コメント
 
 
 
(1)から(2)へ。 (床屋政談)
2006-12-18 04:46:27
山崎さん こんばんは

早速ですが、賃貸派の私から、
ある具体的な避けがたい懸念を。
(私の身近にこの穴にハマった人が…)

(1)分譲一戸建て持ち家の、隣家に
「ヤバイ目をした住民」が引っ越してきた、とか。
表現が難しいのですが、「刺されそう」というか…
細かな経緯は省きますが、彼は家族の身の危険を感じ引越して、持ち家を賃貸に回したそうです。


(2)その家賃はローン月額を上回る額で貸せたので
ホッとしたのも束の間、借主もまた隣とモメて…。
家賃の値下げは勿論、問題住民の存在を教えていなかったのを咎められて、賠償を求められそうになったとか。(法的には人権の観点から、教える義務はなかったそうですが。)

ちなみに、彼はその後、問題の住民を先に訴えようとしたそうですが、隣の家は賃貸(!)で、かつ借主(問題住民)は財産をほどんど持っていないことが判明し、売るにしろ貸すにしろ、ニッチもサッチもというところだとか。

購入価格とか敷地の地盤とかその後の不動産市況とか、一戸建てかマンションかとか、家族構成とか転勤とか子供の教育とか、いろいろ考えていても、こんなことになってしまうことがあるんですねぇ…

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もちろん理想的には、自分が良き隣人となり、問題住民の「こわばり」を解きほぐすことになれば…ということでしょう。私もそういう自分になりたいと思いますし、そういう地域共同体でありたいものです。
(私は米国のような富裕な住民だけが住むゲーッテッド・シティーを生む社会は大嫌いなつもりなので…)

ただ、そういう風に地域の一員として心構えるにしても、いざとなったら引っ越そうと頭のどこかにオプションがあったほうが余裕をもって対峙できそうな気もします。

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で、山崎さん、コレ、北朝鮮と日本との関係に似ていませんか(苦笑)
 
 
 
持ち家か、賃貸か? (つらつら)
2006-12-18 10:45:18
持ち家と賃貸のメリット、デメリットや比較については、下記の本でわかりやすく書かれています。

世界にひとつしかない「黄金の人生設計」
講談社アルファー文庫 橘玲著

第一部 不動産は人生にとってほんとうに必要か?
 
 
 
第1弾に続き・・ (リックの店)
2006-12-18 11:45:49
 前回の皆さんの投稿は「損か、得か」という点に偏っていましたネ。「損か、得か」の点では余り大きな違いはないと思います。(ビジネスでどちらかが得だということになれば、そこに資金が流入し、最終的に余り違わないレベルに落ち着くだろう。) 「持ち家か賃貸か」という問題は山崎氏の言うように当人のライフスタイルの問題なのです。当人にとって、「自由度&気軽さ」と「安心感&使い勝手」のどちらを重視した人生を送るか?という問題なのです。(女性は、その本能により後者を選ぶ人が多い?)私は今年3月末に「サラリーマン生活」を自らの意思で卒業し、今神戸の賃貸マンションに住んでいますが、神戸に飽きたら「沖縄」(ダイビング三昧!)か「福岡」(いろんな意味で住むにはコストパフォーマンスが良い町!人間も良い)に移住するかもしれません。(ひょっとしたら「ハワイ」?)そんな私には不動産を売買することは「うっとうしい」し、どんな「値段で売れるか見当もつかない」リスクがあるのです。(それに、有価証券に投資できる金額も大幅に減ってしまう!!)
(「寅さん」と「尾崎方哉」が気になるオッサンより)
 
 
 
持ち家も悪くない (ウサギ)
2006-12-18 17:19:45
私もずっと賃貸派でしたが、たまたま良い物件があり、なかば勢いで住宅ローンを組んで家を建ててしまいました。その前は社宅に住んでいて、いずれはそこを出なくてはならない事は決まっていましたが、もう集合住宅は嫌でマンションは買う気にはならない、かといって一軒家の賃貸物件は良いものが無く、結局持ち家にするしか選択肢がなかったのかもしれません。

家も建売ではなく、好きに設計できたので気に入ってます。経済的に損か得かで見ると損なのかもしれませんが、その損を持ち家によるメリットへの対価として考えると、・・・やはり高いような気もしますが、致し方ないと後悔はしていません。

家を建ててから子供が生まれましたが、子供の事を考えると、ひとつの場所に根をはって生活するのも悪くないと考えるようになりました。私自身、親が転勤族だったので、あちこち引越しをして転校も何回かしてきました。今の両親の住んでいる場所もとくに思い入れの無い土地です。なので私には故郷(帰る場所)とか幼馴染といったものが無く、それがある人たちに比べると、やや寂しい気がします。
私はそのようにして育った背景があるので、持ち家を選択したのかもしれません。
 
 
 
Unknown (hiro)
2006-12-18 18:59:06
私は独身なんで、家族のいる人の住宅事情への想像力が少々不足していました。「標準」の子ども2人の4人家族にとって、賃貸住宅は質量ともに貧弱なため、買うしかないというケースは多いんでしょうね。
これは借地借家法のせいだと思います。貸し手が一方的に不利だから供給が減るのも当然です。
昔は、相当の金持ちでも借家住まいは普通だったと聞きます。
 
 
 
買わない派 (金山哲)
2006-12-18 19:21:05
>ライフスタイルの問題

経済的に損か得かだけではなく、持ち家/賃貸それぞれのメリットとデメリットまで貨幣価値に換算し比較すればライフスタイルの問題ではなく優劣は明白になると思います。

ただし、それらのゲインやリスクを貨幣価値に換算する度合いに人それぞれの嗜好が織り込まれ絶対的な貨幣価値に換算されないことが「ライフスタイルの問題」であるとは言えるでしょうが、持ち家派(より持ち家購入予備軍)は収益還元価格も知らないまま経済的に損か得かを測る方々が大多数であるのも事実だと思います。

個人的には「壁に釘を打てない」ために家を買うライフスタイルより、賃貸であっても平気で壁に釘を打つライフスタイルを採りたいです。そしてそのほうがより経済合理的だと考えます。
 
 
 
Unknown (貞子ちゃん)
2006-12-18 21:54:30
アメリカの心理学の大学院入試につかう教材を16年前取り寄せて(もちろん和訳ですが)読んだことがあるのですが、その教科書に『大人になるとは ローンを組んで家も買って 子供を生むことである』と妙に具体的に書いてあったのが やけに印象的でありました。
その教科書を読んで大きくなったアメリカの団塊ジュニア達が 今回 アメリカで住宅のフロスを造ったのかな~~~などと妙に納得しています。

銀行員の知人は 未だに『どれだけ沢山の与信能力があって 借金が可能だったか、それを返済するのがどれくらい苦労か』を嬉しそうに話してくれたりするので、思考回路そのものが まだ視野狭窄のような気もしないような気がしながら聞いている時もあります。

私は実母が大きな屋敷のメンテナンスで大変苦労しているのを見て育ったので・・・(晩年の最期の1年くらいは徘徊が始まって 夜中に1時間おきに戸締りをしていたらしいです。うっかり屋の私の母の最期の強迫観念が戸締りだったと長兄から聞いています。)、実の姉も60前になると 藤沢で大きな屋敷を抱えて ひぃひぃ言ってます。メンテナンス以外でも不動産は現役を退くと金食い虫なのだそうです。
近いうちに都内の小粒のマンションに姉も買い換えるかもしれないと言ってます。見栄でつい引越ししたくないような話も聞いてます。
万が一、お金がたまって大きな家に住み替えられるようになっても 私はこういった個人的な感覚があって、あまり大きな家(メンテナンスが大変そうな家)は私自身が引いてしまうかもしれません。それこそアメリカみたいに移民が沢山いれば、お手伝いさんとか雇えるでしょうが。。。
私の周りでは、ぐうたらなところがある社交家の女性は持ち家でもマンション派か賃貸派、マウスキーピングにマメな女性はドン根性で庭付き一戸派って感じでしょうか。。。
 
 
 
リスクを考えたコスト比較 (オグ)
2006-12-19 01:32:55
山崎さん、賃貸と持ち家のリスクを考えたコスト比較は、「いい勝負」に落ち着く、との結論を導かれましたね。

私もそう思います!

そして、持ち家(戸建て)の場合、ローン完済時点で土地部分の価値が確実に残るわけです。「いい勝負」のコスト比較の際に、持ち家の土地売却代金は差し引いていませんよね。

もうひとつ、論点を提供するならば、欧米で普及している「リバースモーゲージ」の有効性がいかほどか、日本で普及するか、という点をあげます。私は、土地は子供に譲って住宅取得のコスト負担を少し軽減させてやろう、と考えていますが、その時点の資産価値を担保に一定金額を借り入れ、死んだら資産を提供してチャラにする、というこの手法は、老後資金を賄う有効な手段となり得るのでしょうか。ご教授くださいませ。
 
 
 
Unknown (Dialectician)
2006-12-19 02:02:24
そういえばライトという人が(政治学者)『戦争の研究』で書いている、『兵士は2度と戦争などしたくないと思い、その感情は息子の戦争観を規定する。しかし孫の代には美化して伝えられる』。なにもアベっちのことではない。
しかし子供自身は自ら戦争の不条理を体験していないのになぜ子供の代はスルーして孫の代なのだろうか、と考えたことがある。
ひょっとすると、戦後が終わったというだけで日々天国みたいな暮らしに感じられ、現に復興で国全体が将来への明るい希望に満ちて毎日の労働が楽しいとなり、やがていざなぎみたいな景気がやって来て、でもそういう景気がやがてはバブル位になりその頃には孫が生まれる。おじいさんが死ぬころには孫は成人して、ところがその頃はもはや好景気の『宴の後』であり孫自身は右肩下がりの下り坂しか知らないし、想定していたまともな職も見つからない。希望はなく痛いほど孤独・不安である。しかし思えば自分は誇り高きナントカ国民であったし、学校の先生も愛国心は大事だと言っていたではないか!と目覚める。銃をとってナントカ国と戦えば、おじいちゃんのような立派な人間になり国の栄光に包まれて死ねるのではないか。
大雑把にはこういう時系列なので子供の代では戦争などという不条理には見向きもしない、ということだろうか?
しかしどの世代も一度は何らかの熱狂・不条理を生み出す定めなのかも知れない。子供の代で『根拠なき熱狂』・孫の代で戦争という不条理のアノマリー。

