goo

トールポピーは降着が妥当ではないのか

 深く論じるような話ではないのですが、気になったので、書いておきます。25日に東京競馬場で行われたオークスで優勝したトールポピー号ですが、着順は到達順序通り確定して、この馬がオークス馬となりましたが、騎乗していた池添ジョッキーは2日間騎乗停止の処分を受けました。
 思えば、トールポピーの父であるジャングルポケットも現役時代は真っ直ぐ走ってくれるか心配の残るワイルドな馬でしたが、府中コースでは抜群に強く、娘はこの血を正確に受け継いだようです。
 しかし、JRAのホームページでパトロールビデオの動画を見ると、直線で急に内側に切れ込んで馬群をこじ開けて伸びてきたトールポピーは、内側にいた馬を挟むような形で押圧し、さらに、たっぷり馬2頭分位内側にいる馬2頭の進路を圧迫しながら直線を内側に寄りながら走っています。映像が大きくないのでよく分かりませんが、これは、馬に癖があったり、馬が苦しがったりして斜行しているのではなく、池添ジョッキーのコース選択と追い方によるものに見えます。
 直接被害を受けた馬のジョッキーが上手く、またレースを諦めなかったことから、大きな被害を受けたように見える二頭のジョッキーが立ち上がって手綱を引き絞るような事がありませんでしたが、そうなっていてもおかしくない不利だったと思います。(被害馬のジョッキーが立ち上がっていれば失格になったのではないでしょうか)
 採決室に呼ばれて審議を終え、勝利が確定した後も、勝利ジョッキーインタビューでの池添ジョッキーの表情は硬く、「明らかにまずかった」という印象を本人も抱いていたのではないかと思われます。
 こうした場合、一気に失格にしなくとも、被害を与えた馬の後の着順に順位を下げる降着という制度があるので、トールポピー号は降着が妥当だったと思います。馬券の売り上げの多いオークスで、そこその人気馬(4番人気)であったことなどが意識されたのかどうか、事情は分かりませんが、釈然としない決定でした。
 敢えて、似た感触の事例を探すと、決算の意図的誤魔化しで管理ポスト入りしていた日興コーディアル・グループの上場が維持された決定を見た後に感じたような後味の悪さです。

 尚、私は、オークスの馬券を1万2千2百円ほど買っており、唯一の当たり馬券が15番(トールポピー)の単勝を買った1千円だけで、払い戻しは970円ですから、トールポピーのおかげで9千7百円だけ回収したことになります。
 桜花賞のレースVTRを何度か見ましたが、外を回って直線で追い込む前に、トールポピーは大きく外に弾かれていて、リトルアマポーラとぶつかって、その後に、この二頭が追い込んできました。両頭ともかなりの不利です。結果は、リトルアマポーラが5着、トールポピーが8着でしたが、これらの二頭の何れかがオークスでは一番強いのではないかと思い(どちらが強いのかは私の目では分からなかった)、これらと、府中でオープンを2勝していてスイートピー賞の上がりタイムが33秒5と素晴らしかったアロマキャンドルを含めた3頭を中心にした馬券を買いました。
 2着のエフティマイアは、桜花賞2着の実績馬ですが、父フジキセキに母の父ニホンピロウイナー(←短距離馬でした)という血統が気になって買えず終いでした。
 レースを見ると、アロマキャンドルの方が、距離が保たなくて失速したというようなレース振りでした。今にして思うと、1800mで末が切れすぎるくらい切れていたわけですから、マイルからせいぜい2000mくらいがいい馬で、長距離的なスタミナを問われるオークスには不向きだったのかも知れません。もっと、レースの性格と馬のタイプの相性をしっかり意識しないといけませんね。今後の反省材料です。
 馬券は長らく好調を経験していません。

 ところで、近年のJRAのホームページの充実は素晴らしく、審議の場合パトロールビデオも含めて、特別レースのVTR動画は2000年以降の分が見られますし、レースのオッズやラップなどについても、過去のデータをJRAのホームページで見ることが出来るようになっています。
 データに関しては、もう専門誌はいらないといっていいかも知れませんし、時間が潤沢にあれば、あるいはアルバイトでも雇えば、日本の競馬を対象にした本格的なリサーチが出来そうです。
 近い将来、馬券戦略の本を書いてみたいなあという思いが、最近、ささやかな夢の中に新たに一つ追加されました。調子はイマイチなのですが、競馬は、これからも真面目にやっていくつもりです。
コメント ( 9 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする