狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

米軍基地統合 防衛省、8月から施設整備 普天間も一部先行返還

2017-07-17 06:26:19 | 辺野古訴訟
 
 

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沖縄関連担当大臣と言うと、首相を筆頭に官房長官、防衛大臣、外務大臣、沖縄担当大臣などがいる。

だが事実上菅官房長官(沖縄米軍基地負担軽減担当相を兼任)が1人で切り回している感がある。

中でも沖縄担当大臣は対立する県と政府の間に入り、ショックアブソーバーの役割を演じ、どちらかというと影の薄い存在であった。

現任の鶴保沖縄担当相は、就任時「スピード違反の検挙歴」など、プライバシーを取り上げられ沖縄2紙の攻撃に晒されたが、沖縄2紙に媚びることなく機動隊の「土人発言」のときは、「差別発言ではない」との持論を展開、沖縄2紙の猛反発に対しても持論を撤回しなかった。

「土人」発言で鶴保沖縄相が再び持論 野党「大臣の資格問われる」 - 琉球新報

鶴保大臣が沖縄2紙に媚びないのは、本人の資質もあるだろうが、前任者の島尻大臣のように、沖縄を選挙区にしていないので、選挙の時の沖縄2紙の猛バッシングを気にしなくても済むからだろう。

県外出身で選挙の際、沖縄の票を必要としない鶴保大臣に後援会ができた。

鶴保沖縄担当大臣といえば、建前上は沖縄側に立つ大臣のように見える。 

 だが実際は県と対立する国側の閣僚であり、菅官房長官、稲田防衛大臣、岸田外務大臣ら安倍内閣の一員である。

 国と対決する翁長知事の支援母体「オール沖縄」の主要メンバー「かりゆし」「金秀」両グループが鶴保大臣後援会の役員をしているというから、翁長権勢は奇奇怪怪である。

以下過去ブログよりの抜粋である。

 

「かりゆし」「金秀」両グループ、翁長知事を見捨てる 2017-05-22

 

琉球新報 5/21(日) 10:40|Yahoo!ニュース

鶴保氏後援会 会長に高良健氏 総会に200人出席

今年3月に発足した鶴保庸介沖縄・北方担当相の沖縄後援会の第1回総会と常任理事会が20日、那覇市のホテルロイヤルオリオンであり、役員体制や規約などが承認された。会長には、後援会の発起人で医療法人陽心会の高良健理事長が就任し、顧問には国場幸之助衆院議員、幹事長に當山智士かりゆし社長が就いた。総会には、鶴保氏のほか、県内経済界のメンバーら約200人が出席した。

 総会は非公開で行われた。後援会の事務局は那覇市大道の陽心会に設置する。今後、政治や経済、社会、文化などさまざまな分野で調査、研究活動を行うほか、講演会や座談会などの開催を通じて沖縄振興を図る。

 副会長には、砂川博紀JA沖縄中央会長、南都創業者の大城宗憲氏の2人が就任した。常任理事は、高良会長、砂川、大城両副会長を始め、呉屋守章県工業連合会長、下地米蔵県建設業協会長、末吉康敏県産業振興公社理事長、東良和沖縄ツーリスト会長、當山かりゆし社長の計8人。
琉球新報社

 

                             

 

税金の無駄使いと批判されながらも、繰り返し訪米し「新基地建設反対」を訴える翁超知事の面の皮の厚さにも驚くが、「オール沖縄」を叫びながら鶴保大臣の後援会役員に「かりゆし社長」や「金秀グループ」の呉屋氏が就任する厚顔無恥にも呆れ返る。

 

下記に情報提供して下さった普通の宜野湾市民さんのコメントを紹介するが、ご指摘通り「かりゆし」「金秀」両グループが翁長知事を見放したのだろうか。

 

普通の宜野湾市民さんのコメント

 

鶴保氏後援会 会長に高良健氏 総会に200人出席
琉球新報 5/21(日) 10:40|Yahoo!ニュース

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170521-00000011-ryu-oki
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普通の市民には理解不能な「沖縄県経済界」の構図

鶴保沖縄・北方担当相の後援会が3月に発足していた事にも少し驚いたが、後援会の幹事長に「かりゆし社長」の當山氏、常任理事に「金秀グループ」の呉屋氏が就任している事には更に驚いた。

「かりゆしグループ」や「金秀グループ」は
バリバリの「オール沖縄」勢力と思いきや、県経済界にもどうやら「本音と建前」があるのだろうか?

>総会は非公開で行われた。後援会の事務局は那覇市大道の陽心会に設置する。今後、政治や経済、社会、文化などさまざまな分野で調査、研究活動を行うほか、講演会や座談会などの開催を通じて沖縄振興を図る。

非公開で行われた総会で何が話し合われたかは普通の市民には知るよしもない。

沖縄経済を語る上で「基地問題」は避けては通れないと思うのだが、記事を見る限り「基地問題」には触れてない。

鶴保担当相の後援会が発足したという事は沖縄の経済界は「阿倍政権」を全面的に支持・応援していて、かりゆしグループ・金秀グループもその一躍を担う事になりますよね?

それとも翁長知事に早くも「見切り」を付けたから?

何れにせよ普通の市民には「大人の事情」は良く理解出来ません。(笑)

■引用終了

 

大型MICE施設に関しては、那覇空港からの交通の利便性で、当初豊見城市に決まりかかっていたが、翁長知事により現在の与那原に変更になった。 しかし、一括交付金の利用は不可との国の見解に、県は国に対して財源支援を要請中である。

翁長知事は12日東京に出張し、大型MICE施設の財源支援を鶴保沖縄担当相に要請し、自民党の二階幹事長や西銘恒三郎衆院議員ら政権与党にも協力を依頼した。 

 

産経 2017.7.16 08:26

更新
米軍基地統合 防衛省、8月から施設整備 普天間も一部先行返還

 

 沖縄県の嘉手納基地(嘉手納町など)より南にある米軍基地の統合・返還計画をめぐり、防衛省が8月から統合先の施設整備に初めて着手することが15日、分かった。普天間飛行場=宜野湾(ぎのわん)市=の一部も先行返還を実現し、8月1日に開く予定の返還式典に菅義偉官房長官らが出席する方向で調整中。普天間飛行場の名護市辺野古移設の工事と並行し、沖縄の基地負担軽減が具体化に向け進展する。

 日米両政府は平成25年4月、沖縄の米軍基地の統合・返還計画で合意した。計画の柱となるのは、極東一と呼ばれる広大な兵站(へいたん)補給整備基地として軍需物資や生活用品を貯蔵している牧港(まきみなと)補給地区(浦添市)の統合・返還。那覇市の市街地に近い牧港補給地区は返還後の跡地利用への期待が地元では大きい。

 牧港補給地区の返還に向け、10棟以上ある巨大な倉庫群を沖縄本島中・北部にある嘉手納弾薬庫地区(沖縄市など)などに移し、機能を統合する。

 移設先となる嘉手納弾薬庫地区では長年、米軍がフェンスを設けていない敷地に住民らが出入りし、無許可でフリーマーケットや耕作を行ってきた。倉庫の整備にあたり、放置されているテントや自転車などを排除する必要があり、防衛省は今年4月、1カ月以内に物品の撤去を求める警告文書を現地に掲示した。

撤去期限を過ぎ、所有権が放棄されたとみなし、8月から撤去と処分に着手。完了すれば不発弾の磁気探査を行った上で用地を更地に戻し、倉庫建設に移る。建設工期は5年を見込み、34年度中にも返還開始予定。

 一方、34年度に返還予定の普天間飛行場では約4ヘクタールの土地が前倒しで今月末に返還される。地元は返還地で市道の整備を進め、周辺道路で深刻な渋滞の緩和につなげる

                       ☆

東子さんのコメント

 「米軍基地統合 防衛省、8月から施設整備 普天間も一部先行返還 2017.7.16 08:26」
http://www.sankei.com/politics/news/170716/plt1707160005-n1.html

↑が進むと何が起きるのか。


「沖縄限定で新たな補助金制度 協力市町村に 米軍基地統合を促進 2017.5.14 09:40」
http://www.sankei.com/politics/news/170514/plt1705140015-n1.html

↑を利用して、沖縄市は、キャンプ・キンザー返還を進めるために牧港にある倉庫群の嘉手納弾薬庫地区に受け入れに協力し、多目的アリーナの建設や池武当のインターチェンジ整備を進める。


沖縄市の多目的アリーナは、

「アリーナ事業費170億円 沖縄市計画、来年末着工へ 2016年9月17日 13:52」
アリーナ 多目的アリーナ 琉球ゴールデンキングス 沖縄市
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-358910.html

>プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスのホームアリーナに位置付け、関連産業や周辺地域への経済波及効果を見込む。
>2016年度中に実施設計を終え、17年末に本体工事に着工、20年度からの供用開始を目指す。
>用途はスポーツイベントのほか、展示会やコンサートの会場、救援物資の搬入など災害活動拠点施設としても位置付ける。
>経済波及効果については、建設時で約270億円、供用開始後の初年度は約130億円を見込む。


そう、そう、2、3日前に翁長知事は、鶴保大臣にMICE建設のための一括交付金の使用をお願いに行きましたね。

「大型MICE施設、「必要性」一致も「財源」折り合わず 鶴保沖縄相と翁長知事が会談 2017年7月13日 08:35」
MICE 内閣府 鶴保庸介 建設・土木・開発 一括交付金
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/111983

>県は本年度に基本設計と実施設計を予定し、そのうち8割は一括交付金の活用を見込んでいた。
>だが、MICEの需要推計や収支見通しの根拠の説明を求める内閣府と、見通しの妥当性に理解を求める県の間で折り合わず、7月になっても交付のめどは立っていない。
>このため県は、MICE施設関連では初めて地元の古堅國雄与那原町長や上間明西原町長、沖縄観光コンベンションビューローの平良朝敬会長らも同行させ、沖縄側のニーズを国に改めて説明し支援を求めた。
>翁長知事によると、鶴保担当相は「雨天時もイベントができる全天候型の施設は必要ではないか」と施設の意義は理解を示した。


