全国の公立図書館が「指定管理者」という荒波にもまれているなか、堺市の図書館は、頑張って、導入していない。
図書館を充実させる運動が長いと見受けられる。
蔵書も130万冊とか。
そこに、この夏、「特定図書を排除せよ」とのプレッシャーがかかった。
市は調査し回答した。
堺市の公式Webページにその「声」と「市の回答」が掲載されている。
「市民の声 Q&A」
(声) 「・・書庫のBLも処分するとのこと・・書庫にスペースも有効に使っていただきたいです。すみやかにBLを換金し、他の有益な図書の購入費に当てるよう、強く強く要望いたします。」
(市) 「・・閲覧室に展示していた状況がありましたので、すみやかに書庫入れにいたしました。・・今後は、収集および保存、青少年への提供を行わないことといたします。・・」
前にも同じようなことがあった。
2006年8月20日ブログ ⇒ ◆福井のジェンダー図書排除事件
ちょうど明日22日(月)は、このことに関しての福井の男女共同参画審議会の会議録(音声記録)の情報公開の控訴審の判決が名古屋高裁金沢支部で言い渡される。
ともかく、堺市のことについて、インターネットでも結構話題になっている。
インターネットでみた情報、意見などは、
そのような本が図書館にあることの否定や肯定、
数が多い、少ない、
何かであるに関係なく、外圧でどうこうしたことの問題・・・
など各種各様。
それらインターネットの意見表明のうち、「この事件を考える」という観点で、しっかりした幾つかを勝手に転載させて頂いて、私なりに、この問題の外郭をとらえておきたい。
もちろん、もっと話題が広がっていく事件だから、また、情報を紹介することになろう。
(追記) ◆堺市図書排除問題で住民監査請求/上野千鶴子「日本中、どこで同じようなことがあっても、闘うだろう」
(追記) ◆堺市の図書排除問題/第二次申し入れの賛同人の募集・明日まで/その他の各種情報
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焚書 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 から
「 ・・焚書(ふんしょ)とは、書物を焼き払う行為である。
特定の知識以外を焼き払う場合や、特定の思想・学問を焼き払う場合がある。歴史上では、中国の始皇帝による行為や、ナチス・ドイツにおける行為(bibliocaust)が知られる。・・」
●図書館から不健全図書(BL等)を排除しよう! 2チャンネル
全国の図書館で公費を使った不健全図書の購入・所蔵事例が増加しています!
このような性行為を描写した図書が子供に与える影響は言うまでもありません。
堺市の各図書館では所蔵冊数5,499冊、金額にして3,668,883円と常軌を逸しています!
この図書館からはBL図書の排除に成功しました!
みなさんの地元の図書館からも不健全図書(BL等)を排除しましょう! |
なお、これよりもっと前に、次のようなやりとりがある。
● フェミナチを監視する掲示板
「 公権力を濫用し、『男女共同参画』の名を借りて文化破壊、家族否定の『ジェンダーフリー』政策を推し進めるフェミ・ファシズムを告発し、国民の注意を喚起するBBSです。」
・・・・
○2008/07/31 ・・・・・昨日、私の市の図書館にその後の経過がどのようになったかを確認しました。とりあえずはすでにBLの8割方を書庫へ・・・近いうちにすべてのBLが書庫へ収納されることになりました。この副館長、なかなか誠実で信頼できそうな人物で、とりあえずは最低限のことを迅速にしてくれました。 ・・・・・そして本日、市会議員さんからも、結果について連絡がありました。やはり「市内の全図書館においてBLを書庫へ収納する」とのことです。・・・
○2008/08/02・・・・・・・・お住まいの行政・自治体における「共同参画」施策全般等にもどんどんチェックを入れられるのがよろしいかと存じます。
○2008/08/12 ・・・・・・・府下の図書館視察の後、堺市の中央図書館にももう一度電話して置きました。そして書庫のBLに関しても「処分する」との約束をさせておきました。
○2008/08/14 ・・・これでも氷山の一角、破壊された日本女性作家達のおぞましき現状です。・・・まさに通常の青少年有害図書を遥かに越える破壊力で、日本女性の精神破壊が行われています。このような有害図書を読んだ女性が果たして真っ当な恋愛、家族形成、子育てができるでしょうか? 本当に由々しき事態です。あっという間に物凄い勢いで広まっています。