そういう観点から乱暴な想像をすると、日本では前回バブルからはまだ20年足らずであるから未だにバブルの恐怖を味わった世代が市場参加者として抑止力として機能しており全体としてバブル再発は起こりにくい。そういう方々が引退して次にやって来る異常事態は是非とも精々再バブルであって欲しく、戦争であって欲しくない。
地価でいえば確かに東京の一部や名古屋の一部などでは、業界の人間がなんと言おうが、明らかに収益還元などの理屈では説明できないブル相場になっている。これはきっとバブルと呼んでもいいレベルでしょう。ピンポイント的なのでミニバブルというべきかどうかは知りませんが。ただ、徹頭徹尾収益だけを尺度に図るとバブル呼ばわりできても、そうでない要素(非収益還元・嗜好還元とでもいうべきか)での尺度を使えば長期に亘り高値を維持しているマーケットというのも現に存在している、当然ながら。誰かちょっと触れていた広尾ガーデンプレイスなどのいわゆるビンテージマンションもその一例だろう。あれだけの築年数でありしかも内装だっていかにも団地並みの質素さなのに,バブル崩壊後も左程下がらなかったし、今でも不当に高い(不当というのは勿論収益還元的にの意味)。アメリカの要塞住宅群もどなたかがちょっと触れていたけどあの広尾GPは要するにそういう要素を重視する層に魅力なのだと思う。主観的にそう感じる層が一定数あれば高値を維持することは十分可能なので、あそこで例えば猟奇殺人でも起きるような何かのイベントがあるまでは築年数とか団地みたいな貧弱さとかに比較した相対的高値というのは多分維持され続けるだろうと思う。山崎さんは、値下がりしない物件を選ぶというのはインチキ株式評論家の推奨する推奨銘柄のようだと仰るわけですが、勿論趣旨は分かりますが具体的に、ではあの広尾GPがどうかといえば、そうはいえないだろうと思います。つまり一定数の趣向なりまさに『ライフスタイル』なりを重視する層がいるかぎりそこに正当なマーケットが成立してるわけで、これはそのライフスタイルとしての収益が正当に還元されているだろうということです。
もっとも、当初からの山崎さんの趣旨は、ゴリゴリに固まった持ち家信仰に一石を投じて政府・業者の言いなりになるのはアホらしいではないか!といった注意喚起であり、株や債券では値ごろ感なり相場観をもっている人でも殊家となると非効率な挙動に出ることへの警鐘であり、相場が100万のものはできるだけ110万以内ぐらいの出費で買うようにしろ、でしょうからその点では全く同感というほかはない。
そこで小規模副業大家の観点から言わせてもらうと、例えば借りる人はその際もうちょっと交渉をしてもいいのではないか、と思います。家賃だけじゃなくて。
例えばここには3年ぐらいは住むだろうなと思えば、ハナから契約時に、契約期間を2年でなく、3年にして貰えれば借ります、と一言いてみるだけで違います。賢い学生はそう言ってきます。自分は断ったことは一度もありません。賢い学生だなと思うだけです。これだけで更新料が節約できます。これぐらいの交渉で気分を害する大家のとこなんか借りないのがいい(関西あたりでは無理かもしれないが)。
買おうという人への、フェアーな買い方については(裸の価値100に対して経費も含めて130ではなく110ぐらいに収める)別の機会に。
 
 
 
Unknown (kuro)
2006-12-19 02:08:40
はじめまして。
私は賃貸派です。
まず、現在の状況を鑑みて、マイホームという不動産投資はレバレッジをかけ、リスクとっても、それにみあったリターンは望みにくいと考えていますが、これは個人的な相場観ですし、人それぞれでしょう。

>大まかな市場原理が働けば、「いい勝負」に落ち着くはずです。
一般的には賃貸派は少数で、持ち家派がかなり多いように感じます。そうすると住宅市場は効率的ではなく、持ち家は割高で賃貸は割安に落ち着くような気がします。山崎様はどう思われますか?




 
 
 
賃貸派と持ち家派を分ける理由 他 (kevin67)
2006-12-19 11:19:22
山崎様

賃貸派と持ち家派を分ける理由として、将来、買った家が売る必要に迫られたときに、いくらで売れるか、という予測をどうするかによると思います。
「それなりの値段(少なくとも、自分で納得できる値段)で売れるはず」と思う人は、持ち家派になって、「大きく下がる可能性がある」と考える人は、賃貸派になるような気がします。

ちなみに、私は、「大きく下がる可能性がある」と考える賃貸派です。

実は、私は、建設会社に勤務しているのですが、今売られている家(特にマンション)は、価格、機能、デザイン、広告等のすべてが、今買う人にいかに強くアピールするか、という観点で設計されていますので、少し時間が経つと、その時点の人にはあまりアピールしないものになってしまうという(つまり、中古品になったときに高い価値を維持できない)問題があるように思います。

また、そもそも論として、世の中には、ずっと一カ所で生活をして人生を全うできる人もいれば、仕事の関係で、全国を転々としたり、人生の一時期を別の土地で生活する必要のある人もいるわけだから、持ち家を選んでも、賃貸を選んでも有利・不利が生じないようにすべきと考えますが、国の政策は、「持ち家派優遇」のような気がするので、不満です。
 
 
 
Unknown (Zee)
2006-12-19 11:19:24
私も賃貸派です。

ただ、購入にもメリットはあると思っています。
それは資産の5倍~10倍のレバレッジをかけたポジションを長期にわたってかけられることです。
株式の信用だとせいぜい3倍ですし、先物・FXは逆に動いたとき追証がかかってきますよね。
小金を持ってもしょうがないと考えるギャンブラータイプにとっては住宅購入もありだと思います。

あと、一般に購入派から言われる主張は同程度の家に住む場合は購入のほうがコストが低いと言う主張があります。同じ家に住む場合は購入のほうがコストがかからない分、貯金がたまりやすくなると言う意見は結構見かけます。
これについてはまだ私の考えがまとまってないので、コメントできないのですが・・・
 
 
 
Zee様 (リックの店)
2006-12-19 13:18:03
>資産の5倍~10倍のレバレッジをかけたポジションを長期にわたってかけられる

のがメリット  と言えるとはスゴイ自信ですネ!
私のように資産運用を「株式投資」を中心に置いて来た人間には、例えば「トヨタ株」を1,000万円の自己資金で借金をして5,000万円分買うのと同じでとてもできません。それに不動産売買には多額の手数料&税が掛りますし、売買マーケットが余りオープンでない~価格形成がイビツ~、また売買1単位金額が異様に大きい、など等素人の私にとって(どの点も株に比べてですが)手に負えない投資対象です。長期にわたって5%以上のインフレが続くような状態にならないと、借金をしてまで不動産を買うのは得策ではないと思っています。(昭和30年代~40年代に借金をして一軒家を買った私のオヤジ世代はこのパターンで成功し、子供たちに持ち家を強く勧めるのです。もう時代は変わったのに、人間は過去の自分の成功体験に縛られるものですネ)

但し、最近私は、立地の良い(生活に便利な)小体なマンションを資産運用として買うのも面白いかな?と思っています。
理由は・・高齢化と世帯数の増加(人口は減っていくが、2015年頃まで世帯数は増えていくらしい。)です。特に子供が巣立った後の老夫婦(一人になってしまった老人は特に)にとって、自然に囲まれた一軒家より、生活に便利なマンション生活は魅力があるのではと思います。物件を見る目を養っていきたいと思っています。


 
 
 
完済後は自分のもの、は錯覚だと思います。 (hiro)
2006-12-19 15:47:57
例えば、家賃Aの家があるとします。
そして、大家さんはこんな提案をするとします。

1 家賃Aを払って住む。(引っ越しは自由だが、住む以上は家賃から開放されない)
2 A+B=Cを30年間支払い続ければ、30年後に無償で譲渡する。
3 Cを毎月払う代わりに、一括でDを払えば売ってもよい。

基本的にどれも同じです。
借主が1を選べば毎月、Bのキャッシュの余裕がでるので、貯蓄し運用して30年後に築30年の家を買えばいいのだから、借家でも家は残ります。
3 の場合は、一括代金Dを期間30年で銀行から借りるとすれば、その元利金等返済額とCはだいたい等しくなるでしょう。

「家賃並の返済額」というセールストークは、
a+b=A になるような物件であり、Aに比べ、郊外だったり狭かったりという、劣る物件です。
そういう不便を受け入れられるなら家賃aのところに引っ越して家賃を節約するという選択もあるはず。

それから、「家賃並の返済額」というとき、頭金を控除したローン実額の元利金等返済額を使うというまやかしもあります。

買うか借りるかは、狭い意味で考えれば、家賃動向、金利、将来の不動産価格、などの相場観でしょう。
そして、種々のリスクも無視できない。
地震、竜巻、第2の夕張、
大家族向きの借家なんてない、高齢者には貸さない、

絶対的に持ち家、絶対的に賃貸、というのはありえず、あくまで値段しだい、ということだと思います。

透明性が高く参加者の多い上場株だって価格は大きく上下します。不動産は個別性が高く、また、完全な市場には程遠い世界です。
ビッド90、オファー120ぐらいの気配値しかない「市場」だと思っています。
 
 
 
Unknown (今日は野村あしたはJPM・笑)
2006-12-19 23:56:51
初めて投稿します。いつも楽しく読ませて頂いています。
話がそれてしまいますが、JMM(8月7日)で

「デイトレードの必勝法は、その性質として、『他人に勝つ方法』ということになりますから、参加者全員が知ってもなお有効であるという意味で、一般的な形で存在することはあり得ません。どんな方法も、『時と、場合による戦略』ということになります。個人的には、思いつく、あるいは試してみたいと思っている戦略が幾つかありますが(私は証券会社に勤務しているので、デイトレードは出来ません)、所詮、『場合の戦略』なので、ここには書きません」

とお書きになっておられましたが、試してみたい方法とはどんな方法なのでしょう?
株式か債券のどちらかのトレーダー志望なのですが債権ならまだしも、株はやめようかなぁと思う今日この頃なので山崎さんのご意見をお聞きしたいと思いました。答えて頂けると光栄です。

 
 
 
奥様へのアピール (山羊)
2006-12-20 00:15:35
「持ち家信仰」をくずすには、みのもんた氏あたりがテレビで一声するのが一番だろう。金利上昇後の変動ローンの定額返済家計へのインパクト
「元本が逆に増えてしまったんですって??」

過剰住宅ローン家計の持ち家奴隷
「いつ返済ができなくなるかと怖くて怖くて」

など、現場レポートに警告を発すると一発だろう。
センスのよい山崎先生も、奥様方にむかってテレビで一声、お願いします。

持ち家信仰と毎晩のように戦う旦那さんへ、愛の手を。なんちゃって。
 
 
 
山羊様(僭越ながら) (リックの店)
2006-12-20 07:39:45
>奥様方にむかってテレビで一声お願いします。

山崎氏がそんなこと言えるわけないでしょう。だって、不動産を買うことは「リスクを背負う」ことですから。ひょっとしたら経済面だけ見ても「結局お得な投資」になるリスクがあるのですから。A株を買えば将来絶対儲かる、絶対損するなんて神様しか解らないでしょう。不動産を購入することは住居用であれ、賃貸用であれ「投資」なのですから。(但し奥様方が、山崎教の信者なら別ですが。)

私なら、
・3000万のローンを平均金利3%で30年で返 済すると、返済総額は4500万になるよ。(金 利だけで1500万の支払いになるよ。~たしかこのぐらいの金額だったと思う~)
・(買うのがマンションだったら)ローンの支払い とは別に、月々2万~3万円支払うことになる  よ。(固定資産税+管理費+修繕積立金、ひょと したら駐車場代)
・ローンの支払いが終わる頃、大規模修繕が必要に なり、別にまとまった修繕金が必要になるかも~ 修繕積立金は15年目?の小規模修繕に大半を使 ってしまった?
・ローンの支払いが終わる30年後、このマンショ ンにどのくらいの価値があると思う?(君なら築 30年のマンションをいくらで買う?)

