狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

琉球大学教授の「100円罰金騒動」

2006-12-23 16:52:03 | 教科書

 今朝の琉球新報「声」欄に

「教授への『いやがらせ』」

と題する27歳の男性会社員の投書が載った。

≪琉大工学部の教授が、講義に遅刻した学生から罰金を取っていた件で、大学当局の対応が問題となっている。琉大は教授を講義の担当から外し、停職処分にまでした。
 本来なら当事者である教授と学生が話し合いによって、より良い授業をつくり上げるのが大学のあるべき姿であろう。 この件は大学が介入するほどの問題だろうか。 過剰反応だろう。(以下本文中へ)≫
 


「事件」の発端は昨年の夏休み前に遡る。

05年11月に、琉球大学工学部機械システム工学科の教授(62)が講義に遅刻した学生から「罰金」百円を徴収していたと、受講者から大学に相談が行き、事態が発覚した。

大学側はこれを問題視し、調査を開始した。

06年7月6日には、大学側が講義を受講していた学生を対象に説明会を実施し、罰金に応じないよう呼び掛けた。

それを地元新聞が大々的に報じて全国ニュースになった。

「琉球新報」によると、N教授は自身が担当する必修の科目で、05年の後期の授業から、遅刻した学生から100円を徴収した。

罰金を払った学生は「遅刻」として受理され、払わない場合は「欠席」として扱っていたという。

だがその後も、「(N教授から)再発防止の確約が得られなかった」として、06年10月から始まった06年度後期授業からは、N教授を「罰金政策」が行われていた科目の担当から外した。

筆者の周辺にも同大学の件の教授の授業を実際に受けている学生がいるので実情を聞いてみた。

琉球大学のシステム機械工学科の学生の間では、

何の問題にもしていないのに如何してこのように大騒ぎになるのか判らない」と言う意見が学生の間では殆どだと言う。

100円で遅刻が免除されるなら安いものだという学生もいるという。

このような遅刻学生にとっては有り難い制度が何故新聞記事になるほどの大騒ぎになったのか。

沖縄の民意は一握りのインテリと地元二紙に握られていると当日記でも何度も書いてきた。

今回の騒動も一握りの学生が学校側にご注進して問題に火を点け、さらに新聞に記事にしてもらい琉球大学の民意を作った。 

大体こんな構図だろう。

≪(冒頭「声」の続き)教授は個性的な研究活動で知られ、また平和活動にもかかわってきた方である。 大学の独立行政法人化に反対し、その過程で進んだ大学の非民主的な運営手法に批判の声を上げてきた方でもある。
 大学当局の強引な介入が今回の異常事態を引き起こしている。それは教授に対する「いやがらせ」ではないかとも思わせる。 琉大は学生と県民のための大学である。 責任ある立場からの説明を求める。≫

件の教授の教え子と見られる会社員からの嬉しい応援の投書のようだが、・・・どうも後半部分から思わぬ展開が臭ってくる。

ただこれだけの投書だけからは勝手な想像の域を超えられないが、問題は「100円の罰金」と言う浮世離れした話ではなく、学校運営のイザコザ、それに平和活動が絡み事件は複雑な様相に展開を・・・・推理小説の読み過ぎとヒンシュクを買いそうなので勝手な妄想は一旦中止。

そもそも「勉強」とは「勉めることを強いる」と言うくらいで多少の強制は必要である。

筆者が大学に通っていた遥か昔を想い出してみても、遅刻をすると100円の罰金どころか退席を求める教授や私語をすると退席させる厳しい教授もいた。(勿論、中には遅刻にも私語にもわれ関せずと言う無責任な先生もいた)

だが今振り返ってみると私語にも遅刻にも厳しくしてくれた先生の方が印象に残っている。(遅刻も私語も自由だった先生は記憶が薄い)

学校側は100円徴収したことを問題にしているが、100円ぐらいの罰金では出席を強いたことにはならない。100円の罰金で遅刻が出来るなら安いものだという学生もいるという。 

それに件の教授、罰金をポケットに入れていたわけではなく、工学部の備品購入の一部に当てていたと言う。

むしろ学食一食分相当の500円くらいを徴収して学年末のお別れコンパにでも使った方がいいのでは?

百円罰金で大騒ぎする学校もあれば、茶髪・ピアスの学生に止めたらご褒美に10000円報奨金を支払うと言う「弱腰大学」もある。

どちらの大学がが良いのやら。

◆参考:茶髪・ピアス報奨金見送り? あったり前だろう!

                    ◇

 

琉大教授、停職1ヵ月処分 遅刻「罰金」徴収

 琉球大学工学部機械システム工学科の男性教授が講義に遅刻した学生から100円を徴収していた件で琉大は12日、教授に対して停職1カ月の懲戒処分を下した。同日の非公開の教育研究評議会で承認された。教授は「不当な処分だ」として地位保全を求めて法的手段を取ることについて検討中という
 琉大によると、教授は2005年度から担当する講義で遅刻した学生から100円を徴収。支払いを拒否した学生は欠席扱いとしたという。琉大は教授の行為がアカデミックハラスメント(地位を利用した嫌がらせ)に当たるとして停職1カ月の処分を決定した。
 通常、処分対象者には内容や根拠などを記した処分書を手渡すことになっているが、教授は受け取りを拒否。工学部事務長が教授の前で処分書を読み上げ、通達した。
 大学側は5日の評議会で処分を決定する予定だったが、会の公開をめぐって大学側と教授の意見が折り合わず、流会となっていた。
 教授は処分に対し、「(100円の徴収は)遅刻者をなくすためで学生との話し合いもできていた。アカハラに当たるとは思わない」と主張。大学側が評議会の公開を拒否したことについて「やましいことがないなら公開にすべきだ。姑息(こそく)なやり方だ」と述べた。
 停職期間中は研究室への出勤や学生の指導が禁じられる。森田孟進学長は「教師として教育上・道徳上許されない行為で、保護者ならびに関係者各位に深くおわびいたします」とコメントした。

(12/13 9:43)

 

 

 

 

 

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中川政調会長大いに語る 「河野談話」 「核論議」「日教組」

2006-12-23 08:05:43 | 県知事選

中川政調会長については、数々のユニークな発言でメディアを喜ばせているが、当日記も大いに賛同する部分があるので何度かこれについて書いた。

 「河野談話」「核論議」、「日教組、自治労は悪性腫瘍」、「米国の原爆投下は犯罪」、他にも「金正日は糖尿病なので何しでかすか・・」等々、まさに話題豊富なお方だ。

同じ自民党の三役に同じ名前の中川幹事長がいるので間違いられ易いが、幹事長の方を「中川(女)」、政調会長を「中川(酒)」で区別しているブログも多くあり、言い得てミョウと思わず笑ってしまう。

「酒と女」は男の鬼門、くれぐれも好漢、酒には自重を。

とこれで今朝の琉球新報は「女」で辞任に追い込まれた本間教授の任命責任で安倍首相をしつこく追求している(社説)が、本間教授と同じく、いやむしろより重要な国の経済政策に重く関わる人物が「金」のスキャンダルで大騒ぎされたことはもう忘れてしまったのだろうか。

福井日銀総裁は辞任どころか現在でも居座っていますよ。

国の経済に深く関わる重要人物の「女」と「金」、どっちが不適切だろうか。

福井(金)が儲けさせてもらった村上某は被告人ですよ。

経済政策には「金のスキャンダル」の方が不適切だと思うが・・・。

                   *

脱線したが中川(酒)、いや、中川政調会長が産経新聞のインタビューに答えて大いに語っている。

かなりの紙面をさいて紹介しているが、所詮は限られた新聞紙面。

記事で紹介できなかった部分もインタビューをした産経阿比留記者のブログで読むとさらに興味深い。↓

中川政調会長との楽しいインタビュー余話

 


インタビュー 中川政調会長に聞く(産経12/20)

 自民党の中川昭一政調会長は19日、産経新聞のインタビューに答え、官憲による慰安婦募集の強制性を認めた平成5年の「河野官房長官談話」について早期に見直しを検討すべきだとの考えを示した。自身の核論議発言に関しては「最近は、考えてもいけないという“非核5原則”だ」と指摘し、国会で議論が封殺されている現状を批判。来年の参院選で民主党の支持団体である官公労問題が争点となることを歓迎する姿勢を示し、教育公務員特例法などの改正に取り組む考えを明らかにした。(聞き手 阿比留瑠比)

 −−安倍首相の顔が見えないとの批判がある

 「小泉さんには小泉さんのやり方があるし、首相には首相のやり方がある。顔が見えないとすれば、もう少し首相の周りにいる人たちが、首相の真意をくむべきだろう」

 −−臨時国会の成果をどう評価するか

 「首相にとっても安倍内閣、自民党にとっても非常に大きな意味があった。防衛庁の省昇格、それから教育基本法改正。道路特定財源のあり方についても52年ぶりに大きく変更した。首相のリーダーシップの下、半世紀ぶりぐらいの大きな改革が矢継ぎ早にできた」

国会「非核5原則」横行

 −−中川氏の核論議発言も話題となったが

 「私のところに直接メールがくるが、国民の方が真剣に今の状況を認識し、心配している。冷戦終結以降、国会であまり安全保障の議論はなかった。米国やいろんな外国で真意を説明したが、諸外国では安全保障問題は、常に国会を含めて議論されるべきだとされている。むしろ、国会の場でそういう議論が行われないことの方が、異常ではないかとも言われた

 −−国会議員は自己規制状態だった

 「自己規制がいい場合と悪い場合がある。国会は、ある意味では何を言ってもいい場だ。憲法51条(議員の発言・表決の無責任)で保障されている。だから、私は最近は非核3原則に『言わせず』を加えた非核4原則どころか、『考えてもいけない』という非核5原則だと言っている

 −−日本があらゆる選択肢を排除しないとすることには、中国や北朝鮮を牽制(けんせい)する意味もある

 「日本は憲法、あるいは非核3原則など積み上げてきたものがあるから、それは当然踏まえる。日米安保条約、日米原子力協定、核拡散防止条約(NPT)、国連憲章と、これらを踏まえながらも、目的は日本の平和と安全をどうやって守っていくかだ。やるべきことと、言うべきことは、内外でやっていかなければならない

 −−首相は地方公務員給与の引き下げを指示したが、党の取り組みは

 「首相の指示は重たいものがある。地方自治の本旨を十分踏まえながら、そういう議論も当然、進めていかなければならないだろう」

 −−この問題には自治労や日教組が反発している。森喜朗元首相は「日教組、自治労を壊滅できるかどうかが次の参院選の争点だろう」と語っているが

 「日教組のごく一部、教職員のごく一部が教育基本法審議のときに、何カ月にもわたって国会を包囲し、阻止行動をとっていた。あるいは社会保険庁改革の大きな柱は職員のモラルの問題で、その中核をなしているのが自治労だった。真に国民の理解と協力が得られるような教育制度、社会保障・年金制度を守るためには、そういった部分にもメスを入れていく」

 「それが仮に選挙の争点になるのであれば、大いに結構だ。自治労を守るか、一部の教職員組合の活動家を守るか。あるいは国民全体のサービスを向上、是正することを守るか。そういう選択肢で国民に信を問うとするならば、私自身も大いに望むところだ」

 −−官公労による政治活動をめぐって、自民、公明両党は昨年5月、地方公務員法や教育公務員特例法の改正で合意している

 「これについては首相の指示もあり、進めていかなければいけない」

「河野談話」是正検討を

 −−中川氏が元会長で顧問の議員連盟が、「河野談話」の見直しを含めた検討を決めたが

 「議連の勉強会では、談話発表当時に議員ではなかった若い人たちからも、談話は非常に不正確であるという意見が出た。何でもそうだが、ああいう10年以上前のものが既成事実化しないようにきちっと。政治として、政府としてやれるところが、直すことがあればできるだけ早く是正していかなければ、海外に対しても間違ったメッセージを与える。子供たちに対しても間違った情報を与えることは、避けなければいけない

 −−首相が目指す憲法改正への道筋は

 「これは首相がはっきりとおっしゃっている、ある意味で公約であり、われわれも努力をしていかなければならない。衆院憲法調査特別委員会の中山太郎委員長は本当に心血を注いでやってこられたし、自民、公明、民主の関係者たちが、国家、国民のために大変な努力をしてきた。3党には、ぜひこの作業を引き続きやってもらいたい」

(2006/12/20 08:29)

 

中川政調会長との楽しいインタビュー余話

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