○2008/08/17 ・・・今後は公立学校の図書室についても追及していきます。これは「情報公開センター」へ言ってみます。ネットで見る限り学校の図書室のほうがむしろ蔓延しているように思えます。・・
○2008/08/18 ・・・ 図書館員や、私が相談した某市会議員との対話の中で、BL大量購入の意図が見え隠れしています。一つ目の理由は「男女平等(共同参画))であるらしいのです。「女性も男性と同じように楽しむべきだ」とでもいうのでしょうか?・・
○2008/09/03(Wed) 23:12:37・・まだ、戦いは序盤戦をやっと終えたというところで、まだまだこれからが本番です・・
○2008/09/06(Sat) 18:40:39 >堺市にBL本が多いのは~
まあ、こういうアホな市ですから。↓
堺市は、全国初の男女共同参画宣言都市です
・・・・・・ |
●堺市のホームページに「BL本の購入数教えて!」の市民の声
ライブドア・ニュース 2008年09月10日14時00分
大阪府堺市のホームページに面白い「市民の声」と題された“Q&A”が掲載されている。
その市民の声のQ&Aとは、以下の様なものだ。
・・(略)・・
という、図書館におかれているボーイズラブ(男性同性愛)の本に対する声だ。
要望は、子供に有害ではないのか? 同じ場所に置かないで欲しいと、いった内容で“Q&A”で取り上げてられいる。また、こうした書籍を何冊購入したのか、購入にかかった費用も教えて欲しいと書かれている。
市では、これらの質問に対し、
・・(略)・・
と回答しているのだが、膨大なボーイズラブ図書の購入費である。
図書館は、幅広い本を用意しておく必要があるので、ボーイズラブのような本も収蔵しなければならないわけだが、利用者の中には嫌悪感を抱く人もいるだろう。
図書館では、青少年が多く訪れる期間(長期休み)の間のみ別の場所へ移動するなどの配慮をするようだ。
アダルト誌も国立図書館で閲覧、検索ができるため、今回のボーイズラブ本に対する要望と対応のやりとりが起きてしまうのは仕方無いのだろうか。
●一個人の価値観が公共の利益を決める歪な社会
Weep for me - ボクノタメニ泣イテクレ から転載
この問答の気持ち悪さは、市民と図書館の見解の無言の一致にある。
・「市民の声」Q&A 広報・広聴
市民の声を読むと、「破廉恥」「非常識」「セクハラまがい」「堺市の恥」といった個人の価値観が繰り返し強調されている。これらの個人的感想とBLの価値との間に意味のある相関関係はない。にもかかわらず「すみやかにBLを換金し、他の有益な図書の購入費に当てるよう、強く強く要望いたします」とまで書く人の良識をぼくは疑わずにいられない。「他の有益な図書」とは何か。それは実質的に「他の(私にとって)有益な図書」という意味しか持ち得ない。恐ろしく自己中心的な主張である。「難解な学術書なんて無意味だから換金して実用的なエロ本買え」というのと変わらない。
あえて指摘するまでもないだろうけれど、図書そのものに絶対的な価値なんかない。それは閲覧者各人が感得するものだ。その点ではBLだろうが、ポルノだろうが、古典だろうが、純文学だろうが、哲学だろうが、技術書だろうが、図版だろうが、事典だろうが、エンターテイメントだろうが変わらない。くだらないといえばすべてくだらないし、意味があるといえばすべてに意味がある。より正確には、すべてが有益無益どちらの可能性も持っている。一時代の一個人が決められるものではない。少なくとも図書を扱ういい大人であれば、そのくらいのことは承知していてしかるべきだろう。
ところがリンク先においては、「破廉恥な表紙のBLは有益ではない」という点で一市民の声と図書館の声が一致しているように見えてしまう。そうは書いていないのだけれど、そういう印象を与える可能性は高い。これは問題だろう。「今後は、収集および保存、青少年への提供を行わない」という決定が問題なのではない。恣意的な決定方法が問題なのである。図書館の蔵書量や運営費が有限である限り、取捨選択が必要になるのは自明だ。私立図書館であれば「私」の一存で収集方針を決めればいい。けれども、公共の図書館が特定の価値観を追認するような態度を取るのはイタダケナイ。