ぐらいのことを言いますね。
それでも買うと言うのなら、奥さんは「持ち得信者」なのですから、宗教心の強い人に何を言っても無駄です。

但し、ローンを抱えて家を買うことに唯一メリット?があるとしたら、それは山崎氏が言われているように「家計が締まる」ことでしょう。賃貸派この点で確かに「脇が甘くなる」可能性がある。自戒したい。(但し家計を締めすぎて、味気ない30年をすごしてしまう!恐れもあるが)

(スコッチの種類が増えたのは、このブログのせいですよ!山崎様!)
 
 
 
Unknown (購入派)
2006-12-20 10:06:52
サラリーマンの生涯賃金のうちの何割かを先物として不動産価格の変動をヘッジすると言う意味で購入はありなんじゃないでしょうか。

例えば、生涯賃金3億円の人がそのうちの約8000万円(返済総額8000万円だとローン金額は約5000万円ですね)を支払ってしまえば、今後の家賃上昇に対してのヘッジが効き、不意の出費が減るのではないでしょうか。

ちょうど農家の人が先物で収穫物を売るのと同じように、投機ではなく保険としての先物機能を利用する間隔で購入するのもありなのではないでしょうか。
 
 
 
Unknown (金山哲)
2006-12-20 10:41:10
>ローンを抱えて家を買うことに唯一メリット?

LBO方式の資金調達なので、フリーローンに比べてはるかに与信がゆるいってことがあります。一流大企業の若い社員はマンション2棟分のローンを組むことも可能だそうで、そういう副業を提案する不動産屋もありますよ。

>変動をヘッジ

同じく、家賃下落のメリットも享受できなくなりますよ。

収益還元価格をベースに不動産価値を図るのであれば、所有するということは家賃の上下に対するメリットとリスクをユーザーが享受し担うということだと思うのです。

これは銀行のローンを固定金利にするか、変動にするかというチョイスと似ている感じがします。

つい、固定のほうが得な気がしますが、貸す側は市場金利の上下リスクを織り込んだ損をしない固定金利を設定するのに対し、変動金利は市場金利と連動した一定の手数料を上乗せするだけなので、「変動のほうが固定より勝ちやすい」と思うのです。

相対的にナイーブな持ち家信仰の方々より、金を貸す主体、不動産を売る仲介業者らのファイナンス知識と技術が長けているため、都心で5千万程度の不動産物件を掴まされている方々は概ね負け組みであろうと考えています。暴言だなぁ・・・
 
 
 
損得とは別のリスクヘッジ (鴨葱)
2006-12-20 17:54:15
小生は35年の住宅ローンを組んでマンションを買いました。金銭勘定の損得では間違いなく損だと思います。

しかし、購入当時までに何度か”あの時死んでいてもおかしくない”という修羅場を経験していたこと、その当時子供が生まれたこと、から、自分が死んでも子供が雨風をしのげる空間を保証するにはどうすればいいのか?と考えた結果、ローンを組んで住宅を購入すれば、自分が死んだ時でもローンは保険で完済されて不動産は相続者に残る(税金は別ですが)と考えて購入に踏み切りました。

幸いにして小生はまだ生きていますが、住宅購入後も危険国の駐在などの修羅場を何度か経験しているので、何かあっても最低限の住処は残せるというリスクへッジは、大きな安心感になっています。

 
 
 
マンション価値 (名無しのどん兵衛)
2006-12-20 18:57:29
山崎様、こんにちは。

私も賃貸派です。山崎様も仰られていましたが、私もマンションの資産価値、マンション信仰が落ちるのではないかと思っております。

1ヶ月前くらいの日経新聞でも連載されておりましたが、そろそろ1970年代から80年代に建築されたマンションが築30~40年を迎え、老朽化しつつあります。状態の良いマンションはまだ良いでしょうが、取り壊し、立て替えが必要になってくるマンションも今後10~20年でさらに増えるでしょう。

そうなったときに、各人に残された資産価値や土地があまりに少ないこと、住民との合意ができず老朽化したまま手がつけられないマンション、などなど様々な問題が噴出するでしょう。きっと「あっ、マンション購入ってやばいかも・・」と、気づくんじゃないでしょうか。

予想では、ヒューザーのマンションの現在の売値くらいになるって所でしょうか(一体何割減で売りに出されているのでしょうか・・・)。

そんな訳で現在の高すぎるマンション価格は、個人的には10~20年以内には下落するんじゃないかと予想しています。

そもそも、たかが「家」なるもののために何十年も働かないといけないなんて(本来は生活のための家なのに)、本末転倒な気がします。
 
 
 
初めて経済厚生を試算しました (サイレントじゃないマジョリティー)
2006-12-20 22:06:05
この課題への答えは百人百様で普遍的な、例えば他のエントリーで現状では日銀総裁も経団連会長もその職責を辞すべしと言った、正解・不正解は人に対しては出せない&自分で自分に出した答えのみが正解との結論に至りました。

エントリーその2で殆ど回答と補足解説まで頂いたかの感も致しますが、勿論、設問自体に極めて重要な意味があると思います。

但しその前提として、この課題では
◎ インプットもアウトプットもお金と言う形の金融投資と
◎ インプットはお金だが求めるアウトプットは非金銭価値に比重を置く投資(自分投資)
とは明確に分けて論じる必要性があるのではないでしょうか。

尤も山崎さんは住居施設に掛けるコストが適正レベルに収まることとなるかどうか、百戦錬磨の営業のプロに引っ掛からない様に、良く勉強し研究することの大切さおtポイントを啓蒙して下さっているので、山崎元ゼミ受講生としては、経済・金融センスを磨く為のとても良い(=考え方の多様さを学ぶ)訓練を有難く思います。

さて住まいの調達の仕方として持ち家か賃貸かには大きな相違があるにせよ、必要となる金銭総額はいずれにしても高額・莫大(年収のウン倍)という点で一致しています。(この点、衣食の消費に比べてはグローバル化の影響が最も少ない我が国固有の引続き高い物価水準に留まる分野だと思いますが。)

しかし住居の目的は生活に不可欠な自分(と家族持ちであれば家族)の根城・根拠地の確保であり、期待するリターンは安心感・衛生・快適さ・家族との団欒及び場合によって体面充足感・満足感といった非金銭要素ですね(もしこれが違っていたら要出直し)。

従って人生設計にあたって、
◎ 自から住居地をある頻度で変える状況を前提とするのかしないのか、
◎ 転居を伴う移動(=人事異動)を前提とする雇用形態かどうか、また
◎ 異動時の住居費用の負担区分がどういう条件か、そして
◎ 転居に際して家族帯同を貫き徹すのか、場合により単身も辞さないか
(尚子供の教育環境は極めて日本に固有の大きな制約要因の一つであります。)
◎ 老後の送り方はどうなるのか
のラフなスケッチがこの課題に対する自分への回答を探る際の出発点となりましょうか。

ご自分の才覚、意思と努力で物件の住人且つ大家さんになった方は、ご自身の住居部分以外に就いては例えば切り売りしてアウトプット=金銭リターンを得て、此れを投資リターンとしてインプットに対する比率で他の投資と比較する事も可能でしょうが、通常は自分の住居に対する金銭の投入(=自分投資)は一定期間経過後に他の金融投資と比較はしないのではないでしょうか。

賃貸と持ち家の支払い総額の差、これはどんな物件 (金額、広さ、形状、周辺環境、ロケーション、耐用見込み年数、リフォーム見込み費用、そして予測困難な将来時点でのマーケット状況が主たる要素) を選ぶかで変わるので必ずしもどちらが効率的かは甲乙付け難く、且つここでもまた非金銭的リターンへの自己評価が絡むこともあって一層難しい。

またどちらにしても将来の或る時期においての比較は(賃貸と持ち家を同時に始める訳ではありませんから)所詮仮定の話でしかないでしょうし、自己評価にあたっては『私にはこれが良かったのだ』と信じる(=認知的不協和などと何か不合理なことを仕出かした様な表現で他人から言われようとも自分では整合性が取れている)筈です。

私が感じるのは上述の諸点で実は生命(死亡)保険に就いても同様の思考感覚を持っていますが、こう言うのは経済感覚とか数理センスに欠ける人間の論法でしょうか? どうでしょうか。

結論としては住居施設の調達を考え始めた時点での各自のBS、PL、キャッシュフロープランと生き方航海図を基に仕上がり予測BSの資産項目に『自己満足度』を敢えて金銭価値に置き換えて載せることかと思います。

私自身は会社都合の転勤族ですが、結果として持ち家なのです。
白状しますと上述の様な論理思考とか数理的な検討は殆どせず、若さに任せて無鉄砲に買った現在の住まいを借入金とそれを家族に残さない為の生命保険でのヘッジ(但し若かったのですね死亡時のことのみ考え傷病による収入途絶は考えず)で獲得出来ました。
昭和50年代初めの頃は『借金も財産の内』と良く言われ、現在の様に自己資本比率とかROAとか
これも勘による行動でしたが借入は中途で繰上げ返済し手元流動性は一挙に薄くなりましたが。

エントリーに就いて考える過程で、皆様の多様なコメントにも助けられ経済学的なものの見方にも此れまでの人生には無かったくらい注意が向き、まるで大学の良質なゼミに参加している心持ちで、またまた多くの気付きの機会に恵まれた次第です。

非金銭的リターンをどの様な算式で計算するかアイデアを持っておりませんでしたが、今日拝読した日経アソシエ01月02日号のエコノミック渡世塾の山崎さんの説もお借りして年25万$相当(=週5回×5万$、但し一件のみ)として自分は十分納得します(毎日3時間の通勤ロスはオフセットして尚お釣りが来ました)。

経済センスの滋養と思考力の維持増進、本当に楽しみながら勉強させて頂き、ロバの耳にまたまた感謝です。
 
 
 
メディアの通信簿 (サイレントじゃないマジョリティー)
2006-12-20 22:25:44
山崎様

週刊現代12月30日号も拝誦致しました。
日経新聞の朝夕刊と日経産業新聞しか購読していませんのでロバの耳ブログに参加させて頂いていて本当に助かりました。

日経の8点に納得、日の経った日本経団連新聞には大笑い&朝日の復活を検討して見ます。
但し日経ビジネスとアソシエは来年は打ち切りとし、書店で立ち読みして全体が有用と思った号だけ買う(渡世塾は1stプライオリティーで必ず熟読)&日経の本気の頑張り気概を感じたら再開も検討可方向で検討したく思います。

 
 
