民主逆風響く…衆院から転身、和嶋未希氏が落選

2012-10-29 16:11:55 | 山形県

本間 まさみ28,553票

わじま みき24,981票


山形県酒田市長選は28日投開票され、無所属新人で前副市長、本間正巳氏(65)(自民推薦)が、無所属新人で前民主党衆院議員の和嶋未希氏(40)を破り、初当選を決めた。

 自民党県連の推薦を受けて、地元選出の国会議員や県議らに支えられた組織型選挙を展開した本間氏が、開かれた市政の実現を訴えた和嶋氏を退けた。
 
 投票率は59・32%で前回の72・15%を12・83ポイント下回った。当日有権者数は9万1405人。
 
 同市二番町の事務所で開票結果を待ち受けていた本間氏は、「当選確実」の知らせがもたらされると、笑顔で支持者と喜びを分かち合った。本間氏は「みなさんの力で勝利に導いてもらった。市民の力を結集して活力ある酒田にしていきたい」と抱負を語った。
 
 本間氏は、市庁舎建て替えやJR酒田駅前の開発など、進行中の主要事業を「副市長として企画立案してきた政策」と強調し、市政継続の必要性を訴えた。山形新幹線の庄内延伸や企業誘致の実現なども掲げ、「市民の力を結集し、活力ある酒田にする」と支持を求めた。
 
 知名度では、県議、国会議員を経験した和嶋氏に遅れをとったが、自民党の加藤紘一衆院議員や岸宏一参院議員、県議らの厚い支持基盤に乗って、告示前から企業など団体へのあいさつ回りを繰り返した。選挙戦に入っても、1日3~5回の個人演説会を行うなどして、支持を固めていった。
 
 一方、「酒田の再生を図る」として、国会議員を辞して市長選に臨んだ和嶋氏だが、突然の転身に身内の支援者からも異論が出るなど、十分な支援態勢を築くことができなかった。離党はしたものの、民主党への逆風も影を落とした。
 
 市議補選(欠員1)も28日に投開票され、新たな議員が決まった。