青森市の奥座敷、浅虫温泉にある遊園地「ワンダーランドASAMUSHI」が今日の営業をもって閉園することになりました。県南の八戸市には「プレイピア白浜」という遊園地もありますが、「本格的な遊園地」はワンダーランドの閉園で青森県内から姿を消すことになります。
閉園の理由は、入場者の伸び悩み、遊具の老朽化ということらしいですが、確かに平日なんかに行ったら、客は4~5人程度。2~3人の従業員が客の動きをそれとなく見ていて、お客さんが「乗りそう」になれば駆けつけて遊具を動かしてくれる、といた感じですから。また、雪のため冬は当然休業するのですが、その間、海辺という立地条件から、遊具が潮風にさらされ、老朽化を早めてしまうといった弱点もあったようです。
新聞によれば、この遊園地の現在の所有者は大阪市にある遊具メーカーということです。浅虫温泉に遊園地ができたのは1960年頃で、「キディランド」とか「マリンパーク」という名称で地元企業が経営にあたってきていました。大阪のメーカーは2000年から経営を引き継いていたのだそうです。浅虫温泉といえば、温泉はもちろん、「水族館」と並んで、「遊園地がある行楽地」だったわけですが、その観光資源の一角が崩れたということになるのでしょうか。
内情はもちろんよくわかりませんが、「ワンダーランド」がもし「ソフト」面で新しいアイディアを次々と打ち出してくれていたら、浅虫から遊園地がなくなることはなかったのではないでしょうか。旭川市の旭山動物園を見てください。一地方都市の動物園があの上野動物園の入場者数を上回る人気を誇っているのはなぜか。それは、「動物園」としての「ソフト」の充実に努めているからにほかなりません。ホッキョクグマに襲われるアザラシの視点を体験するカプセル、ペンギンの水中トンネル、ヒョウが歩く真下を歩けるもうじゅう館、動物を「単に見せる」のではなく、一工夫も二工夫も凝らした斬新な見せ方。リピーターが多いというのもうなづけます。リピーターの多さという点ではその頂点に立つのが「東京ディズニーランド」でしょう。定期的に内容が変わるショー、スクラップ・アンド・ビルドによるアトラクションの更新、常に「新しい何か」を用意してくれているからこそ、お客さんがリピートしてくるのです。
ワンダーランドASAMUSHIのすぐ向かい側にある県営浅虫水族館もがんばっています。入館料の高さから客足が伸び悩み、一時は膨大な赤字を抱えていましたが、入場料の値下げと、イルカショーや「ラッコの赤ちゃん」といった「ソフト」の充実により、最近では入場者が持ち直してきています。
やっぱり、「ソフト」なのです。アイディアしだいでいくらでも客を呼ぶことができるはずなのです。浅虫の遊園地は、「コワイ」ジェットコースターがあるわけでもなく、独自のショーがあるわけでもない、「小さな遊園地」でした。だからこそ、「遊具に乗って楽しんでもらう」だけではない「付加価値」が必要だったと思います。
以前、「そのままの自然」には付加価値はいらない、と書いたことがありましたが、遊園地や動物園といった「人間が人間を楽しませる」レジャースポットには、付加価値は逆に必要です。いお手本が、東京・浅草にある「花やしき」です。ここも大規模な遊園地人気に押されて一時は苦しんでいたのですが、「懐かしい匂いのするレトロな遊園地」、「狭いけど楽しさスシ詰め」など、古さと小ささを逆手に取った売り込み方で、大成功しています。チンケなジェットコースターひとつとっても、「トンネル」に入る際の壁に銭湯の絵が描いてあって、あたかも銭湯に飛び込んでいくようなオカシサを醸し出してくれています。「コワサ」はたいしたことなくても、ま、許しちゃうか、という気分にさせられる。
浅虫から遊園地がなくなるのは本当に寂しいことです。アイディアを寄せ集めて、新しいソフトを作り出し、「生き残りと巻き返し」を図れなかったのかなと、残念でたまりません。
閉園の理由は、入場者の伸び悩み、遊具の老朽化ということらしいですが、確かに平日なんかに行ったら、客は4~5人程度。2~3人の従業員が客の動きをそれとなく見ていて、お客さんが「乗りそう」になれば駆けつけて遊具を動かしてくれる、といた感じですから。また、雪のため冬は当然休業するのですが、その間、海辺という立地条件から、遊具が潮風にさらされ、老朽化を早めてしまうといった弱点もあったようです。