 
初めて経済厚生を試算しました (サイレントじゃないマジョリティー)
2006-12-20 22:45:36
2006-12-20 22:06:05投稿コメント一箇所訂正します。

(正)昭和50年代初めの頃は『借金も財産の内』と良く言われ、現在の様に自己資本比率とかROAとかは余り言われない時代であったかと、経済学の勉強をサボってばかりいた私は、記憶します。 これも勘に頼った・・・・・・・。

散発式で御免なさい。


 
 
 
安心感プレミアムは正しいか? (山崎元)
2006-12-21 01:57:16
皆様

バラエティーに富んだコメントありがとうございます。単に興味深いだけでなく、いろいろと考えさせられます。

一点印象深いのは、持ち家に肯定的な意見をお持ちの方の多くが、持ち家の「安心感」、ないしはそれに近い感情、を理由に挙げておられることです。しかし、「所有」に満足感が伴うものだとしても、「安心感」は本当に正しいのでしょうか。

たとえば、生涯家賃のヘッジ(家の資産価値のリスクの方が家賃リスクよりも大きいように思います)とか、万一の事があった場合の家族への贈与資産(相続税で不動産が有利なことを除くと、家族構成が変わることでもあり、同価値以上の金融資産が残る方が効果的ではないでしょうか)とか、あるいは、精神的満足度は金銭換算できないといった超越的な意見(不動産セールスマンは、間違いなく大喜びするでしょう)まであり、ともかく「持ち家の方が安心なのだ」という一種の生理的感覚があるように見えます。これが、たぶん、「持ち家神話」の中核にある「実感」なのでしょう。

たぶん、この感覚と、日本での、過剰とも思える、持ち家指向、生命保険好き、は関連しているように思えます。考えてみると、家の広告も、保険の広告も、「得です」というものではなく、「安心・快適です」というもので、むしろ、顧客を経済的損得判断から遠ざけようとするものが多いですね。

しかし、いざ自分の資産の大部分を「何丁目何番地」の一個の不動産に固定することを考えると、賃料や地価のリスクから、果ては、天災や隣人リスクに至まで、多くのリスクや、補修修繕費、税金その他の費用があります(だから早く元を取ることが出来る値段で買いたい)。

「満足度」を経済的な価値に置き換えるには、幾らか工夫が必要ですし、正確な比較が難しいということもあるのですが、持ち家の「何となくの安心感」のようなものを過大評価して、高い価格に、自ら目を塞ぐようにして、家を購入してしまう顧客が結構いるのではないか、と心配になります。

投資のコツの第一は、「イメージには金を払うな」ということだと思うのですが、もちろん、高値でも不動産を買う意欲のある方が景気を支えている面もあるので、寝た子を無理矢理起こすのは(子供と同じで、起き抜けは不機嫌だし)考え物なのかも知れませんが・・。
 
 
 
不動産の本質的な価値を考えたい (山羊)
2006-12-21 05:08:21
安心プレミアムとはいいえて妙ですね。昔から奥様方の「持ち家信仰」も根強いですが、都心では不動産投資ファンド(REIT)で「小口不動産投資」ができることも、3大都市圏での地価回復に一役買っているのでしょう。「持ち家の満足感」「資産インフレ対策」「離婚対策(笑)」などからくる安心プレミアムから不動産、ひいては地価が上昇すると、家賃に対する利回りが下がり、リスクプレミアムが減ります。家賃を上げると、店子は郊外に引越してしまうかもしれない。新幹線通勤の皆様もよく見るようになりましたし。

そこで頭の体操をひとつ。
ここに不動産価格1500万円、家賃10万円のマンションがあります。山崎先生によれば実質利回りが8%以上ないと、株や債券など他の投資物件と比べて(リスクフリー2%+プレミアム6%)リターンが物足りないということでした。そこで必死に案件を見つけてきたとします。マンションですので、ここでは土地価格は考えません。

1500万円 x 8%(利回り)=120万円(年間賃料)これを月払い家賃に直すと10万円です。

持ち家にした場合、家賃120万円は自分が自分に払った形になり、ローンだけ残ります。そこで仮に30年ローンを3%固定で借りた場合、月々の支払いは63、240円になります。年間では約76万円。30年間の支払総額は2276万円のマイナス。

買わずに賃貸した場合、10万円の家賃を毎月払い、10年で1200万円、20年で2400万円、30年で3600万円のマイナス。長く住めれば持ち家に優位性が出てくることがわかります。

現実には「安心プレミアム」の上昇で実質利回りは4%強まで下がっているそうですから、1500万円の物件なら家賃は5万円程度。10年間の家賃は6百万円、20年で1200万円、30年で1800万円。これなら30年ローンを組んだ持ち家の場合よりお得です。

一方、この物件を人に貸した場合、賃料120万円(利回り8%の場合)は自分に入ってきます。毎月3万7千円がチャリンとポケットにはいり、年間44万円の差益です。このポジティブキャッシュフローは、8%で現在価値に直すと5百万円の純益です。30年後の純収入総額は13百万円強のプラス。

一方、実質利回り4%では毎月ローンの支払いが賃料を上回ります。つまり投資価値はマイナス。買う意味がないわけですが、さてこの計算はあっているのでしょうか。不動産の利回りが物件価格x利回り=家賃という単利計算なのに対して、住宅ローンが複利計算であるのが理由に思えますが、どうでしょう。
不動産投資に詳しい方、アドバイスいただければ幸いです。

さて、リックの店様にご指摘いただいた点
・不動産を買うことは「リスクを背負う」こと
はまったく同感です。リスクをとった分幸運であればリターンがあり、不動産は無事自分のものになります。

購入前に考えるべきポイントは、

・キャピタルゲイン狙いから、個別不動産のリスクを過大にとりすぎていないか?
・住宅ローン返済や固定資産税など「持ち家」からくるネガティブキャッシュフローが固定費化してしまうが、家計に比べ過大すぎないか?
・人生のリスクシナリオに耐えられるか?

です。持ち家は買う前にいろいろ計算してみたいですね。
経済合理性について考えていると、「男のくせに度胸がない!」といわれてしまうのがつらいところです。持ち家を買うのがライフプランに既に入っており、結婚・出産など「人生のタイミング」があえば買う、という固定観念が出やすいのは、困ったものです。個人的には、リスクとリターンの定量化しか説得力のある回答はなさそうに思います。
 
 
 
Unknown (中百舌鳥の住人)
2006-12-22 02:04:06
山崎様、いつも興味深く拝見しております。

今回の「持ち家か、賃貸か」は特に興味あるテーマで、また、コメントも興味深いです。

「損か得か」は時代や環境による部分が大きく、また、経済以外の要因も関わってくるので、一般的な結論を出すのはなかなか難しいですね。
私自身は今後引っ越す可能性が高いので、現在は賃貸です。
でも、もし、安定して住む土地が決まり、経済的にある程度の余裕があるならば持ち家がいいなぁ、と思っています。
賃貸では狭い物件が多く、住宅の品質もあまりよくないものが多いというのが理由です。ですから、持ち家がいいと言っても、あまり狭い家を買うというようなことはしないでしょう。また、将来、賃貸でよい物件が多くなれば、一生賃貸でよいと感じるかもしれません。

話がそれてしまうのですが、私は現在の日本の持ち家に対する思い入れが、無理に家を購入することにつながり、あまり品質のよくない住宅が多くなることにもつながっているのではないかと思っています。国の持ち家推進の政策にはとても疑問を感じます。
 
 
 
Unknown (山崎元)
2006-12-22 04:19:58
私は、家の資産価値を考えると、土地の価値があるていどハッキリしている一軒家はともかく、区分所有権の現実的な価値が怪しい、マンションの価値に対しては、相当に懐疑的です(現状ハ、バブル的デハ、ナイカ?)。

しかし、ライフスタイルとして、個人的には、都心の便利な場所の、マンション暮らしが好きです。

将来、便利な立地のマンションの価格が下がる状況を期待しているのですが、どんなものでしょうか。

なかなか都合良く行かないのがマーケットというものなので、期待しすぎないように気を付けつつ、将来の状況好転を期待している、といった感じです。
 
 
 
スローハウス (田舎モン)
2006-12-22 12:01:46
東京生活をやめ、今は地方農村部で暮らしています。

このあたりは持ち家、賃貸の他に「自分で建てる」という選択肢が結構あります。
ゼロから自分で建てる人もいれば、古民家を買って、好き勝手に拡張するという人も。
そういった人達に聞くメリットは「広さも間取りも自分の思うまま」というのがあります。
また、建設費の安さも魅力で、普通の家なら3桁の金額で建ちます。
他にも個性派建築家と設計した特徴のある家やログハウス、土蔵を改造した家など様々です。
家の資産価値も大事ですがそれ以外の”楽しみ”を家に見つけている人が多いのが田舎の特徴かと思います。

このエントリーは家が持つ様々な側面のうち、経済面を重点的にとりあげたというのは理解していますが、田舎ではこういった暮らしがあるということも参考になるかと思って書いてみました。

最近、食べ物の世界ではスローフードが注目されています。住居の世界もマンションや建売り住宅のような”ファストハウス”の他に、セルフビルドや古民家改造といった”スローハウス”という選択肢も増えつつあるようです。

ちなみに私は好みの建築家と協力して必要最小限の家を造り、その後は自分で拡張していこうかと思っています。なるべく自分が働くことで建築費を抑制するつもり。妻は実家の土蔵を移築して寝室に改造すると息巻いてます。土蔵は夏涼しくて冬暖かく、静かなので寝室に最適なんだそうです。
 
 
 
国土交通省の資料 (kevin67)
2006-12-22 12:38:36
手元に国土交通省が作った「超長期住宅の実現に向けた課題について」という資料があります。

国土交通省が建設関係者に意見を求めるために作った資料で、広く配布されているのでここで紹介しても問題ないと思います。

資料全体の内容は以下のようなものです。
・日本の住宅の建物としての寿命が短い
→よって、日本人が負担する住宅の建設費コストが大きい
→よって、住宅に関わる経済的負担が大きく、生活の質を下げる要因になっている
→だから、こんなことを提案したいのですが、いかがでしょう?