一市民の見解に反応してBLを排除することは、「情報社会において自律性や自主性をもって図書や情報を選択できるように、読書の環境づくりを推し進める責任を負うものと認識しております」という市の考え方に反している。少なくともBLを選択できないように環境づくりを推し進めている。公共の益は公共が決める。だから、市民の合意、或いは、市の意志として公共の利益を最大化するためBLを捨てるというのなら解る。もし、件の「市民の声」をきっかけに公共の利益を問い直した結果だというなら、その見解を詳らかにすべきだ。BLの排除の根拠となる有益性の基準とはどんなものか。
それができないなら、ただ批判の声に阿ったと取られても仕方がない。
● ■堺市図書館BL本についてのブコメが酷すぎる
増田の杜 から転載
最初に断っておきます。
俺は男で、かつ今までBLには全く興味が無かったのでBL本ってのを読んだことはない。
検索して調べたところBL本ってのは
・男同士の絡み(18禁に近い描写)をメインにした恋愛小説
という認識でいますが、これが間違っているあるいは他にこういった点を目的にして描かれている、
といった意見があればご指摘願います。
・・・・(以下、いろんな意見が掲載されている)
● ■[雑文]ボーイズラブはセクハラなのか? 00:10
2008-09-10 一本足の蛸 から転載
堺市立図書館に対する「市民の声」が面白い
・・(略)・・
とりあえず冒頭の段落だけ引用した。
次の段落では「市民の血税」云々というお馴染みの話題が書かれているので、興味のある方はリンク先を通読していただきたい。
さて、ボーイズラブである。
・・(略)・・
上の文中では「セクハラ以外のなにものでもなく」と強い語調で非難されているが、果たしてそうなのか? もしそうだとすれば、いったい誰に対するセクハラなのか? 相手は男性なのか、女性なのか? 大人なのか、子供なのか? 同性愛的傾向のある人なのか、そのような傾向の乏しい人なのか? 筆者がどのように考えているのか、この文面だけからではよくわからない*1。
また、ボーイズラブがセクハラだとして、何らかの対応が必要だとすれば、書庫に仕舞い込むという方法が最善なのかどうか、ということも疑問に感じた。ふつう公立図書館には18禁コーナーはないが、そのようなコーナーを設けてはならないというきまりごとがあるのだろうか? もしゾーニングで何とかなるのなら、ボーイズラブに性的不快感を抱く人の目に触れないように隔離するだけで足りるのではないか? それとも、図書館利用者一般から遠ざけるのでなければならない特段の理由があるのだろうか?
いろいろ考えてみたが、どうもうまく考えがまとまらない。はてなブックマーク - BL図書を購入した趣旨や目的、またこれまでに購入した冊数及び購入費を教えてください:「市民の声」Q&A 広報・広聴 - 堺市を見れば何か考えるヒントが見つかるかと思ったが、まだ発展途上中のようで、見るべき意見は特になかった。
そうこうするうちに日付が変わってしまったので、今回はとりあえずこれでおしまい。何か新展開があれば、また取り上げてみることにしよう。
● ■[図書館][戯言] もう4,000冊くらいBL小説があっても良かったのかもしれない?? 22 かたつむりは電子図書館の夢をみるか 2008-09-11 から転載
堺市立図書館のBL本の所蔵に対する市民からの問題視する意見と、それに対する堺市の回答が話題になっていますな。
・・(略)・・
ただ今回の堺市立図書館の件でひとつ面白いのは、堺市側がBL本の冊数と具体的な購入金額を提示したことではないかとか。
なお、お尋ねの購入冊数と購入金額の現時点での調査結果は、所蔵冊数5,499冊、金額3,668,883円です。
「市民の声」Q&A 広報・広聴
5,499冊!
そう聞くと「それは多いなあ・・・」って気がしてくる不思議。
5,499冊のBL本の表紙がずらっと並んでいる光景を見たら、思わず"challenge"したくなる気持ちもわからないでもない。
そうなってくると、むしろ図書館関係者としてはBL本があることよりは一部のジャンルに選書が偏っているんじゃないかという方が気になってくるわけで・・・5,499冊って、リクエストやなんかをただ受け付けてるだけで入る冊数でもなさそうだし・・・やっぱり図書館員の趣味なのか??
しかしそこで「この中に腐女子がいます!」と決めつけるのもまた時期尚早。
平成18年度の堺市立図書館の統計によれば*1、平成18年度段階での堺市立図書館全体の一般書の所蔵数は1,302,918冊。
市立図書館で130万冊超えってそうとうでかい図書館なわけだが、その全体における5,499冊・・・と聞くと、なんか多いんだか少ないんだかよくわからなくなってくるわけで。
資料全体の0.4%??
