遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

オスブレイは他機種に比べて危険なの? 事故率が低いの?

2012-07-21 21:45:39 | 日本を護ろう
 オスプレイの普天間導入で国論が揺れています。原発停止で電力不足が生じるのか否かの論議が、電力不足で産業に打撃を与える論と、停止しても電力は足りる論とで結論が出せない様に、オスプレイの事故率の数値が何が正しいのかはっきりしないことで、論議が混とんとしています。
 本来データはオープンなはずの米国で、日本の原発事故では東電や政府のデータ公開を非難したくせに、直近の事故原因や、過去の事故率への説明が不足していることが原因です。
 日本政府の要求度が足りないのか、要求しても米側が出してこないのか。
 あの「トモダチ作戦」で支援してもらった恩は忘れてはいけないし、両国が鳩に壊された同盟の絆をせっかく取り戻したのに、互いに自己主張を突きつけあい、再び同盟にヒビを入れ日本領土の侵食を狙う国々を喜ばせるのか。
 日米両政府は、事故率の説明と、導入の理由をきちんと行えば、解決する問題でしょうに。
 

【土・日曜日に書く】論説副委員長・高畑昭男 首相はオスプレイに試乗を (7/21 産経)

 
沖縄の米軍普天間飛行場への配備が決まった米海兵隊の新型垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの第1陣(12機)を載せた輸送船がまもなく米軍岩国基地(山口県岩国市)にやってくる。
 米政府は当初、沖縄へ直接配備する計画だったが、「安全性」をめぐる地元の懸念に配慮していったん岩国基地へ搬入し、安全性を確かめた後に沖縄へ配備するよう修正した。さらに、モロッコや米フロリダ州で墜落事故が続いたため、
米政府の調査報告が出るまで試験飛行を自粛
することで再調整したのがこれまでの経過だ。
 これに対し、山口、沖縄両県を中心とする反対運動は全国に広がる気配で、見通しは険しい。

◆政府・与党にも亀裂
 前原誠司・民主党政調会長が現行計画に「党として反対」などと唐突に異を唱えたことで政府・与党の亀裂も露呈し、
日米同盟の信頼関係に響きかねない
情勢となってしまった。
 新装備導入に安全性の確保が大前提となるのはいうまでもない。だが、それが
基地反対運動などに政治利用
され、配備に支障が生じるようでは日本の信頼に関わる。日本政府は世界の運用実績、技術面を含む安全性、オスプレイの必然性や利点などについて国民に丁寧に説明することが肝要だ。
 前原氏は「事故でも起きれば同盟が傷つく」と述べたが、それならなおさらのこと、政府を助けて地元へ足を運び、オスプレイ配備の戦略的意味や同盟への意義などの説得に努めてほしかった。
 それでも、「安全」に名を借りた一部の反対論を制するには説明だけでは不十分かもしれない。
 玄葉光一郎外相も「首相も官房長官も民意を軽く見てはいない」と語った。

◆「夢の多目的機」
 そうであるなら、ここはオスプレイの到着後、野田佳彦首相を筆頭に政府首脳や民主党幹部が率先して試乗し、「安全性の証明」を国民にアピールすべきだろう。

<中略>


 だが、それ以上に日本や在日米軍にとって重要なことは、老朽化した現役のCH46中型ヘリと比べて、最高時速約2倍、航続距離は約6倍、積載重量が3倍になるなど、安全保障上のメリットが多いことだ。北朝鮮の核・ミサイル開発や尖閣諸島などを狙う中国の海洋進出などで、日本の安全保障環境は着実に悪化しつつある。
 来日したクリントン国務長官が「沖縄に配備すれば
日本の防衛や人道・救難支援の任務が格段に強化される」(8日)と強調したように、海兵隊の展開能力や行動範囲を飛躍的に高めるオスプレイ導入は、日本の安全に直結する。同盟の抑止力を高める上でも不可欠といっていい。
<中略>


 開発から量産開始までの22年間には、大事故が続いて「ウィドーメーカー(未亡人製造機)」と酷評された時期もある。
 だが、数々の改善を経て事故率はヘリを含む海兵隊の全航空機種平均を大きく下回る。海兵隊はイラク、アフガニスタンなどで既に約140機を運用、最終的に360機を配備する。米空、海軍も各50機を導入する。それも安全性の検証を踏まえた結果だ。
 オバマ大統領自身も上院議員時代の2008年7月、大統領選の一環でイラクを訪問した際にオスプレイに搭乗し、安全性を実証した。また、ホワイトハウスは来年夏からCH46ヘリに代えて随行職員や報道陣の国内移動に同機を投入する予定という。

◆オバマ氏も乗った
 オスプレイのメリットは、もう一つある。CH46よりも騒音が少なく、1機あたり運搬能力の向上などで普天間での年間飛行回数を1割以上減らせることだ。騒音やヘリ墜落の危険性を訴える地元の要望にも応えるものといえる。
 
反対派は普天間を「世界一危険な飛行場」と呼ぶが、その騒音や危険性を減らせる装備に「反対」ばかり叫ぶなら、その真意はどこにあるのかが疑われよう。普天間問題の全面解決には、日米合意に基づく移設も欠かせない。首相が先頭に立ってオスプレイの意義を実証し、移設推進の一歩にしてほしい。(たかはた あきお)


 米軍が配備する機種に、日本国として何も言えないという協定には、地位協定の数々の内容と共に、見直し改善を求めて行かねばなりませんが、それには集団的自衛権の実行を可能にし、対等な同盟関係の構築が無ければ、片務同盟の関係のそしりは免れません。
 クリントン氏の退任が見えてきたからか、国務省で尖閣は日中当事者間で解決するもので、米国は中立の立場と言いだす輩がでました。韓国や台湾有事の際の、米国民救出の目的で配備するのなら、片務同盟の負い目はありませんから、強気で言えますが、尖閣は日米同盟の対象と訂正していますから、同盟国同士「トモダチ作戦」が必要です。