いくつかの提案のうち、区分所有権に関するものがあります。
「分譲マンションの居住者の高齢化や賃貸化が進むと、区分所有法に基づく権利組合が、維持管理のための十分な機能を果たせなくなる可能性がある」
→提案
・区分所有方式に加えて、新たな権利設定方式にの検討が必要である。
・具体的な提案としては、土地・建物は管理主体に委託して、居住者は居住権を買うことにする。
・あるいは、土地・建物の管理法人を設立して、居住者はその法人の出資者となる。

国土交通省も一応、問題があることは認識しているので、たとえ、マンションを買うとしても、問題点が多少解決してからにしたいと思います。
 
 
 
鴨葱さんに共感 (せんべい屋の寄宿人)
2006-12-23 14:48:46
遅くなりましたが鴨葱さんのコメントを見て共感するところがありコメントします

私の従姉妹ですが、結婚相手の旦那さんが仕事がうま
くいかないことで悩んで、とある公園で首を吊って死
んでしまいました。
ちょうど不良債権の処理が終わるか終わらないかとい
うころ。
1年以上従姉妹はぐったりしていてかわいそうでしたが、住宅ローンはローンと一緒の団体信用生命保険でちゃらになり、路頭に迷うことは避けられました
 
 
 
住宅取得≠投資 (オグ)
2006-12-24 02:21:33
個人の価値観によって論点さえ多岐にわたるテーマだからこそ議論がつきないわけですね。

山崎さんは一貫して住宅を金融商品というか投資対象として評価しようとされていますが、私はどうしてもそこがかみ合いません(まさに論点がズレてる?)。

住宅にとって最も重要な価値は利用価値であり、何十年後(使わなくなった時に)金融資産としていくらかの価値を持っていれば尚更良い、と考えます(リバースモーゲージの発想はまさにコレ)。家賃を払いながら同価値以上の金融資産を貯めるのは無理でしょうし。

結局、「資産としての住宅」は「他の金融資産」と比べると分が悪いが、同じ(条件の)住宅を「買う」か「借りる」かで比較した場合、転勤がなく、子供に転校させたくなく、好きな居住エリアが限定・特定されていて、(将来値下がりしないだろう)目利きに多少自信がある場合、私は生まれ変わっても少しの勇気を持って「買う」だろうということが確認できました。あと、「買う」べきか「借りる」べきか迷っている年月もバカにできませんね。よく5年くらい迷ってから買うヒトがいますが、その分の家賃はそれこそムダです。

また、都心の好立地のマンション(特に城南エリア、供給が少ない、環境が良い、大手ブランドの物件)はしばらく値下がりしにくいのではないでしょうか。そのかわり、全体的には山崎さんご指摘のとおり供給過多でしょうから、いくつかの人気エリアを除けば値下がり期待しても良いということでしょう。あ、ここでも二極分化ですね。
 
 
 
Unknown (山崎元)
2006-12-24 19:52:25
オグさま

もともとオグさんのリクエストで立てたテーマなので、敢えて書いておきましょう。

オグさんは、家を「持つ」ことは、投資採算の観点から考える問題ではない、という論点に立とうとされていますが、この場合、やはり家の価格は問題になるのではないでしょうか。

いい地域の、気に入った物件なら、価格が2倍でも、3倍でも、買う、という行動はとられない筈だと思うのですが、如何でしょうか。

やはり、住宅にも、幾らの価格ならいいのか、という「程度の問題」は存在します。

賃貸・持ち家問題で、私が、是非伝えたいと思っている事は、程度の問題に目をふさいで、「持ち家はローンが終われば自分のものになるから」といった、別の価値観で意思決定することの、ばかばかしさと危険(不動産屋にカモられる公算大)に尽きます。

不動産の適正価格をどう考えるか、という視点を持たない以上、論点がかみ合う筈はありません。

たとえば、「5年待って持ち家を買う・・・」という話も、経済の議論としては、不動産が適正価格の状態で、待っていて、その後に買うなら、特段の損も得もありません。また、家賃を払いながらリバースモーゲージ程度の金融資産を作ることも難しくはありません。

経済的意思決定の基礎から説明するのは面倒なので、一つのケースを考えてみていただきたいと思います。

たとえば100億円持っているホリエモンが、全額ローンで、5千万円の、彼にとってはしょぼい家を買うとします。

彼がこれと同等の不動産を賃貸する場合と比べて、損か、得かは、家の価格とローンの金利で決まると思いますが、これは、余計に100億円の金融資産を持っていてもいなくても、損得比較としては同じ問題です。たぶん、ローンで買うのは(銀行のスプレッドがある分)損でしょうし、賃貸との比較では、やはり家の価格が問題です。

どうでしょうか。こうした状況を考えても、家の投資採算が問題だとは、思われませんか?
 
 
 
Unknown (Dialectician)
2006-12-24 22:17:02
サイレントじゃないマジョリテイー様とせんべい屋の寄宿人様の投稿を読んで(お二方とも名前が結構長い!)今更ながら、持ち家の数少ないメリットの一つを再確認した感じがします。
家の購入と生命保険は二大ボッタクリ・高額商品であるところ(但し家購入のほうは買い方次第ではボッタクリとはならないと考えるが)、住宅ローンには生保がつきものなので(団体信用)、ローンを組んで家を買えば(それでも短期に越したことはない)独自の生保は不要になるのではないか、という点だ。扶養家族への“責任”リスクヘッジとしては、これで十分というケースが多そうで、しかもボッタクリ率も低く抑えられるのではないだろうか。独自の生保自体がそもそも不要で、共済などの完全掛け捨てで十分であることからすればそのような前提自体を欠くともいえそうなので苦しいが、それでも浪費抑止力としての意味はありそうだし、就労能力喪失のリスクには三大疾病保障つきなら尚一層意味がある。本人・扶養家族の年齢・金融資産の多寡にもよるだろうが、賃借かつ生命保険非加入でも安心、というのはむしろ極少数派エリート層だけに許容される特権的状況とさえ言えるのではないか。
そこで45歳以下で健康なら、三大疾病保障付き住宅ローンを組んで、独自の生保は買わず、掛け捨てにも入らず、いい家を買うというのが十分に検討に値するといえないだろうか。勿論、いい家をボッタクリなしで買うというためにはそれなりのまめさ、工夫、調査が必須だが取り組むだけの価値はあるだろう。自分のケースでもその投資が成功だったかどうかは今のところ不明で、あと最低5年ぐらい経たないと分からないが、扶養家族を持つ自分にとって、個別銘柄株式を信用で全力買いすることのリスクとは質的に違うものだと考えている。
 
 
 
不動産屋にカモられない為に (オグ)
2006-12-25 02:37:15
私の書き方がマズかったのか、予想外のご指摘に戸惑っています。補足と、反論を少々。


決して、投資採算や価格が問題ではないとは思っていません。利用価値というコトバが誤解を招いたかもしれませんが、収益還元法において利用価値が正しく評価されていれば価格は高くなるわけです。その高さを十分納得して買うなり借りるなりの意思決定が出来ていれば問題ないと思います。(買い得と借り得のエリア特性がありそうですが、私は買い得エリアが好きです)


2倍でも3倍でも買うのか、という点は、そんな極論は別にして(私の年収じゃローン組めません)、利用価値が高い物件だと自信を持って判断した場合に、仮に周辺相場や予算より若干(2~3割)高くても、値下がりリスクが少ない好物件と判断する可能性が高いです。

例えて言うなら25年前に広尾ガーデンヒルズを買ったヒトの心境です。(投資対象と考えるなら、個別の物件の目利きにも注意を払うべきですよね?)


2つ前のコメントの繰り返しになりますが、私は山崎さんの意見に賛同し、賃貸も持ち家もリスクを考慮した総コストの差はさほどない、という立場です。ローンが終わったら、自分のものになる、という価値観は、あくまでそれまでのコストが同等なら残存価値分はお得なはずだ、という程度の付加的要素です。

私のようなフツウのサラリーマンにとって、価格の程度問題は最大の関心事です!


住宅は幾らの価格なら良いのか、、、この問題は賃貸(家賃)も同じでしょう。


③を大前提にしていますから、家賃を払いながら金融資産をつくるという発想は、未熟な私には合理的な行動とは思えません。


お金を持っているヒトにとってローンで住宅を買うのは損ですね。しかし、私にとってはお金を持っていないヒトが住まいを確保するにあたっての、ローン負担(+もろもろ)と家賃負担(+もろもろ)の比較が最大のテーマです。

経済的意思決定の基礎は改めてご教授くださいませ。
 
 
 
Unknown (不動産神話は生き続けるか?)
2006-12-25 13:57:24
オグ様

一番の問題は③で、コストが同等なら残存価値分得だと言うのは正しくありません。
頭金の運用結果と不動産の残存価値のどちらが多いかで判断するべきだと思います。
100%ローンの場合は頭金がないのですが、その場合はボーナス返済分等賃貸ではかからない費用の運用結果との比較になるでしょう。

あと、①(買い得エリアと借り得エリア)、②(値下がりリスクが少ない好物件)等はローン期間である20年~30年後も現在の傾向が続いているかは疑問です。25年前の広尾ガーデンヒルズにしても、その金額を内外の株式・債券等で運用していた場合と比べてどこまで儲かっているかは疑問に感じられます。
 
 
 
Unknown (Unknown)
2006-12-26 23:30:25
頭金のことに言及するのを忘れていました。あくまで100%ローンと賃貸コスト比較して、ほぼ同等、という立場です(実体験ではわずかの頭金を用意しましたが)。

取得価格で5000万円、家賃にして22万円くらいの物件を想定し、35年間の総コストを比較したらどうなるでしょうか。ある程度都心の人気エリアで不動産相場(賃貸含む)は維持、金利相場は今よりやや上昇、などを前提とします。

賃貸の場合、
・22万円×12ヶ月×35年
・2年に一回の更新料
・5回程度の引越しコスト(引越し代+礼金2か月分)


大よそ9000万円弱でしょう。

一方、諸経費込み5000万円の物件を買い、全額ローンで賄った場合、グッドローン35年固定2.951%

 
 
 
Unknown (オグ)
2006-12-26 23:41:44
途中で失礼しました。

グッドローン35年固定2.951%で、約8000万円です。これに、修繕や水周りの入れ替え費用として1000万円程度用意して、ほぼ同じ、という試算になります。あと、今ならローン控除で4~500万のメリットも享受できます。

そして、35年後でもいくらかの資産価値が残っているであろうマンション(広尾GHのような物件を見ぬけるか?)や戸建て(建物はゼロになるが、土地があるのでこちらのほうが確か!)を選ぶことができるなら、買う方がトクではないか、と思うわけです。
 
 
 
Unknown (オグ)
2006-12-26 23:56:30
だいぶ疲れてきたようです。。

賃貸の総コスト、
大よそ1億円弱、の誤りですね。

簡単な計算も出来ず、あしからずです。

う~ん、管理費込みでホンネを言うと少し安めで試算したのですが。いや、それでも金利上昇コストを織り込めば、やはり、同等、というのが妥当でしょうか。

 
 
 
生保とマイホーム (とりさん)
2006-12-27 20:51:39
バブル崩壊までは、生保とマイホームは、社会人では当然購入するものだったのだと思います。
しかし現在の状況では、生保もマイホームも資産と考えるには(コスト面で)かなり無理があることがあることが分かってしまった人が多くなり、(反動で)生保もマイホームもいらないという考えの人が多くなったのだと思います。私がそうです。
住宅ローンと生保の合わせ技の”三大疾病保障付き住宅ローン”などは、脱力するほどの商品です。
住宅ローン金利に0.2%とかの上乗せで生命保険に入らなくていいんですというセールストークが聞こえてくるようです。しかも三大疾病保障付きですからという、トータルの収支を無視した説明だっただろうと容易に想像できます。個別商品を買った場合のコストの説明はないのだろうと思います。
耳あたりが良い言葉を言えば、収支など示さなくとも購入するカモがいるという考えなのだろうと思います。