そんくらいならあってもおかしくないのか??
でもそもそも日本全体の出版された図書に占めるBLの割合がわからないことにはなんとも・・・
ってことで、例の如く調べてみることに。
・・(略)・・
これによると2007年に出版されたBL本(小説限定)の冊数は593冊。
対する日本の2007年の書籍出版点数全体については、新刊点数の推移 (書籍):【 FAXDM、FAX送信の日本著者販促センター 】に掲載されている「出版指標年報」の数字によれば77,417冊。
実際にはAmazonの数字には漏れがあるかもしれないとかそういうことはとりあえず目をつぶるとして、単純に2007年のBL小説出版数を出版全点数で割れば・・・
593 / 77417 * 100 ≒ 0.77%
・・・0.77%??
堺市立図書館の所蔵資料におけるBL率より高いじゃないか。
仮に堺市立図書館が一切の選別を行わず、単に国内の出版物を資料規模に合わせてランダムに収集していった場合、所蔵資料数に見合っただけのBL小説の冊数は
593 / 77417 * 1302918 ≒ 9980冊
9980冊!
なんだ、堺市立図書館もう4000冊くらいBL小説持ってても別に問題なかったんじゃね?
・・・まあ実際には堺市立図書館は戦前から存在するのに対してBL小説はせいぜい出始めて20-30年くらいだろとか、しかも出始めてから今の出版規模になるまでにもけっこう時間あるだろとか、逆に堺市立だってそれなりに古い資料は除籍してて今の冊数になっているんだろうからコレクション全体の年齢とかも見てみないことには詳しいことはなんもわからないぞ、というのもあるわけですが(苦笑)
今回は複本購入も考慮してないしね*2。
ただ、とりあえずあえて図書館員が恣意的に選書をしなくとも、と言うか「恣意的にBL本を避けるという選書をしなければ」、5,499冊のBL本所蔵と言う状況も蔵書規模に比してみるとありえない数字ではないということは言えそうかも。
・・・っていうかBL本市場がでかいんだよ・・・(汗)
考えてみればAmazonやbk1に単独でジャンルとして存在する程度の規模があるんだもんな・・・bk1なんて「マンガ」や「歴史・地理・民俗」とかと同じレベルのジャンル分けとして「ボーイズラブ」があるわけだし(爆)
「あえて避ける」選択をしなければ図書館にある程度のBLコーナーが出来るのは至極当然なのかもな、とかなんとか。
10万冊本があれば770冊はBL小説(コミック除く)。
それが今の日本の書籍事情なのですよー*3。
●図書館戦争 有川 浩 図書館、推参。 『空の中』『海の底』の有川浩の最新作!
──公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律として『メディア良化法』が成立・施行された現代。
超法規的検閲に対抗するため、立てよ図書館! 狩られる本を、明日を守れ!
敵は合法国家機関。
相手にとって、不足なし。正義の味方、図書館を駆ける!
図書館戦争、近日開戦!!
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私はあまりにもジェンダーフリーの本が多いので、あえて保守系の本を要望して購入してもらっております。
富士山2000さんのことは、かねがね うかがっています。
初めてコメントいただいてありがとうございます。光栄な受け止めです。
>禁書って騒いでおりますが、当たり前の意見であると思います。
⇒本や情報の好みが「人それぞれ」であるのは当然なこととして、私は、「これはダメ」という排除はいけないという信念を持っています。
たぶん、そこが違うんですよね。
> 私はあまりにもジェンダーフリーの本が多いので、あえて保守系の本を要望して購入してもらっております。
⇒「保守系の本」に限らず、いろんな本が流通し、いろんな本が図書館に整備されることは日本社会の発展のためにも(笑)
個人個人の生き方や暮らしのためにも、とてもいいことだと思います。
ともかく、今後ともよろしくお願いします。
そもそも、女性が性的な興奮をもよおす特定図書を大量に購入していたことこそ問題でしょう。男性向けのこの手の図書なら、さてどうなっていたことでしょうか?「女性同士の性交渉が描かれた表紙の本がたくさん公共の場に置かれていたら「セクハラだ!」と叫ぶのはどのような人たちでしょうか?
