もう、知っている人はみんな知っている・・ってやつですけど。
西原理恵子の元だんな、鴨志田穣さんが腎臓癌で亡くなりました。
ブログで闘病記を・・精神病院のところから読んでいました。
会ったこともない男が死んで、これだけ堪えるのは珍しい・・
私がバンコクで20年前に知り合ったタカハシというフリー・ジャーナリストの男。
私の書き散らかした文章の中に、時々出てくるタカハシ君。
小金を嫌な不本意な仕事で稼いで、貯金が出来るたびに大ばくちを打っては
失敗してた魅力的な不死身の男。
「自分が本当にやりたい仕事を、金に余裕が出来たら始めるんすよ。」
今でも、胸毛をべろっと出した変なシャツを着て、不敵に笑うタカハシの
笑顔が目に浮かぶ。
店にも来てくれたね。
彼が戦場を駆けめぐる仕事をしていたときの、相方のビデオカメラマンが鴨志田氏。
話しは聞いていたけど、直接会った事はない男。
でも、自分が大好きな西原という漫画家の旦那さんでもあった。
不思議な縁だな、と思って、彼の書いた文は一通り読んだ。
なんだか、本音爆発、プライベートぶっちぎりの内容だったんだけど・・
破滅的な生き方で、アル中で、喧嘩屋で、実は優しいんだな、こいつ、と
読みとれるような言葉を吐き出していた。
そういえば、タカハシも文章は上手かった。
ソーソートー(バンコクのタイ語学校)の授業で、タイ語でバンコクの観察?か
なんかを書く宿題が出た。
彼の文章は、ちょっとしたもんだった。 教室がざわめいたほど。
・・でも、カモちゃんとはタイプが違う。
頭がなまじ良いがために、カッコつけるのが上手な文章。
おそらく、タカハシにはカモちゃんみたく、自分をさらけ出す文章は書けないだろう。
性格なんだろうな。
西原理恵子と似たもの同士みたい。
苦労人でたたき上げで、本当に食えない時期があって、破滅的で、喧嘩屋で、
弱い人の痛みがわかる。
新聞やテレビや、マスコミの言うことを絶対に鵜呑みにしないタイプ。
自分が優しいとか、人に思われるのは好まない。
そんなことはくだらない、行動が全てだと考えてる。
良いときは最高の夫婦で、タイミングが少しずれれば最悪のカップル。
似てるから、好き合ってるだけでは続けて行けないこともあるんですな。
アル中はすでに破滅水域だったし。
でも、最後の最後で最愛の女に抱きしめてもらって、励ましてもらって、
幸せな男だ。
二人も子供を産んでもらって・・
しっかりと育ててもらって・・
12回目の大喀血で、マジな危篤になったときに。
別れた自分の病室に、子供たちと見舞いにきて、子供が外に出たら
優しくキスをしてくれて。
キスが終わったら、
「全部、おどれが悪いんじゃ。」
と、捨てぜりふを吐いて、にっこり笑って病室を出ていく、
そんな女房を持てたあんたは、やっぱり幸せもんだと思います。
人生は、長さじゃないさ。
中身だよ。
会ってないけど、
さようなら。
西原理恵子の元だんな、鴨志田穣さんが腎臓癌で亡くなりました。
ブログで闘病記を・・精神病院のところから読んでいました。
会ったこともない男が死んで、これだけ堪えるのは珍しい・・
私がバンコクで20年前に知り合ったタカハシというフリー・ジャーナリストの男。
私の書き散らかした文章の中に、時々出てくるタカハシ君。
小金を嫌な不本意な仕事で稼いで、貯金が出来るたびに大ばくちを打っては
失敗してた魅力的な不死身の男。
「自分が本当にやりたい仕事を、金に余裕が出来たら始めるんすよ。」
今でも、胸毛をべろっと出した変なシャツを着て、不敵に笑うタカハシの
笑顔が目に浮かぶ。
店にも来てくれたね。
彼が戦場を駆けめぐる仕事をしていたときの、相方のビデオカメラマンが鴨志田氏。
話しは聞いていたけど、直接会った事はない男。
でも、自分が大好きな西原という漫画家の旦那さんでもあった。
不思議な縁だな、と思って、彼の書いた文は一通り読んだ。
なんだか、本音爆発、プライベートぶっちぎりの内容だったんだけど・・
破滅的な生き方で、アル中で、喧嘩屋で、実は優しいんだな、こいつ、と
読みとれるような言葉を吐き出していた。
そういえば、タカハシも文章は上手かった。
ソーソートー(バンコクのタイ語学校)の授業で、タイ語でバンコクの観察?か
