されることになれば、さして多くないと言われる東シナ海ガス田の開発は、テンポダウンとなってくれれば、日本の施策の遅れが取り戻せますが...?
 いつでも食べれる懐の中より、略奪しなければならない方を急ぐのが常識と考えるべきでしょうね。
 首相交代で空白が生じている日本ですが、対抗策や、法整備が急がれます。

 衝突続く“国境の海” ← 福岡のRKB毎日放送の動画です。是非ご覧下さい。
 韓国のEEZの漁船の話で、話題からそれますが、船体に傷つけられながらも懸命に国境を守って頂いている海保の船艇です。
 みなさんの安全のためにも、取り逃がさないためにも、抑止力の為にも、質・量の拡充も急務です。


 
 

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EEZ日本の国境胡錦涛の反日行動計画日本は国境を守れるか海が日本の将来を決める中国は日本を併合する


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