そういや保守系の図書を焚書したサヨクがいたっけ。
>子供たちがたくさんいる中でズラリと並べてありましたよ。
⇒というのは、どこの、どのあたりの状況なんでしょうね。
★匿名さん。
>女性が性的な興奮をもよおす特定図書を大量に購入していたことこそ問題でしょう。
⇒書店などと公共の図書館は性格が違います。
その他、ご指摘の問題は格別に認識しません。
>そういや保守系の図書を焚書したサヨクがいたっけ。
⇒私がおかしいと思うのは、特定のものがいけない、という発想。
さらに、それらプレッシャーに左右される図書館側。
問題はそのあたりです。
男性向けのエロものが大量に図書館にあったら間違いなくフェミ団体が圧力をかけていますよ。ダブルスタンダードもはなはだしいと思いますね。
>そもそも常識で考えてもおかしいですよ。子供からお年寄りまで様々な人たちが利用する公共の図書館にあのような表紙の本を置くとは。
⇒公立図書館の基本はいろんな本を置くこと。
あっちからこう、こっからこう・・・そんなこといっていたら、図書館で置く本は激減、いずれ図書館の意義がなくなりますね。
>男性向けのエロものが大量に
⇒「大量」の定義ですが、堺の図書館は全国でも屈指の蔵書。
本文中にも冊数の比較を試算した人のデータを引用しましたが、納得できるものと私は思います。
> 図書館にあったら間違いなくフェミ団体が圧力をかけていますよ。ダブルスタンダードもはなはだしいと思いますね。
⇒どんな本にしろ、どんな団体にしろ「圧力」はいけませんね。
近いうちに紹介しますが、堺の図書館はすばらしい図書選定基準や廃棄基準を持っています。
見本にしたいくらいです。
堺市女性協の童話・絵本研究会」(代表・山口彩子市議(当時)
ミスコン廃止を訴え、女性のスリーサイズ公表を男性のペニスのサイズ公表に置き換え、ミスターコンテストを開催。公衆の面前においてペニスのサイズを明らかにせよというミスターコンテストを開催(笑)
>堺市女性協の童話・絵本研究会」(代表・山口彩子市議(当時)
⇒山口さんは混合名簿の問題を先進的に指摘されたとか
http://homepage.mac.com/saitohmasami/gender_colloquium/gendernenpyo.htm
ともかく、一般論として、分かりやすい表現は大事だと思います。
その表現をどう受け止めるかは、最後は主観の問題になりますけれど。
ところで、考えの違いはともかく、前向きにならない議論や意見は、私は嫌いです。このブログの管理者として、その傾向にあると判断したときは、削除します。
公共の図書館ですから、「青少年健全育成条例」を守るべきで、有害な図書置くべきではないと思います。
寺町さんが「特定のものがいけない、という発想」とのご意見も一利ありますが、それなら図書館に「18歳未満入室禁止」としたコーナーをつくり公開したら良いと思います。 それができないなら、言論の自由より、青少年の健全育成を優先し、この手の本は置くべきでない。
これが私の意見です。
>公共の図書館ですから、「青少年健全育成条例」を守るべきで、有害な図書置くべきではないと思います。
⇒私は、「青少年健全育成条例」に疑問を持ちます。
が、仮にその条例の規定に則ってみて、その規定に反していないから公共図書館にあるのではないですか。
>図書館に「18歳未満入室禁止」としたコーナーをつくり公開したら良いと思います。 それができないなら、言論の自由より、青少年の健全育成を優先し、この手の本は置くべきでない。
⇒子どもにも選択する権利はあり、その選択する前提には、豊富な各種情報の存在は当然のこと。
民間のビデオ店のような「コーナー」については、各館の「認識」や「工夫」でしょうね。
PS ブログ・アドレスのリンクをつけていただいてありがとうございます。
富士山2000様、有り難うございます。
「焚書」とか、そんなことを言う前に、そもそもこのような本が公費でもって大量に購入され、そして公共の図書館に並べ立てられていることこそ、まず常識で考えておかしいでしょう。実際に、数多くのBLが開架されている図書館なんてほとんど存在しません。公共の図書館がBLを置いているから「青少年健全育成条例」の規定に反していない、などとおっしゃるのであれば、仮に公共図書館がエロ本を置けば、それでもって「公共の図書館がエロ本を置いているんだから条例に反していない」なんて言えるんでしょうかね?所詮はごく少数の司書の個人的な判断に過ぎません。公共図書館のすることをすべて無謬と考えるのはどうかと思いますね。まあ、その論理でいけば、「公共図書館がBLをすべて処分したのだから、BLは公共図書館に存在してはならない」ということになりましたね。もともとBLを置くことにはなんらかの後ろめたさがあったんでしょうね。それが常識というもんでしょう。