なんかを書く宿題が出た。
彼の文章は、ちょっとしたもんだった。 教室がざわめいたほど。
・・でも、カモちゃんとはタイプが違う。
頭がなまじ良いがために、カッコつけるのが上手な文章。
おそらく、タカハシにはカモちゃんみたく、自分をさらけ出す文章は書けないだろう。
性格なんだろうな。
西原理恵子と似たもの同士みたい。
苦労人でたたき上げで、本当に食えない時期があって、破滅的で、喧嘩屋で、
弱い人の痛みがわかる。
新聞やテレビや、マスコミの言うことを絶対に鵜呑みにしないタイプ。
自分が優しいとか、人に思われるのは好まない。
そんなことはくだらない、行動が全てだと考えてる。
良いときは最高の夫婦で、タイミングが少しずれれば最悪のカップル。
似てるから、好き合ってるだけでは続けて行けないこともあるんですな。
アル中はすでに破滅水域だったし。
でも、最後の最後で最愛の女に抱きしめてもらって、励ましてもらって、
幸せな男だ。
二人も子供を産んでもらって・・
しっかりと育ててもらって・・
12回目の大喀血で、マジな危篤になったときに。
別れた自分の病室に、子供たちと見舞いにきて、子供が外に出たら
優しくキスをしてくれて。
キスが終わったら、
「全部、おどれが悪いんじゃ。」
と、捨てぜりふを吐いて、にっこり笑って病室を出ていく、
そんな女房を持てたあんたは、やっぱり幸せもんだと思います。
人生は、長さじゃないさ。
中身だよ。
会ってないけど、
さようなら。
鴨志田さんが死んだ、と聞いたときショックでした・・・。やっと復縁して、これから、というときに亡くなるとは・・・西原さんは、マンガの中で散々鴨志田さんに憎まれ口叩いてたけど、愛していたということがわかりました・・・。私からもご冥福をお祈りします・・・。トラックバック貼らせていただきました・・・。
ブログにも書いたので、繰り返しですけど・・
こないだカミさんのお父さんが死に、タイに行って
義母さんと静かな場所で話したときに、お義母さんが
言った、
「今でもあの人のこと、本当に想ってますよ。」
という言葉は、夫婦って他人には絶対にわかんない部分で
憎みあったり愛し合ったりしてる事を教えてくれました。
義父が亡くなるまで、憎悪しかないと思ってましたから
心底驚いてしまいました。
そして、自分の浅はかさが恥ずかしかった。
鴨志田さんは、癌になったから、寿命が無いとわかったから、
最後に孤独ではなくなった。
妻と子供を取り戻せた。
一回、家族を持った男が、やっと持てた男が、家族を無くした孤独は辛かったでしょう。
しかも自分のアル中が原因で。
私、一番恐いのは孤独だから、想像できる。
だから、誰かに非難されても言えます。
彼、幸せものだよ。
神様、この女の人に会わせてくれて一緒にさせてくれて
ありがとう、って思いながら死ねたと・・思いたいです。
数年前、やはり癌で死んだ友達。
奥さんに明るく送ってもらった幸せな人。
連想せずにはいられず、思い出さずにはいられず。
そうなんです。ついにカモが逝っちゃいました、、、。
彼が西原さんと結婚して、日本で家庭を築いてからというものは、年に数回あえるかどうか、忘れた頃にときおり電話が来るというくらいしか、カモとの交流機会は激減していましたが、それでも毎回のように必ず「また一緒に何かをやらかそうぜぇ!」みたいな話ばかりを持ちかけられていたんです。
結局、最後の再会になってしまったのが2005年、新宿の焼鳥屋でした。それまで電話ではかなり深刻な病状(癌)だということくらいしか聞かされてはいなかったのですが、実際に話を聞くと、医者からはもう一度、血を吐くようなことがあったら終わりだと宣告されていると言うんです。そんな話を酒を飲みながら言うんですから、もうダメだということは、さすがに自分でも感じてはいましたが、まさかこんなに早いとは、、、。しかも、最近では、ついにようやく断酒に成功したということで、電話での声もずいぶんと元気なように聞こえていたし、少しは安心していたというのに、、、。
最後の再会では、せっかく自分でもちょっとはやる気を取り戻して、そうだ、二人でドイツのワールドカップで暴れてやろうぜぇ!と持ちかけたのに、もうすっかりそんな体力は残されてはいないという様子でしたね。よ~し、どうせならば、2010年の南アフリカの方が面白そうだろう、とも励ましてみましたが、それもついにはかなわぬ夢ということになってしまったようです。
