一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

「荒井里桜(ヴァイオリン)コンサート」(北九州市立響ホール)

2024年04月27日 | 特別企画「逢いたい人に逢いに行く」


「逢いたい人に逢いに行く」という特別企画の第36回目は、
ヴァイオリニストの荒井里桜さん。


荒井里桜さんは私の好きなヴァイオリニストで、
6年前(2018年)に、
最近、驚いたこと③…日本音楽コンクール・バイオリン部門第1位の荒井里桜さん…
とのタイトルで、すでにこのブログに記している。(コチラを参照)
いつかは彼女の生の演奏を聴いてみたいと思っていたが、
なかなかその機会に恵まれず、残念に思っていたところ、
今年(2024年)になってから荒井里桜さんのHPで、
北九州市の響ホールでコンサートがあることを知った。

響ホールワンコインコンサートvol.39 荒井里桜[ヴァイオリン]
会場:北九州市立響ホール
2024年4月25日(木)11:45~12:30
*11:00ロビー開場/11:15客席開場



ランチタイムコンサートのような感じで、
チケット代がワンコイン(500円)というのは有難いのだが、(響ホールまでの往復交通費がチケット代の10倍以上かかるのではあるが……笑)
演奏時間が45分間と、短いのがちょっと残念。
〈チケット代は高くてもイイので演奏時間を2時間くらいにして欲しかった……〉
というのが本音。
とはいえ、荒井里桜さんに逢えるのだ。贅沢は言うまい。


早速ネットでチケットを購入し、
4月25日が来るのを、首を長くして待っていた。
そして、いよいよその日がやってきた。

北九州市立響ホールは、JR八幡駅から徒歩15分ということで、
八幡駅から歩き出す。
響ホールへ向かう彼方に、皿倉山が見えた。
皿倉山には2008年4月に登っている。もう16年も前だ。(コチラを参照)
懐かしかった。


途中、ナンジャモンジャの並木があり、


ちょうど見頃であった。


響ホールは初めて訪れるのだが、
響ホールへ向かう道は美しく、私の故郷・佐世保の名切周辺の風景を思い出した。


響ホールの近辺は、未来都市のような感じで、
鏡やガラスを多用した建物が多くあった。










響ホールに到着。
1963年、門司市、小倉市、若松市、八幡市、戸畑市の合併により北九州市が誕生し、
1993年、市制30周年を記念して、北九州市立響ホールがオープンしている。
オープンから30年以上も経っているとは思えないほど美しい。


720席の響ホールは、
建築設計・監理を石井和紘建築研究所が、
音響設計は、東京大学生産技術研究所橘研究室がその基本設計・全体監修を行い、
永田音響設計により実施設計・監理・測定された。
残響1.8秒に設定され、日本を代表する中規模音楽ホールの一つとなっている。


開場時間になり、中へ入る。


ほぼ満席。
※会場内は撮影禁止だったので、以下の写真は響ホールのX(旧Twitter)より拝借。


開演時間になり、荒井里桜さんと、ピアノの小林海都さんが登場。
荒井里桜さんのその美しさに陶然となる。(コラコラ)


【プログラム】
エルガー:愛のあいさつ
フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 
 第1楽章 アレグレット・ベン・モデラート
 第2楽章 アレグロ
 第3楽章 幻想的な叙唱:ベン・モデラート
 第4楽章 アレグレット・ポコ・モッソ
フバイ:カルメンによる華麗な幻想曲


途中、自己紹介や曲の解説をしながらの楽しい時間はあっという間で、


最後の曲が終わっても拍手が鳴りやまず、
アンコールには、
「クライスラー:美しきロスマリン」
を、演奏して下さった。
耳も目も楽しませてくれる本当に素晴らしいコンサートであった。




終演後、CD購入者を対象にサイン会があるとのことで、
CD(+DVD)を購入。




CDとDVDのどちらにもサインをして下さった。




間近で見た荒井里桜は神々しいほどの美しさであった。(コラコラ)
※写真は荒井里桜さんのInstagramより。


荒井里桜さんのInstagramによると、
コンサート前日には、北九州市内でアウトリーチ(演奏家が学校や福祉施設等に出向いて演奏会を行うこと)もされたとのことで、充実した2日間であったようだ。






2018年の日本音楽コンクールで荒井里桜さんを知り、
ずっと生の演奏を聴きたいと熱望していたのだが、
6年の年月を経てやっとその念願が叶った。
今日も「一日の王」になれました~

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