今日も妻はいない。非日常的な朝に、黙々と台所に立つ男やもめのような僕の感性が居た。
ややもすると一人気が滅入りそうな曇天の空に、微かな希望を呟いたりしてみる。
めだかとスジエビに餌をやり、兎のグリーンにキャベツの一番外側の青い一枚を食べさせる。
彼らは僕の庇護なしには生きていけないのだ。
朝食は厚揚げと糸コンニャクとシメジ、鶏肉、牛蒡などを醤油、味醂、お酒、砂糖で味付けした煮物である。
それとアスパラを茹でて、もやしとウインナーを焼肉のたれで炒めたもの。
昼は義父に刺身を出した。パックから皿に移しただけだが・・・
味噌汁の写真は撮り忘れたが、豆腐と油揚げを入れただけのシンプルなもの。
ダシは魚系と肉系のでしっかりとった。
妻が居ない生活は、寂しいかと問われれば、妻を慮り「寂しい~」というかもしれない。
独身のような自由を満喫できるかといえば、案外難しい。
日常の、時には煩わしい家族という足枷の中で、そっとため息をつきながらも些細な幸福を模索する生き方は、人はどう感じるのだろう。