賃貸もマイホームも、市場原理が働いていれば、損得は同じになるはずです。
なので、欲しかったら買えばいいだけの話なのです。
しかし、賃貸を企業として行っている会社が多いか?(少なくともディベロッパーと同じ数がいるか?)というと、そうではないと感じます。
賃貸が儲からないからそうなっているのであれば、賃貸は有利なのでは?と思います。
賃貸が有利なら多くの法人が賃貸事業に参入するはずです。
国内の総世帯数より10%以上の家が存在するのが、今の日本の現実です。
空き家率は、全国平均で12%です。住宅の立て替え周期が30年という極端に短い国で、10%以上の家が余っている現実をみると、後40年くらいは生きているはずの自分のことを考えて、急いで家を買う必要は無いと判断しています。
私個人の考えは、子どもが独立してかみさんと二人になった時に、このまま賃貸にするか持ち家にするか?決めようと思っています。持ち家の場合は、現金で買うというのが前提です。
マイホームを購入する家庭が頭金にするであろう金融資産は、株と債券にして20年以上は、ほっとこうかと思っています。20年後に持ち家と賃貸とどちらが良かったか結果がでるでしょうが、結果を受け入れる気持ちは既に出来上がっています。自己責任ですからね。
 
 
 
Unknown (Unknown)
2006-12-27 21:12:39
>オグさま

>⑥お金を持っているヒトにとってローンで住宅を買うのは損ですね。しかし、私にとってはお金を持っていないヒトが住まいを確保するにあたっての、ローン負担(+もろもろ)と家賃負担(+もろもろ)の比較が最大のテーマです。

ここが議論のかみ合わない所だと思います。
お金がある人もない人も同じ条件で物件を購入していますから。当然、現金で買うよりローンを組んだら不利です。
お互いフェアな現金で買う場合、賃貸とどちが得なのかを考える時に、相場がどうなるか?という、(誰も将来の相場を当てることができないという)意味のない妄想で、どちらかが有利かを賭けているというのが、実も蓋のない現実ではないのでしょうか?
ローン金利は複利で効いてきますので、相場がトントンでは負けます。一度、株で信用取引をしてみてください。
当然小さい金額で、無くなってもいいという額で。
負けると、レバレッジが効いているけど現金で買うのとローンで買うのと同じ(金利分だけローンがさらに不利)というのがご理解いただけると思います。
だた、株式相場は、半丁博打ですから、勝つ可能性も50%あります。その時は、あまり浮かれないで、何度かトレードしてみてください(でも、熱くならないでください)。
 
 
 
三大疾病保障 (Dialectician)
2006-12-27 23:52:22
とりさんへ
これ、脱力商品と仰るのはなぜだろうか。
扶養家族を抱える者にとって、死んでしまえば借金は完済されるから、むしろリスクとしては死ねずに稼得能力を失って返済できずダラダラ生存してしまうような場合だろうと思うがどうだろうか?まあ好み・価値判断の問題もあるだろうが、これについての0.2や0.3%の上乗せが暴利とは自分は全く思わないのだが。それに、賃貸の場合、家賃に0.2%上乗せしてくれれば遺族は一生維持費だけですみ続けられますなどということはあり得ないでしょう。
 
 
 
Unknown (山崎元)
2006-12-28 00:25:19
とりさん様、Dialecticianさま

三大疾病保障の保険は、顧客側が不利という意味では、「脱力商品」といっていいのだろうと私は思います。

ローンの0.2%とか0.3%というスプレッドは決して小さくないし(家賃とローン元本とでは、利息と元本くらい大きさがちがいますしね)、そもそも、疾病保険というもの自体が、多少の資産を持っていて、健康保険に入っている人には不要な、「不利な賭け」です。

 
 
 
Unknown (Dialectician)
2006-12-28 02:43:09
山崎様

代わっての御言及有難く存じます。
それでも保険に疎い自分にはあまりピンと来ないのですが、
例えば寝たきりになって仮に収入が途絶えた場合、疾病保険や健保でカバーできるのは基本的に医療費だけですよね。一応家族の中で居住費以外ならなんとか稼げるが家賃まで稼げるほどの者が他にいない、頼れる親族もいないという想定で、この場合ローン残高がチャラになるというのは(人の不安感を利用した商品ではあれ)0.2,3%払ってもいいタイプの保険だと思いますが,,,
疾病保険が健保にダブる不要な保険というのは勿論分かりますが、名前は疾病でもカバーする対象リスクが違うのではないでしょうか。山崎様の仰る多少の資産は、上記の想定では相当な資産でないと、恐ろしくジリ貧になっていくだけのように思えます。
尤も生保の死亡率に相当するような、三大疾病罹病率みたいなものがどれほどあるのか知らないし、会社の“経費”をどれだけ上乗せしているかも知りません。そもそも利益が想定できなければ商品になるわけがないので当然に鞘抜かれていることだけは確かでしょう。だから正確に言えば上乗せが0.1%以下なら鞘抜き率が低くていい商品だとかの評価をするべきでしょうが、そこまでは勉強不足で知りません。
リスクについて人によって過敏症、鈍磨症、そのどれでもない人などがあるように、経費・ボッタクリ度に
ついても賢い、愚か、そのいずれでもないひとというのがあり得ますが、おおまかに言って一家の稼ぎ柱が寝たきりになったときに、その医療費は健保、家族の居住費はこの手のローンでカバーというのは十分合理的だと思います。こういう謂わば居住費の保険というのはあってもいいが、その鞘が暴利だと説明されれば“あーなるほど~”とはなります。ただ自分は業者の回し者でもそのローンの利用者でもないので(たしか6年前にはこんなのなかった)これがどうしても素晴らしい商品だと力説したいわけではないですが。いずれにせよ、自分なりにもう少し調べてみます。
 
 
 
Unknown (とりさん)
2006-12-28 23:46:51
実家が保険代理店なので、”門前の小僧”で話しますが、保険屋は、リスクを正確に把握して損する商品設計はしません。逆に言うと必ず顧客が儲かる商品設計はありえません。バブル時の予定利率で生保が逆ざやになっていることを考えるとそうとも言い切れませんが、基本スタンスはそうです。
保険の対象となる案件に不幸にもそれに当たった人は、儲かりますが、やはり不幸です。また、それに当たらない人の方が多いです。
賭けとしては勝率が低いです。しかも当たりたくありません。
ここで一つ、高額療養費制度というのをご存じですか?
これは健康保険に加入している社会人は、一ヶ月で7万円の医療費支払えば、それ以上はかからないという制度です(厳密にいうともう少しかかりますが、誤差の範囲内です)。長期の入院では、一日に1万円という費用が発生しえないという制度です。1年入院しても100万かからないでしょう(保険の対象にならない医療を受けると言うのが前提になりますが)。逆にいう手元に自由になる100万円があれば(1年以上の入院がないと思えるなら)医療保険に入る必要はありません。
よく保険のセールスで差額ベット代とかを入れて、こんなにかかるんです!と言ってますが、差額ベットって、どんなベットかご存じですか?自分の意志でわざわざ高い料金の部屋にいたいので払うベットです。普通は必要ありません。
1ヶ月に50万円の医療費がかかった場合、健康保険に入っている人が、実質どれくらい支払うのか?(保険の補助がどれだけあるのか?)ご存じでしょうか?3割負担だから15万円とか思ったら、アウトです。

※追伸
私の意見は、金融商品(株・債券・不動産・生命保険)のどれが負けにくいか?だけを中心に話しています。
自分が納得してご購入されたのであれば、それでいいと思います。それだけの話です。不動産や生命保険を買うことができないチキン(根性無し)な人間と思われても当然だと思っています。
 
 
 
失礼いたしました! (とりさん)
2006-12-29 00:07:50
>(保険の対象にならない医療を受けると言うのが前提になりますが)。

保険の対象にならない医療を”受けない”、というのが正しいです。
立て続けに2回も間違えていますので凹んでいます。。。
大変失礼いたしました。
 
 
 
Unknown (Dialectician)
2006-12-30 11:11:46
とりさん様

言及有難うございます。
しかし自分は医療保険・入院保険(三大疾病保障も含む)がいいと言ってるのではなくて(それらは医療費が填補されるだけ)、あくまで病気で収入が途絶えたときに住宅ローン債務が一気にゼロになる(いわば家族の居住費が填補される)ものがいいのではないか、と言っているので(“三大疾病保障付き住宅ローン”)、公的医療保険以外の医療保険がいかに無駄なものかを力説されても暖簾に腕押し状態なわけです。

ただこれを機会にちょっと調べて見たら、住宅ローンに付き物の団体信用でカバーされるのは死亡だけでなく高度障害も可らしく(これさえ知らなかった)、これと問題の三大疾病保障の補充関係がいまひとつ不分明なのと、ガン以外の二つ(心筋梗塞・脳卒中)については60日以上所定の状態が継続することを要件にしていて、これが意外に厳格すぎるのではないか、ということが分かりました。罹患率が分からないと対ローン残高0.3%の上乗せが暴利かどうか云々できないはずですが(繰り返しになりますがともともホケンなので勝敗率でいえば負けなのは当然)、自分もこの要件では0.3%が安いとは必ずしも感じないです。
ただ少しでも有利にこれを利用することを考えると、中年以降にローンを組み始める場合はいいのではないかということ。三大疾病罹患率は加齢と強烈に比例しているにもかかわらずこの商品は保険料を年齢に連動させていない(あくまでローン残高連動だけ)。自分が見た範囲内ではこのローン開始の年齢の上限は金融機関によって45歳~51歳。この辺ぎりぎりでローンを組み始める人には多少のインセンティブがありそう、というのが素人なりの感想です。
 
 
 
Unknown (山崎元)
2006-12-30 16:51:56
Dialecticianさま、とりさん様

確かに、「病気で収入が途絶えたときに住宅ローン債務が一気にゼロになる」のは、”分かりやすくて”いいような気がしますが、この分かりやすさに、幾ら払うかが問題です。

しかし、この種の保険の設計データについては聞いたことがないのですが、おそらくは、かなりの暴利だろうと思います。

また、家のような高額商品を買うときに、日頃は高いと思っている家具をつい、「ついでに」買ってしまうように、住宅ローンに、ちょいと付加するような格好で保険を買わせるのは、上手い商売だといえます。

金融商品のマーケティングのコツは、たぶん、「対価」の高低など、「どうでもいい」というような気持ちにさせることなのでしょう。

三大疾病を含む病気がそれほど重要なことなら、別途保険を契約するか、それ以前に(保健代を節約するとはかどりますが)多少の貯蓄を持っておくべきで、それで十分だと思います。

実際には、病気になる確率は保険料に見合うよりもかなり小さいし、万一そうなっても、健康保険の高額医療保障制度や、死亡時にも国民年金の遺族年金などが、役に立ってくれるのでしょうから、たぶん、形の如何を問わず、医療保険というのは、必要ないものだろうと思います。参考文献として良いものには、内藤真弓「医療保険には入ってはいけない」(ダイヤモンド社)があります。
 