新聞によれば、この遊園地の現在の所有者は大阪市にある遊具メーカーということです。浅虫温泉に遊園地ができたのは1960年頃で、「キディランド」とか「マリンパーク」という名称で地元企業が経営にあたってきていました。大阪のメーカーは2000年から経営を引き継いていたのだそうです。浅虫温泉といえば、温泉はもちろん、「水族館」と並んで、「遊園地がある行楽地」だったわけですが、その観光資源の一角が崩れたということになるのでしょうか。
内情はもちろんよくわかりませんが、「ワンダーランド」がもし「ソフト」面で新しいアイディアを次々と打ち出してくれていたら、浅虫から遊園地がなくなることはなかったのではないでしょうか。旭川市の旭山動物園を見てください。一地方都市の動物園があの上野動物園の入場者数を上回る人気を誇っているのはなぜか。それは、「動物園」としての「ソフト」の充実に努めているからにほかなりません。ホッキョクグマに襲われるアザラシの視点を体験するカプセル、ペンギンの水中トンネル、ヒョウが歩く真下を歩けるもうじゅう館、動物を「単に見せる」のではなく、一工夫も二工夫も凝らした斬新な見せ方。リピーターが多いというのもうなづけます。リピーターの多さという点ではその頂点に立つのが「東京ディズニーランド」でしょう。定期的に内容が変わるショー、スクラップ・アンド・ビルドによるアトラクションの更新、常に「新しい何か」を用意してくれているからこそ、お客さんがリピートしてくるのです。
ワンダーランドASAMUSHIのすぐ向かい側にある県営浅虫水族館もがんばっています。入館料の高さから客足が伸び悩み、一時は膨大な赤字を抱えていましたが、入場料の値下げと、イルカショーや「ラッコの赤ちゃん」といった「ソフト」の充実により、最近では入場者が持ち直してきています。
やっぱり、「ソフト」なのです。アイディアしだいでいくらでも客を呼ぶことができるはずなのです。浅虫の遊園地は、「コワイ」ジェットコースターがあるわけでもなく、独自のショーがあるわけでもない、「小さな遊園地」でした。だからこそ、「遊具に乗って楽しんでもらう」だけではない「付加価値」が必要だったと思います。
以前、「そのままの自然」には付加価値はいらない、と書いたことがありましたが、遊園地や動物園といった「人間が人間を楽しませる」レジャースポットには、付加価値は逆に必要です。いお手本が、東京・浅草にある「花やしき」です。ここも大規模な遊園地人気に押されて一時は苦しんでいたのですが、「懐かしい匂いのするレトロな遊園地」、「狭いけど楽しさスシ詰め」など、古さと小ささを逆手に取った売り込み方で、大成功しています。チンケなジェットコースターひとつとっても、「トンネル」に入る際の壁に銭湯の絵が描いてあって、あたかも銭湯に飛び込んでいくようなオカシサを醸し出してくれています。「コワサ」はたいしたことなくても、ま、許しちゃうか、という気分にさせられる。
浅虫から遊園地がなくなるのは本当に寂しいことです。アイディアを寄せ集めて、新しいソフトを作り出し、「生き残りと巻き返し」を図れなかったのかなと、残念でたまりません。
3連休に帰省していまして、遊園地の前も車で通りました。
母が、明日で閉園だと教えてくれました。寂しいですね。道路事情はよくなる一方の県内ですが、その分、県外に人が出て行くために使われているのかもしれません。
コメントありがとうございました。
東京への人口の流出を食い止めるのも、アイディア一つだと思うのですが、青森県だけでなく、あまり成功した話は聞いたことがありませんね。
東京の真似をするのではなく、青森らしい方法で青森に人を引きつけていきたいものだと思います。
とても残念です。
一時は力を入れ、少し話題になっていたようでしたが。。
こういった事を知るたび、歯がゆい気持ちになります。
コメントありがとうございました。
地元民としてはもっと歯がゆいのですが、何とかしなくちゃいけませんね。応援してください。