狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

ヘンタイ教師を隠匿していたのは誰だ 警察との関係は?

2006-12-05 09:38:21 | 県知事選

うっかりして気に留めなかったが、異常なHPを開設していたヘンタイ現職教師の実名を報道した新聞は読売新聞だけだったらしい。

読売の勇断を評価したいが、この種の犯罪者は、実名報道は勿論、顔写真も公表してしかるべきだろう。

補足させてもらうと、

名前:渡邉 敏郎(わたなべ としお)
年齢:33歳(1973年11月7日生)
職業:小学校教諭(自宅謹慎中)
勤務先:東京都羽村市立松林小学校 
居住地:東京都あきる野市草花付近

                      ◇

この事件を知った時、最初に感じたのはこの教師の異常な性癖もさることながら、、これが家宅捜索等の「警察沙汰」になった今年の6月以来、この教師が平然と通常通りの授業を行っていたという学校、教育委員会そして警察という組織の異常さである。

いじめ問題以来、学校や教育委員会といった組織には問題・事件を隠蔽する体質があると指摘されてきた。

だが、それにしても今回のヘンタイ教師の場合は、問題隠蔽の度が過ぎる。

それに肝心の警察も件のHPが先月まで開設されていたことを見逃していたことも不思議だ。 

普通の感覚で言うと、現役教師が警察により家宅捜索や事情聴取受けるということはただ事ではないはずだ。 普通だったら「先生の警察沙汰」で大騒ぎのはずだ。

それも容疑が万引きや詐欺ではなく児童が対象の犯罪容疑なのだ。

それに9月にはこの男、書類送検もされているというのにだ。

警察の態度の処理の甘さも何か引っかかる。

それに問題のHPに掲載されていたという交通事故の生々しい被害者の写真は個人では入手できないはずだ。 

このあたりも何か臭う。

 

突然だが「神奈川県警の一連の不祥事」がメディアを賑わしたのは6、7年前のこと。

その時、2000年5月29日、横浜地裁で「犯人隠避」の罪により、懲役1年6月、執行猶予3年の有罪判決を受けた渡辺泉郎・元神奈川県警本部長が件のヘンタイ教師・渡辺敏郎の父親だと知って驚くのは筆者だけではないだろう。

渡辺泉郎は執行猶予の有罪判決の後、警察大学校長を最後に退職(1999年2月)、その後、NKK顧問に天下っていた。

書類上では執行猶予の有罪判決を受けても、有罪のマークを顔につけているわけではない。

世間では、元警察本部長のエリートからNHKの顧問に天下りした名士で通っていただろう。

その息子が犯した異常な行動に警察や学校、教育委員会がアマ~イ態度で処理し、隠蔽しようとした、・・・とは考えられないか。

そして交通事故写真の出所も・・・。

◆神奈川県警汚職:http://www.kobe-np.co.jp/shasetsu/010831ja7640.html

★犯人隠匿

それにしても父親が「犯人隠匿」の容疑で有罪判決を受け、その息子が警察や、教育委員会、学校等により「犯人隠匿」されていた疑いがある、となると・・・・「親の因果が子に巡り」という古い言葉が脳裏をかすめる。

記憶を辿るため当時世間を騒がした「神奈川県警不祥事」関連の社説・論説の抜粋を以下に転載。

紙面展望(1999年)

9月21日付 「信じ難い悪質行為」
--神奈川県警の不祥事をめぐる社説--
全紙が一斉に非難の声

 「うそつきは泥棒の始まり」というが、神奈川県警の連続不祥事には全国の新聞各紙も驚いた。在京六紙が足並みをそろえ、地方紙も続き、三十三社、三十七本の社・論説が非難の声をあげた。「同僚に対する集団暴行、押収したネガフィルムを材料にした女子学生への恐喝的言動など、にわかには信じがたい悪質な行為に加え、警察手帳の紛失、痴漢、万引き」(京都)というような過去類を見ない警察官の悪行の連続に、県警本部長ら幹部がうそをつき続け、不信に拍車をかけた。どうすれば国民、県民の信頼を取り戻すことができるのか。社・論説の声は厳しい。

