デトロイトは公務員が潰した!

2013-07-21 14:00:34 | アメリカ

デトロイト市では、30年以上働いた市職員には、場合によっては現役時代以上の年金を払っていた

 【ニューヨーク=中井大助】財政が破綻(はたん)した米ミシガン州デトロイト市は19日、破産を申し立てた連邦裁判所に関連の書類を次々と提出し、手続きを早急に進める意向を示した。だが、市が破産の手続きに入ることについては関係者に不満がくすぶり、今後も順調に進むとは限らない。
 
 デトロイト市は19日午前0時17分に裁判所に出した書面に「破産法に基づく再建をすぐに進めたい」と記述。破産手続きに対する異議申し立ての期間を32日間にするよう求め、その後も矢継ぎ早に書面を出した。
 
 裁判所は19日、担当裁判官を選任。前代未聞の規模になることが確実なため、専用のホームページを近日中に公開すると発表した。

 ただ、破産手続きが進むと損をする債権者も多いうえ、市職員は年金削減などの不利益を被るとみられる。自治体職員の労働組合の幹部は破産の申請について、「労働者の退職後の安定を奪う計画が実現に向かって進んだ」と批判する。
 


カリフォルニア州 財政破綻相次ぐ

2012-11-05 06:38:07 | アメリカ

町の財政破たん ストックトン

アメリカ大統領選で争点の一つになっているのが『経済の立て直し』です。カリフォルニア州では、不景気の影響で『都市財政の破綻』が相次いで起き、問題になっています。
 
 カリフォルニア州北部の街、ストックトン。19世紀、ゴールドラッシュの時代に物資の輸送拠点として栄え、ここ10年ほどは大都市・サンフランシスコのベッドタウンとして人口が急増し、爆発的な成長を遂げました。しかし・・・。
 
 「郊外にありますこちらの住宅地では、街灯や道路の整備が終わっているものの、肝心の住宅の建設が手つかずのままになっています」(記者)
 
 サブプライムローン問題が引き起こした住宅バブルの崩壊によって、街の様子は一変しました。
 
 「住宅市場が崩壊し、経済も不景気になり、歳入全てがダメになりました」(ストックトン市 アン・ジョンストン市長)
 
 失業率は全米平均のおよそ2倍に悪化。税収の減少も止まらず、今年6月、ついに7億ドルにのぼる債務を抱えて連邦破産法の適用を申請しました。破綻した街。そこでは、さらに市民生活を脅かす深刻な問題が起こっています。
 
 「この通りは犯罪発生率が高い場所です。多くのギャングが活動していて、路上強盗や発砲事件が頻繁に起きています」(警察官)
 
 もともと『治安の悪い街』として有名だったストックトンですが、財政悪化がさらに追い打ちをかけました。殺人事件はここ3年で2倍以上に増加。公園には昼間からギャングの一団がたむろし、薬物の取引が頻繁に行われているといいます。取材中、ギャングを撮影していると、突然、一人の男が近づいてきました。『オールドギャング』と呼ばれる男は最近の犯罪についてこう話します。
 
 「若いやつが若いやつを殺している。黒人も黒人を殺し、他の国のやつらもお互いに殺し合ってる。理解できないね」
 
 悪化の一途をたどる治安。しかし、警察官の数は市の支出削減によって4分の1も減らされました。市民の安全を取り戻すため、経済のたて直しは待ったなしの緊急課題です。6日に迫った大統領選挙。激しい選挙戦を続ける2人の候補に、市長は痛切に訴えました。
 
 「オバマにしろロムニーにしろ、次の政権に望むことは、この国の中のそれぞれの市の窮状にもっと気付いてほしい」(ストックトン市 アン・ジョンストン市長)