酸電池型発電システムが開発される

2016-10-31 19:34:14 | 自然エネルギー

酸電池型発電システムが開発される

カーボン・ナノチューブの世界大手と共同開発
「省エネ」「省コスト」を推進するエネルギーマネジメントに寄与する各種ソリューションを展開するMTエネルギー&ソリューションズ株式会社は、IoT、電気自動車、非常用電源などへの応用電源として期待がもたれる、自由度の高い酸電池型発電システムを今年7月に開発した。

同システムの開発プロジェクトはカーボン・ナノチューブ製造世界最大手のベルギー・Nanocyl SAおよびナノベル株式会社と共同で行われた。

システムはマグネシウム電極に特化した新電極技術、ならびに薄膜カーボン・ナノチューブ空気電極を活かした構造が特徴で、電源装置としての2年以内の実用化を目指している。

リチウムイオン電池に代替する可能性も
リチウムイオン電池が広く普及している昨今の電源装置市場であるが、可燃性が課題であるそれに比較して、同社が開発した酸電池型発電システムは体積当たりの容量が約2倍のアノード(入り口側の電極)素材であるマグネシウムを用いており、安全性と信頼性がより増した電池の開発が可能となっている。

実現が困難と考えられていたマグネシウムのバッテリーに製品化への道程が見えたことで、環境に優しく、持続可能、低コストで安定的な発電システムの普及がより進むことが期待される。

社名 MTエネルギー&ソリューションズ株式会社
所在地 東京本社:東京都中央区新富1-8-2 MIYAMA ビル8F
埼玉営業所:埼玉県さいたま市浦和区上木崎4-4-11 三協ビル 4F


田部井淳子さん死去 女性初のエベレスト登頂成功

2016-10-22 18:41:54 | 芸能

田部井淳子さん死去 女性初のエベレスト登頂成功

女性で世界初のエベレスト(中国名・チョモランマ)登頂に成功し、日本の女性登山家の草分けとして活躍した田部井淳子(たべい・じゅんこ)さんが20日午前10時、腹膜がんのため埼玉県内の病院で死去した。77歳だった。告別式は近親者のみで行った。お別れの会を開くが日取りなどは未定。喪主は夫、政伸氏。

福島県生まれ。昭和女子大を卒業後、社会人山岳会に入会。1969年、「女子だけで海外遠征を」を合言葉に女子登攀(とうはん)クラブを設立した。

75年、エベレスト日本女子登山隊の副隊長兼登攀隊長として世界最高峰のエベレスト(8848メートル)に女性として初登頂。当時、山で知り合った夫との間に1児があり、“ママさん登山家”の快挙だった。

2度目の出産を挟み、92年には女性で初めて世界7大陸の最高峰登頂をなし遂げた。

山岳環境の保護にも取り組み、山の清掃やごみの持ち帰り運動などに参加。九州大大学院で「エベレストのゴミ問題」を研究したこともある。国連が定めた2002年の「国際山岳年」では日本委員会の委員長を務めた。

著書に「エベレスト・ママさん」「山からの贈り物」「山を楽しむ」など。


<小型バイオ発電>木質ペレットをガス化 藤田建設工業(福島県棚倉町)

2016-10-19 23:05:36 | 自然エネルギー

<小型バイオ発電>木質ペレットをガス化

藤田建設工業(福島県棚倉町)は18日、木質ペレットをガス化させて利用する小型発電機を開発したドイツのエントラーデエネルギーシステム社と、発電機の普及に向けた共同研究の覚書を締結した。
発電機は出力25キロワットで、効率的にペレットをガス化できる。縦2.4メートル、横6メートル、高さ2.6メートルのコンテナに収まり、複数をつなげて使うことも可能。移動しやすく山間部などでの需要が期待されるという。
藤田建設工業は年度内にも福島県西郷村の温泉施設の電源に発電機を導入。開発段階は欧州産ペレット利用を想定し、適合する国産ペレット開発に福島大の協力を得て取り組む。
福島市であった締結式で、藤田光夫代表取締役は「地域のエネルギー問題が解決することなどを福島から発信したい」、エントラーデ社のユリアン・ウーリヒ最高経営責任者は「(東京電力福島第1原発事故に遭った)福島で再生可能エネルギーを推進することに意味がある」と述べた。