そして、ね。万歩譲ってたとえこのような表紙の男性向けレズ小説が公共図書館にあったとして、それが処分されたところで、我々男性は普通にあきらめますよ(笑)。
まあ、周囲の人に聞いてみたらいいんですよ、両手にBLをたくさんかかえて「こんな本も公共図書館にちゃんと揃えるべきだよね?」って。
議論の余地さえないと思えますが、またまた万歩譲って仮に議論するとすれば、「BLを処分するかどうか?」ではなくて、BLを図書館に置く前に「BLは図書館に必要かどうか?」でしょう。
あなたが、「堺市の市民」であるか否かに関係なく次のように考えます。
公共の図書館の目的や使命とは、歴史的な資料などの収集保存とともにその時代に生きる人々の文化や活動が反映するような図書をそろえることも大事なことだと思います。
無論、その際に、どこまでそれが達成できるかは、財政的な制約や施設の物理的な制約などが決定的な要因になりますけれども。
ともかく、その収集に当たって、各図書館などはそれぞれ基準をもって図書を整備しているわけで、誰か職員の個人的好みで整備しているわけではありません。
具体的にどの図書を整備するかについて、図書館の利用者はもちろん利用しない人も含めて、Aさんが適切と判断してもBさんは不適切と判断することは十二分にありますし、その逆の関係もまたあり得ます。
だからといってそのような意見の分かれる図書については収集しないということにはなりません。
今回は、特定の図書、つまりBL本をダメだという人たちがいて、かつ、それら図書を撤去・処分せよと図書館に要求したわけですが、どの種の本図書にしろ、そのような要求自体が間違っています。
私は、どの種の本にしろ、どんな本にしろ、図書館の収集基準に照らしてそのときの図書館側が収集したものは適正であると考えます。
図書館が何かの、誰かの圧力に屈することは決して許されることではありません。
これらの原則は既に述べていますから、堂々巡りの議論は私のブログではご遠慮願いたい。
「マリアさまが見てる」「おにいさまへ」などの百合もの(と分類できるもの)も置いてあるのですが、BLを排除するなら当然百合ものも排除すべきだと思うのですがいかがでしょう。
ホモがダメだと言う人はレズならばいいそうです。
所で「男同士でフェラチオしていたり、男が男にバックで突っ込んでいたり」というようなBL本を見た事がないのですが、具体的に題名を教えて欲しいですね。妄想としか思えないので。
[参考]
http://www.kitamaruyuji.com/stillwannasay/2006/12/post_8.html
性的描写を匂わすような、エロスを感じる男性向きの雑誌、書籍、漫画も普通に置いてありますが、圧力をかける人はいませんね。
(女性向け)BLと一概に言いますが、ショタは男性読者の方が多い傾向がありますし、女性向けとは限りませんが。
いっその事、百合色、BL色が強いコバルト文庫は、収集禁止としてくれれば分かりやすいですね。
(そして権力を持つストレート男性に向けたエロスだけは許される)
それにしてもフィクションであるはずの「図書館戦争」が起きる現実に呆れます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%B3%E6%9B%B8%E9%A4%A8%E6%88%A6%E4%BA%89
昨日は、朝から堺市に住民監査請求に出かけていたので、返事が遅くなりました。
おっしゃること、おおむね理解しているつもりです。
圧力をかけている人たち、極めて近視眼的、排他的です。足元が見えていないのではと懸念します。
どんな立場や価値観にしろ、「排他」はいけないですね。
> というようなBL本
⇒視察訪問的に訪れた図書館の閉架で、だいぶ探して1冊だけ見ることができました。それも表紙の次の挿絵。
ともかく、それら以上にはるかに官能を追求した文学、図書はたくさんありますよね、図書館には。
それが本来なんだと思っています。
新しいエントリーに書こうと思いましたが、
堺市民という方の恣意的な捏造があまりに酷く、妄想を垂れ流しているのを色々な場所で見かけましたので、一言言わせて頂きます。
>堺市民です。まあ、内容はともかくですね、表紙が表紙なんですよ。男同士でフェラチオしていたり、男が男にバックで突っ込んでいたり、そんな表紙の本が、子供たちがたくさんいる中でズラリと並べてありましたよ。
これは嘘ですね。
「男同士でフェラチオしていたり、男が男にバックで突っ込んでいたり」という表紙のBL小説本は存在しません。
中にはフルヌードというものもありますが、そんなものはかなり稀でソフトなものが主流です。
性描写がモロな表紙は「少年嗜好」のような男性向きショタでは見られますが、さすがに少年嗜好は図書館に置かないでしょう。
常識的に考えて、露骨な性的描写が描かれている「表紙」の本を図書館が置きますか。
よって、元々が妄想ですから、
>「お尻にパンティーを食い込ませている少女」「女同士上半身裸でキスをしている」「女教師が女性徒を縛ってイタズラしている」というAV脳の例え話は成り立ちません。
男性向けショタ以外、そんな表紙のBL本はありません。
おそらく堺市民というのも嘘でしょう。
何かについて語る時は、最低限の知識を持ってからにして頂きたいですね。
性描写の話をすると、図書館に置いてあるようなBL小説はティーン向けの(男女の)恋愛小説と何ら変わりはありません。
それがBLだけが有害となると、男同士の恋愛は有害だという事になります。
男同士の恋愛を描いた小説を有害だとして排除するなら、三島由紀夫、団鬼六など同性愛が描かれた小説すべて排除すべきです。
できないなら、それこそダブスタです。
BLの表紙はいかにも露骨な性描写であると捏造し、露骨な性描写があるBLも確かにありますが、そのような一部と性描写ないBLまで無理やりに結びつける抗議のやり方は嘘の情報、恣意的な妄想が元になっており卑劣です。
気持ち悪い妄想を垂れ流し、恥ずかしくないのしょうか。
視察した方が言うには、図書館に置いてあるBLは他愛のないラブストーリが大半だそうですし。
てらまち様は視察されていますが、他のサイトで堺市民氏のあからさまな捏造を真に受けている人もいましたので、書かせていただきました。
「・・様」はやめていただいて、「さん」か何もなしでお願いします(笑)
>これは嘘ですね。
私もそう思います。
まず、だれでも閲覧できる開架の一部を、一冊ずつ見ていきましたが・・なかった。
(すでに移動した本がある)一般の閲覧のできない閉架も見ることが出来たので、そのブロックのあちこちを探したのですが・・先日お話ししたとおりです。
>それがBLだけが有害となると・・小説すべて排除すべきです。
⇒そのとおりです。
そうなると、図書館の本って、未成年に見せていけない本ばかりになって(なお、それが大人ならいいというのも不思議な話ですが)、開店休業状態になりますね。
言葉を変えれば、未成年の意識の形成や心の発達の過程も「開店休業」。
私が育ったころでも、図書館でいろんな本を見たり読んだした覚えがあります。
探す楽しみも含めて(笑)
>他のサイトで堺市民氏のあからさまな捏造を真に受けている人もいました
⇒市が公式ページで素直に排除要求に反応しているので、「事情の真実」を問い直す習慣のあまりない人は、市のいうことだからと信じるのはありえますね。
私もインターネットにそのように認識が流布されていることは知っています。
悲しいこと・・
それに、5000冊というけれど、講談社とか角川とか徳間書店とかがズラッと続きます。
出版社や著者・作家らが聞いたらどうなることやら。
誤解が誤解を生んでいるようですね。
その意味でも、「市」の責任は思いと認識しています。
結論から申しますと、私はBLの破棄はやりすぎかなと思ってます。ただ未成年も手にできる棚に置くのは嫌なので、せめて書庫に保存して欲しいと思ってます。
私は図書館側の人間ではないですがBLをよく読みます。
図書館のあり方など専門的なことはわかりませんが(なのにコメントを残してしまってすみません)、図書館はよく利用しています。
なので
>公共の図書館の目的や使命とは、歴史的な資料などの収集保存とともにその時代に生きる人々の文化や活動が反映するような図書をそろえること
という意見は理解できます。
ですがBL本購入に税金を使うな、図書館に置いて欲しくないという反対派の気持ちもわかります。