自分でも、あの時からすでに覚悟はしていたように思います。たしか3年ぶりの一時帰国で、実家に帰省していて、もう終電がなくなるから帰ると言うと、バカを言うなぁ! これが本当に最後になるかもしれないからもう少し付き合えという感じで、実家がある埼玉までのタクシー代を手渡されたんです。閉店まで昔話を語り明かして別れた後、実家までの道中では、バンコクのスコールを思わせるような、突然の激しい雨に襲われてビックリさせられたことをよく覚えています。今から思い起こせば、あの雨はカモが降らせていたのかもしれませんね、、、。本当に残念で仕方ありません。
そういえば、カモの本の中で描かれている「タカハシ」像は、事実関係や前後の脈略なんかは、まったくのウソ・創作ですから、そのまま鵜呑みにはしないでくださいね。発売当時は、自分も酷く噛みついたモノです。そんな感じで、彼と一緒に同じ体験をしていた人たちからは、皆一様に不評・不興をかっていましたが、まあ、視点が異なるということなのでしょう。
先日、久しぶりに読み返してみたら、あの中で描かれている自分のキャラクターというのも、まあ、たしかにあんなモンなんだろうなぁとも思い直すようになりました。そもそもカモという人間には、ルポやニュース解説みたいなことは無理なんです。彼が描きたかったのはまさに、例えば「タカハシ」という人物であって、その舞台となったバンコクでも、タイでもカンボジアでもなく、そうした舞台設定や背景説明なんかは、かなりいい加減に自分に都合のよいように創作されていたんだと思います。が、とはいえ、それでも結果的には、自分の描きたかった人物像については、まあ、まさにあの通りだったとも思うし、今になって考えれば、ずいぶんと温かく、好意的に見守られていたようにも思われて、、、なんだか逆に感謝したくなるような気分でいます。
そうそう、実はカモの著作といっても、自分の手元には最初の二冊しかないんです。後は自分で買えよぉ~と言われていたから、なんだか勝手に無断で自分がダシにされているというのに、それを自分で買うというのもひどくシャクに障ったモノですから、、、今になってようやく発注している始末です。ともかく、まずは、最後の2冊を入手したばかりで、今や日本のアマゾンでもバンコクまで発送してくれるんですよ。ずいぶんと便利な世の中になったモノです。
こうして、残念ながら葬儀にも参列できず、お別れの会というのにも出席できそうにはありませんが、その参加者に配布予定という追悼文集へは拙文を寄稿させてもらいました。ボスニアのサラエボで橋田さんとカモの二人を映した写真を見つけて、現在、自室にはそれを二人の遺影として掲げているんですが、その写真も追悼文集にも掲載されることになるそうです。
よろしかったらどうぞ、皆様お誘い合わせの上、ご参加いただければ幸いです。この場を借りて、あらためまして御両名のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
悪いことは出来ないねー(^^)
好き放題な事を書いてごめんね。
まさか、勝手に人物像を書いてた男が突然書き込んでくれるなんて思わなかったっすよ。
元気にやってますか?
わたしゃ相変わらず大森のあの店で、それなりに頑張ってます。
思うに、西原理恵子という作家も、作品の中では知り合った人間を片っ端からネタにしてこきおろして、喧嘩売って、ババたれて帰ってくるみたいな人なんですよね。
カモちゃんもそういう人と結婚したせいか、もとからそういう人なのか、ほとんど同じような気がします。
でも、不思議なのは西原さんもカモちゃんも、作品で敵も作ったろうけど仲間や友達もたくさん作ったと思う。
笑いのネタにされて、ただ頭にくるような作風じゃないんだな。
どこか温かい。
人の弱さが、痛みが根っこのところでわかる、みたいな。
なんだろう、無頼の魅力かなぁ。
お別れの会、もうどこかで日時などは告知されたんでしょうか。
行けそうならば行ってみたい。
sakanito@cts.ne.jp