コスト削減 日大工学部と企業の一般住宅向け地中熱利用システム

2016-10-15 20:43:40 | 自然エネルギー

一般住宅向け開発 日大工学部と企業の地中熱利用システム

 

 郡山市の日大工学部機械工学科再生可能エネルギーシステム研究室と研究企業グループは、従来の半額程度で設置可能な一般住宅向け地中熱利用システムを開発した。今月着工した福島市の福島医大付属病院で治療を受ける子どもと家族を受け入れている施設「パンダハウス」の増築施設に採用された。再生可能エネルギーを活用し冷暖房費を低く抑えるシステムで、県内企業の技術が生かされている。
 年間を通して安定した温度の地中熱を熱源として空調、給湯、融雪などに利用する。研究室と企業グループは、従来100メートル超の深さに埋めていた地中熱交換器の代わりに比較的浅い地下(深さ5メートルから20メートル程度)に複数の熱交換器を設置する浅部地中熱利用システムを開発した。一般住宅への普及には高額な設置費が課題だが、同システムは掘削費を削減できる。
 設備として必要な小型ボーリング機や熱交換器、温度を調整するヒートポンプ、エアコンの室内機に当たるファンコイルユニットも独自に作り、一戸当たりの設置費を約400万円から200万円以下に抑えた。平成28年度から販売している。
 パンダハウスでは冷暖房用設備として利用する。パンダハウスを育てる会の山本佳子理事長は「システムの効果を示し、普及に寄与できたらうれしい。県内企業が開発している点も採用の判断要因だった」と話している。
 小熊正人研究室長は「今後も地層などあらゆる条件に対応できるよう研究を続けていく。県内企業の高い技術力を全国に発信していきたい」と語る。
 研究開発に参加し、相談窓口になっている県内の主な企業は次の通り。
 ▽日商テクノ=郡山市・024(951)1591▽アイワコーポ=郡山市・024(944)1509▽蔭山工務店=郡山市・024(944)3622▽福島地下開発=郡山市・024(943)2298▽住環境設計室=郡山市・024(957)3881

■郡山市、30万円上限に助成

 一般住宅の地中熱利用システム導入では、郡山市は今年度から30万円を上限に経費の4分の1の助成を始めた。すでに1件の交付が決まった。
 須賀川市、喜多方市、石川町なども補助制度を設けている。


地中熱だけで発電 ベンチャーと京都大が成功

2016-10-15 20:24:38 | 自然エネルギー

地中熱だけで発電 ベンチャーと京都大が成功

新エネルギーベンチャーの「ジャパン・ニュー・エナジー」(東京都千代田区)は12日、京都大学との共同研究で、世界初の方式による地熱発電システムの開発に成功したと発表した。通常の地熱発電のように温泉水や蒸気をくみ上げる方式ではなく、地中熱だけで発電する。温泉源が必要ないため温泉を掘削する際の観光業者らとの調整が不要で、地熱があればどこでも発電システム建設が可能。発電時に二酸化炭素を排出せず、計画から着工までにかかる時間も大幅に短縮できるという。

新方式は二重になった外管(直径約30センチ)と内管(同約10センチ)を地下1450メートルに埋設し、地上から圧力ポンプを使って外管に純水を注入。地熱で熱せられて内管から上がってくる熱水から蒸気を発生させて発電する。タービンを通過した蒸気を冷却水で冷やして外管に戻し、純水を循環させる。

大分県九重町に10平方メートルの事業用地を取得し、約12億円かけて実証設備を建設。15日から発電開始する予定。実証設備は最高出力24キロワットで、約50世帯分の電気を安定的にまかなえるという。今後、事業化を進め、3万キロワットの発電を目指す。

同社は「新方式が広がれば地熱発電が普及する可能性がある」と説明。「原子力発電の隙間(すきま)をうめる自然エネルギーとして地熱発電を普及させ、海外への輸出も目指したい」と話している。【秋本裕子】