 安全の証明に、日本の総理が乗って証明しろとか、オバマ氏がイラクで乗ったとかという類の子供だましでは解決できる問題ではありませんし、ホワイトハウスの随員や報道陣の移動に採用されると言う話も、決定ではないとトーンダウンしたはずで、むしろ不安を抱かせる話です。

 きちんと数字で示し、その数字を解説すればいいのです。以下は、あの沖縄タイムスに載っていたという事故率の数字。

 10万飛行時間あたりの事故発生回数機種事故率
 MV-22B オスプレイⅡ     1.93

 
CH-46 シーナイト        1.11
 CH-53D シースタリオン     4.51
 CH-53E スーパースタリオン 2.35
 AV-8B ハリアーⅡ       6.76
 海兵隊全体          2.45

 現行のCH-46 シーナイト が、実績では最も事故が少ないのですが、老朽化が進み新機種への更新が必要となっていることは、そもそも論としてご承知の通りです。事故率については、なべ底型のデータ推移をするのだそうで、開発当初と、老朽化した末期に事故が多いのだとか。
 この数字からみると、退役するCH-46を除けば、オスプレイ・MV22の事故率の低さが際立ちます。

 特殊戦用のオスプレイ・CV22は、事故率13.47という数字なのだそうですが、普天間に配備されるのは、海兵隊用のMV22だということは、諸兄がご承知の通りです。
 オスプレイが危険だと言う論拠は何なのでしょう。事故が多いという数字はないのですが、何故事故が多いと言い触らされているのでしょう?
 逆に、米国や日本政府は、何故この事故率の低いデータで説明をしないのでしょう?
 遊爺には、両者の真意が解りません。

 たまたま見かけた「赤旗」のページでは、沖縄タイムスと同様の数字を示しながら「データのロゴスで解きつつ、恐怖をあおるパトスで補強という方式」と、庶民の遊爺には難解な表現で、CV22とMV22、CH53DとCH43を混同しながら、自らがパトスでオスプレイは危険と強引な理論展開をしていますね。
 
米軍機 オスプレイ事故率は高いのか?低いのか?:図解して事実を見抜く方法

 岩国への陸揚げはされるものの、直近の事故の調査報告がされるまでは飛行を自粛するところまでは歩み寄りがなされています。
 今日(21日)も、カーター米国防副長官が重ねて、安全性の確認を最優先させる考えを強調しています。
 
オスプレイ「安全確認が最優先」と米国防副長官 (読売新聞) - Yahoo!ニュース

 実績のデータに基づいた、危険性=事故率の説明を、両国の政府に求めます。

 余談(という表現は失礼?)ですが、以下も一見ください。(19日の記事ですが、待っていても何故かまだネットに載っていないので転載させていただきます。)
 

【40×40】宮嶋茂樹 「オスプレイが来れば…」と泣くぞ (7/19 産経)

 
何や、毎週金曜の首相官邸の前のデモは。反原発に便乗して、反オスプレイ(米軍の垂直離着陸輸送機)のプラカードも見えるが、新聞・テレビも尻馬にしっかり乗って日本中大騒ぎやないか。
 危ない危ないて、そりゃ、形あるものはいつかは壊れる。ましてや初の垂直離着陸も可能なプロペラ固定翼機や。

 人類が初めて手にした画期的な乗り物が、できたてで事故起こさんハズないやろ。しかも、あれほど戦(いくさ)続けながら自国の兵の命だけはきっちり守ろうとするアメリカさんや。新兵器にも改造に改良を重ねとるハズや。そもそもジェット機しかり、ヘリコプターしかり、いや飛行機みんな、あんな重いもんが空浮くこと自体信じられんが、どんな機種も当初はテストパイロットが何人も命を落とした。そして今や地球上で一番安全な乗り物になったんや。

 今は生みの苦しみで、事故のことばっかり話題になっとるが、何でオスプレイのポテンシャルに気が向かんのや。従来のバートルの2倍の速度、3倍のペイロード(積載量)、4倍の航続距離、しかも空中給油もホバリングもできる。こんな空の機動力を何で米軍より先に自衛隊が手にせん。この
オスプレイをヘリ空母型護衛艦「いせ」「ひゅうが」に載せて運用したら、尖閣諸島をはじめ、離島防衛力が飛躍的に上がる


 それだけやない。沖縄の民はオスプレイが米軍基地に配備されたら、普天間飛行場どころか全米軍基地の撤廃をすると息まいとるが、そりゃあ沖縄の人、先の大戦中の悲惨な戦いの後、大きな災害に巻き込まれてないから、そんなに元気なんや。内地の人や東北の民は違うぞ。昨年の東日本大震災直後の米軍の「トモダチ作戦」なんかどうせヨソの国の話やと思うとるんやろ。全地上航空機が津波で流されたにもかかわらず、仙台空港が驚異的な早さで復旧したのは米軍の機動力によるところが大きい。東北の沖に緊急展開した原子力空母からはシーホークが休む間もなく、飛び立ち、衣料や食料などの支援物資を東北各地に届けたのを日本人は忘れたんか。

 沖縄の民よ。手ぐすねひいて待ちかまえとる侵略者が大挙して上陸してきて、「ああオスプレイが来れば助かったのに…」と泣いても遅いで。(カメラマン)

  
 # 冒頭の画像は、2012年4月11日、北アフリカのモロッコで米海兵隊の訓練中に墜落した、MV22オスプレイ




  この花の名前は、菊咲一華   撮影場所;六甲高山植物園



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