話はかわりますが、読んでいて思ったのですが、ここでコメントを残している方たちのBLの定義が違っているように思います。
ある方は「BL=男同士のエロ本」、他の人は「BL=男同士の恋愛本」という方もいて、定義をハッキリしないと何時までたっても平行線のように思います。
(BLを読む身からすると、三島由紀夫とBLは違う世界です。三島由紀夫はゲイ小説、長野まゆみは少年愛小説(ちょっとBL気味)という捉え方です。
これはBLの1人の意見なので、三島由紀夫をBLと括る人もいると思いますが。)
そもそも、今回の騒動は堺市にあったBL本が恋愛描写や少しだけの性描写だけだったら、ここまで問題にならなかった気もします。
>BLの表紙はいかにも露骨な性描写であると捏造し、露骨な性描写があるBLも確かにありますが、そのような一部と性描写ないBLまで無理やりに結びつける抗議のやり方は嘘の情報、恣意的な妄想が元になっており卑劣です。
とありますが、確かに中にはストーリーとして良い作品もたくさんありますし性描写が少ないものもありますが、今のBL業界って性描写があるものが多いです。
むしろ性描写ありきの作品なので(小説本の統計では6割以上の作品に性描写があるという結果も出てますし)。中には男性向けの成人本と同じような官能小説並みの作品もあります(道具とか調教とか青姦とか…)。
なので他の方の仰る
>男同士でフェラチオしていたり、男が男にバックで突っ込んでいたり
もはずれてはないと思います。
ただ、表紙でここまで過激なものあまり見かけません(裸体で押し倒してるのとかは多いですが)。
でも挿絵にはこういった絵が載ってる本もありますので、堺市に意見を出した人は中身を見てしまったのかもしれませんね。
堺市がどのようなBL本を購入していたのかわからないので(もしかしたら性的描写が過剰じゃないものを購入してたかもしれないし)、とやかく言える立場じゃないですが、そういう内容の本が未成年も手に取れる棚にあったら、正直図書館に子供を行かせたくないないです。
なので性描写をにおわす作品はせめて書庫に置くか、コーナー作って分けて欲しいです。
ただこういう問題って何時の時代もあることなので、難しいとは思いますが…(「ちびくろさんぼ」とか)。
いろいろと示唆に富むコメントをありがとうございます。
これら図書を、開架でだれでも見えるようにするのがいいのか、閉架で請求に応じて出してきて見せるのがいいのか、人によって意見が分かれることは私も理解しています。
私の個人的意見や趣味としては、図書を検索して、「この本」と求めて初めて出すような形態は、図書館として好きではありません。
図書館の中を探して回る楽しみも欲しい(笑)
もちろん、通常、あまり人の寄らない中間的な場所に置いて、「ご自由に閲覧を」程度の運用はともかく。
>「ちびくろさんぼ」とか
私は今回、住民監査請求の文案を作るに当たって、「図書館」のことを初めて勉強しました。そのとき、「ちびくろさんぼ」事件の中身も知りました。
文言でごまかそうとしていますが、あきらかに
子供に有害ないかがわしい本を税金で購入して
図書館に置く必要はありません。
出版割合で計算するならば、日本における
成人図書・成人雑誌の割合はもっと高いですが
なぜ図書館にアダルト写真雑誌やポルノ漫画雑誌が
ないのか考えてみるといいでしょう。
女性が利用するものだけは規制するなという
自分勝手な男女不平等論がいつまでもまかりとおる
と思ったら大間違いです。
ふざけんな!!!!!!!!!!!!!!!!!
考え方が本質的に違いますね。
私は、どんな本にしても、原則的に排除対象にすべきではないと思います。
考え方や主張が違っても排除は許されません。
私は、何かを排除しようとする社会は認めないです。
人間失格は、書庫入り!ですか?
あんなの読ませたら、
将来、シャブ中、廃人、狂人になってしまうと。
今後数百年の後に、
「堺市立図書館は貴重な古典本であるBL本を多数収蔵する有名な図書館である。」
と、言われてもいいですよ。
この手の本は、目立たずひっそり、わかるやつにはわかる形で、こっそりおいておいて欲しい。
税金で買った以上、焚書は論外。
太宰の話、今後数百年の後の話、分かりやすいですね。
>わかるやつにはわかる形で、こっそりおいておいて欲しい。
⇒玄関のまん前に置くわけでも無し、おっしゃるとおりでいいのですよね。