検察による全容解明望む
 二つの不祥事は立件せよ――。読売「相模原南署の巡査長は押収品のネガフィルムを持ちだし、写っていた女性に買い取りや交際を要求していた。(略)神奈川県警は巡査長を懲戒免職にしただけで、この件を刑事事件として立件することは見送っている。常識的には脅迫や強要罪に問うべきだろう」。
 中日・東京・北陸中日「厚木署集団警ら隊の暴行事件では、加害者が被害者のみけんに実弾入りの短銃を突きつけていたこと、被害者の体毛をライターの火で焼いたことが確認された。(略)私たちは集団暴行が判明した段階で検察による全容解明を求めたが、その必要性は一層強まった」。
 第三者による調査望む――。朝日「調査は、第三者を加えた組織によって進めるのが望ましい。神奈川県警の中枢にはもはや、独自の調査で国民を納得させるだけの信頼性が欠ける。本部長はじめ幹部の責任問題も避けては通れまい」。
 くるくる変わる釈明に怒り――。毎日「県警の釈明はくるくる変わる。例えば、ネガフィルムは当初『メモ帳』だった。返却されたはずのものが、実は焼却されていた。元巡査長は懲戒免職でなく、『自己退職』と発表していた。(略)社会常識からすれば、『うそをついた』ことになる」。産経「危機管理において大切なのは、不利なことであってもうそをつかないことだ。うそは別のうそで塗りかためねばならず、いつかは破たんして、取り返しのつかないダメージをもたらす」。
 身内に甘い隠ぺい体質――。不祥事の地元、神奈川は二日連続で怒りをこめて言う。「どうせ県民には分からないこと。ごまかせるならごまかしてしまえ。(略)そんな県警ぐるみの『隠蔽(いんぺい)の構図』、さらには強い『組織防衛』の意識が働いていると受け取られてもしかたがない」。高知「神奈川県警ではこのほかにも、痴漢や万引で依願退職した事例などが次々に明らかになっているが、いずれも一般には公表されず、通常より軽い処分で済まされている。(略)これは神奈川県警だけの問題ではない。同じような体質にむしばまれている県警がほかにないとは言えない」。
 各地の苦い体験――。徳島「九六年に起きた川島署のひき逃げ事件の誤認逮捕や幹部警察官の当て逃げ、飲酒運転を隠した石井署の不祥事だ。まだ警察に対する信頼が完全に回復したとはいえない」。陸奥「青森県警でも、中国人グループによる多額窃盗事件に絡んで青森署の捜査員が押収品を着服、窃盗罪に問われて有罪判決を受けた。(略)これらの不祥事が発覚した際の県警の対応は、事実関係の積極的な公表という姿勢からは程遠く、身内に甘い体質をさらけ出した、と非難された」。

組織体質が規律の緩みに
 尾をひく盗聴事件――。北海道「同(神奈川)県警は共産党幹部宅の盗聴事件を起こしながら、警官個人の行為とし、組織的には謝罪を拒み続けている。(略)警察にとって不都合なことでも積極的に情報を公開し、厳正に身を処すること。それが実行されない限り、警察という組織の体質は変わらないし、信用は醸成されようがない」。秋田、下野、北日本、長崎など「神奈川県警は共産党幹部宅盗聴事件で、民事訴訟で敗訴したにもかかわらず、いまだに組織的盗聴を認めていない。こうした体質が規律の緩みになって、不祥事の背景になっているのではないか」。
 通信傍受法施行に不安――。琉球「国民から多くの疑問が出された通信傍受法は来夏から施行されるが、一般社会では事件になるようなケースでももみ消そうとする警察の体質では、国民に不法、不当なことはないから安心を、と説明されても国民は信じられない」。
 情報公開の網かぶせ――。日経「情報公開条例の適用除外となっている警察に情報公開の網をかぶせる必要がある。内部監察制度では、十分働かないことがある。一般市民や一線の警察官が駆け込める外部者によるオンブズマンを設けるべきだ」。
 ◇他に「東ティモール独立へ」。(審査室)

 

 ◆渡辺泉郎元神奈川県警本部長は警察大学校長を最後に退職(1999年2月)。その後、NKK顧問に天下っていた。2000年5月29日、横浜地裁で「犯人隠避」の罪により、懲役1年6月、執行猶予3年の有罪判決を受ける(確定)。(写真提供/毎日新聞社)

[渡辺泉郎元神奈川県警本部長]

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