先日のAKB選挙で雨のため中止になったときの鶴保大臣の「雨天時もイベントができる全天候型の施設は必要ではないか」の言葉を頼りに、MICEができれば全天候の施設ができると、売り込んだ。
だが、結果は、意義に理解を示すだけで、「だから一括交付金を使って造れ」とは、言わなかった。

「MICEに一括交付金活用を要請 2017年7月13日 11時57分」
http://www.qab.co.jp/news/2017071392507.html

>鶴保大臣は、整備には賛成だとしながらも、具体的な予算措置には言及しなかったということです。


MICEの収益性が問題になっている。
初め県は、12年で黒字化。
それまでは赤字補てんに県税をつぎ込むと言った。
一括交付金はいっつかばら撒きでなく投資に性質を変えているので、県税をつぎ込むような施設は投資にならず、負の財産である。
その点を突かれた県は、試算しなおしたら12年を半分の6年で黒字化できると、国に返答。
それでも、5年赤字だ。
6年目が黒字でも、7年目が赤字かもしれない。
6年も,7年も経ってからでは、建設を進めた首長らが、そのまま首長であるとは、限らない。
赤字の責任を誰が取るのか、それもはっきりしない。

こういう懸念が、

「MICE施設「賛成の方だけでない」 鶴保沖縄相、整備巡り県に協議の継続求める 2017年7月15日 07:30」
MICE 国際会議 見本市 コンベンション 沖縄観光
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-535190.html

>鶴保庸介沖縄担当相は14日の閣議後記者会見で、
>MICEについて自身は基本的に賛成との立場を示しつつも、県財政のひっ迫など指摘する声があるとして「懸念に応え得るところまで熟しているかというと、今のところまだまだかと思う」と継続協議の必要性を強調した。
>県が想定する約4万平方メートルの施設規模について「今までの経緯を詳細に見直してみなければならない」と説明。
>「決意や体制が整っているかどうか、4万(平方メートル)になったことで問われていることを県に問うてみたい」と考えを示した。
>採算性や周辺整備の見通しなどで県と内閣府との認識にずれがあり、県が見込む必要経費に関する一括交付金の交付が決定されていない。

なんてこと↑があった矢先の沖縄市のアリーナ建設を確実にする「先行返還を実現」のニュース。
沖縄市のアリーナができれば、「雨天時もイベントができる全天候型の施設」は、十分ね。

全天候型の施設の需要は解決なので、MICE建設は、ますます採算性だけが問題になってくる。

■経済波及効果、アリーナは初年度の約130億円を見込む。
他方、タイムス、新報に「MICEを建設しろ。一括交付金を使わせろ」の記事は見つかっても、初年度の波及効果の額が見つからない。
見つかるのは、12年目の波及効果だけ。
12年目ですよ、12年目。
こんな先、達成したかどうか、検証しようもない。
そして、12年も経てばリニューアルの時期。
後からできた同様の建物に対抗するには、リニューアルは必須。
リニューアル費用は、どこから出るの?
リニューアル費用を積み立てていっても、6年目に黒字になる?

沖縄県民が負の遺産を抱えないように、鶴保大臣ら政府関係者の危惧は伏せて、タイムス、新報は、
 基地再編に協力的な自治体のことはきいて、そうでな自治体のことは、きかない。
 政府は基地と振興費をリンクさせるなー!
 アメとムチだー!
と、加計学園のように、本質に何も迫らず安倍内閣打倒だけを狙って騒ぐ材料にしそう。

 

■「米軍基地統合 防衛省、8月から施設整備 普天間も一部先行返還 2017.7.16 08:26」
http://www.sankei.com/politics/news/170716/plt1707160005-n1.html

>8月1日に開く予定の返還式典

翁長知事は、出席するのでしょうか。
ちなみに、翁長知事は、キンザー移転を容認している。


「キンザー移転を基本容認 翁長知事が桑江沖縄市長に示す 2016年8月8日 13:10」
嘉手納弾薬庫
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-331876.html

>米軍牧港補給地区(キャンプ・キンザー)にある倉庫群の移転予定先とされる嘉手納弾薬庫を抱える沖縄市の桑江朝千夫市長は8日午前、県庁に翁長雄志知事を訪ね、補給地区の受け入れについての知事の見解を求めた。
>桑江市長は移転計画について、政府から正式に打診されて以降、基地周辺自治会への意見聴取や防衛局からの説明を踏まえ、受け入れを検討してきた経緯を説明した。その上で自身の「判断材料」として「知事の考えを聞きたい」と述べた。
>翁長知事は「嘉手納より南の返還・統合計画は基地負担の軽減、発展のために確実に実施されるべきだ」と述べ、計画を基本的に容認する考えを示した。

北部訓練場の返還を歓迎した数日後に、「反対」を表明した翁長知事ですから、1年も前の容認を、覆すことなんて朝飯前でしょうから、欠席する可能性もありますわね。
しかも、「先行返還」はMICE建設に不利だしぃ。 
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