 
 
Unknown (hiro)
2006-12-31 23:32:24
私が、金融とか経済について見方が広がったなと思ったのは、社会に出てからかなり経ってからで、それはごく初歩的な(教科書的な)考え方を知ったことが役に立っています。

具体的には、
・機会費用の概念
・モジリアーニ・ミラー理論(あくまで表面的ですが)
・マンデル・フレミングモデル(同上)
などですが、目から鱗、でした。

思うに、「持ち家はローンが終われば自分のもの」、「○年後に買うことになったらその○年分の家賃は損」などというような大いなる誤解というか信仰の呪縛を解くには、賃貸か持ち家かといった個別トピックの話しのなかで説得するのは無理なのかもしれません。

いったん基本に戻らないと。
しかし、悲しいことに大人というのは白紙の状態で学び直すことはできない。そこをだましだまし啓蒙していくところに山崎さんの役割があるのだろうなと思います。

山崎さんの「投資バカ・・・」は優れた著作ですが、例えばマンキューの教科書を読むほうがその何倍かのご利益がある。でもふつうの社会人はそんな本は手にもしませんから。
 
 
 
Unknown (Dialectician)
2007-01-02 01:57:37
とりさん様へ
自分は人の言葉の揚げ足をとる趣味はないのだが、ローンが終われば自分のものというのが誤解か信仰に過ぎない、というのはどういう意味だろうか?文学的には分からないでもないですが。何度か繰り返しそう仰っているので気になるという程度ですが。
およそ議論には一定の柔かな不文律があって、通説的言辞と異説的言説とが対立する場合においてはわざわざ論証する負担を負うのは異説を唱える側にあると思いますがどうでしょうか。通説というのはそれなりの説得力があるがゆえに(感覚的か理論的かはさておき)多数人の受け容れるものとなり通説となるのであるから、それをわざわざひっくり返す側にだけまずは挙証の負担が課されるというのが“議論経済”に資するのではないだろうか。ここでは文学や詩歌を云々しているわけではない以上、また通説は必ずしも真ではない以上、説得によって通説・何となく信じられてきた俗説をひっくり返すことは十分可能でしょう。
一般の用語例に従えば、“ローンが終われば”というのは被担保債権が弁済によって消滅すれば、ということであり、“自分のもの”というのは負担のない完全な所有権となるということであり、この両者の因果は少なくとも私たちの住む形而下の世界では真とされている。これが偽であるとするにはそれなりの説得が必要であって、これこれの本を読めば分かる!ではいかにも怪しく聞こえてしまうでしょう。それは極端にいえば“あなたも自分で聖書を読めば神を知ることができる”になりかねず、むしろローンが終わってもあなたの物にはならないというほうが信仰呼ばわりされて終わってしまう。“りんごというのは赤いかせいぜい青いものだ”、の通説に対して、“いやいやりんごというのは大抵は完全な無色透明が基本であって、そうであるがゆえにこそその実体は多くの大人にとって認識されないだけなのだ”の異説で挑む場合、赤か青いりんごの存在は多くの人にとって歴史的に顕著な事実であるから論証は不要なのに対して(無色透明なりんごの不存在の立証は困難)、無色透明なることの立証は必要であるし、しかもそれが真であれば比較的容易にできる事柄だろう。

およそ保険商品、保険会社、保険代理店は“適正”な利潤を通り越して大抵暴利なんですよ、そのことは三台疾病保障付き住宅ローンでも例外でないないですよ、ということであれば“あーそんなもんですか”で終わるでしょうが、圧倒的常識、歴史的に顕著な事実についてご自分のことばで否定できない・できるがする意思がないという場合は議論の戦術としてはむしろ問題提起に留めておくほうが無難じゃないでしょうか。よく勉強をしておられるようだし、物事を深く考える人のようなので余計かもしれない老婆心かな。
 
 
 
Unknown (とりさん)
2007-01-02 11:38:52
>Dialecticianさま

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

>ローンが終われば自分のものというのが誤解か信仰に過ぎない、というのはどういう意味だろうか?

自分の過去のコメントを読み返してみたのですが、上記のような事を記述していないので、ちょっと困惑気味です。
当然、30年間のローンが終われば持ち家は晴れて自分の物になります。ならなかったら詐欺ですから。

しかし30年後ローンが終わって自分の物になった時の価値というのが気になります。不動産価格は建物+土地の値段ですが、30年後建物の価値はゼロになります。よって建物の減価分と30年間分のローン金利や固定資産税、修繕費の合計が賃貸の家賃30年分と比べてどうか?ということが勝ち負けを決めることとなります。
トータルの収支については、上記30年間のコストのプラスマイナスにその時の土地価格を合計した金額が、賃貸の人間の金融資産との比較で勝ち負けが決まるでしょう。
しかし、30年後の土地の価格などは誰にも分かりませんから、30年経過してみないと勝ち負けはわかりません。

30年後の建物の価値はゼロになりますが、住むことは可能であるかは、元々の建物の設計・施工及びメンテナンス次第だと思います。ちゃんとしていれば後10年もつかもしれませんし、状態が悪く住める状態にないかもしれません。
統計によると日本の住宅の立て替え周期の平均は30年です。30年ローンを支払った後、大規模修繕または立て替えが必要というのが今の日本の住宅の現状です。

持ち家と賃貸のどちらがいいかというのは、30年後B/Sでいう自己資本の額がどちらの方が多くすることができるか?を賭けているだけの話だと思います。

精神的に持ち家の方が安心感があるとかの思い入れについては、個人の考え方なので立ち入りませんし、立ち入りできるものではありません。
しかし思い入れが経済的収支を改善してくれるものでもありません。
親も自分も転勤族で今の家が12件目という人生を送ってきたので、家は単なる住むための空間としか認識できず、なぜ借金までして30年間という時間を自由に生きることを嬉々として放棄できるのか理解に苦しみます。
少なくとも引っ越しや転職がしづらくなりますし、リストラや会社倒産があった場合、致命的なダメージになるリスクをわざわざ背負うようなものです。
自分でわざわざリスクを背負い込んで頑張るということは体育会系人間ではないので、やりたくないというヘタレです。
まぁ、これも私個人の思い入れですので、意味がありませんけどね(笑。
 
 
 
Unknown (とりさん)
2007-01-02 16:19:56
>Dialecticianさま

ちゃんとスレッドを読んでみたら分かりました。
濡れ衣というか誤爆です。
私の発言ではないです(涙。。。

なんかえらい勢いで怒ってるから、過去の発言でなんかやばい事言っちゃったかな?と悩んじゃいました(汗。
言っているかも知れないと言う自覚もあったりするので尚更(大汗。。

私もいろいろと間違えていますので気にしないでください。
今後ともよろしくお願いいたします。

※追伸
保険屋の息子なので保険がぼったくりと言われると複雑な気分ですが、入らなくていい保険を入らないといけないように錯覚させるような宣伝とかみると、(安心という言葉で事の本質を見えにくくする商売のやり方と思うので)疑問を強くもつことは確かです。
生保で死差益などのコストの公表を長年拒んできたことや(今は世間の圧力に負けて公表しています)、自分達に都合の良い死差益で保険料設定していたことも発覚したりして、顧客にとって不透明な(尚かつ顧客を不利にする)体質があることは否定できません。フェアな商売をして欲しいもんです。
 
 
 
Unknown (山崎元)
2007-01-02 16:42:36
Dialecticianさま、とりさん様

Dialecticianさんの、前のコメントがとりさんに宛てられているのは、どうも、何らかの勘違いではないか(たとえば、前のhiroさんのコメントに対するご意見なら意味が通じます)、と思われます。

新年早々駄洒落で恐縮ですが、「とりちがい」ということではないでしょうか。

そこで、問題の「ローンが終われば自分のものになる」というステートメントですが、それで、トータルに見て得だったか損だったかという問題を別とすると、常識的には、その不動産は名実共に「自分のもの」という理解でいいのではないでしょうか。

もちろん、政府が転覆して社会体制が変わったり、地形が変わるほどの天災や戦争で、家が向こうになることはあり得ますが、通常は、上物の残存価値が問題だとしても、それが「自分のもの」ではあると言っていいと思います(取り壊し・改築費用などの「責任」も所有している可能性がありますが、そういう状況も含めて)。

「持ち家はローンが終われば自分のもの」が誤解である、という表現は、何らかの状況を比喩的に表現したものでしょうが、それが、何を表すのかは、私には上手く説明できません。

持ち家・賃貸を巡る議論としては、一定の前提を置いた経済的損得を先ずは考えるといいのではないでしょうか(個人的な「思い入れ」は持ち家派・賃貸派共に抑制すべきでしょう)。但し、そこに絞って考えるとしても、考慮すべき要素は多く、それらに十分目配りした議論をすることは、なかなか難しいものだ、というのが、自分でエントリーを書き、皆様のコメントを拝読してみた現在の感想です。
 
 
 
Unknown (Dialectician)
2007-01-02 17:34:55
新春早々、顔から火が吹き出るほど恥ずかしい“とりちがい”をしてしまいました。全くもって寒心に堪えない。頭を深深と下げるものです。
聞き苦しい言い訳をさせてもらうと、年末年始と伊東の温泉につかり捲くり、すっかりのぼせてしまったようです。とりさん様、ほんとゴメンなさい。

遅ればせながら、
山崎様、皆様、明けましておめでとうございます。
自分は当分の間自粛しますが、今年も宜しくお願い致します。
 
 
 
Unknown (hiro)
2007-01-03 09:18:50
Dialectician さん

こういう例はどうでしょうか。
A ローンで持ち家を買う。
  ローンが終われば、持ち家は自分のもの。
  毎月の出費  ローン返済+ゼロ   家賃なしなので

B ローンで国債を買う
  ローンが終われば、国債は自分のもの。
  毎月の出費  ローン返済+(家賃ー国債利金)

C ローンでアパートを買う
  ローンが終われば、アパートは自分のもの。
  毎月の出費  ローン返済+(家賃ーアパート家賃収入)

ローンでモノを買えば、ローンが終われば買ったモノ(持ち家、国債、アパート)は自分のものになるのは当たり前なのに、ことさら持ち家について「自分のモノ」というのは誤解でなければなんなんでしょう?この誤解は「持ち家信仰」が背景にあるのでは、と思っています。

ローンで買ったもの(持ち家、国債、アパート)がローン完済後にどんな資産価値を有しているかは、そのときになってみないとわからない。

円暴落信者なら、国債やアパートの替わりに外債を買い、本当に円が暴落すればすごいことになりますね。

毎月の出費については、Bはともかく、Cならば、
「ローン返済額+ゼロ」>「ローン返済額+(家賃ーアパート家賃収入)」  
となるかもしれない。

賃貸だと家賃を払い続けなければならない、と業者のセールストークは、ローンで収益資産を買った場合の(家賃支払ー収益資産からの収入)を意図的に無視しており、比較になっていない。
 
 
 
Unknown (hiro)
2007-01-03 10:36:25
つづき。。。

国債買うのにローンが組めるか、とか、アパートローンの審査は厳しいし金利も高いぞ、それに家賃収入には税金かかる、住宅ローン金利は税額控除対象、といったことは無視してますよ。

言いたいのは、前エントリーでの、
>自分のものに「なる・ならない」という二分法にごまかされるのは、賢くない。
という山崎さんの記述であり、

家を買うかどうかは価格しだい、

そして、相場観

と、山崎さんが繰り返して述べられていることが基本だと思います。
 
 
 
Unknown (山崎元)
2007-01-03 11:12:08
hiroさん

適切な補足説明ありがとうございます。もっとも、Dialecticianさんは、議論に参加される最初のコメントを読むと、基本は、価格と相場観次第であることを良く理解されているようです。

ファイナンスの教科書風には、さらに、B、Cの比較の場合、国債と不動産のリスクを考慮する必要がありますね。つまり、平均的には、不動産は国債よりも儲かるのが当たり前だ、という事前の期待リターンのベースで比較しなければなりません。

一方、あらためて、A、B、Cを眺めると、Cの大家さん業というのは、不動産担保なら大きなローンを組めることと、自分の手が掛からない場合を考えると、空室さえなければ、かなり魅力的な副業ですね(あまりに都合の良い前提条件を並べていますが)。大家さんは、ちょっとウラヤマシイ。

それに引き替え、自宅にローンを組んでしまっている人は、やっぱりタイヘンダナアというのが率直な感想です。
 
 
 
雑感 (山羊)
2007-01-03 19:17:12
家を買うかどうかの基本は、価格と相場を自分なりにどう見るかですね。そこからスタートしてニュースを見るとなかなか面白いです。

大家さん業は、わたしもウラヤマシイですが、空室をどうやって埋めるかを常に考えていらっしゃることでしょう。

今年の1-3月にかけては、タワー型マンションをご購入になった大勢の皆様が新居への入居ラッシュをされるそうです。

不動産セールスマンのみなさまは、コミッション収入でよいお年を迎えられたことでしょう。「住宅ローン金利の上昇、消費税アップ、税制変更の前に持ち家を買いましょう!」というセールストークが、いかに奥様方に有効だったことか。。

2007年、2008年は団塊の世代の皆様が退職されます。3大都市圏近郊に住み続ける大きな理由がひとつ減ったと言えるかもしれません。

また団塊ジュニアも30台前半となり、20歳台の人口が急に減ってきています。あたらしく就職先を探して上京するような若者の絶対数のレベルがこの数年でがくんと下がります。

経団連の御手洗氏のビジョンでは外国人労働者の受け入れ基準をフレキシブルに見直す、と言っています。
インドネシアやベトナム、マレーシア、タイ、フィリピンなどアジア諸国とEPAを結び、企業が労働者を自由に連れてこれるようになりそうです。

これから大家さん業を営まれる方は、日本人にばかり貸すのではなく、そうした外国人を店子にする覚悟がいりそうですね。また高齢者や障害者に貸したくないなんて言っていられない時代がすぐそこにやってきそうです。

区分所有権の「うさんくささ」は心配ですが、そのうち解決しそうな気もします。将来、マンションにファンドが投資しやすくなるように環境整備されるのではと読んでいます。

なお、国土交通省のサイトでは、不動産投資の勉強会の盛り上がりがすごいです。お役人さん、官舎に住んでなにやってるんだ。。。
 
 
 
Unknown (Dialectician)
2007-01-03 20:30:43
謹慎中とはいえ、折角言及頂いているので一言だけ。
要するに不動産業者の一方的なセールストークがお気に召さないようだ。不動産は一般に高額なので要注意でありそれだけに啓蒙・教育の必要性も高いので、こういうエントリー・論議は有用だと思う。
但し、セールストークの片面性は国債であろうが金であろうが生保であろうがティッシュペーパーであろうが同じであって、およそDiscountして聞かなければならいことは一般市民社会では暗黙の了解事項であり(市民制社会というのは個々人がそれができるというのが前提になっている、だからこそ制限能力者制がある)、その巧妙さを質すあまり、ミイラ取りがミイラになってしまうみたいな言説に陥るのは残念である。
業者が家についてだけ、“自分のもの”のイメージを肥大化させるのは家については所有権でない形態つまり所有権という権利の束のうちの一つである利用権形態(賃貸)が謂わば当然に広く普及しているところ、このことは国債では見られないからというだけである。国債をローンを組んで(借金をしてまで)買おうという需要が高くなく、従ってそういうアピールをする対象層がないからである。国債を持たない辛さとホームレスでいることの辛さは比較にならないだろう。ローンで国債(つまり国債に担保権を設定して)を買うことはできる。動産担保の典型である質権ではその占有は債権者に移転しなければならないし果実収取も厄介なので抵当権との比較にはなりにくいが、債権的構成にした譲渡担保権設定・所有権留保設定であれば論理的にも実務上もOK.
そこでローンを組んだ国債・不動産とが同じかというば、そうとはいえない。長短イールドのスプレッドの伸び縮みなどはどちらも相対的だろうが、国債は特定人に対する(国)金銭債権であり(カネよこせ!の請求権)、これをローンで買うというのは金銭債務を負うことであるから謂わば一次元であるのに対して、不動産の場合は金銭債務対所有権であり次元が違う。尤も、仮に国債のクーポンを利金ではなくて何々ホテル・マンションの何か月分無料宿泊権などにすると金銭債権ではない、特定の非金銭債権にはなるだろうがいずれにせよ対人債権だ。物権は対世効がその本質であるから請求権ではなく、特定人たる発行体が破産してもなんら問題がなく、好き勝手に、煮て食おうが炊いて食おうが焼いて食おうが自由である(勿論ローン中に価値減少行為があれば期限の利益を失うし、山崎様ご指摘の大イベントでの土地の劣化などはさておく)。しかも利金に相当する果実はBidOfferのワイドなる恩恵を享受する側になる点も国債とは逆だ。要するに買い手に工夫の余地があるし(あるように買うことができる点で、インフレかそうでなくなるかじっとお地蔵さんのようになって待つだけでない)、債権債務に必須の破産リスクがない(日本政府の破産リスクは無視できるとしてもここでは無視できない、そもそも利回り水準も比較対象に入れれば国債ではなくせいぜいトリプルB以下の社債などと比較しなければおかしい)。
それに業者か素人かの違いだって絶対的ではない。現に宅建免許すらもってない自分は三年ほど前に、法人名義ではあるが権利関係がメチャ複雑な西新宿の纏まった土地を数億で落札して(一桁の中央値に近い)数ヵ月後には一億数千万上乗せ・吹っかけてマンションデべ業者(R社)に売った。数ヵ月後にワンルームマンションに一定数のファミリータイプを必ず入れろという条例施行が迫っていたというラッキーはあった。どう複雑だったかはここでは書ききれない。地上権の転貸・地上権つき建物の転貸・間貸し、内縁関係の絡む居住権、畳3畳ほどでハンコ屋を“営んでいた”なかば占有屋さんの存在などなどなんでもござれだ。いかに複雑でも解きほぐすのが不可能でないなら工夫次第では儲かるというのは国債買っているのとは訳が違う。
業者の怪しいセールストークのほかにはあと、バリバリの賃貸派(一応、硬い賃貸派とでもいおうか)の理由としてはライフスタイルの問題と借金のリスクに纏まるだろうか。
このうちライフスタイルのはなしは以前に投稿したし好みの問題だからパスするとして、借金のリスクはどうか?借金といっても高利貸しから借りるわけでなない。いわば企業であれば当然に行う“資金調達”である。調達の妥当性・正当性があれば(パチンコ代を借りるのではない)、貸金であることだけをもって忌避していては始まらないだろう。尤も、今が住宅ローンを組んでまで家を買うべきだとは到底思われないし、何時であれ、およそ持ち家を推奨するわけでもない。



 
 
 
不動産投資 (山羊)
2007-01-04 00:08:08
皆様のコメントも読ませていただき、現時点の日本の不動産市場において、こんなふうに思いました。

・持ち家はローンを組んでまで買わなくてもいい。
複利で借金が増えるため、不動産価格が上昇しないかぎり、資産形成にネガティブな影響がでやすい。ライフスタイルの変更、地震・水害・火事・噴火・台風・戦争・テロ・スラム化など個別不動産のリスクも考えると、現在の賃料では持ち家より借りたほうがお得につきやすい。

・Buy to Let (収益不動産の購入)はやり方次第では儲かる場合もあり、損する場合もある。儲かるためにはスキルと忍耐、長い投資年月が必要そう。またオフィス賃料は上昇気味だが、住宅家賃が横ばいから下がり気味なことを考慮すべき。

・Buy to Sell(不動産での鞘抜き)は、売却先ファンドのあてがあればいい投資か。ふつうはなかなか一棟買いなどできる資金はない。ファンドを組成したり既存ファンドに売り込むことができなければ、単なる投機に終わり塩漬け不動産になりそう。
しかしファンドは数倍規模になるため、ファンドに買われる自信があれば収益物件をよいキャップレートで買えば儲かる可能性あり。

・ふつーに不動産に投資がしたいのであれば、余裕資金(5%程度)で(1)J-REITを買う、(2)不動産会社の株を買う、(3)海外不動産ファンドを買う、などがお手軽で効果的。
 
 
 
Unknown (山崎元)
2007-01-17 16:02:33
山羊さま

的確なまとめをありがとうございます。

REIT(手数料が不透明で、レバレッジが怪しい)や不動産ファンドはもう一つ気が乗りませんが、不動産値上がりのリスクをヘッジしたい人には、不動産会社の株を買うという手がありましたね。

どんな状況の不動産会社を買うか、また、必ずしも不動産が本業の会社でなくてもいい、というような考慮点がありますが、金投資のかわりに、金鉱会社を買うように、これは、検討に値する選択肢ですね。
 
 
 
atom2028@yahoo.co.jp (恩田川 鴨次郎)
2007-02-08 22:41:35
郊外駅近の購入後20年になるマンション保有者です。購入時の状況は、毎年土地が上昇し早く買わねば手の届かない価格になるという状況でした。実際その後バブルの時に購入価格の2倍に上がったのですが、現在は購入価格の三分の二ぐらいでしょうか。
もう少し前のインフレ時代に購入した人は、価格は上がるし、負債はインフレで思ったよりずっと早く完済できたのですが、私の場合は35年ローンだったのであと15年きっちり残ってます。
唯、賃貸の場合は支払いは、永遠であることを考えれば、やはり、マンション1つは保有の方がよいと思います。その為には60年以上はきれいに住める造りと管理のマンションであることも条件でしょう。
今は金利が低いので管理費を除けば月払いは同じくらいでしょうか?
将来的に貸したり売ったりできる造りと管理、環境であることが条件ですが、私は購入に軍配をあげます。

恒産あれば恒心あり、という言葉がありますが、これは本当です。
 
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